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2021年12月21日

白菜漬けができました


白菜漬けができました

 アグリ八幡坂が白菜から育て、漬けた漬物ができました。冬休み前に、学生食堂にお願いして、定食に添えてもらいました。

 この日の日替わりは「とん汁定食」500円です。ジャガイモや玉ねぎなどお野菜もたっぷり入ったとん汁は、体も温まります。

 ほうれん草のおひたし、かぼちゃの煮つけとともに盛りつけられた白菜漬け。ゆずの風味もきいてとってもおいしくできました!

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ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

2021年11月18日

アグリ八幡坂・秋野菜を収穫しました


アグリ八幡坂・秋野菜を収穫しました

  函館はずいぶん寒くなりました。天候不順で活動ができなかったアグリ八幡坂は、久しぶりに秋野菜の収穫作業を行いました。

 チンゲン菜と、立派なネギが育ちました。

 新鮮なネギの香りが立ち込めます。みんなで持ち帰りました。
そして、アグリ八幡坂の今年の活動の様子を学校紹介動画に追加しました。こちらもぜひご覧ください!

学校紹介動画

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2021年10月10日

ミリオン・ズビョースト 第109号


函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第109号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、スレイメノヴァ・アイーダ教授による「縄文文化とロシア人の私見」です。2021年7月27日「北海道・北東北の縄文遺跡群」がユネスコ世界文化遺産に登録されました。ロシアにもよく似た遺跡があるそうで、先生の学生時代の思い出と、現在のロシアでのそれらの遺跡の扱われ方、そのほか縄文文化の普及について先生自身が思うことが書かれています。
また、11月に開催される市内8高等教育機関の合同研究発表会「HAKODATEアカデミックリンク」では、スレイメノヴァ先生の指導のもと、縄文文化紹介の紙芝居を露訳、ナレーションをつけてYoutubeに掲載するというプロジェクトも進行中です。今後の活動も楽しみですね。
 学生からの投稿では、今年度から7月に実施することになった学習発表会АБВГ-Dayやアグリ八幡坂の活動に参加した感想が寄せられています。  ぜひ、ご一読ください。

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2021年09月22日

アグリ八幡坂・秋野菜を植えました


 後期授業も始まり、アグリ八幡坂の活動も再開、秋の野菜を植えました。今度は収穫後に漬物を漬けるのが目標です。

 白菜、キャベツ、ブロッコリーは、まずポットに入った苗をハサミで切って株分けします。

 畑の海側には耕運機で準備した畝に、十分に間隔をとって苗を植えました。

 山手側の畝には大根、小松菜、チンゲン菜の種を蒔いて、水をたっぷりと。
春に植えて大きくなったローズマリーは鉢に移し替えて学校に持ち帰り、学生食堂で使ってもらいます。

 畑のすぐ横の函館ハリストス正教会の耐震化工事は、いよいよ聖堂に足場が掛けられ、大きなクレーンが作業中でした。早く元の美しい姿が見えるようになるといいな。

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2021年09月16日

アグリ八幡坂 秋野菜の養生

暑かった夏も終わり、アグリ八幡坂は秋の活動が始まります。

 今年は秋の到来が早く、秋野菜の植え付け時期は夏休み中に過ぎてしまったようですが、幸いわずかですが苗を確保しました。

ただいま、図書室の花台でたっぷりお日さまを浴びて、養生しています。

手前右が白菜、左がキャベツ、奥がブロッコリーです。このほか、大根、小松菜、チンゲン菜や春菊などの種も蒔く予定です。秋の活動もお楽しみに!

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2021年07月30日

法学入門で「模擬裁判」

 ロシア地域学科の1・2年生が受講する法学入門の授業では、2年に1度模擬裁判を行っています。
 弁護士の荒木知恵先生の指導の下、裁判官、検察官、弁護士、被告人、証人といった役割分担を行い、先生の書いたシナリオにそって裁判は進みます。荒木先生が要所要所で解説を加えます。
 

 教室を法廷に見立てて机椅子を配置します。そして裁判官役の学生は、“法服”を身に着けます。ニュースやドラマなどで法服を着た裁判官を目にする機会があると思いますが、この模擬裁判で着用するのは卒業式用の黒いマントです。それらしく見えますね。
 


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2021年07月13日

アグリ八幡坂 キュウリ収穫

 畑の緑の勢いがよくなってきました。
 
 
 この日はキュウリの収穫です。
 
 種から植えた人参も葉がモウモウですが、実はまだ小さく、食べられるにはあと2週間ほどかかりそうです。

 
 ピーマンも一つだけとれました。なかなかのビックサイズ。ツヤツヤしておいしそうです。


 
 そしてきゅうり!「ラリーノ」という品種で、ミニキュウリのはずですが、直径7センチ、長さ20センチほどになりました。とても新鮮で、おいしくいただきました。

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2021年07月12日

アグリ八幡坂 草刈り奉仕

 アグリ八幡坂が、畑をお借りしている函館ハリストス正教会の草刈り奉仕作業を行いました。
 
 

 学校から草刈り機や鍬を担いで向かいます。
 
 

 ガソリンを注入し、エンジンスタート。
 
 

 ほとんどの学生は、草刈り機を使うのも初めてですが、すぐにコツをつかんで慣れたようです。

 


 後ろには保存修理工事中の復活聖堂が見えます。少しトラ狩りですが、きれいになって、神父さんも喜んでくれました。

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2021年07月09日

ミリオン・ズビョースト 第108号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第108号を函館校のページに掲載しました。
 今回の巻頭言は、函館錦識寺で僧侶をされている上田 隆弘さんの「いつか聖地で『カラマーゾフ』を~私とロシア語の出会い~」です。現在、函館校で開講中のロシア語市民講座上級コースを受講されている上田さん。どうして、ロシア語を学ぼうと思ったのでしょうか。そのきっかけや今後の夢について書いていただきました。
 また、4月から函館校に仲間入りした1年生による投稿「本校に入学して」もあります。全国各地から集まった新入生の多くは一人暮らしです。生活の大変さはあるものの、それぞれが新しい環境に戸惑いながらも、目標を持ってロシア語を習得しようとする姿が伺えます。是非ご一読ください。

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2021年06月21日

アグリ八幡坂・ラディッシュサラダ

 スビョークラ(ビーツ)の葉がこんなに伸びてきました!茎がスビョークラのように赤いのがわかりますか?
かわいいネギ坊主もできました。
 
 そして今日はラディッシュの収穫です。“二十日大根”というだけあって、種まきから収穫までが早いです。
 
こんなに獲れました。
 

 そしてその日の学食にお願いして、早速サラダにして出してもらいました。いただきます!

