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らんま1/2

ぴえるばや



☆ロシア初!本格的日本マンガ☆

私今となっては漫画は読みませんが、ロシアにも漫画好きな方が職場に居ます。(笑)

おそらく私と同じく20代後半〜30代の方ならテレビアニメで御存知の「らんま1/2」という漫画がロシア語訳され売り出されています。

この「らんま1/2」の翻訳は、村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」や「ポートレイト・イン・ジャズ」といった著書を翻訳した若手日本研究家の1人、イワン・ロガチェフ氏が担当しています。ロシア語版「らんま1/2」を出版したロシアのサクラ・プレス(Сакура пресс)社も日本の漫画をロシアに広める為に2002年に設立された出版社です。ロシアではコミックスというと子供の読む物、あるいは低俗の物というイメージがありますが、この「らんま1/2」は、ページの開きが日本と左右逆である事は勿論、単なる漫画本で終らない点としては各巻最後のページには著者のプロフィールだけではなく、日本語独特の〜ちゃん、〜さんといった呼び方の違いや日本の教育制度についての解説がのっている事で日本に対するロシア人の視点から適格かつ公正に子供にわかる様解説されています。

ただ、ロシアでは暴力的なもの、抽象的なものは日本より厳しく、「らんま1/2」も14歳以上を対象とした指定図書に位置づけられています。なお、1冊85ルーブル(約350円)程度で売られており、らんま1/2は全37巻出版される予定で、6巻目が新刊として販売されています。(2006/2月)


恐るべき「らんまロシア化計画」(凄し!)

日本語版との違いはページの開きが左右逆で、巻末に呼称(〜さん、〜くん)についての解説がのっているだけではありません。

日本語ならではの豊富な擬音語・擬声語(ドーン!、バタバタ!、バキッ!など)もすべてロシア語化されています!!!

日本語:
「ドタドタドタ!」(かな?)→ロシア語:「トプ トプ トプ!(ТОП ТОП ТОП)
日本語:
「ガバッ!」(かな?)→ロシア語:「フヴァーチ!(ХВАТЬ)
など・・・。(感情こめて言ってみましょう。なかなか笑えます。)

(ちなみに、上の絵でパンダがらんまをつかまえようとするときの露語擬音「フヴァーチ!(ХВАТЬ)」
ロシア語の動詞「フヴァチーチ(ХВАТИТЬ)」(つかむ)からきていると思われる・・・)

ロシア語は日本語のような擬音語は少なく、また(風刺画などはあるが)コミックという文化も長年なかったので、日本マンガのロシア語化にあたってはすごく苦労したはずです。

翻訳スタッフの知人から聞いた話によると「気が狂いそうな作業」だった(笑)とのこと。えらいです!ロシア初の日本マンガの出版にこぎつけた若きスタッフたちの情熱と努力に拍手をおくりましょう
フロップ フロップ フロップ(ХЛОП ХЛОП ХЛОП)←パチパチパチの露語訳)
ロシア製カレーパン?
パッケージまでカンペキにロシア語化されているのに注目↓

↑そこまでやるか!

ブールカ・ス・カリー(БУЛКА С КАРРИ)=カレー入り白パン。80 イェン(йен)=円
と書いてあります。

ちなみに別の箇所には
ブールカ・ス・ラプショイ(БУЛКА С ЛАПШОЙ)=焼きそばパン?
ブールカ・ス・ディーネェィ(БУЛКА С ДЫНЕЙ)=メロンパン?
ピラジョーク・ス・ミャーサム(ПИРОЖОК С МЯСОМ)=肉まんかな?
もでてきます(^_^)

分かりますか? ロシア語の勉強になりますね。
この欄はgonza担当


Сакура-пресс/サクラプレス http://www.sakura-press.ru/

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