2001.5.21/ひよこ
カンヌ国際映画祭のロシア・・・
光り輝く(キラリ)カンヌ国際映画祭会場 |
今月9日から開催されていたカンヌ国際映画祭が20日幕を閉じました。ロシアから唯一出品されたソクーロフ監督の「Телец(牡牛座)」は、ロシア映画ファン「ロシアンピロシキ」も影ながら応援し、期待をかけていたのですが、残念ながら何も受賞できませんでした。(ガックリ・・・でも、とてもいい映画なんですよ)
ソクーロフ監督が何も受賞できなかった以上、カンヌへの想いが薄れていくのを覚えながらも、一応ここで、カンヌ映画祭の結果をご紹介します。
カンヌのパルムドール賞を受賞したのはイタリア映画、ナンニ・モレッティ監督作品「息子の部屋」、二位とされるグランプリを受賞したのはオーストリア映画、ミカエル・ハーネック監督の「ピアニスト」でした。主演男優賞・主演女優賞は共に、この「ピアニスト」に出演したベヌーア・マジメリとイザベル・ユッペルが受賞しました。(НТВ.ruより。すいません。正確な映画邦題、人物名称は分かりません。)
左から:マリヤ・クズネツォワ(レーニンの妻役)、 アレクサンドル・ソクーロフ監督、 レオニード・モスゴヴォイ(レーニン役) なぜか3人並んでる? |
さて、カンヌ国際映画祭の初日からカンヌ入りしていた「シベリアの理髪師」で有名なミハルコフ監督。カンヌに遊びに行ったのではありません。彼は1ヶ月後にモスクワで開催されるモスクワ国際映画祭への招致準備のためにカンヌ入りしたのです。
ミハルコフ氏はモスクワ国際映画祭組織委員会会長なのです。偉いのです!「なぜ、カンヌに来たか?ここには(映画界の)政治があり、金の奔流がある−それから、ショービジネスさ。映画市場があるのさ。カンヌから、映画は売られていくんだ。」
"Ну почему сюда пешком
готовы придти? Потому что
здесь существуют политика,
денежные потоки и так далее,
- сказал он в интервью корреспонденту
НТВ. ーА потом это коммерция.
В чем она заключается?
В кинорынке. С Каннского
фестиваля картины начинают
продаваться на корню, даже
еще не сделанные".
さすがにモスクワ国際映画祭会長です!言うことも違いますね。
次回作を熱く語るミハルコフ監督 |
このインタビューの際、ミハルコフ監督は次回作品についても語ってくれました。
「今、二つの作品の計画がある。ひとつはボリス・アクーニン(ロシアで現在、最も実力と人気のある作家の一人。日本通のアクーニン氏のペンネーム“アクーニン”は日本語の「悪人」から来ているそうです)著の"Статский советник" (五等文官)をオレグ・メンシコフ(映画「シベリアの理髪師」で主演。ロシアだけではなく世界で活躍するロシアのスター俳優)で撮ることになるかも知れない。
もう一つ、私が長い間、草案を練って温めてきた最も大切な構想は、Утомленные солнцем - 2(太陽に灼かれて2)だ。」
おぉ!これには驚きました。
「太陽に灼かれて」といえば、カンヌ映画祭でパルムドール賞を取ったことはまだ記憶に新しいですよね。
彼の地、カンヌで「太陽に灼かれて2」を撮る準備があると語ったミハルコフ監督。
今後の活動が楽しみです。