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2021年06月18日

アグリ八幡坂・初収穫!

 ただいま北海道はコロナ非常事態宣言発令中で、サークル活動は休止中です。それでも作物はすくすくと育ちます。
 

 きゅうり2本とラデッシュ1個を試しに初収穫してみました!きゅうりはロシアで好まれる短くて固い品種で、ピクルスなどに向いています。校長先生も喜んでいます。
 

ロシア人はよく、“美しい野菜”というような表現をしますが、まさに美しい野菜が獲れました。
 

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2021年06月09日

講堂に遮光スクリーンを設置しました

 6月に入り、日も長く、日差しが強くなってきましたね。そのため、講堂にある全窓24枚に遮光スクリーンを設置しました。放課後に大工仕事が得意な学生たちが取り付け作業をしてくれました。
 
 このごろはコロナの影響で、密を避けるため、講堂を使う機会が格段に増えました。大型テレビを使って全学生対象の講義や学生発表、Zoomによる遠隔授業を行うときに、窓からの光が画面に反射して見えにくいため遮光カーテンを引くことも考えましたが、部分使用が簡単で設置コストが安い巻き上げ式スクリーンを採用しました。
 
 函館校の講堂は、昼休みに卓球したり、放課後ピアノを弾く学生がいるなど、みんな自由に使っています。スクリーンのおかげで、いっそう快適になりました。
 

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2021年06月02日

アグリ八幡坂・元気に育成中

 函館は藤の花が咲く、いい季節になりました。ただ、北海道はコロナ緊急事態宣言発令中です。函館校では、授業は対面で行えているものの、部活動やサークル活動は自粛するよう求められているため、アグリ八幡坂も泣く泣く休部中です。
 
 それでもトマトやナス、ピーマンの苗たちはお日様を浴びて元気に育っています。
 
 長ネギも植えました。早くも収穫が楽しみです!
 

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2021年05月12日

アグリ八幡坂・野菜の苗を養生中

 函館校の農業プロジェクト「アグリ八幡坂」の作業開始を前に、野菜とお花の苗を準備しました。
 ナス、パプリカ、きゅうり、枝豆、ローズマリー、などなど。ただ今、日当たりのいい図書室の窓側で元気に養生中です。
 そのほか、人参やレタスなどの種も買いました。うまく育ちますように。
 

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2021年05月07日

「アグリ八幡坂」がスタートします

 函館は桜が散り、だいぶ暖かくなってきました。このたび、学生による新たなプロジェクト、「アグリ八幡坂」がスタートします。アグリ=つまり農業です。

 場所は函館校から歩いて3分のところにある函館ハリストス正教会です。聖堂は国の重要文化財に指定されており、現在は2022年まで聖堂保存修理工事の真っ最中で拝観はお休み中ですが、このたび教会のご厚意により、敷地内の畑をお借りすることができました。

 今後、学生有志で放課後にビーツなどの野菜やお花をみんなで育て、収穫後には自分たちが作った野菜でボルシチを料理するのが目標です。

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2021年04月12日

ミリオン・ズビョースト 107号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第107号を函館校のページに掲載しました。
 今回の巻頭言は、イリイン・ロマン准教授による「ミーハーって何?」です。外国語を学ぶ若者が誰しも通る流行りの言葉を覚えたいという思いは、筆者のイリイン・ロマン先生も経験したようです。そこから考える、ロシア語の言葉の流行について綴られています。
 また、3月に卒業し、それぞれの道を歩み始めた卒業生からの寄稿や1年生の初めてのロシアまつりでの体験、科目等履修生からの寄稿などが載っています。
是非ご一読ください。

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2021年04月01日

パドスーシヌィ先生、お疲れさまでした!

 1997年より24年の長きにわたり、函館校で英語とロシア語を担当したパドスーシヌィ・ワレリー教授が3月31日をもって退職されました。

 
 
 教職員より、24年間の思い出が詰まったアルバムが贈呈されました。
 
 
 パドスーシヌィ先生、ありがとうございました!

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2021年01月13日

ミリオン・ズビョースト 第106号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第105号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、倉田 有佳教授による「コロナ禍の渦中にあって想うこと」です。モスクワで生活していた頃に体験したルームメイトとの小旅行の話から昨今の状況について書かれています。

 そのほか、今回の号は学生からの寄稿が数多く寄せられました。コロナという予期せぬ事態にウラジオストク留学実習や海外インターンシップは延期や中止を余儀なくされましたが、そんな中でもオンラインで行ったプーシキン大学短期留学やJTインターンシップなど様々な活動に参加した学生の声がうかがえます。ぜひご一読ください。

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新成人おめでとう!

 С Новым годом(新年おめでとうございます)!
 今年も「極東の窓」をよろしくお願いいたします。

 1月11日(月・祝)は成人の日でしたね。函館校にも大人の仲間入りをした学生がいます。しかし今年は、コロナ禍で成人式が中止や延期になった街も多く、函館市成人祭も残念ながら中止となりました。
 そんな中、少しでも新成人を盛り上げようと、函館市では「新成人お祝い企画」を実施しています。函館校でも玄関に「函館 新成人おめでとう 令和3年」の横断幕を設置し、応援の気持ちを表しています。新成人のみなさん、おめでとうございます!
 
