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まえがき
今回は四方山話とは趣きを変えて、「オーリャが見た日本」と題して初めてオーリャが日本で五感を使って実際に感じた印象を書いてみることにしました。これはオーリャの話をそのまま書いても筆者である私が日本人男性である事で正確性を欠くのを排除する為、オーリャとふたろいえに下書きを見せた上監修された部分で表現を変えたり、削除した事柄もある事を最初に了承頂けると幸いです。手っ取り早くふたろいえと結婚後日本で生活していた数年間の話をかけばもっと簡単に済むのですが、客観的にロシア人兼業主婦が始めて日本に来たという話と妻の話や私の話、子供の話を書くよりずっと面白いし、ふたろいえが初めて日本に来た時の話や私が初めてソ連末期〜崩壊直後の話を書くと回想録や回顧録の様な書き方になり、おぼえていない事の方が本人曰く「どうだったかな」と申しております上、比較すると絶対今の話しの方が面白いと判断したの理由の1つです。何処から書いてよいのかが自分でも困っているのですが、まずは間柄の所から前書きとして書き出した方が判りやすいでしょうか。
□ぴえるばや・・・・・・著者(ふたろいえの夫)
□ふたろいえ・・・・・・ぴえるばやの妻
□息子・娘・・・・・・・・ぴえるばや/ふたろいえの息子(ミーシャ)と娘(レーナ)
□サーシャ・・・・・・・・ふたろいえの実弟
□オーリャ・・・・・・・・・サーシャの嫁
□マーラ・・・・・・・・・・サーシャ/オーリャの娘※ちなみにうちの息子と同い年
□義父母・・・・・・・・ふたろいえ・サーシャ方の両親
□父母・・・・・・・・・・ぴえるばや方の両親
第1回/北海道上陸編
モスクワ→ユジノサハリンスク→コルサコフ→稚内 のコースで日本に来ました。母がキャラバンで迎えに来てくれたのですが札幌から稚内迄は片道6時間かかりますので、前日稚内市内のホテルに泊まったそうです。さて、迎えに来てもらったものの9人で来て8人乗りのキャラバンに私の母を入れると10人になります。8人乗りの車に10人乗れるわけがありません。ここは四角四面で考えないで下さい(笑)子供3人は大人の膝に乗ったりしながら全員窮屈な想いをしつつなんとか乗れました。えぇ完全に定員オーバーです(汗) 札幌-稚内間のコースはいくつかあって、最近開通したという士別剣淵ICまで国道を南下し、同ICから札幌まで高速利用するルートとそのまま南下して旭川市内経由で行くルート、もう1つは日本海側を通って留萌経由で行くルート等があります。母は前日札幌から士別剣淵まで高速使って5時間だったそうですがこっちは定員オーバーで捕まると大変ですし事故った時が怖いので日本海廻り6時間コースを選択しました。オーリャに母が「日本はじめてですって。楽しんでねぇ〜」と声をかけるとありがとうございます日本ってロシアと似た風景ですねというのが第一印象の様でした。確かに、稚内〜留萌迄は原野と崖っぷちと日本海しか見えず、ロシアにもそういう風景になっている大河沿いの道路がありますし、また北海道は気候的にも自然風景もヨーロッパロシア部と極東地方、ヨーロッパロシア部に似ている風景が沢山あります。
コンビニエンスストアは小さなデパート
日本で生活しているとコンビニエンスストアというのは大抵どこの街にもありますが、ロシアには日本の様なマニュアル化されて品質統一された全国どのFC店にいっても同じ価格で同じ商品が買えるコンビニエンスストアはモスクワにもありません。
たまたま立ち寄ったコンビニで軽い食事を買って走りながら食べて行こうという事になり、おにぎり、サンドイッチ、義母が好きなあまったるい缶コーヒー等など買って店を出ようとすると、オーリャとふたろいえは化粧品コーナーや日用雑貨コーナー、航空券のチケットやコンサートチケットも買える端末機を操作してみたり、※ふたろいえはこういうのにたけているので自慢げに色々いじっていました。ジーーーーッと見ているのです。私も驚いたのが、いつのまにかコンビニにATMがあったのは驚きました。コンビニエンスストアさえあれば毎日御飯作らなくてもお弁当何十種類もあって生活できるわね。うらやましいわ〜 これには皆大笑いでしたが確かに可能ですし実際独身の方でしたらコンビニ=食料庫/冷蔵庫代わりに利用している方も多いでしょうね(笑) なかでもオーリャが驚いたのはピロシキ。菓子パンや調理パンのコーナーに行くと色々な種類のパンがあって試しにピロシキを買って食べてみたら私が作るピロシキの方が絶対美味しい。でも沢山具が入っていて美味しいわ 確かに自家製やロシアのピロシキは具がシンプルな分美味しく感じます。あれだけの種類を毎日3回トラックが店に来たりと説明していると、宅配便もだせて公共料金も払えるなんてコンビニエンスストアは小さなお店でもモスクワのデパートに匹敵するわ。いかに私達って効率の悪い働き方をしていたかって事なのよねぇ〜日本人とユダヤ人は商売上手よね。やっと判りました。すばらしい所よ〜彼女なりに日本を知る機会は他のモスクワに住む方よりも身近な所で私達や日本人社員、取引先から情報として得ていても現実に日本へ来て最初の感想・印象は驚きの連続だった様です。
繁華街
お買い物
