ロシアの卒業論文発表会

 おそらくロシアで本科を卒業した人は絶対に避けては通れない道”卒論発表会”(ザッシータ)我々の学校もとうとうこの季節がやってまいりました。
 おそらく学校によってはシステムが少しずつ変わっていると思いますがこの卒論発表会、どのようか感じになっているのか興味がある人もいると思います。その人たちのためにわかりやすい写真を入れながら解説していきたいと思います。


 大体大学によっては始まる時間がまちまちですがうちのところでは朝10時から開始なのにもかかわらずロシアということもあって、みんなまだ集まっておりません(苦笑)
 今日、発表を聞いてくれる先生の机の上には花や水、果物を並べるために生徒がせわしなく歩き回っておりまして、結構、緊張感漂う雰囲気です。 (写真左)
 もちろん先生方への花や水、果物のお金は生徒たちから集金されることになります(苦笑)←普通は学校がだすのでは?という疑問が浮かびますが・・・まあロシアということで。


 写真を見てもわかりますとおり、この部屋、普段は国家試験やら、先生方の会議にしか使われない部屋で生徒はめったに入ることができないのです。そのなれない環境の中で自分の卒論を発表するのはさすがにロシア人でもきついと思います。
 実はこの部屋、ロシアにしては珍しくクーラーがきいておりまして、温度調節も適度に保たれております。これにはさすがのカメも感動してしまいました(笑)
これが発表を聞く先生方 緊張の面持ちのクラスメートたち
 先生方は最初に話を聞くと12人参加といっていましたが実際には5,6人くらいで、途中、仕事がある先生は抜けていってしまいます。(こんなときまで仕事があるとは・・・かなり大変です。)
 
演説台のところで自分の卒論を発表する生徒 もちろん外国人も発表します。
 一人に与えられる発表時間は8分から10分とかなり短めで自分の論文の要点だけを要領よく言わないといけません。それでも大体70ページ近くある論文がそんなに短くまとまるわけはなくみんな時間をオーバーしながらもしゃべっております(^^;
 あまりに長すぎる発表はもちろん途中で止められて次のステップに進みます。

真剣に生徒の発表を聞く先生方

 自分の発表が終わるとお待ちかね、恐怖の先生方の質問が始まります。
 先生方ももちろんその道の権威ばかりで、ちょっとのごまかしは通用しません(^^;
 あまりに自信のない卒論はかなり突っ込まれた質問をされることになります。質問の数も場合によってちがっておりまして、1つで終わりの場合もありますが、内容によってはたくさんの質問をされてたじたじな場面もあります(^^;
 (ちなみにカメは質問を3つされましたがそのうちの1つは実際に自分でわかっていた箇所なので困りました(^^;)






担当教授の発表 卒論検閲者の発表 いない場合には事前に書いてもらった紙を読み上げます。
 その次はちょっと面白くて、それぞれ事前に自分の卒論を担当教授と検閲者に見せて紙を書いてもらいます。最初は実際なにゆえに必要なのかわかりませんでしたが実際になってみて納得。
 もし担当教授と検閲者がその場にいる場合はその人たちがその卒論と生徒について話してくれるのですがいない場合にはその事前に書いてもらった紙が必要になるのです。(ちなみに今回、担当教授の写真はカメの担当教授です。検閲者の方はgonza氏の検閲者の写真になります。)

 こうして全員の発表が終わったら結果が出るまで外に出て、みんなの前で読み上げられます。このときはすでに発表を終えたという満足感で緊張はほとんどありません。
 もし本科の卒論発表をする人がいましたらがんばってくださいね!!

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