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net版 v3.0 20050915 |
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船旅のルートは、モスクワ川からヴォルガ川に入り、ネヴァ川まで6つの川、3大湖(ベロエ湖、オネガ湖、ラドガ湖)と巨大な人工湖や長大な運河をつたりながら航行して、サンクトペテルブルグに至るというもの。18カ所の水門を通過し、6日間かけて走破する距離は1800キロ! 途中、ヴォルガ最古の街「ウグリッチ」、修道院の鐘楼からの美しい景観で知られる世界遺産「ヤロスラヴリ」、白い防壁で囲まれた修道院がある村「ゴーリツィ」に寄り、ロシアの自然や村の生活や伝承を伝えるテーマパーク「マンドロギ」ではシャシリク(バーベキュー)をぱくつき、そして、巨大な木造教会で有名な世界遺産・キジー島を訪ねるというのですから、いやがおうにも期待が高まるではないですか。 しかも、移動中は荷物を持って忙しく動き回る必要はなく、船に乗ってのんびり好きなことをしていればいいのですから、楽ちん。ゆっくりできそうです。 ・・・といっても不安はありました。 どんな船なんだろう? 一週間も船の中で退屈しないかな? ちゃんと寝られるかな? シャワーとかはあるの? 食事は?(カップラーメンとか持っていかなくてもいいだろうか?)、他の乗客たちと仲良くできるかな? ちょっとドキドキ。冒険気分です。 |
しかし、私たちの心配は杞憂にすぎませんでした。まずサービスですが、受付や売店、給仕のお姉さん達がみんなステキな笑顔で応対してくれるのです。昔からのロシアのサービスを知っている私たちにとって、これは感動でした! 「サービスすると損をする」的な昔のソ連的な接客姿勢とはまったく異質の世界がそこにありました(笑)。 私たちの乗った船は「アレクセイ・ヴァッチェンコ」号は、最大乗客数300人の中型客船。、決して豪華客船ではありません。でも親しみやすい感じの船で快適でした。このくらいの大きさの船じゃないと運河を通り抜けられないですからね。 |
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私たちが乗った船のなかにはレストラン、お茶を飲みながら船外の景観を楽しめるパノラマ・バー、イベントやコンサート会場、夜はディスコにもなるバー付きのミュージックサロン、そして、屋外で日光浴したり、川辺を眺めながらゆっくりできるサン・デッキがありました。船内には美容サロンまであって、専属の美容師さんまで船に乗っていました。(設備は船によって異なっているとのこと)。 |
フロントのスタッフ。 爽やか笑顔で迎えてくれます。 |
川の眺めながらの朝のコーヒーを楽しむ。 |
サンデッキで日光浴。私たちの船にはプール・・・というかまるで大きなドラム缶!(笑)・・・までついてました。 |
船底にサウナ室を発見!(予約制)。小さいながらきれいなサウナでした。 |
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船室は、ちょっと狭く感じることもありましたが、冷蔵庫やタンスや棚も付いているし、電源コンセントもあったりと、乗客に便利なように工夫してあります。毎日ベットメーキングもしてくれます。 洗面所兼トイレも各部屋に付いていますが、注目すべきは洗面台の蛇口で、持ち上げるとウニョウニョっとシャワーホースに早変わりという優れもの。 コンパクトでも機能的でなかなかよく考えられている部屋だと思いました。 |
<船内での生活が始まりました・・・> 今回の船の旅の取材では日本人はわたしたち3人だけでした・・・。 他の乗客で一番多かったのはドイツからの観光客。それからイタリア人。そしてイギリス人、アメリカ人、ロシア人と多国籍。このボルガ川を下る船の旅は、ドイツでは人気で、すでに夏中の予約が埋まっているそうです。 面白かったのは、それぞれの国の人々の時間の過ごし方。 私たちと一緒だったドイツの人々はとにかくエネルギッシュ。集団での宴会芸も準備万端。気合いが違います。もちろんビールの消費量もすごかった・・・(笑) さすがは世界に知られる旅好きのドイツ人。旅を楽しもうという意気込みが違います。イタリア人は陽気でフランク。気のあった仲間と、デッキでワインを飲んで歓談したり、カードの賭け事などして盛り上がってます。イギリス人の老夫婦は文化教室に積極的に参加したり、静かにお茶を飲みながら歓談してゆっくりと時間の流れを楽しんでいるようでした。アメリカのご婦人は元気でおしゃべり好き。ロシア人は友達や家族でそれぞれが自分の興味にしたがい個人行動をしている(笑)といった感じです。 そんなふうに国民性の違いについて考えたり、いろんな国の人とコミュニケーションができるというのも船の旅の面白いところですね。 言葉も通じないかもしれない外国の人たちと仲良くなれるか、最初は不安だったのですが、楽しいイベントや交流会などが毎日あって交流する機会も多く、自然にまわりと打ち解けることができました。 |
