めるのロシア日記 調子悪くてあたりまえ

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2005年12月1日(木) ロシアにはこんな言葉があります

晴れ。 7:23の外気温−8.7℃、室内22℃、湿度41%

真っ白に染まっている浦の町です。
サハリン、カムチャツカも大荒れだそうですね、浦もこのまま根雪になりそう・・・。

新しい車(といってももともと中古)で通勤して二日目、
「どう?間部君。」 ←車の愛称
「うーん、前のタイヤ変えないとヤバイですネエ、雪になりましたカラ・・
そいえばまだ日本のガソリンで乗ってるんデスヨ、今回満タンに近い状態だったんデス、
こんな事ははじめて。ガソリン高くなったから得シタ〜〜。」
「またマツダ君に逆戻りやけど、どんなん?」
「まあ、インド映画ってところでショウカ。」
「相変わらずインド映画かー、なんとも言えんな。」

インド映画?
そう、インド映画。
姫が歌ってマハラジャが踊って愛が溢れる勧善懲悪インド映画。

極東にはこういう言葉があります。
『いい車と悪い車とマツダがある』

これの元は、
『いい映画と悪い映画とインド映画がある』
または
『ロシア映画と外国映画とインド映画がある』
です。

さぱーりワカリマセンか?
インド映画をご覧になったことがある方はなんとなーくわかったかもしれませんね。
えーと、ソ連の頃、外国映画の上映はかなり制限されていました。
ソ連にとってイデオロギー上「よくない映画」はもちろん上映されません。
「良い映画」を年に何本、といって国が外国と契約して買うんですが
インド映画の契約数がすごく多くて、オッサンによれば
「もう一生分のインド映画を見た」という事だそうです。
今は年末年始なんかの特別番組でちょっとやっている程度ですが
昔はテレビでも頻繁に放送されていたようですね。

そんなわけですからロシア(ソ連)でインド映画はとても普通のものなのです。
普通なのですが「インド映画」なのです。
もうこれは見れば説明の必要はないかもしれませんが、
とにかくいいとか悪いとかそういう問題じゃなくて「インド映画」はインド映画、
映画のひとつのジャンルじゃなくて「インド映画」としてひとつのジャンルなのです。
つまりマツダもロシアではインド映画扱い、って事です。
マツダ関係者のみなさん、そんな複雑な顔しないで下さい、
ウチは気に入っていますよ、インド映画。

というような話をしながらテレビを見ていたら、コリーナさんが車のCMに出ていました。

コリーナさん?
そう、コリーナさん。
あのサッカーの名審判で有名な毛のないコリーナさんですね。←毛がないのは余計です
コリーナさんは審判個人にスポンサーがつくという破格扱いのオジサンですが
そのスポンサーは「オペル」です。
GM傘下ですが腐ってもドイツ車。
しかし西ロシアにはこんな言葉があります。

『どんなドイツ車も長く乗ればオペルになる』

・・・・・・・・・・・・。
オペルオーナーの皆様、いがかでしょうか?


<本日の夕ご飯>
コロッケ、きのうのベネグレット、中国風たたききゅうり、味噌汁、ごはん

<本日のグルソン>
Братья Гримм : Курстурица
ブラチィァ グリム:クルストゥーリッツァ
くーりっつぁ〜ウーリッツェ〜♪
オペルジャパン
コリーナさん

※11月分コッソリ同時更新中

2005年12月2日(金) ブツメツにはヤクオトシ

めっちゃ晴れ。 18:46の外気温−5.4℃、室内21.2℃、湿度35%

ゆうべ、なかなか見つからなかった曲のMP3をやっと見つけました。
ファンサイトのフォーラムに入って行ったら個人で上げているのがあったので
舞い上がってダウンロードしたらダイヤラーにやられました(阿呆)
スパシーバのレスがたくさんついていたのでうっかり・・・

すぐ気がついてツバル共和国とかには電話せずに済んだんですが
削除してもパソコンが不調になり、あれこれやったんですが元気になりませんでした。

ずーっとブツブツ言いながら復旧作業していたのでオッサンがイライラし、
どしてアリちゃんのマシンはいっつもいろいろ不都合ばかり起きるデスカ、
だいたい日本のWindowsは重過ぎるとか、そもそもWindowsが悪いだの、
ビル・ゲイツを儲けさす事はないだの、
アリちゃんはインターネットしすぎ、パソコンに依存しすぎ、ワタシのようにシンプルに使いなさいだの。
シンプル?
カスペルスキーも起動させんよな使い方?(こえーよ)

私だってシンプルにしか使ってないし?
ちゅうかそれ以外できんし。
言わせてもらいますがシンプルにしか使わない人が新品のハイスペックマシンを買って
ヘビーユーザの私はヨイショ、ヨイショとやっとで動いてるシンプルな人のお古なんですけど。
そっち、私にくれ。
とかいう方向になってきて険悪な雰囲気になり夫婦仲のほうも修復できませんでした。

オッサンはある時からパソコンやインターネットに係わるトラブルに時間や神経を使うことに
我慢できなくなってもうそれをやめようと決めたんだそうです。
便利で複雑に使おうとすればするほどトラブルも多くなってストレスになる、
自分には最低限の事しか必要ないからパソコンのトラブルでストレスを感じるのは無駄、
アドレナリンは他の事で噴出したい、
快適な使用のためにどんどん金を使わなければならないならその金は他の事に使いたい、
修理や調整に時間を費やすならその時間は他の事に使いたい、
自分でさっさと直せるように勉強が必要ならその時間は他の事を勉強したい、
そう思って簡単に、ストレスにならない範囲で使う、と決めたらしいです。

そうですか。
私だってストレスにならない範囲で使うの激しく希望してます、
インターネットがサクサクできて文章がパッパと書けて保存できる程度の、
ワープロに毛が生えたようなモンに何がそんなに問題あるんですか?

まあ、インターネットしすぎの閉じた生活というのは仰る通りで返す言葉もありません。
この家から出かける事は正直言ってストレスです、出かけて楽しいところもありません。
腐れ主婦です、ええそうです、そうですともッ!!!

むーーーーちゃ不機嫌のまま朝になり、
今日も一日あれこれ復旧してみましたがダメです。
悲しい・・・
オッサン帰ってきてもゴハンもできてない状態。 ←我が家ではオオゴトです
黙って自分でツナサラダなんか作ってやがりましたんで、心の右隅のほうがちくちくし
ガアアアッとイカとピーマンを炒めてフライパンのままテーブルに出し、
無言のまま2人でつついたら思いのほかイカがおしかったので
「イカ、美味いな・・・」
「そうデスネエ、ピーマンとよく合いマス。」
「ハバロの水ってどうなったん?」
「何かまだ汚染は観測されてないみたいデスヨ」
というような話になり、なんだか心ほぐれて
「ごめんな、私が悪かった。パソコンが不調なんはアンタのせいちゃうしな。」
「でもアリちゃん我慢強いデスネエ、ワタシなら調子悪い時点でもうやめちゃう。我慢できないも。
ワタシもネエ、今日は車の登録の事でオカーサンに警察まで呼ばれて大変だったんデスヨー
ロシアでは登録にエンジンナンバーが要るでショ、でもあの車はエンジンナンバーが
外から見えないつくりで光をあてて鏡に映さないとわかんないんデスヨ。
そんな事知らなかったしナンバー見るのも大変デシタ。なんか今日はブツメツ。」 ←仏滅?