札幌にはJRタワー、三越、東急、西武、ロフト、パルコ、プランタン、大丸、アルタ、丸井今井、4丁目プラザ等などあるわけですが、180万人都市とモスクワとを比較すると足元にも及びませんが札幌の場合すすきの-大通-札幌駅の南北に集中しているので中心部迄出てしまえば徒歩でショッピングが出来るのとモスクワより地下街の商店街が整備されている所が気に入った様です。私達も驚いたのですが大通公園周辺や札幌駅周辺にはコンビニが皆無だったのにちょっと居ない間にボコボコとコンビニが出来ていて、大通駅の地下街にもありました。次にドンキホーテへ行った時は所狭しと体に商品がぶつかるくらい「圧縮陳列」方式で陳列されているのに驚き、「こんなに沢山商品が詰っているところに買い物くるわねぇ〜」というのが印象だった様です。ドキンホーテはお客さんが欲しい物を買う為に来店するのではなく、お客さんに探検して膨大な商品の中から欲しいと思った物を買わせるマーケット戦略なんだよと説明すると「私は人がぶつかる狭いお店嫌い」と(笑)確かに人ごみだけでも凄い店です。そんな中でも、えらい気に入った店がダイソーとキャンドゥーという100円ショップ。安いっていう魅力もあるんですがちょっと離れた間に日用雑貨までかごに入れだしたので「今この店で買わないで名古屋のダイソーで買いましょう」とふたろいえに言われていました。「コンビニエンスストアーがあれば暮らしていけるけれど、100円ショップだけでは暮らしていけないわね」という感想でした。※昔誰かがそんな同じ事言っていました。
デパートで服を何着か選んでいた様ですがサイズ背丈が会わず、ユニクロ行こうか?とユニクロでパンツやベルト等夏服を買っていました。ユニクロは安くて良い物が揃っているので予算以内で欲しい服が買えたようです。
御食事
回転寿司屋さん
食事は皆刺身といった生や和食が食べられるので回転寿司屋に行きました。近所の開店寿司屋は混んでいて、1時間待ちで店員さんにPHSを持たされます。
大手のFC開店寿司屋さんは待ちされるお客さんの為に隣のスーパーと本屋さん、駐車場で等で時間潰しをする為順番待ち連絡用にPHSを持たされるのです。「モスクワだったら皆盗んで行くわねハハ」と笑ってしまいましたが多分盗む人もいるかもしれません。このPHS着信は出来ても発信が出来ないPHSでダイヤルボタンがきかなくなっていました。
餃子屋さん
札幌を中心に「みよしのぎょうざ」という安い餃子屋さんがあります。昔っから値段が殆ど変わっていないと思うんですが、長男が大好きでお昼に食べに行きました。
家でも職場でも時々焼き餃子りペリメニ版を作るのですが、やはり薄皮でパリッとした餃子は美味しいです。「ミーシャがペリメニ!!ペリメニ!!って家に来た時に言う理由がたった今わかったわ〜私も好きよ〜太りそうだけれど。美味しいわ〜」2日目もジャンボ餃子定食という18個と米飯、味噌汁のついたものを食べに行きました(笑)家で作っても良いんですが、サーシャは、ニンニク臭いのが苦手でトイレでハミガキしていました(笑)
実は洋菓子店の多い街なんです。
多分誰も地元の人は気が付いていないと思うんですが、札幌・小樽・旭川3都市は洋菓子店が全国規模で考えても多い街なんです。千秋庵、六花亭、石屋製菓(白い恋人で有名ですね)、ロイズチョコレート、近年はシャトレーゼも本州から進出してきましたが、個人経営、中〜大手規模になっている所を含めてもごく普通の住宅街アチラコチラに洋菓子店があります。東京・大阪の方で転勤や移住で北海道に来られる方は「安くて美味しいケーキが沢山あって太った」と言う方がいるくらいです。大体150円〜300円くらいで買えますから安いかもしれません。モスクワでもカフェで食べると600円くらいするところもありますからおなじくらいでしょうか?ふたろいえ御用達のホテルにある800円で食べ放題お菓子バイキングに行って「いくつでも食べられるなんて素晴らしい国だわぁ〜」そういう評価デスカ(汗)
テレビの副音声
ぴえるばや・ふたろいえ一家以外、皆殆どテレビのニュースを見ても日本語が判らないので、副音声に切り替えて英語で聞いて画面を見ています。
関東で震度5の地震が発生した日は釘いる様に見入っていたのですが「札幌-東京間は直線距離にして850km離れているので揺れても判らないよ」と実父が言うと850kmはロシアでは遠いものの、まるまる1日かけて行ける距離ではないのでココでは揺れないのねと言いつつ怖くないのか等聞いていました。丁度これを書いている7/26なんですが台風7号の影響が出ていてそのニュースに聞き入っていますが、「日本は災害が沢山あって怖いわ」という印象を受けたらしく、例えが良いか悪いかは別として「モスクワでテロが起きて、家に帰れなくなる確立と同じくらい」とふたろいえが言うと納得していました。ちょっと例えが違うと思うんですが・・・。
トイレ
ロシアにも和式に似たしゃがんでするトイレがあるんですが、大抵レバーかヒモを引っ張って流します。しかし和式の場合レバーを押して流す流し方が判らなくて日本のトイレはハイテクなのできっと人間を感知するセンサーがあって流れていくはず?と思って離れても水が流れてこないので困って10分くらいたっても出てこないのです。暫くしてお腹痛いんじゃないの?とふたろいえに見に行かせたらそういう事になっていて、実はハイテクっちゃーハイテクなんですが壁面パネルのタッチスイッチを触らないと水がながれてこないトイレで日本のトイレはするのも難しいわと言って半分怒っていました。確かに、空港なんかだと英語でPUSH/PULLなんて書いてありますからねぇ(汗)
次回は名古屋編です。
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