 

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2020年12月28日

2020年という年

 いつもの年のように、今年もまた暮れようとし ています。しかし、地球に住むどの人にとっても、今年は本当に困難な一年となりました。

 図らずも函館校にとっては、いつも以上に新しいことに挑戦する年となりました。
 例えば、今年度実施する入学試験は、すべてオンラインに変更されました。昨年までは4回のうち3回を函館校で行い、1回だけ東京会場で実施していました。受験生にとってオンライン入試は、函館あるいは東京会場までの移動時間と旅費を掛けず、また面接官と対峙する緊張も少なく受けられるメリットがあります。しかし面接官であるこちら側は、相手のことをより一層知るために、またこちらも相手に誤解させないよう、入学後の勉学や学生生活に向かう覚悟を確認する緊張感があります。オンライン授業もそうですが、いつもと全く同じとはいきませんから、準備や工夫が必要です。

 今年の授業最終日の放課後、教職員室で「年忘れTeaパーティー」を開催しました。といってもこのコロナ下、大勢での飲食ははばかられますので、ペットボトルの飲み物と個包装のお菓子を用意し、銘々好きなものを持ち帰ることができる形式です。今年は春の新入生歓迎会や、言語まつり「АБВГ-Day」終了後のお茶会もできなかったため、せめてこのぐらいは、という趣旨です。密を避けるため、学生と教職員が五月雨式にやってきては、一言二言近況や来年の抱負などを述べました。

 その時の話題として、函館校10大ニュースを出し合いました。10以上出ましたし、プライベートな内容もあるのでここには掲載しませんが、まさかの休校・オンライン授業をローテクながら力を合わせて何とかしたことや、卒論アーカイブ作業・ランチプロジェクトなど、学生自治会が「みんなの学校」意識で取り組んだ活動、全道ロシア語弁論大会4連覇や、「“極東の窓”から2」と題し、昨年の開校25周年の続きを内輪でこっそり開催したことなど。たとえ形を変えてでも継続してやり続けること、新しいことを始めていくことが大事だと思える一年でした。

 さて、極東大学オリジナルカレンダーの販売は今年で5年目となり、毎年問い合わせも多く、とても嬉しく思っております。今年はウラジオストク留学もサンクトペテルブルク・モスクワへの海外インターンシップも中止、モスクワにあるプーシキン大学への語学留学はオンラインに変更されました。つまり学生がロシアに行くことができなかった年でした。したがって新しい写真が集まらず、昨年まで撮りためた中からカレンダーを作りましたが、そうとは思えない、よい仕上がりになりました。この収益は学生自治会に繰り入れ、ランチプロジェクトなど学生活動の支援に充てられますので、まだの方はどうぞお求めください。そして来年は、また自由にロシアと行き来できるようになっていたいものですね。

今年もこの「極東の窓」をご愛読いただき、本当にありがとうございました。みなさまに取りまして来年がより良い一年となりますよう。

        

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2020年10月15日

避難訓練を行いました

 10月13日(火)、ロシア極東大学函館校と北海道国際交流センターが合同で避難訓練を行いました。
 毎年5月に行いますが、今年は新型コロナウイルスで休校中だったため、この日の実施となりました。
 地震が起きた後、学生食堂の厨房から出火という想定で授業中の教室から駐車場へ避難しました。消防署の方から水の入った消火器で使い方も教わりました。
 

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2020年10月09日

ミリオン・ズビョースト 第105号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第105号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、デルカーチ・フョードル副校長による「そんなこともできるの?」です。YOUTUBEへの動画投稿を始めて9年が経ち、動画制作の苦労話、裏話?を語っています。

 また、今号は卒業論文アーカイブ作業を行った学生の投稿のほか、学校紹介ビデオ作製に参加した学生からの投稿もあります。どちらの作業も夏休み中に新型コロナウイルス感染症の影響で帰省をしなかった学生を中心に行ったものです。
 そのほか、大渡涼子事務局長より「極東大学のコロナ対策」についても報告があります。是非ご一読ください。

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2020年09月11日

卒業論文アーカイブ完成!

 学生有志が夏休みを利用して、8月19日から始めた開校以来の卒業論文を整理する卒業論文アーカイブ作業が9月4日に完成しました!
 延べ36人の学生が12日間、11時から15時まで黙々と作業をした結果です。4年制の卒業論文だけでなく、2年制の卒業レポートや在学生の学年レポートなども、集められる限り、きれいに整理しました。
 ロシア語でタイトルを打ち込んだり、学生名簿を切り貼りしたり、内容を読んで200字程度に要約するなどは学生にとってはお手の物ですが、ラベルシールの作り方や電動ホッチキスなど道具の使い方も覚え、事務処理能力も身に着けたようです。
 これで過去の論文はいつでもすぐに探すことができるようになりました。休み中にも関わらず、地道な作業をしてくれた学生たちに感謝です。
 
 

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2020年08月19日

卒業論文アーカイブ整理

 函館校では期末試験も終わり、ようやく夏休みに入りました。今年はコロナウイルスの影響で完全休校した期間があったため、その分夏休みが短くなりました。

 帰省も旅行もできずに函館に残っている学生も多いので、今日から過去の卒業論文を整理する作業を有志で始めました。
 初日は図書室とロシアセンターで過去の卒業論文を年代別に分け、卒業生名簿と照合し、通し番号を付ける作業をしました。今後は、論文の要旨をまとめたり、分野ごとに分類していきます。一日3時間程度の作業で、参加できる日にシフトを組んで2~5名で作業します。

 卒業論文は過去の学生が心血を注いで書いたものですから、大切に管理しようということで始めました。この作業をすることで、先輩方が過去どのようなテーマを選び、論文に仕上げたのかがわかります。在校生にとっても興味のあるところです。
 

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2020年06月30日

ミリオン・ズビョースト 第104号

  函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第104号を函館校のページに掲載しました。
  今回の巻頭言は、先日、学校法人函館国際学園理事長に就任した渡辺 善行氏による「漁夫生涯竹一竿(漁師は一生を竿の一本で終える!)」です。禅語のひとつで「これさえあれば生きていける」という意味です。しかし、この句には前半部分もあります。受験生の頃にさかのぼり、現在に至るまで渡辺理事長がこの句から何を思い、何を大切にすべきか考えてきたことがうかがえます。
 そのほか、4月に入学した1年生たちの寄稿もあります。入学式はなんとか終えたものの、新型コロナウイルス感染症の影響で遠隔授業となり、不安もあったようですが、これからのロシア語学習や学校生活を楽しみにしていることを感じる文章となっています。是非、ご一読ください。