そんなところにアモーンなリョーシャから電話が。

「北の村のワローヂャがウラジオに来たんだって!すごい、12年ぶりかナア、
今日はブツメツみたいな日ですからヤクオトシにみんなと会ってキマス、
一緒に行きマスカ?」 

厄落とし?
そうなあ、
気分をリセットするにはいいけど同窓会にカミサンがついていくのもな。

「早めに帰りますから鍵は持って行きマセン、ベル鳴らしますから御願いシマスネ。」
といってでかけましたがきっと朝まで帰らんやろ。

ま、いっか。
私はウチでヤクオトシ。 
ポッ。(メドックを開ける音)

<本日の夕ご飯>
オッサンが無言で作ったツナサラダ、夕べの残りのコロッケとパン、イカとピーマンの中華風炒め

<本日のグルソン>
Black Eyed Peas : My humps 
恐怖のブサイクアタックB・E・P、初期の硬派な感じよりファーギーちゃんを加えた最近のほうが断然好き。
ブサイクに笑いがなくてどうする!
マハ、マハマハマハ♪

※11月分もコッソリ更新中

2005年12月3日(土) 友達いろいろ人生いろいろ

むっちゃ晴れ。 15:28の外気温−4.3℃、室内22℃、湿度35%

オッサンはゆうべというか、今朝4時半にお帰りでした。

鍵を持たず、「ドアベルを押しますから開けてネ。」 とはよく言ったもんです。
バッタンQでしたが結構飲んだみたいでいびきがすごくこっちはぜんぜん眠れんかったちゅうねん!
朝方やっとウトウト〜として寝込んだらリョーシャとワローヂャが来た事に気づきませんでした。
起きて行ったら2人はもう帰った後。
きのう(というか今日)あれだけ飲んだのに朝っぱらから元気にやってくるんやからタダもんじゃありません。
(ええ、アモーンと山師ですから)

「もお、朝から何しに来たんー?」
「ワローヂャの宿題しに。」
「ああん??」
「ワローヂャはね、今年ウラジオの大学に入ったんデスヨ。でも通信制だからスクーリングのために
ウラジオに来たんだって。それで英語の宿題が出たけどわかんないからうちに持ってキタ。」
「なるほど。今から大学行こうとは偉いなぁ、人に宿題やってもらうのがいいかどうかはワカランが。」
「彼はシュコーラ卒業してからウラジオの船員さんのカレッジに行きましたケド、
卒業して村へ帰ったきりウラジオに戻って来なかったんデス。
向こうで砂金を採っていたそうデス、でもいい場所が・・・」

待て。ちょっと待て?

「それってもしかしてウチのバアチャンちにバッグを置いたまま二度と帰ってこなかった
あのワローヂャの事かあ?」
「そうそう!ソウデス、そのワロヂャ!やー、12年経ってやっと帰ってきましたネエ〜」
「帰ってきたというかなんというか・・・俺の荷物どうなった?って聞かれへんかった?」
「聞かれマシタヨ〜、2002年までは確かにあったけどオバアチャンが死んじゃったからその後はワカランって言いマシタ。」
「たしかに。靴下とかパンツとか使ったって言っても笑い話で済むかもしれんが・・・」
「でね、ワローヂャは砂金採りしてたんだケド、あの仕事はきついし場所によってすごく差があるから
採取許可の賄賂とかそういういろんなことが嫌になっちゃったんだって。
それで村の仕事は砂金か発電所しかないから発電所に勤めたいと思ったんだケド
専門の知識がないといい役職に当たれないから通信制でも大学にいこうと思って今年から工科大学に入ったの。
それで12年ぶりにウラジオに来たワケ。」
「そっかー、がんばってるんやな〜。でも朝まで飲んだくれていいわけなかろう?」(ゲシッ)
「アイッ・・・・・・・・・。ゆうべは中華レストランでみんなで食事したあと
1時くらいからリョシャとワロヂャとワタシの3人でヂィスコクラブに行きマシタ。
リョーシャが行こう行こうって言うから・・・」
「アンタとアモーンと砂金採りか。チョ→怪しいの。」
「そのクラブはリョーシャの部下が警備している所で顔が利くから、って暴れ放題・・」

えと、アモーン(ОМОН)さんはいつでも黒い目出し帽で紛争地域でゲリラと戦ったり
凶悪犯を取り押さえたり民間人にコナクソつけて巻き上げたりしているわけではなく、
普段は会社やお店の警備の仕事なんかもしています。
ロシアの警察は有料で民間でも個人でも警備してくれるのです。
夜店(よるみせ)なんかはタチの悪い酔っ払いがいるのでアモーンさんが警備している場合も多いです。
で、時々お客になってタチの悪い酔っ払いになったりもするわけですねえ。

「楽しかったんならそれでいいけど。そやけどまあ、次から次へと北の村の同級生が現れるけど
みんなマトモというか変な人や底意地悪い人はいないねえ、私にとっては意外なほど。」
「ソウデスネ、変な人はいましたけどそゆ人はみんな刑務所入ってますからウチには来マセン。
あっ、このあいだ一人出てきたけど変な人じゃナイヨ、ほら、コースチャ。変な人はずっと刑務所入ってるもん。」

そうですか・・・。
ずっとですか。

そんな話をしながらゴハン食べていたらオカーサンが車のナンバープレートを持ってやってきました。
今回の車は税金の関係でオカーサン名義で登録したんです。

『K123МУ25RUS』って書いてあります。 ←25はウラジオの番号RUSはロシア

МУ ムゥー?
ムゥーはロシアで牛の鳴き声。
ムゥムゥーーー!!
間部君は牛車になりました。やんごとなきご身分です。
気に入りました。

<本日の夕ご飯>
ビーフカレー、野菜サラダ

<本日のグルソン>
Русские DJ : Бриллиантовая Рука
ルースキエDJ:ブリリアントヴァヤ ルカ
ぱぁまぁぎぃちぇええええーー♪

※ОМОНのリョーシャはこんな人2004年11月14日16日
※ワローヂャの話2004年8月2日

2005年12月4日(日) 残酷なマイケル?

ブリザード。  13:47の外気温−6℃、室内20.9℃、湿度45%

窓から外を見たら。
スゴイ事になっとる・・・
小さな竜巻に舞い上げられた雪の柱があちこちに立ってゴオオオォォォッッという感じです、
う・あ・あ・あ・あ・あーーー

実は雪が降るという事は暖かいという事なんですが、
浦は風が強いので体感温度はかなり低いかもしれませんねえ・・・。

両親がタイヤを買いに行くといってウチに寄ったので、
ウチの牛車もまだタイヤを替えていなかったし一緒に交換(買って交換)に行きました。

3人で行ったはずなのにオッサンとオトーサンしか帰ってこない??
「オカーサンは?」 とオトーサンに聞くと
「ワカラン。どっか行った。」
「・・・・・・・・・・。」
ま、よその夫婦に余計なことは・・・。

オトーサンが
雪がひどく降って高齢のバアチャン(オカーサンのお姉さん)が心配だから
隣町のバアチャンのところをちょっと見に行こうかと思っている、というので
オカーサンはどこに行ったかワカランけどとりあえず両親のアパートまで行ってみようということになりました。
オトーサンを乗せて3人で家を出たんですがすごい雪。
途中の市場で生ものを買い、ニシンが座席シートに落ちたとか落ちないで怒鳴りあいながら
スーペルまるけにも寄って米をレジ台のうえに置いたとたん、
袋が破けて米がざあああーーっとレジ台の上に・・・・・
「オイ!大変!ごめんなさい!」
という私に無言のレジネエチャン。

オッサンを振り向き、
「どしたらいいのかなア?この米、交換?」
「交換?ただ出た分が減るだけ。」
と思ったら米の残った袋を別のビニール袋にぽんと入れてバーコードを読むネエチャン。

をい!
袋が破けたのは私のせいちゃうやろう?
そっちで交換するべきちゃうかァァァ??
しかも無言で、なんやその態度わァァァ???
店員の教育がなっとらん!
このワタクシがビシビシと指導したろうやないか、まずその椅子から立たんか、コラ。
などと日本語でまくしたててみたんですが、
後ろからオッサンに押されて強引にレジを通過させられました。

ま、ロシアはこんなもんです。

気分が収まらないまま車にブチ込まれ、ぶー、とアパートまで運ばれて行ったら
オカーサンはもう家に帰ってて、チキンのスープを料理中。

「家飼いの鶏よ、肉が赤いでしょう、硬いけどおいしいのよ」

オウ!!家飼いの鶏!
スーペルまるけの嫌な出来事は忘れました。
鶏アタマなのでコッコッコッ3歩で忘れちゃうんです。

みんなで骨までしゃぶりおいしくいただきましたよ〜。
骨はこれからバアチャンちの犬へ。
なんちゅうか・・・頻繁にテレビに映るインフルエンザの鶏が哀れで仕方ありませんよ・・・

◎  ◎  ◎  ◎  ◎

さて隣町に行ってみたらバアチャン、ジイチャン、元気でした。
雪で外出に不便なので魚や果物をとても喜んでもらえてよかったです。

外飼いのムフタル(犬)やクノプカ(犬)も寒いので家の中に入れてもらっていて
狭い部屋に犬3匹、猫一匹、横に鶏の仮小屋もしつらえてありました。
子ヤギが生まれているときはヤギも部屋の中にいることがあります。
テーブルの下で足をつんつんとやるのが覗いてみたらヤギだったってのも
ちょっと新鮮な気持ちですよ。 ←何言ってんだか

雪の庭を通ってヤギ小屋の方へまわってみました。
ママはいるのですがヤーシュカ(長男)がいません。
ヤーシュカ?
ヤーシュカもしや・・・・
「ジイチャン、ヤーシュカは?」
「ん?食いたいか?まだあるぞ」