朝早くからデッキで体操する(主にドイツの)人々。体操が終わってもまだ物足らず、エアロビを続けていたご婦人がたもいました。 |
ロシアの歴史について語り合う英国人夫妻と米国ご婦人。勉強会や文化教室もいろいろと用意されています。 |
こ、ここまでするか! 船上イベント「ネプチューン祭」で「白鳥の湖」を披露するドイツのおじさんたち。宴会芸もマジ(真剣)!です(笑) |
「おい!やった!俺だ!俺!ハハハハ!」。ビンゴ大会で熱くなるイタリア人。みんな陽気です。 |
お国柄による違いについて,、あくまで私たちの印象を書きましたが、実際にはそれぞれ個人が自分がしたいことをして時間をすごしていました。寝椅子でず〜とのんびり寝そべっている人、川を見ながらビールばかり飲んでいる人、読書に没頭している人、チェスをしている人、船内を散歩している人、カフェで歓談している人、大きなカメラかかえて雄大な景色をパシャパシャ写真におさめている人もいました。でも、なにもせず、ボーッと船べりに座って、刻々と変化する川の景色をながめている人も多かったです。川岸の風景や空の雲、川の流れの変化が多様で、見飽きないのです。 |
サン・デッキでの〜んびり |
すれ違う木材運搬船。手を振ると向こうの船員も手を振ってくれます。 |
船尾にて。カモメにえさをあげる。 |
アーチ橋の下を通過。 |
せっかちさん日本人としては「せっかく旅行に来てボーッと時間を使うなんてもったいない。」と思ってしまうかもしれません。でも、他の国の人々にまじって、肩の力を抜いて周りを見渡してみれば・・・。 空の青さ、白樺林の緑、河の碧さ、変わりゆく夕焼けの色。大自然に包まれてゆっくり過ごす時間がどれほど素晴らしいか、そこで自由になれることの贅沢を惜しみなく感じることができます。この時間こそが船旅の醍醐味(!)なのです。 |
川岸に見える教会 |
空と水の色彩のアンサンブル |
夕暮れのひととき |
キジ島のあるオネガ湖に沈む夕日 |
<期待と不安?船での食事(レストラン)> 船のなかって不思議とお腹が空くんですね。 川の空気のせいでしょうか。船内レストランではきっちり朝・昼・晩と食事がでますが、この食事が待ち遠しくなるのです。 私たちが乗ったヴァッチェンコ号では、食事は選択制。前日の昼食時に、A・Bのメニューから好きな物を選んで予約しておくのです。
A.『スパイス入りオレンジマリネのホイル焼きビーフとボン・デュシェスのオルレアン風ソースあえ』と、 B.『ビーフストロガノフとポテトのピューレ』 であったりします(写真参照→) メニューには写真はないので、ある程度は推測するしかありません。 ここで、「どちらにすべきか?」「どんな料理だろう?」と、相席の人たちとの議論がはじまります。 いろいろな憶測が飛ぶ中、う〜んと腕組みして真剣に悩む人や、(知らないくせに)物知り顔に解説をはじめる人など。「わたしはリスク(?)はおかさない」とか、「俺は冒険してみる!」と言い切る人もいて、各人の性格もかいま見えたりして。たかがメニューの選択におおげさですが、こんなたわいのない会話が楽しいのです。 デザートも選択制。しかし、この選択が難しい・・・。天国と地獄の分かれ道!(って、オーバーな。) 例えばある日の選択。あなたはどのデザートを選びますか? 「1.洋なしのアイスクリーム添え、2.キウイフルーツ、3.ヨーグルト」。
メニューの選択にはずいぶん悩まされましたが、総じてどのお料理もおいしかったです。かなり腕の良いコックが乗っていたのではないでしょうか。 |
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朝食はバラエティに富んだバイキング。ピロシキやブリヌイ(ロシア風クレープ)、スィールニキ(ロシア風チーズケーキ)という庶民的なロシア料理も出てきて、「ロシアの旅」を味わえました。 |