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2020年05月26日

Оставайтесь дома(家にいましょう)! 計画 3

 Stay Home(家にいましょう)はロシア語にすると″Оставайтесь дома″。
 家で退屈しないように、この機会に函館校の教員が学生におすすめしたい本や映画を、随時ご紹介しています。

 今回はデルカーチ・フョードル副校長のおすすめ、日本語にも訳されているスラブ民話とレコードの紹介です。


<デルカーチ・フョードル副校長のおすすめ>

スラブ民話「十二の月たち」 
レコード ″Двенадцать месяцев″
 Самуил Маршак

 デルカーチ先生が子どもの頃から親しんだお話と、それを読んだソ連時代のレコード(オーディオ芝居)です。とても美しいロシア語で読まれていて、今でも聴くと、とてもいい気持になれるそうです。
 Amazonで試聴できるので、本とレコード、あわせて楽しんでみてはいかがでしょう。

 
 函館はつつじが見頃です。

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2020年05月15日

Оставайтесь дома(家にいましょう)! 計画 2

 Stay Home(家にいましょう)はロシア語にすると″Оставайтесь дома″。
 家で退屈しないように、この機会に函館校の教員が学生におすすめしたい本や映画を、随時ご紹介しています。

 第2回目はイリイナ・タチヤーナ准教授のおすすめの小説です。


<イリイナ・タチヤーナ准教授のおすすめ>

"Душечка"  かわいい女
"Ионыч" イオニッチ
"Попрыгунья" 浮気な女


 「桜の園」や「三人姉妹」など戯曲で有名なアントン・チェーホフは、日本でも好まれる作家ですが、タチヤーナ先生のおすすめは戯曲ではなく小品です。
 ロシアでは中学生ごろに誰もが読んでいる作品で、日本語訳も出ていますが、ここで紹介するのは短編ばかりなので、ぜひロシア語で挑戦してみましょう。

 
 学校の駐車場の桜が満開です。

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2020年05月08日

Оставайтесь дома(家にいましょう)! 計画 1

 新型コロナウイルス拡大を受け、函館校は現在休校中で、学生や教員は家から遠隔授業を行っています。
 連休中、外出も帰省もままならず、みなさん窮屈な気持ちとともに家で過ごしていると思います。もう少しの辛抱で、この状況から脱出できると信じてがんばりましょう。

Stay Home(家にいましょう)はロシア語にすると″Оставайтесь дома″。
 家で退屈しないように、この機会に函館校の教員が学生におすすめしたい本や映画を、随時ご紹介していきたいと思います。

 第1回目は1年生の貿易実務と全学年対象のビジネスセミナー担当の渡辺善行先生から、おすすめの本が届きました。
 函館では図書館も閉鎖しているので本を読むのも大変ですが、この本はネットで読めるそうなので、みなさんも探してみてください!


<渡辺善行先生のおすすめ>

"Путь из Варяг в Греки" Фазиль Искандер

丁度いま読み進めている短編集が読みやすく面白いので、学生にすすめてみたいと思います。
 * アブハジア出身の作家のФазиль Искандерが2008年に出した短編集です。
 * AmazonのKindle本のロシア語版を探せば500円ほどで買えます(ロシアのネットでも可能と思う)。
 * この作家は生来のユーモアと洞察力をもち、ゆったりした雰囲気の余裕派で、
   この作品集は少年時代を題材にした数々の話。
 * 表現は平易であり、かつ生き生きしており引き込まれる。
 * 2016年に亡くなった人だが、おそらくこの作家は現代ロシア文壇で重要な人と思え、
   一読の価値あり。
 * 読み始めは第2話のПетухからがおすすめです。

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2020年04月07日

ミリオン・ズビョースト 103号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第103号を函館校のページに掲載しました。
 今回の巻頭言は、パドスーシヌィ・ワレリー教授による「ロシアの伝統的風邪治療法」です。ここ最近、ニュースで連日耳にする新型コロナウイルスへの特効薬にはなりませんが、体調管理方法の一つとして参考にしてみてはいかがでしょうか。
 そのほか、この春、函館校を巣立った卒業生やJT海外インターンシップに参加した学生からの寄稿もあります。函館校で学生が何を学び、日々どのように過ごしているのかお分かりいただけると思います。是非ご一読ください。

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2020年04月02日

安達事務局長が退職しました

 2018年4月から事務局長を務めた安達幹彦さんが、3月31日付で退職しました。
 通常であれば、送別会など行うところですが、新型コロナウイルス感染が拡大している昨今ですから、教職員室でティーパーティーをして、2年間思い出に残ったエピソードなどをまじえながら談笑しました。
 安達さん、今までありがとうございました。これからのご健勝をお祈りします。

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2020年01月10日

ミリオン・ズビョースト 102号

函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第102号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、学務課 教務学生係の福尾瞳さんによる「2020年 少しの方向転換で前向きに」です。いよいよ東京オリンピックも近づいてきた今年、アスリートたちを見習って少しポジティブ思考に方向転換してみませんか?とやさしく呼び掛けています。悩み事は生きていく上でゼロになることはありませんが、気持ちを前向きに、今年も乗り切っていきましょう。
 そのほか、学生からの寄稿もモスクワのプーシキン大学短期留学やウラジオストク本学留学の体験記、アカデミックリンク・全道ロシア語弁論大会参加の感想、初めての通訳体験など、忙しい秋をそれぞれがどう過ごしたかがよくわかる内容です。是非ご一読ください。

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日本にいながらロシアの大学へ!ロシア極東連邦総合大学函館校
ネイティブのロシア人教授陣より生きたロシア語と
ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