ヤーシュカ・・・・・
ちーん。(合掌)

床下の倉庫からじゃがいもやらにんじんやらを出してもらって、たんともらって帰りました。
ヤーシュカは・・・・・
遠慮しました。

さよなら、ヤーシュカ。

◎  ◎  ◎  ◎  ◎

ウチに帰ってゆうべの残りのカレーなんか食べながらテレビを見ていたら
イワノフ国防相がインタビューを受けていて話題の映画、9РОТА(第9中隊)のことを話しながら
映画の一場面が映りました。

「今年一番おもしろい映画やったなー、9РОТА。」
「そうデスネエ・・・でも本当の戦争、見たい?」
「へ?」

オッサンが出してきたのは一枚のCD。

「きのうリョーシャから借りた。  
チェチェニャー(チェチェン)でゲリラとか基地から押収したビデオのコピー。
イスラムのゲリラはアラブから金をもらってテロ爆破とかしているから、
証拠のビデオを撮ってスポンサーに送りマス。
だからアジトに踏み込むとそういうビデオがたくさんあるんですヨ〜
時々テレビでも自爆の様子とか流れるのはそういうやつです。
そういうのをCDに焼いたやつ。
もうなんていうか・・・ロシアの兵士さんの首にナイフを刺すところとか
カミカゼの体がばらばらになって飛び散っていくのとかそのままデスヨ・・・」

と言って黙りました。

そのままお茶なんか飲んでテレビ見ているので
「早く見ようよ、そのCD。」 というと、
「え。見るんデスカ???ほんとに見るの?アリちゃんほんとに見るとは思わなかったナー・・」

それどういう意味デショ?ちゅうか古代チェチェン語で残酷で無神経な女、って意味ですね。
まあその通りなので膝蹴りはくらわせずにCDを入れ、
画面を見つめる2人・・・・・

あっ、これは・・・

♪ああ〜っああああ〜アッ、サリャーム、ああああああぁぁ〜♪

マイケル・ジャクソンがチェチェン語&アラビア語で歌ってるビデオなんですけど、
なにか?


<本日の夕ご飯>
ゆうべのカレーの残りとオカーサンにもらったべネグレット

※ОМОНのリョーシャはこんな人2004年11月14日16日
※多分今年最大ヒットのロシア映画9РОТА(第9中隊)の話2005年10月26日

2005年12月5日(月) マイケルその後

嵐の後は晴れ。  7:36の外気温−3.2℃、室内22.2℃、湿度38%

ゆうべ、残酷なビデオを見るはずがチェチェン語のマイケル・ジャクソンの次は
チェチェン語「UFJつばさ証券」でした。

こんなところで日本のCMにお目にかかるとは思いませんでしたよ。
2004年のカンヌ国際広告祭で銀賞を獲得した「忍者編」です。

その次はアラビア語バドワイザーのCM。
あっ、これ元CM見たことあるわ〜、 ←2001年スーパーボール
犬の姿で地球に紛れ込んだ宇宙人をUFOが迎えにきて
「地球で何を学んだか?」ときかれ
「Wassup!」  ←What's up?
と言うと、なんかクール!ちゅうんで宇宙人の流行語になり、地球の宇宙観測所でその言葉をとらえた
人間が「人間は宇宙で孤独じゃなかったんだ・・・」というCMです。

というCMなんですが、「Wassup!」 のところがアラビア語のこんにちは「サラーム!」になってるんです。
そんでみんなが感染ったようにサリャーム、アッサリャーム!と言い合う仕立てで
これがなんちゅうか口の動きとピッタリで笑える、笑える!
「アラハフマハマタラ?」 ←適当
とかいう最後の「孤独じゃなかったんだ」という台詞もハマっていて実に巧妙。

次は宅配ピザ。
アラブっぽいアメリカ人がインターホン越しに「サリャーム!」「アッサリャーム!」と
冗談で言い合うところへ本物のピザ屋がきてベルを押すとインターホンからは
「アッサリャーム!!」 で宅配兄さん「???」という仕立て。

バドワイザー犬吼え編、チェコの自動車保険編、フランスの生命保険編とどんどん出てきます。
全部元CMにチェチェン語、アラビア語をかぶせておもしろおかしく作ってあり
オッサン、きのうからアタマ完全に「サリャーム」になってしもて「アブハジラ、アブハハジラ、」とか
なんか訳わからんタモリの外国語みたいなインチキアラブ語言うてばっかで
さっきも仕事から帰ってきたら、
「アリちゃん、今日は何を勉強したカナ〜?」 
「えーと、えーと・・」 ←ロシア語を勉強したかと言われたと思ってマジあせった
「サリャァァーーーーム!でショウ!!」 とかぬかすし、ホンマ迷惑なビデオでした。

ところが。
こんなサリャームで笑ってばかりもいられない、予告どおり・・・・・ホンマもん、出ました。

○ロシア軍+アモーンのチェチェン駐屯暢気な日常編(のんきです)
○ロシア軍の内部向けプロモーションビデオ(つまんないです)
○チェチェンゲリラのプロモーションビデオ?(怖すぎです)
○↑これの各カットの元ビデオ(夢にみるゾ!!)

まず今回リョーシャ達が撮った駐屯地のあれこれは、暑いから軍のトラックをサンルーフにしようというので
屋根を勝手にバーナーで四角くく切り取っているとことか、
酔っ払って床で寝ているおっちゃんの腹に××(ピーッ)と書かれているとことか、
みんなどしてこんなでぶなおっちゃんばっかりなのかと思っていたら、
簡易バーニャ(サウナ)のカットででぶでなく全身是筋肉のマッチョばかりとわかってひぇぇぇぇぇーだったとか、
まあそんな暢気なやつばかりだったんですが
チェチェンゲリラのプロモーションビデオというか、伝統舞踊や音楽も入れて編集してある意気高揚ビデオ、
それからそのビデオに使われている各カットの元ビデオはオオゴトでした。
ロシア軍のトラックや戦車を爆破しているところ、ロシア兵の行軍を時限爆弾で吹っ飛ばすところ、
捕虜にしたロシア兵の指を切り落としているところ、ピストルで指を吹っ飛ばすところ、
頚動脈にナイフを入れるところ・・・・カミカゼがバラバラになって吹っ飛ぶところ・・・
全部実写です。

だんだん無口になってきて一回は見たオッサンもストップを押してしまいました。
同じロシア人ですから心穏やかではいられません、そうでしょうとも。
女って(私って?)残酷ですね、うあ!と思いましたが平気でした。
でも殺されているのが日本人だったらどうかわかりません・・・・
そして殺されるのがチェチェン人のやつがチェチェンでもこうやって見られているのだろうな
と思いました。

何か変です、誰か、煽っていますか?

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

オッサンの職場が停電して仕事にならんというので3時ころ急に帰って来てびっくりしました。

別に何も悪いことはしていませんが、亭主が急に帰ってきたらほとんどの妻は訳もなく慌てるでしょう。
そういうもんです。

ガレージに車置きに行くと行って出て行ったままなかなか帰ってきません、
ガレージは男にとっておもちゃ箱。
要るような要らんようなものをひとつは持って帰って幸せそうです。

さて、ご飯食べたあとうとうとしてしまい起きたらオッサンはお風呂に入ってました。
ヨロヨロっとバスルームに行って
「オジチャン、お背中流しましょうかー?」 と聞くと
「もうあがるから残念だけどイイデス」 という返事。

実はオッサンは私が来るまで時々オカーサンに背中を洗ってもらっていた(気絶)・・のです。
信じれん・・・・・・
「だって背中を上手に洗えないんだも。」
な、なんやとぉぉぉぉぉーーーー???
「筋肉が大きくて手がうしろにまわりにくいし」 
単なる出部ちゃうかぁぁぁぁぁーーー??  ←デ・・・・・ブ・・・?
「それに背中を洗ってもらうときむちいぃーーじゃありまセンカ?」 ←良いキムチ?
そりゃそうや。(をい!)
「オカーサン、呆れてへんかった?」
「ウーン、大人のくせにって文句言われたケド。言われても洗ってくれるじゃん?」
じゃん??
じゃんッ?????
じゃんッって??????