モスクワ川から終着地のサンクトペテルブルグのネヴァ川まで、高低差は160メートルあります。1800キロの旅の間、船は18カ所もの水門(スルース)を通って段々と高さを下げながら進むのです。水門は水位調節用の巨大なプールのような設備で、船が水門にはいると後ろの門がシャッターのように閉まります。それからゆっくりと水位が下がっていきます。水位が十分に下がったら、前方の扉が観音開きにぐぐぐと開き、船は先へと進みます。 大きな水門になると20メートルも水位が下がります。この「巨大な船のエレベーター」体験ができるのも、ロシアの船旅の楽しみです。
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<ウグリッチ> モスクワを出航した「ヴァッチェンコ」号が向かう最初の寄港地はヴォルガ沿岸の町ウグリッチ。
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私たちの船を美しい姿で出迎えてくれたのは、ヴォルガ川に面してそびえたつ「ドミトリーの血の教会」でした。16世紀のロシア。イワン雷帝亡き後、幼かった長男ドミトリーはウグリッチに幽閉され、そこで短い生を閉じます(側近ボリス・ゴドノフの策略によって、暗殺されたという説が多い。その時、「口封じ」のために多くのウグリッチ住人も処刑されたといいます)。教会内の壁にははこれらの悲しい歴史を克明に描いた見事なフレスコ画で埋め尽くされていてます。 その後、スパソ・プレオブラジェンスキー寺院の壮麗なイコノ・スタス(イコンが張りつめられた祭壇)を見学。ここで、私たちはタイミングよく、男性4人の聖歌隊の合唱を聴くことができました。 |
知る人ぞ知るウグリッチの「ウォッカ博物館」。ウォッカの試飲もできます。もちろんつまみにきゅうりの酢漬けつき。展示品のなかに「偽物ウォッカ」もあったのがロシアらしい・・・? |
<ヤロスラーヴリ> ヤロスラーヴリはヴォルガ川に面した美しい街です。世界遺産の街としても有名です。たくさんの教会と美しいスパソ・プレオブラジェンスキー修道院があります。ヤロスラーヴリのシンボルといえば熊なんです。斧を持った熊がヤロスラーヴリ市の紋章にまでなっています。ところで、この斧を持った熊、どこかで見たことが・・・。実はロシアの1000ルーブル札に印刷されているのです。ヤロスラーヴリを築いたヤロスラフ・ムードルィ像、市の紋章である斧を持った熊に、スパソ・プレオブラジェンスキー修道院の正門向かいにある白いカザンの聖母礼拝堂が1000ルーブル札に印刷されてます。実物を見ると1000ルーブル札の価値もググッと増すというもの(本当でしょうか?)。ぜひお札と比べてみてください。 |
公園にも紋章の熊が。 |
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「ヴォルガ−バルト水路を行く船の旅」の第一回。今回はヤロスラーヴリまでの旅をお届けしました。次回は、さらに旅程を進めて、修道院がある村「ゴーリツィ」、ヨーロッパロシアの湖水地方、世界遺産の島「キジー島」、たのしい夢の島「マンドロギ」、そして船内の楽しいプログラムやイベントで、すっかり友達の輪が広がる模様などをお伝えしていきます!ご期待ください。 |
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ご当地名物 ロシアみやげ自慢! |
おおっ!とイチオシしたいのが、この木彫りの「木の精じいさん」。見つけた途端に一目惚れしました。この優しいまなざし、愛嬌ある顔、この豊かに長いヒゲ。どこをとっても、ロシア民話に出てくるような奥深い森を、二等身で(勝手に決めている)テクテク歩いているような「木の精じいさん」です。と思っていたら、きのこのかさを帽子のようにイキにかぶっている「きのこじいさん」も発見。と思っていたら、ここにも、そこにも、あそこにも・・・気がついたら、どこもかしこも、じいさん人形だらけでした。しかし、この二等身じいさん軍団はキョーレツです。 今回立ち寄ったウグリッチには「チャイカ」という腕時計の工場があるのが有名。肌触りのいいリネン製品も人気。 |
宝石を連ねたようなデザイン。 ウグリッチの時計「チャイカ(かもめ)」。色とりどりたくさん種類があります。 |
ロシアの童話をモチーフにした手作り人形。目覚ましにびっくりして飛び起きるニワトリ。いい味出してませんか?思わず吹き出してしまいました。 |
これは珍みやげ発見か?! マトリョーシカ・マラカス! |
おみやげと一緒にポーズ。 かわいいロシアの女の子もおみやげ屋さんのお手伝い。 |
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