2019年12月27日

2019年を思う


 まもなく2019年が終わろうとしています。今年も「極東の窓」をご覧いただき、ありがとうございました。
 毎年末に一年を振り返るとき、今年もいろいろなことをやったなあ、と思い出しますが、2019年は何といっても開校25周年を記念し、7月4日に函館市芸術ホールで開催したコンサート“「極東の窓」から”が一番に挙げられるでしょう。

 そのちょうど1年前の2018年7月、私はピアニストの高実希子さん、ヴァイオリニストの田代裕貴さんが奏でるプロコフィエフ作曲の組曲「ロメオとジュリエット」を聴く機会に遭遇しました。
これだ!これを来年の函館校開校25周年の記念行事としてできないものか、市民を無料招待するコンサートを開いて、これまでの謝意を表したい!!と考えました。
 田代さんはスウェーデンのイェーテボリオペラ管弦楽団第2ヴァイオリン首席奏者ですが、ここ数年は夏になると毎年函館で演奏されています。すぐに高さんに連絡を取り、来年も田代さんが函館に来るなら、ぜひお二人によるオールロシアプログラムのコンサートを開けないものか、そして“ロメジュリ”は必ず入れてほしい。
 その時は“オールロシア”という縛りが演奏者にとってどんなに大変なものか、普通はこんなことはしない、ということもあまり考えていなかったのですが、二人とも即決で快諾してくださり、私はすぐに1年後の芸術ホールを押さえました。そこから準備が始まりました。
 
 開校当初から活動する函館校の合唱サークル「コール八幡坂」にも歌ってほしい。鳥飼やよい先生に相談すると、それなら函館市民の歌「はこだて賛歌」をロシア語で歌おう、だったらこの歌は市民なら誰でも歌えるのだから、最後は日本語で1番の歌詞で、観客とともに大合唱でグランドフィナーレにしよう!
本来歌詞を翻訳して歌うということは、作詞作曲者の承諾が得られなければできないことですが、今回は主旨をご理解のうえ特別に許可していただきました。作詞の前川和吉さんのご遺族は当日会場まで足を運ばれ、あとでご丁寧なお手紙まで頂戴しました。
 そんな街です、という歌詞を私たちはВот такой наш город(ヴォット タコイ ナシ ゴラト)と訳しました。それがメロディーに乗せると日本語に近い音の言葉に聞こえて驚きました、との感想をご遺族からいただき、意味はもちろんのこと、響きも原詞に近づけるよう、リズムにきちんと乗るようにと翻訳した苦労が報われた気がします。

 学生たちもはじめはクラシックコンサート?なんだそれ、ぐらいの気持ちだったようですが、ポスターが出来上がり、手分けして近所に貼ってもらったり、当日お客さんに配るための記念缶バッジのデザインコンテストを開いたり、スタッフTシャツを作り、役割分担をしていくうちに、自分たちが作るコンサート、という認識をもって働いてくれました。
 コンサートは平日だったため、授業が終わってから全員で芸術ホールに向かい、そろいのTシャツに着替え、楽屋でラッキーピエロのハンバーガーで腹ごしらえをして出陣しました。開場前にお客さんが列をなしているうれしい光景を見て、こんなに人が来るんですか、と驚きながらも各自役割を果たしてくれました。そしてそんな学生の姿は好感をもって観客の目にも映ったようです。
 クラシックなんて堅苦しい、と思っていた学生も中にはおりましたが、ホールで本物の演奏を聴けば理解が深まります。そして圧巻の「ロメオとジュリエット」。この曲を切望していた私は、残念ながら客席ではなく舞台袖でモニター越しに聴くことにはなりましたが、思った通りのお二人の熱演、そして大きな拍手で会を終えることができ、心より安堵いたしました。
 後々、高さんから伺った話では、昨年7月の演奏会の記録ビデオを見たら、一番前の席でのめり込むようにロメジュリを聴いている私の姿が映っていたと笑っておられました。

 また、時を同じくして、学報「ミリオン・ズビョースト/百万の星」が発行100号を迎えました。年4回の発行で25年間、たゆまず続けてきた証です。通常は8~12ページのものを特大号として16ページに増やし、開校当時の職員や卒業生にも寄稿してもらい、これをコンサート会場で配布しました。お忙しい中それぞれの思いを寄稿していただいたみなさまに、この場を借りてお礼申し上げます。

 話は変わりますが、函館ハリストス正教会は、函館校から徒歩3分のところにあります。ロシア人のニコライ・ドミートリエフ神父に用があるときは、いつもアポなしで司祭館のチャイムを鳴らします。ニコライ神父は初めて訪れた時から、この突撃訪問をロシアらしい、と歓迎してくれました。5月のとある日、記念コンサートのチケットを届けに司祭館を訪ねるとニコライ神父がちょうどいらして、出てきてくださいました。

 「大渡さん、今年のロシア人墓地清掃にも、私はぜひ参加したいです。」
 毎年5月に札幌のロシア総領事館からも数名来函し、函館山の麓にあるロシア人墓地の枝払やゴミ拾いをするのが恒例ですが、ニコライ神父は清掃が終わったあといつも、異国の地に葬られた母国の人々に祈りを捧げるのです。まさか、これがニコライ神父との最後の会話になるとは、夢にも思っていませんでした。
 函館正教会に赴任されてから11年、函館校と教会は折にふれ協力的関係を築き、2008年のロシアセンター開設時には成聖式も執り行っていただきました。ロシアセンターにはその際ニコライ神父から贈られた「三本手の生神女」のイコンが掲げられています。ニコライ神父は現在、ロシア人墓地より少し山側にある、函館湾を望むハリストス正教会の墓地に静かに眠っています。
 

 さて、今年で4年目となる極東大学オリジナルカレンダーですが、今年はすべて学生が撮影した写真を使用し、ウラジオストク・サンクトペテルブルク・モスクワ3都市の日常を伝えています。カレンダーを作るために狙った写真ではなく、学生が留学やインターンシップにおいてロシアで過ごす中、日常目にする光景を写真に収めたものが、かえって好評なのかと思います。毎年楽しみにしてくださる方も多く、発売前から予約が入るほどです。販売収益は学生の自治会活動などに使われます。事務局にて取り扱っておりますので、興味があればぜひお求めください。

 このように今年も上げたらきりがないほど、勉学に課外活動に忙しい日々で学生もなかなか大変かと思いますが、来年もまだまだいろいろなことに挑戦していきたいと思います。引き続き、函館校をよろしくお願いいたします。みなさまに取りまして来年がより良い一年となりますよう。
 

              

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2019年11月13日

山口ミルコさん新連載開始

 2017年の第19回はこだてロシアまつりで講演会『がん闘病→がん克服→再出発ロシアへの旅』を行ってくださった山口ミルコさんのホームページで新連載が始まりました!