でもなにかデカイ熊を洗うような気分でブラシでごしごしすると
ほえ〜とか ふはあ〜〜とか気持ちよさそうに吠えてめっちゃ感謝されるので
ついうっかり私も洗うことになってしまいました。

飼育係はときどき担当の動物を洗ってやるのも仕事のうち。

風呂からいい具合に茹で上がってきて
「この毛の生える薬を塗ってマッサージしてくれマセンカ?こう、てっぺんのほう・・」
「いいけど(私の)髪の毛うっとおしいからちょっとしばってくるわ」
「・・・・・・・うっとおしいほど髪の毛あっていーですネ。」  ←アワワ・・

育毛係りはときどき担当の動物の頭をマッサージしてやるのも仕事のうち。


<本日の夕ご飯>
焼きニシンのマリネ、焼きクリュシュカ、オカサーンにもらったべネグレット、味噌汁、ごはん

<本日のグルソン>
Муту Айдамир : Черные глаза
チョールニェグラザァ〜♪

※ご覧になったことがない方のためにご用意しました。
オリジナルのUFJつばさ証券・パートナー忍者編
10月1日に三菱証券と合併し「三菱つばさ証券」になったのでこのリンクはもうすぐ見れなくなるかも?
※バドワイザーのCM「エイリアンが地球で学んだもの」参考記事
※ビデオの続きはe-Bayに出品しています(タチの悪い冗談です)

2005年12月6日(火) 軽くても重くても運べません

なんしか晴れ。 16:15の外気温−2.4℃、室内21.9℃、湿度35%

きのうの晩はソファで寝こけてしまい、気がついたのは朝4時半でした。
オッサンはベッドで寝てました。
オバサンはお姫様だっこでベッドに運んでもらえないようです。

△  △  △  △  △

また落ちましたよ、プールの天井。
去年も、2月のさぶーい日にモスクワのプールの天井が落ちて28人が死亡したでショ!
今度はウラル地方のペルミってとこです、14人が亡くなったようです。
何か、建築資材の質が悪くて梁が金属疲労してバキッといったらしいですが
おちおち健康のためになんてプールも行ってられませんね、
健康のために死んだらかなわんわ。
あ、プールの塩素が体に及ぼす害と水泳の健康効果を比較するとプラマイゼロくらいという
偉いセンセーのお話もありましたが日本でも塩素を使わない消毒法でプールを管理する
所が徐々に増えてきているそうですね。
ロシアはどうなん?
泳げないのでプール行きませんから塩素臭いかどうかわかりません。

水といえばあれだけ大騒ぎしたハルピン化学工場爆発事故によるアムール川の汚染が
ハバロ周辺ではまだ観測されていないというので、
あの騒ぎはいったい何だったんだろう??という話になっています。
アムールの懐は広いって事でしょうか。
(や、そんな言葉でごまかされませんよッ。)

そのハバロですが最近ウズベク人の人気が上がっています。
これまで浦を含め極東都市の下層労働者といえば出稼ぎ中国人が圧倒的でしたが
ウズベキスタンからの出稼ぎさんは中国人より安い人件費の上にロシア語がわかり、
まじめで勤勉なので雇い主から大人気。
それに伴い地方政府も政策を変更してウズベクさんの受け入れに積極的になりました。
今どんどん中国人にとって代わってきています。

浦では黒っぽいカンジの中央アジア系の人はあまり目立たなくて、
モスクワなんかに行くとたくさんいるのでアワワ(なぜ?)と思ったほどだったんですが
今、農業系は中国人、工事現場系は北韓人、スイカ売りとシャシリク焼きはウズベク人という
構成からこれからはウズベクさんの割合がどんどん高くなっていくんじゃないでしょうか。

※ちなみに沿海州の北韓人出稼ぎ労働者は3200人程度。

ペルミのプール屋根崩落ニュースからロシアの3ネタでした。

△  △  △  △  △

4時半ころ停電しました。
ビーフシチューを煮込み始めたところだったので今晩のご飯全部のやる気が失せました。
オッサンが帰ってきたけど煮込み足りないシチューしかできてません。
「停電してご飯途中になってしもた〜」
「!!何かできてるものはないんデスカ?」 ←たいそう悲壮なカンジ
「煮込み足らんシチューだけー」
「ドレドレ。マラドイけどこれでいいデス、おいしいデス」

というのでマラドイ(若い)ビーフシチューで夕ご飯。

途中で電気がついたので煮込みを再開し、ご飯終了後も引き続き煮込んでいたら、
「火、ついてマスヨ?」
「煮込みが足らんからのー」
「こんなに長く煮たらシチュが少なくなっちゃうじゃん!」 ←真剣
「ぎゅうっと濃縮されてうまいで〜」
「へー。ロシアではたくさん食べれるように逆に水を足して薄めますケド?」 ←軍隊?
「ほな、そうするか?」
「イヤ。」

真顔で否定して「じゃちょっとリョシャのところへ行ってきますカラ」とお出かけになりました。
あさってワローヂャが村に帰るので送別会の相談らしいです。
「2時間で戻りマス」と言ったけどたぶん午前様やろな。
いい加減真夜中に起こされるもかなわんと思い、中からの閂をはずし外鍵のダイヤルを回しました。

酔ッパ酔ッパでドアの外で寝こけても王子様だっこでは運べません。

<本日の夕ご飯>
煮込み足りないビーフシチュー、ニシンのマリネの残り、野菜サラダ

<本日のグルソン>
解散が残念なВИА Гра: Бриллианты
ヴィア・グラ : ブリリアンティ
さよならヴィア・グラ。いつもブリリアンティ(ダイヤモンド)のように美しかったよ。
ぶりりあーあーんてぃ〜♪

2005年12月7日(水) ソビエトノスタルジー

相変わらず晴れ。 7:23の外気温−9.4℃、室内22℃、湿度38%

テレビにモルモットの品評会の様子が映りました。

「あっ、スヴィーンカ!ワタシも子供の時飼ってたヨー」

ロシア語でモルモットはморская свинка『海の子豚ちゃん』

「へー、ロシアで一般的なペットなん?」
「うん、まあ、ありますネエ。北の村の頃、オカーサンがウラジオで買って持ってきたんデス。」
「ほおー」
「あれはペルーか、あの辺りの原産だそうですネエ。名前はシューリックと付けマシタ。」
「なんか、モルモットは結構長生きするって聞いたな・・・」
「ソレガ。」
「それが?」
「二ヶ月しか生きませんデシタ。」
「そら可愛そうにの。」
「マルスカヤ・スヴィーンカっていうカラ、よく泳ぐと思って川で泳がせたら・・・」
「泳がせたら?」
「よく泳いだですケドかぜひいて死んだ。」 

そ、
そらペルーかどっかのネズミをあんな川で泳がせたら死ぬわなッ!!

合掌。(ちーーん)

□  □  □  □  □

オッサン今夜はワローヂャの送別会です。
これからレストランなのにウチでもガッツリ食って行きよりました。

この北の村時代の連中はホンマに仲がいいです。
その村は砂金とスズが採れる地域だったので、
ソビエト時代に発電所と町を作り労働者を招聘してできた開墾村のような所でした。
(最盛期人口5000人)

こういったなんらかの開墾村はシベリヤや僻地各地にあり、政府の特区として優遇され
その地域で働く労働者の給料は都市部の6倍近く、
年金も受給資格が数年早く金額も上乗せだったので全国から人が集まってきました。
といっても自然条件や生活環境がとても厳しいというのは改善しようもなく、 ←マイナス50度以下の世界
村のみんなは何をするにもお互い協力して事にあたり、
ウチの家族によると、覚えている限りでは犯罪で誰かが捕まったということもなかった、と言います。

また都市から隔離されたような僻地の、ソビエトのイデオロギーでできた新しい村ですから
住民はほとんど同じ職場で同じような給料で同じようなアパート暮らし、
子供たちはピュアなソビエト人で、みんな平等、みんな仲良くしなきゃ、で団結力が強く、
オッサンは
「ちょっと他に例える括りがないような、家族でも同級生でもないなにか特別な仲間意識があった」 と言い、
「ウラジオに戻ってきてから都会の人はこんなに自分と他人を区別するのかとびっくりして、
自分たちの村は本当にソ連の純粋培養のような所だったとわかった」と言います。

「ダカラ村の友達や知り合いは、今でもそれを超えた特別な関係にアリマス、
ちょっと言葉で言えないんですケド・・これはそういうところで暮らした人しかわからないでショウネ。」

私も暮らしたことがないのでワカリマセンがそれがタバーリシってやつなんですか?

ソビエト連邦が消滅して丸14年を迎えようとしている12月。
ソビエトの記憶を鮮明に持っている人はもう20代後半以降でしょうか。

浦の片隅でソビエト純粋培養の同志たちがノスタルジックに飲んだくれている夜。
そんな夜、私もソビエトのノスタルジー「断水」にブチ切れてるところです。


<本日の夕ご飯>
煮込みすぎのビーフシチュー、揚げ芋、野菜サラダ

<本日のグルソン>
Глюкоза : Москва
グリュコーザ : マスクヴァ(モスクワ)
スネーグ・イジョートに続くスローナンバーの秀逸曲。ノスタルジックなメロディにブチ切れ・・ません。
とぅるとぅーんとぅるとぅん♪

2005年12月8日(木) ロシア無責任時代

晴れ。 7:38の外気温−11.6℃、室内20.5℃、湿度48%

今朝は寒い!
今年は早くから雪が降ったり、気温も低いし寒い冬です。
これからますます寒くなっていくはずですがチョ→嫌です。

オッサンはゆうべは2時頃お帰りでしたが運転手だったので飲んでませんでした。
メンバーは村に帰るワローヂャとオッサンとロマとリョーシャとリョーシャの部下のアモーン3人。
アモーン3人?
それ別に村と関係ないし?
や、アモーンさんの事情は国家機密に関するので深く追求せんとこ。

オッサンに、ゆうべはソビエトのノスタルジーで断水だったという話をしたら
「何言ってんデスカ?ソ連の頃は断水も停電もほとんどなかったし、なってもすぐ回復したんデスヨ、
そんなのほっといたら電気の管理してる人とか水道の修理の人とかあっという間に共産党会議にかけられて糾弾されちゃう。
こんな酷い状態になったのはロシアになってからデスヨ?
ロシアでは誰も責任とらないしみんなもどこに言っていいかワカラナイし言っても誰も動きマセン!」

そ、そうなんですか?
すいません、私の失言でしたごめんなさいソビエトさん。
共産党会議にかけられちゃう、っていうのがノスタルジックに怖いですが。

責任取らないというならロシアは植木等並の無責任さです。  ←お若い人はレッツ検索。
社運どころか命にかかわるので困ります。
この間もボロネジの病院でエイズに感染した血液を輸血しちゃったんですね〜
エイズは感染直後ではウイルスを検出することが難しいので献血の場合は一定期間おいてから再検査しているのですが
再検査する前に輸血しちゃったんだそうです。
怖い植木等なのは誰が献血したのかわからない上に、誰に輸血したのかもわからないってことです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ロシアンルーレットな病院?
ロシアだからいいのか。
よくないやろ。

お次はモスクワ。
オバサンやオジサン達が工事現場で横断幕やビラもって叫んでます。
新築アパートの建設途中で建設会社が工事を放棄。
前金払ったりローン組んでる購入者達は金を払っているのに住めないのです、
そりゃそうだ、アパートできてないもーん。
これはロシアではよくあることでとっても問題になっているんです。
建設予定のアパートを前金払って買うのはちゃんと建ってくれれば結果的に安いのですがけっこう博打。
新築アパートがたくさん工事中なのですが実際に住めるアパートは100%じゃないのです。
ウチの両親のアパートもそうやって半分前金で買ったんですけど出来上がるまでヒヤヒヤでした。
そういう訳なのでもう建っているアパートの値段は上がるばかりで中古でも法外なほどの値段なんですが、
購入ボリュームゾーンである中流家庭の収入はモスクワあたりでも頭打ち。
無責任な建設会社のせいでこれからますます買いにくくなっていくでしょう、という話。

お次は旅行社。
ロシアの海外ツアーはイリューシンをチャータして一便300人とかいう大ツアー。
おかげでツアー料金は安いんですが安いなりに植木等。
今度は旅行社がホテルに宿泊料金を払わずトンズラこいてお客はトルコのホテルに足止め。
どーすりゃいーんだ?
って、この手の話もよくあります。

夜おそくコムソモリスク・ナ・アムーレのコーリャから電話がかかってきました。
彼もまた北の村の同級生でうちにも数回滞在しています。
オッサン、以外そうな感じで話しています・・・・。
「ワ、びっくりシタ〜、コーリャは真面目デシタ〜」
「話が見えん!」
「ゆうべリョシャが酔っぱらくてコーリャに電話したんデス、来年の夏にみんなで北の村に行くぞ!って」
「へー、ホンマ行くん?」
「そんなの酔っ払いのテキトーな話に決まってるじゃないデスカ。」
「でもコーリャはマジにとった、」
「そう。ちょうど明日仕事で来年の休みを決める話し合いの日だから8月に休みをとろうと思うけど
それでいいか、って確認の電話デシタ」
「で、なんて返事したん?」
「いんじゃない?って言っといた。」

ロシア一の無責任男です。

<本日の夕ご飯>
ビーフスープ、ポテトサラダ、イカとピーマンの中華風炒め、大根のサラダ

※コムソモリスク・ナ・アムーレのコーリャの話9月2日
※日本一の無責任男・植木等度チェック
※植木等の「ニッポン無責任時代」
※ま、着メロ試聴でも。

2005年12月10日(土) チンギスハンはあっさり系

スカッと晴れ。 13:55の外気温−10.2℃、室内22.2℃、湿度32%

このあいだスープに使った鶏の骨をバアチャンちの犬にやる、という事を書いたら
犬には鶏骨や玉ねぎを与えてはいけないんですよ、という事を教えてくださる方がありました。

鶏骨は縦に裂けるので犬の内臓を傷つける事があるし、
玉ねぎやねぎには赤血球を壊す成分が含まれているんだそうですね〜
犬を飼った事がないのでぜんぜん知りませんでしたよ!! 

それは大変と思い早速オッサンに言うと、
「ソーデスヨ?犬を飼った事がある人ならみんな知ってマス」 と言うので
「へ?ほななんでムフタル(以下三匹)とかにはやってんのん?」
「あんな野生っぽく飼ってる犬が鶏の骨くらいでどうにかなるわけないでショッ!」
「はあ。玉ねぎもあかんねんてな?」
「野生の犬は肉食ですから玉ねぎは食べませんッ、ムフタルも野菜どころか米さえ食べませんッ」

ムフタルはディンゴや狼と一緒なのか〜〜??
でもちょっと安心しました。

「なーんか、イリナのヨーリックとか大事に大事に飼ってる犬はすぐ骨がのどにとか、 ←チャンピオン犬
お腹壊してどうのとか、そんな事ばっかり。
北の犬なんかもう何でも食べるヨー、マイナス50℃で何にも食べるものがなくて
ネズミ捕ったりしてやっとで生きてる。そういう犬を尊敬する。」

はあ。尊敬して下さい。(ちゅうか餌やろうや)

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

今日は日本人会さんの「忘年会」です。

ボーリング大会したあとモンゴル風中華料理「チンギスハン」にて宴会。
チンギスハンですよ!!
ジンギスカンじゃないですか!!
ジ、ジ、ジンギスカーーン♪
もすかうの「ジンギスカン」ですよッ。
おっさんですかシャアですか、わ・は・は・は・は、塀!!
行かずばおれまいの〜。
というので二人揃って出かけました ←家族OK

ロシヤ人夫さんはウチを含めて3人だったんですがなぜかみなさんサイズオーバーな方々。
日本人妻の夫になるとこうなるのか、
日本人妻がこういうロシヤ夫を好きなのか、
単なる偶然なのか必然なのかそのへんはわかりません。

3人でかたまっているとそこだけデカイ山のようで圧迫感ありあり。(こえー)
ボーリング大会で優勝したという方が、ロシア人のボーリングスタイル、
めちゃくちゃなんだけどパワーでいてまえ!って倒しちゃうからスゴイんだか何なんだかという話で
盛り上がっているところへ鯉の丸揚げあんかけが運ばれてきました。

「これは・・・鯉ですか?」
「そうですね」
誰かが 「松花河の鯉じゃないのか?」 と言って一瞬止まるみなさん。
「ベンゼンが濃縮されてるぞ」 「食ったら白血病」
とか好き勝手いいながらみんな「食って」ました。

ところで私はみんなが口々に言う「ショウカコウ」という言葉がわからなくて最初??だったのですが
スンガリのことなんですねえ。
ロシアでは満州語のまま「スンガリ」と呼ばれているのでテレビでもなんでもスンガリ、スンガリと
言っているから日本でもスンガリかと思っていましたよ。(阿呆)

ところでこの店はモンゴル風というので乳茶とか羊肉とか肉まん系とか
そういうものが出てくるのかな〜と思っていたのですがなぜかというかやっぱりというか、
普通のロシア向け中国料理でしかも「肉系」がほとんどなかったので我らロシヤ人サイズオーバー組は
だれしも物足りなかったようです。
これからはこいつらだけ別料金で肉料理を出してもらわなければなりませんね。

そんなことだったのでウチ帰ってきたら、
「アリちゃーん、今日買った牛肉焼いて下さいまセンカ?」 と言いながらオッサン自分でにんにくを剥き始めたので
しゃーないなと思い、肉を切り出しました。(なんせブロック)