 ミルコさんの著書『毛の力 ロシア・ファーロードをゆく』のリミックス版のようなものだそうで、タイトルは『ミルコのファーロード』。ロシアのクロテンに人生を重ね、その生きざまをたどるミルコさんの旅は、まだまだ続きます。
 こちらもどうぞご覧ください!

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2019年10月07日

ミリオン・ズビョースト 第101号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第101号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイナ・タチヤーナ准教授による「ウラジオストク2019夏」です。いつもとは違うルートでロシア・ウラジオストクへ帰国した夏の出来事について振り返ります。

 また、今号は北方四島交流事業で択捉島を訪れた学生や、函館市のインターンシップに参加した学生からの投稿のほか、開校25周年記念行事に参加した学生の投稿も掲載しています。前期から夏休みにかけて、様々な経験を通し、学習意欲が高まったことが伺えます。是非ご一読ください。

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2019年09月02日

ロシアまつりの看板とご対面

 2010年の卒業生、石郷岡慧さんが、かわいいフィアンセとともに学校を訪れてくれました。
 
 石郷岡さんは、2008年のロシアまつりの際、美術の才能を遺憾なく発揮して、ウレタンボードで看板を作ってくれました。その前で記念に一枚。マトリョーシカを割ってチェブラーシカが出てくるユニークなデザインです。
 
 製作の様子がこちら。当時のロシアまつりは7月に屋外で開催していましたが、2月開催となった今もずっと、毎年大切にこの看板を入り口に飾っています。お客さんがこの看板の前で記念撮影する人気のスポットなのです。
 まだ使い続けていることに、石郷岡さんも喜んでくれました。

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はこだてグルメサーカス2019のご案内

 函館日ロ親善協会では、食のイベント「はこだてグルメサーカス」に参加します。昨年は胆振東部地震で中止となったため、2年ぶりの開催となります。
 大門グリーンプラザ会場の「開港都市と姉妹都市のひろば」に出店し、ボルシチとピロシキの販売を行います。
 今年は極東大学の学生サークル「ピロシキ八幡坂(ピロ8)」とコレボレーション!ピロ8が開発したオリジナルのヴィネグレットピロシキは、ビーツを使ったロシアのサラダ・ヴィネグレットを包んだ焼きピロシキで、グルメサーカスでは初めての販売となります。

 すべてお持ち帰りできますので、おみやげにもどうぞ。
 函館と姉妹・友好都市関係にある国や日本全国のご当地グルメが楽しめるグルメサーカスに、ぜひお越しください!
 
<ウラジオストク市・函館日ロ親善協会のブース>
日 時:2019年9月7日(土) 10:00~17:00
           8日(日) 10:00~16:00

場 所:大門グリーンプラザ 開港都市と姉妹都市のひろば

メニュー:ボルシチ         500円(各日100食)
     ピロシキ(ヴィネグレット)250円(各日40個)
ピロシキ(肉)      200円(各日100個)
     ピロシキ(リンゴ)    200円(各日50個)
     ボルシチ・ピロシキセット 600円

*セットのピロシキは肉、リンゴ、ヴィネグレットから選べます(ヴィネグレットは50円増し)。
*なくなり次第終了しますので、お早目のご来場をお待ちしております。

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2019年08月14日

真夏の大沼キャンプ

 8月某日、毎年恒例となった教職員親睦のキャンプを行いました。よく「北海道は梅雨がない」と言いますが、函館は少し違います。青森が梅雨明けするまでは、どんより梅雨寒の日が続きます。
 
 この日は梅雨も明け、よく晴れた暑い一日でした。場所は函館近郊、大沼にある別荘地です。まるでロシアのダーチャのように緑がいっぱいで、涼しげな木陰に食卓をセットしました。
 
 キャベツと卵のピローク(ロシアのパイ)やトマトとキュウリのピクルス、アプリコットとくるみのサラダ、アゼルバイジャンのワインなどがテーブルいっぱいに並びます。
 
 そして、キャンプにシャシリク(шашлык=串焼肉)は欠かせません。レシピは人それぞれですが、今回は豚肉をパイナップルと一緒に漬け込んでいます。そうするとお肉がやわらかくなるのだそうです。
 
 湖でカヌーを漕いだり、ハンモックで休んだり、お散歩したり、思い思いの時間を過ごします。
 

 
  翌朝は獲れたてのビーツで作ったスベコーリニク(冷製ボルシチ)。温かいボルシチとは作り方も違います。具は刻んだ生のトマト、玉ねぎ、セロリ、キュウリ、チキン、ゆで卵など。サワークリームを混ぜていただきます。夏にしか味わえない、サラダのような、特別なボルシチです。

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2019年08月07日

2019はこだて国際民俗芸術祭

 今年も真夏の函館の風物詩、2019はこだて国際民俗芸術祭が開催中です。“元町公園で「世界」に出会う”を合言葉に、 今年で12回目を迎え、毎年楽しみにしているファンも多いイベントです。

 会場の元町公園は函館校から徒歩3分と近いため、夕方になるとにぎやかな音楽が聴こえはじめます。今年も教職員は、仕事終わりにみんなで出かけました。平日は1,000円のパスで入場することができ、ステージでの音楽やダンス、大道芸などが楽しめるほか、世界の料理や雑貨を販売するテントもたくさん出店するため、耳もお腹も喜ぶイベントです。
 

 この日のお目当てはもちろんロシア!今年はシベリアから民族舞踊団「オゴンキ」が来函し、美しい民族衣装を早や着替えしながら、男女の踊りを披露してくれました。
  

 冒頭、司会者が“ロシアと言えば、函館市には姉妹都市が二つ(ウラジオストクとユジノサハリンスク)もあり、すぐ近くには極東大学もありますね”と紹介してくれたので、我々も客席から大きく手を振ってアピール。
 

 このイベントは11(日)まで開催中です。ぜひお出かけください。
 

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2019年07月18日

25周年 缶バッジ&Tシャツを作りました!

 7月4日(木)夜、開催された函館校開校25周年記念コンサート“「極東の窓」から”では、来場者への記念品として、オリジナルの缶バッジを作りました。学生によるデザインコンテスト形式を取り、上位3作品を製品化する予定でしたが、7作品の応募があり、どれも力作だったため、結局は全作品を製作しました!

 

 条件はただ一つ、25周年とわかるよう、25の数字を入れること。でき上がった7種類のバッジはそれぞれ個性的で、選ぶのに迷ってしまいます。
 コンサート当日は、ホワイエでご来場のみなさまに一人ひとつ、選んでいただきましたが、お気に入りの一つを決めるのに迷いに迷っている方もいましたよ。
 
 

 さらに、コンサートポスターと同じ「窓」のデザインをあしらったスタッフTシャツも作り、学生たちはこれを着て張り切って働きました。グランドフィナーレでは、コール八幡坂もTシャツに着替え、「はこだて賛歌」を歌いましたが、伴奏してくださったピアニスト・高実希子さんとヴァイオリニストの田代裕貴さんも同じTシャツ姿でステージに現れると、会場もドッと沸きました。

 

 いざ出陣!

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2019年07月10日

日露合作映画「ソローキンの見た桜』函館上映

 日露合作映画「ソローキンの見た桜―В плену у сакуры」が函館のシネマアイリスにて上映されます。初日の上映後、函館校のイリイン・セルゲイ校長が舞台あいさつに登壇し、益田祐美子プロデューサーと映画の感想や函館とロシアの関わりなどをお話しします。

 この映画は本年4月に開催された第41回モスクワ国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に正式出品され、10月1日からロシア全土での劇場上映も決定しました。
 シネマアイリスでの上映は1週間ほどを予定しています。この機会をどうぞお見逃しなく。


<舞台挨拶> 

日時:2019年7月13日(土) 13:00からの上映終了後
場所:シネマアイリス(函館市本町22-11)
TEL 0138-31-6761
登壇:「ソローキンの見た桜」プロデューサー  益田祐美子氏
ロシア極東連邦総合大学函館校 校長 イリイン・セルゲイ(予定)


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2019年07月05日

ミリオン・ズビョースト 第100号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第100号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、大渡涼子総務課長による「百万の星となれ」です。この春で開校25周年を迎えた本校、そして今号で記念すべき発刊100号を迎えた学報ミリオン・ズビョースト。市民の皆様への感謝の気持ちとこの学報創刊にまつわる話について書いています。
 また記念号ということで、函館校草創期の元職員や卒業生が寄稿してくれました。それぞれがどのような気持ちで入学したのか、また在学中過ごしたのか、そして現在…と話は様々です。
 そのほか、4月に入学した1年生たちの寄稿もあります。新入生からの寄稿では慣れない一人暮らしに寂しさを感じつつも、ロシア語学習への意欲を感じる文章となっています。是非、ご一読ください。

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2019年07月04日

大門合同学生祭に「コール八幡坂」が出演、「ピロシキ八幡坂」が出店します

 7月6日(土)、7日(日)、はこだてグリーンプラザで開催される大門合同学生祭に、「コール八幡坂」がステージ出演し、「ピロシキ八幡坂」が出店をします。
 コール八幡坂は、7月6日(土)16:15~16:30頃の時間に出演します。
 ピロシキ八幡坂は、6日(土)・7日(日)両日ともに出店します。本校が今まで提供してきていた「肉ピロシキ」と「りんごピロシキ」に加え、昨年学生たちで考案した、ロシアの伝統的なサラダを具材に使用した「ヴィネグレットピロシキ」の計3種のピロシキを販売します。
 さらに今回は、ロシアで広く親しまれている飲み物「モルス」も販売します。これはベリー系の甘い味わいにレモンの風味を加えて、さっぱりした味が口に広がる仕上がりになっております。お子様からご高齢の方までおすすめの飲み物です。

他では体験できないロシアの世界に浸ってみませんか?


7月6日(土)14:00~20:30
7月7日(日)10:00~16:00

ヴィネグレットピロシキ 250円
肉ピロシキ       200円
りんごピロシキ     200円
モルス(ジュース)   100円


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2019年07月02日

コール八幡坂 練習佳境!

 いよいよ今週に迫った開校25周年記念コンサート 「『極東の窓』から」。
 2曲披露するコール八幡坂の練習も佳境に入りました。民族衣装を着て、芸術ホールの舞台をイメージしたフォーメーションで練習を積んでいます。
 チケットをお持ちの方、ご期待くださいね!
 
 *なお、チケットは予定枚数に達したため、配布を終了しておりますのでご了承ください。

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2019年06月18日

高実希子さん&コール八幡坂の練習風景

 7月4日(木)の開校25周年記念コンサート“『極東の窓』から”では、函館校の合唱グループ・コール八幡坂も歌います。
 グランドフィナーレでは、ピアニスト高実希子さんの伴奏で合唱曲「はこだて賛歌」を披露するため、極東大学の講堂で音合わせを行いました。

 「はこだて賛歌」とは、函館市民なら誰もが歌えると言っても過言ではない、市民にとってとても親しみのある曲です。それを今回は、作詞 前川和吉氏、作曲 廣瀬量平氏のご遺族の承諾を得て、ロシア語に翻訳したものを歌います!