まさか宴会の後でエプロンかけて肉焼くことになるとは思いませんでしたよ・・・・。
(忘年会のあとはラーメンかお茶漬けなんじゃー、ロシヤ人。)


<本日の夕ご飯>
チンギスハンで中華料理の忘年会、帰ってから牛ステーキ(どんなんや・・)

<本日のグルソン>
Smash!! : Мечта
スマッシュ!!: メチュター

2005年12月11日(日) エレベーターに閉じ込められたら

晴れ。  12:06の外気温−13.3℃、室内21.5℃、湿度32%

来年のサッカーワールドカップの組み合わせが決まりましたね♪

我が家でも早速国旗マークのグループ表を書いて冷蔵庫にクツケましたところ、
「国旗だけじゃワカラン」と言われたので横に国名も書き込みましたところ、
「字が汚すぎて読めん」と言われたので、
気が済むまで暴れたあと、ちゃんとプリントしたのを貼りなおしました。

今回ロシアは出場できなかったので
「残念やったな」 と言いましたところ、
「あんな奴等は出なくていいッ。あんなプレイは恥ずかしいッ。」 と言われたので
「じゃウクライナを応援せんとなー」 と言いましたところ、
「ウクライナとは仲が悪いからセルビア・モンテネグロを応援するッ!」 と言われました。 ←ガス戦争真っ只中
私はラウルがいる限りスペインを応援しますからウクライナにはさっさと負けてもらう予定です。
(両方ともグループH)
日本?
だからスペインだってば。

◎  ◎  ◎  ◎  ◎

夕飯時、ジェーニャから夜9時頃来ると電話がかかってきたのに時間になってもやってきません。
どうしたんかなあ?と言っていたら電話がかかってきました。

・・・以下再現・・・
「オウ、ジェーニャ!何処にいるんだよッ?」
「エレベーターの中。」
「どこのエレベータよ?」
「ワカラン。ワカランから電話した。」
「そりゃこっちもワカラン。」
「お前んとこのアパート、入り口がたくさんあるだろ。どうも間違った入り口から入ったみたい。
エレベーターに乗って気づいて出ようと思ったとたんエレベーターが故障して中に閉じ込められた。
真っ暗だから携帯の明かりで非常ボタン押したら警備会社に繋がったんだけど
何処ですか?って言われてワカリマセン、ワカリマセンとは?
入り口間違えて入ったからここがどこなのかわからないんです、って言うしかねえよ。
困りましたね、ウチも○×ストリートはたくさん管理しているんでどのエレベーターか言ってもらわないとわからないんですよ。
って言うから、じゃこのアパートの友達に電話してみます、って言ってお前んとこにかけたわけ。」
「バ、バッカじゃねーの? 俺だってお前がどのエレベータに乗ったかなんてわかるかよ!
俺んとこは4−△×だからとにかくそれがあるアパートのどっかのエレベーターだ、って言え!」
「わかった。」

と言って呆れて電話を切ったのですが意外なほど早くジェーニャがやってきました。

「やー、参ったよー真っ暗で怖かったしー」
「案外早く出れたなー」
「それが、俺が中で電話してる声が外に聞こえたらしくて、
誰か中にいるのかー?って外から呼ばれて 故障して閉じ込められてます!と返事したら
ちょっと待ってろ!と言ってバンバンバンバン!!ってエレベーターを叩き出した。
何事かと思っていたらポッと電気がついてグォンとエレベーターがゆれてドアが開いた!
外から呼んでくれた人が乗ってきて、
このエレベーターはドアの閉まりが悪くてちゃんと閉まってないと故障と思って止まっちゃうんだよ、
この棟の住人はみんな知ってるけどアンタ知らないから難儀だったね、って言われてさー。
でも警備会社に連絡したとき行くのに1時間半くらいかかるって言われたから
そのオジサンが助けてくれてほんとよかったよー
だけど興奮してたからそのエレベーターに乗ったままで結局間違ったとこに着いちゃったんだけどね〜ハハハ。」

ジェーニャ・・・・・・。

我々は声をそろえて、
「4階くらい階段で来いッ!!!」 と、叫びました。 

ちゃんちゃん。

<本日の夕ご飯>
ビーフストロガノフ、キュウリウオから揚げ、白菜ときゅうりの浅漬け

<本日のグルソン>
MADONNA : Hung Up
マドンナ:ハング・アップ
オフィシャルに行くと勝手に流れてくるハングアップ♪
サンプリングされているのはもちろんABBAの「Gimme! Gimme! Gimme!」
47歳の半ケツなのにスゴイと判断するか47歳なのに半ケツは駄目と判断するかのビデオクリップ

2005年12月12日(月) そうである時もない時もある

晴れ。 7:38の外気温−15.5℃、室内21℃、湿度46%

プーたんがチェチェン共和国の首都、グロズヌィを電撃訪問しました。
プーたんは電撃訪問が大好き。
日本からの帰りもマガダン空港に降りてマガダン市民をびっくりさせました。

プーたんはほんまタフです、みんな思っています。
ちっともクレムリンなんかにじっとしていません、
じっとしてないのでモスクワ市内にプーたん通行止め渋滞を起こしていたりもします。
ちょっと迷惑なはずです。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

セルゲイから電話がかかってきました。

国後島の辺りでロシアの漁船が沈没して死者が出たようなのですが、
船長がセルゲイの知り合いかもしれない、というのです。
セルゲイは以前カニやウニを採る漁船に乗っていた事があり、その時の仲間かもしれないようです。

国後島というので日本のニュースになっているかも?と思い、インターネットで見ようとしたら
「密漁船だからニュースにならないんじゃないデスカ?」 というので、
「密漁でも合法でも事故があったら何かニュースが出ると思うけど?」 と見てみたらやはりありました、
乗組員は15人で5人が死亡、2人が行方不明のようです。

「密漁船っては書いてへんで?」
「ソウデスカ。まあ密漁の時もあるしそうでない時もアリマスカラネ〜。」
なんやそれは。
その後また電話がかかってきて、結局セルゲイの知り合いの船ではないことがわかりました。
船長は今日も元気に密漁し・・・・(ゲシッ)

<本日の夕ご飯>
親子丼、とろろ昆布の吸い物、キャベツときゅうりの漬物

<本日のグルソン>
Mr. Credo : Чудная Долина
だりなちゅどぅなやだりな〜♪

2005年12月13日(火) クレイジーなカエルとおっさん

晴れ。 7:23の外気温−16.2℃、室内20.1℃、湿度37%

ロシアに極右政党の「自由民主党」ってのがあります。

自由で民主的な極右政党ってのもどうかと思いますが、
そこの党首のジリノフスキーっていうおっさんがこれまたクレイジーで
いつもチョ→過激で笑かしてくれる発言をするのでテレビ番組にひっぱりだこなんですが
このおっさん、次の大統領選挙に立候補すると発表しました。

さあ!今結婚を考えている日露ペアの方は万事をとって今のうちに結婚せんとあきません、
このおっさんはロシア人と外国人の結婚を禁止しよう!と言っています。
何が起こるかわからないロシアです、
このおっさんが大統領にならないとも限りません、ややこしくなる前にさっさと結婚してしまいましょう。
ただでさえややこしい国際結婚なんですから。
あとの責任は日本の「自由民主党」がとってくれる・・・かどうかはわかりませんが。

○  ○  ○  ○  ○

実は前から気に入らないキャラクターがありました。

そいつは今年になってからロシアのテレビに頻繁に登場するようになり
テレビでもラジオでも携帯からでもウザイくらい聞こえてくるんです。
ロシア産じゃないことは聴けばわかります、こんな曲は多分ドイツあたりか・・・
と思っていたらやはりドイツ産のキャラでした。

ドイツって国はハイテクだけど自然志向で整然としていてマナーがよくて、と勝手に思っていますが
なぜか変な曲や阿呆になりそうなビデオクリップがヒットしたりしてそのギャップに眩暈します。

そいつは「クレイジー・フロッグ」(別名・ち○こ蛙)と言って、
携帯電話の着信音や待ち受け画像なんかを製作配信している
ドイツの「ジャムスター」という会社が作ったマスコットキャラのひとつです。
イギリスではテレビのCMに使われていましたがカエルについてるち○このせいで
クレームが殺到したらしいですけどロシアではそういう話は聞きませんねえ・・・

そのち○こ蛙が歌う(?)アクセル・Fという曲が大大ヒットして、
ざっと見ただけでもロシアの30枚近いコンピアルバムにクレジットされています。
この「アクセル・F」という曲は聴いたらすぐ、ああ〜と思う人が多いと思いますが
エディ・マーフィーが主演で有名な「ビバリーヒルズコップ」の挿入歌、
ハロルド・フォルターマイヤーの「アクセル・F」を着メロ用にカバーアレンジしたものです。

また往年の名曲「ホット・バター」の「ポップコーン」のカバーなんていうのもあったりして
とにかくムカつくんです。
思えばこのポップコーンのオリジナルはホット・バターではなくてガーション・キングスレイなのですが
彼はドイツ人です。
やはりドイツはただもんじゃありません、ムカつきます。
ムカつくんですけどディン、ディン♪とかってうっかり言ってしまうんです、
言った瞬間めっちゃ恥ずかしいんですけどつい言ってしまうんです。
ドイツに、ジャムスターにハメられました。

ちん○蛙はお下品すぎると言う理由で最近のジャケットはふんどしモザイクがかかっています。
ハッキリいってこっちのほうが100倍お下品。
もしかしたらネタですか・・・?

それにしてもこんな曲がヒットするなんてヨーロッパって心が広いなあ・・・・・・


※こんな曲呼ばわりのCrazy Frog : Axel F (クレイジーフロッグ : アクセルF)
ディンディン♪さあご一緒に!
※さらにこんな曲のCrazy Frog : Popcorn (クレイジー・フロッグ : ポップコーン)
ビリビリ♪

<本日の夕ご飯>
手羽先と大根の炒め煮、キュウリウオのエスカベージュ、いんげんの黒ゴマ和え、大根のかおり和え、すね肉と野菜のスープ

2005年12月14日(水) ええ、不便です。

晴れ。 7:25の外気温−12.3℃、室内12.8℃、湿度37%

市場調査のために初めて浦に来られた、
素敵なジャパニーズビジネスマンの方とお会いする機会がありました。

通訳ガイドをされた在浦の、
微妙にロシヤ人化されたジャパニーズビジネスマンの方もご一緒です。

肝っ玉母さんのような方を想像していました〜」
と言われるのはお約束なのですが柄は小さいんです。
柄は小さいんですが態度はデカイんです。
色は白いんですが腹は黒いんです。 ←意味不明

なごやかに食事をしながら歓談中、
「ところでロシア語って難しいですねえ、ふだんはロシア語ですか?」
「いえ、日本語です、ロシア語できませんもん。」

「それで、不便はないですか?」

うあ!!
みんな思っているけど怖くて聞けない質問ッ!!!!

「ええ、まったく不便です。」

あわてて優秀なビジネスマンのおひとりが、
「いや〜ご主人これだけ日本語できたら不便はそうないですよね〜」 ←苦しい
いえ、苦しいのはこっちなんです。
この閉じた生活の中でウェブ上の仲間だけ(そこのアナタッ!)とごにょごにょやってる分には
ネタで済むんですけどリヤルのおひとさんは怖いね!!
正直でまともだッ!!
私はますます引きこも・・・コラコラ。

ちょっと反省しました。
(大いに反省すべし)

<本日の夕ご飯>
真っ黒のぴかぴかランクルがずらーーっと並んでいるイタリアンレストランでおいしいご飯をご馳走になりました。
ありがとうございました。

<本日のグルソン>
Тату : All About Us (Dave Aude Big Mixshow)おるばーらす♪

2005年12月15日(木) ドツボ?ウクライナ

晴れ。 7:28の外気温−10.3℃、室内19.8℃、湿度35%

ウクライナが困っています。
ヨーロッパもはらはらしています。
ロシアも内心どきどきです。

ウクライナが160ドルでは高すぎると渋っているうちに、
さっさと返事できんならしゃあないな、ほな220ドルにさしてもらいまひょか。
というドツボの事態になってしまいました。

何の話?
天然ガスの話ですね〜。

ロシアは周辺国やヨーロッパに莫大な天然ガスを輸出していますが、
旧ソ連諸国には国際価格をかなり下回る優遇価格で提供していました。

しかしヨーロッパ各国に対する値段を千立方あたり180ドル→220ドルに値上げする事を決め
同時にウクライナ、グルジア、モルドヴァの親欧米政権国に対して
現行50ドルの価格を来年から160ドルに引き上げると通告しました。
ガスというのは一年契約なので毎年契約更新しなければならず
ロシアはそのたび値段を見直す事ができるのです。

あんさんら、民主化とやらでユーロやアメリカから融資がどっと入って資金あるようだから
もうウチ(ロシア)が特別優遇してやる必要もないんとおまへんか? という事ですな。

まだ革命前だしビンボーだしとりあえずロシアに付いていきますというベラルーシには
現行46ドルのまま据え置きです。

オレンジ革命で民主化になったらしいウクライナはビンボーから脱出できると思ったけど
そう簡単にはいきません、民主化とは関係ない理由も含め逆に経済状態は停滞。
ロシアからウクライナを経由して天然ガスをヨーロッパに運ぶトランジット料金はウクライナの大収入源です。
そのパイプラインはソ連時代のものです。
ソ連の作った設備で儲けてるのに良いことには感謝しない、悪いことはソ連(ロシア)のせい、
あんさんらもソ連の一員やったはずなのにロシアだけが悪いんでっか、
ユーロへ行くはずのトランジット分のガスを勝手にチョパッっておったのは誰かいな、
そういう国にはもうガスを安くしてやることなんかできまへんな、というずっとくすぶっている理由もあります。

ウクライナは、値上げは段階的にしてくれないかと持ちかけたようですが
ロシアはそっけなく断ったどころかごたごた言うウクライナに更に60ドルの値上げ!
ひええええええーーーーーー
追い討ちですかぁぁーーーーー
ご無体なあぁぁぁ−−−

あんさん、そんなややこしこと言うてからにほんまにもう〜。
ユーロユーロとか言うて、ほなユーロと同じ値段でガス買うてもらいまひょ、
よっしゃ、ユーロと同じ220ドル!!
大好きなユーロと一緒で嬉しでっしゃろ〜
金がおまへん?
ホレほんなら大好きなアメリカさんに助けてもろたらどうでっか〜
と、なったわけです。

ウクライナもこりゃ黙っておれんというので
ロシア黒海艦隊の基地使用料値上げ、ユーロ圏に行くガスのトランジット料4倍値上げを
持ち出し対抗しています。
ロシアとてウクライナ国内分はどうでも、
ユーロ分をウクライナで勝手に止められたりトランジット料を値上げされては
大顧客のユーロ様が困るので内心供給停止は避けたいと思っているはずですが
今年もあと二週間ちょいになってるんですけど。

エネルギー供給を握る国と握られている国。
どっかの島国がアタマに浮かびますね・・・・
しかもトランジット料金もないエンドユーザー(とほほ)

今バルト海底を通してドイツに直接ガスを供給するパイプラインを作っていますから
それができたらトランジット国はロシアにとってもユーロにとってもほとんどお払い箱同然、
トランジットで食っているバルトやポーランド、ウクライナはガッと反発しましたが何も途中の
国に余分な金を払って高いガスにすることもなかろう、とユーロ内でも弱肉強食のさまです。
ウクライナにちょっと同情します・・・・

値上げを呑まなければ一月からの供給停止という事ですが停止されても
備蓄分で一ヶ月くらいはもつらしいです。

どうなるんでしょうねえ?ガス戦争。
ドツボになるのはウクライナとは限りません。
ま、どっちにしても茶番になるとは思いますが。

<本日の夕ご飯>
蒸鶏の和え物(ゴマ和え、レーズンカレー和え、梅おかか和え)、イカとピーマンの炒め物、わかめとトマトの味噌サラダ

※オレンジ革命後のロシアとウクライナについては、
実はシチューが好きな『カリーさん』の「逆襲のプーチン」なんかでサクッとお勉強。

2005年12月16日(金) いいこときいた

晴れ。 12:35の外気温−11.8℃、室内20.2℃、湿度34%

サンクト・ペテルブルグの近くの原子力発電所で爆発事故があり一人が亡くなりました。
原子炉自体が爆発したわけじゃなく低レベル放射性金属廃棄物を溶かす溶解炉で
爆発が起きたそうで原子炉とは1kmほど離れているようですので
現地周辺の放射能レベルは正常という事だそうです。

いつも思うのですがこの低レベル放射性廃棄物という言葉はチョ→怪しいですね〜
放射能が強いか弱いかというだけで放射能が無いわけじゃないんですけど
「低レベル」って言葉がつくとなんか安心しちゃうんですね。
低レベル廃棄物を詰めたドラム缶に抱きついたら、
ものの数分で年間被爆規制値になってしまうわけなんで
そんなものが「低レベル」なわけなかろう!と思うのですが。
あ、つまり、高レベルが「放射能高すぎ」って事なんですねー。

同じ頃、チェチェンのグロズヌィではとある工場から放射性コバルトが見つかり
周辺の放射能値はチェルノブイリ事故当時と同じくらいだった、というお話。

いやん、核大国。  ←ちょとチガウ

アムール川の懐は広いとかのんきな事を言っていたらとうとうきましたよ。
アムール川は中国との国境でもあり川幅は向こうが見えないほど広くて中州や島がたんとあるので
汚染がハバロ側に行かないように中国軍が突貫工事で中洲にダムを作ってるとこですし
ロシア側もがんばってダム作ってます。

市内付近に到達するのは24〜25日あたりじゃないかと言われていますが
免れてきた断水がとうとう起こるかもしれませんね。
(ま、ウチはベンゼンが入って無くてもしょっちゅう断水なんで慣れてますけどー)

ハバロ周辺を抜けるのに4,5日、そこから間宮海峡に達するまで約二週間ということですから
来年1月の10日あたりに海に入るんじゃないでしょうか。
間宮海峡を抜けるリマン海流はロシアの沿海を洗ってますのでいつか浦にも来るはずですが
浦の海底では廃棄原潜がジリジリ放射能を放ってますし、
野積みのごみ処理場からは汚水が垂れ流しですんで、
薄まったベンゼンくらいドンと来んかい!です。   

◎  ◎  ◎  ◎ ◎

オッサンは市内同業者の接待忘年会にでかけていきました。

「床屋に行ってから行く」と言って早めにいそいそ出かけたのでなんか怪しいですが
別にいいです。 (いいのか)

ところが案外早く帰ってきました。
「ありゃ、早かったな、おいしかった?」
「駄目ダワ。もう日本の食べ物に慣れてヘンなレストランのロシアのもの食べれマセン!
車で行ったから飲めないし」
「そりゃつまらんかったのー」
「まあ、みんなと話したりダンスしたりしたからイイデス」
「ダンスぅ?ダンスって何よ?」
「踊り。」
ゲシッ。
「アイッ。だから80年代ヂィスコの曲とか演奏してたの、それで踊ったからそれでいいのッ」

そうか。
80年代ヂィスコなら餌はなんでもいいのかァ。
それは知らなんだ。
いいこときいた。


<本日のひとりごはん>
秋刀魚の塩焼き、味噌汁、ごはん

2005年12月17日(土) アパート崩壊

相変わらず晴れ。 14:18の外気温−17.6℃、室内20.5℃、湿度39%

さぶさぶさぶさぶ〜〜〜
さぶーーいです。
今朝とうとう−20℃以下を記録しました。
ウチの温度計も10時に見たとき−20.1℃でしたよ〜
沿海州の北では−40℃を観測したそうです。
この冬一番のさぶさですね。さぶさぶさぶ〜〜

ところがです、
ところがですよ、
西(ヨーロッパロシア)は暖冬なんですねえ〜
なんでもモスクワの南のあたりでは森にキノコが出て
みんな喜んでキノコ狩に行ってるちゅうじゃありませんか、
12月ですよ? どーなってんでショ?

まあ、寒いときはロシアでも「鍋」に限ります。 ←?

今日は3家族で鍋パーティです、会社の冷蔵庫に置いてあるという「タラバガニ」で
カニ鍋。
わはははははーーーカニ鍋ぇぇぇぇぇぇーーーー
どして会社の冷蔵庫?
そんなつまらない事関心ありまっせん。

むっちゃさぶい中、煮豚を手土産に喜んででかけました。

ソコはいわゆる「ガイジンアパート」で、
各国の領事館関係の方や企業駐在、外国語教師などの方がお住まいになっている、
地下水をくみ上げて断水の心配もないというありがたーい特別アパートでございます。
お部屋に入るとやはり特別でございました。
むっちゃ広いダイニングキッチン!
・・・と思ったら、オッサンが
「ココはウチのアパートとまったく同じ作りデスケド、キッチンの壁がないんデスネエ」
と言うのでよおく見ると広さも間取りも同じようですがキッチンとリビングの間の壁が抜いてあるのでした。

ロシアのアパートに行った事のある方はご存知と思いますが
ロシアンスタンダードなアパートはキッチンがかなり狭く、
壁にくっつけた小さめテーブルで家族は毎日ご飯を食べるのに比べて
隣のリビングはやたら広く、お客のときはそっちにテーブルを作ります。
ロシアの日常の食というものの位置がわかるような間取りですね。

ホンマにウチのアパートも、
せめてダイニングキッチンと呼べるくらいの広さが欲しいなあ、
食べてくつろぐ場所が一番広いのがいいなあ、と、
ほとんど使いもしない広いリビングを眺めて
せめてこの部屋の半分がキッチンだったらいいのにと、
いつもうらめしく思っていたのでこの部屋を見たときはちょっと興奮しました。

なんや!
壁って抜いてもええんやん!

おいしくカニを頂きながらもずーっとその事がアタマにありました。
マロニーちゃん♪とみんなで歌って本物の日本豆腐とか、魚沼産コシヒカリとかで
アタマ相当阿呆になりかけ、八海山とマグロの酒盗あたりで完全阿呆になりました。
阿呆になりながらもどうしてもアタマの片隅から離れないのはその事です、
私にとってはそれほど気になる出来事だったんです。
あ、八海山は一人で全部飲みましたけど。 (ありがとうございます)
盛り上がって5時から0時近くまでお邪魔してしまいました。
Wさん、ありがとうございました、ご迷惑でしょうがまたお世話になるつもりです。
会社の冷蔵庫にカニがあるときはいつでもお電話ください。(神戸牛でも可)

さて特別アパートから普通アパートへ帰り
ウチもああいう風にしよーーーとオッサンに訴えたところ
「抜いていい壁と悪い壁があるから許可がいる、だってみんなが勝手に壁抜いたら
アパート崩れちゃうじゃん、その手続きはかなりメンドクサイ」 というので
「でも許可なしでも工事したって人いたよ?」 と言うと、
「工事するとき許可が要るんじゃないの、売るときに書類上問題なの」
「あ?」
「じゃ今この壁抜いてもいってこと?」
「そう、いってコト。」
「じゃいつ駄目ってこと?」
「売るときもとに戻してないとだめってコト。」
????
ほな売るとき壁があったら住んでるときは壁なくてもいってコト?

あ?ああああっっ?
うあ!ワワワワワワワワーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴーーーー
ズズーーーン。
(みんなが抜いたのでアパート崩壊しました)


<本日の夕ご飯>
カニ鍋、もちろん最後は雑炊。Wさんありがとうございました。
<本日のグルソン>
ARASH ft.Aneela : Jaaande
アラッシュ ft.アネーラ :ジャァーァンデ
おいおいおいーあ、あ〜♪ペルシャ語はわかんねー

2005年12月31日(土) 調子悪い大晦日

今年最後の晴れ。 13:26の外気温−12.3℃、室内22.6℃、湿度33%

大晦日です。

ウクライナは、
「金がないならロシアに借りって事にしてやろか?どーよ?」
というえげつなくもおもしろくなりそうなロシアの申し出を断ったため
とうとう元旦の朝10時にガスを止められる事になりそうです。
なりそうちゅか、あと20時間もないんですが最後までわかりません。
最後まで気が抜けないのがロシアというところです。
でも今日、犯人のガスプロムはお休みなんですけどね。(アーーレェェェェェーー)

日本からお客さんが来たので迎えに行ったら、
予定が変わって今日ナホトカに移動できなくなったので今晩どうしたらいいだろう?
という発言が飛び出しました。

ロシアくんだりまできて、
大晦日の夕方6時に今夜の予定がなくなったなどという憐れなおっさんを
どうして−15℃の中央広場に放り出せるでしょうか。
今晩なんかどこのレストランもバーもカフェも予約一杯で入れません。

しかたないの〜。
一緒に両親のアパートに連れてって飲ませるか。

そういうわけで今ちゃちゃっとトンカツ揚げたり中華を4品ほど作ったので
これ持って今から向こうのアパートに行きます。

さてみなさま。
今年も「調子悪くてあたりまえ」をご愛読下さり本当にありがとうございました。
(ブックマークからはずした人も呪ったりしません)

来年からはもうやめてくれんか、と言われても書きますとも、ええ、
書いてやるうぅぅぅぅぅぅーーー

ではではよいお年を♪
(あっ、トンカツが半分になっとるッ!!!!!)




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