 

 高さんがピアノを奏でると、さすがの響きにどよめきが起こり、学生も必死になって歌いました。
 歌唱指導もしていただき、学生が伴奏するピアノについてもアドヴァイスをいただくと、格段に歌いやすく、声も出るようになりました。
 当日ご来場のみなさま、どうぞお楽しみに!

 

*なお、チケットは予定枚数に達したため、配布を終了しておりますのでご了承ください。

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2019年04月05日

ミリオン・ズビョースト 第99号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第99号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイン・セルゲイ校長による「函館校 25年の歩み」です。1994年4月11日に「ロシア極東国立総合大学函館校」として、日本で唯一のロシア国立大学の分校として誕生した函館校は、今年25周年を迎えることができました。そのいきさつをイリイン校長が語ります。

 そのほか、卒業生からの寄稿など、学生の投稿が満載です。今年1~3月の間には学生の学外活動が目立ちました。JT海外インターンシップやはこだてFOODフェスタなど、さまざまな行事を通じて学び、成長する学生の姿がよく伺えます。是非ご一読ください。

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2019年01月31日

完成!ヴィネグレットピロシキ

 2月23日(土)、24日(日)の「はこだてFOODフェスタ2019」で販売する極東大オリジナルの「ヴィネグレットピロシキ」がついに完成しました!

 学生チーム「ピロシキ八幡坂」がFOODフェスタでの出店に向けて研究を重ね、市内の老舗パン店キングベークさんの協力のもと、何度も試作を繰り返した力作です。

 

 ロシアのサラダ・ヴィネグレットを包み、あざやかなピンク色とやさしい味が特徴です。現在市内の各お店で作られている“はこだて焼きピロシキ”の定義は「揚げ」ではなく「焼き」であること、みなみ北海道産の食材を入れること、です。そのため、道南産の大豆「たまふくら」を加え、味のアクセントとして鮭が入り、何ともおいしい焼きピロシキができ上がりました。

 形は学生たちのこだわり、ロシアで売られているような三角形をしています。ほかにはないヴィネグレットピロシキは、FOODフェスタの両日開店から限定ブースにて1個250円にて販売します。各日限定100個をご用意しておりますが、お早目にお越しください。

 なお、数量は少な目ですが、2月9日(土)の第21回はこだてロシアまつりでも販売できる見込みです。
 

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2019年01月25日

ピロシキ八幡坂のエプロンができました!

 2月23日(土)、24日(日)に函館アリーナで開催される「はこだてFOODフェスタ2019」に学生チーム「ピロシキ八幡坂」が出店し、オリジナルピロシキとラスクを販売します。
 詳細については後日あらためてお知らせしますが、まずはユニフォームとなるおそろいのエプロンが完成しました!
 
 ピロシキ八幡坂、略して“ピロ8”のロゴをあしらい、8の部分はマトリョーシカになっているかわいらしいデザインです。
 当日は学生たちがこのエプロン姿で、よそでは買えないオリジナル商品を販売しますので、どうぞご期待ください!
 

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2019年01月17日

ミリオン・ズビョースト 第98号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第98号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、スレイメノヴァ・アイーダ准教授による「ロシアにおける日本年と日本におけるロシア年-文化・文学の交流―」です。2018年は様々な分野で両国をより深く理解できる行事が開催されたことは、皆さんの記憶に新しいと思います。そのほかにも、ロシアの文豪レフ・トルストイの生誕190年や、与謝野晶子生誕140年の記念の年でした。そして2019年は、プーシキン、ゴーゴリ、ナボコフといったロシアの偉大な作家や詩人の生誕記念を迎えます。本校でロシア文学史の授業を担当しているスレイメノヴァ先生らしい文章です。
 そのほか、学生からの寄稿もモスクワのプーシキン大学短期留学の思い出やウラジオストク本学への留学、全道ロシア語弁論大会の感想…と盛りだくさんです。是非ご一読ください。

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2018年12月28日

2018年を振り返って

 また一年が終わろうとしています。今年も「極東の窓」をご覧いただき、ありがとうございました。
 こうして一年を振り返ると、こんなこともあったなあ、こんなこともしていたなあ、と極東大学は学校という枠を越えた取り組みをしてきたことが、思い起こされます。

 昨年の暮れ、でき上がったばかりの2018年オリジナルカレンダーを携え、函館校から徒歩5分、函館山ロープウェイ山麓駅の中にあるFMいるかのオープンスタジオに出かけました。「暮らしつづれおり」という番組は、パーソナリティーの山形敦子さんご自身がアンテナを張ってたくさんのゲストを迎え、お話を聞いたり市内のイベント情報をお知らせする朝の生放送です。ちょうど番組の終わりの時間を目がけ、カレンダーをプレゼントして、2月のロシアまつりの告知をさせてもらおうと、出演の予約をしました。2018年のテーマは「ロシアまつり、二十歳」。20回目を迎えられたことへの感謝の気持ちを込めたオリジナルのラスクを市内の老舗パン店・キングベークさんに作っていただき、それを来場者にプレゼントする計画でした。
 試作品のピンク色のラスクを差し出して、「この色は何だと思います?」と聞いた私に、山形さんが口に入れる前に即答、「ビーツでしょ!」。実はこのラスクはボルシチに使われる真っ赤な野菜、ビーツで天然の色を付けたもので、あざやかなピンク色をしたものと、沿海地方産菩提樹のはちみつを使った薄茶色のものを混ぜて、めでたく紅白を表した記念スイーツでした。
 しかし、試食をしてもらった中で、この色がビーツであると気づいたのは山形さんただ一人でした。さすがですね、と驚く私に、えっへん、誰だと思っているの!と。

 山形さんは極東大学の公開講座「はこだてベリョースカクラブ」にも通い、何事にも興味深く、熱心に勉強する人でした。そんなことから、このベリョースカクラブをラジオでできないか?との提案を受け、「暮らしつづれおり」の中で「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」と題したコーナーが誕生しました。2010年4月から2年間、毎月第3水曜日に放送しました。話し手は極東大学の教員に留まらず、ロシアを愛する人々が月替わりで登場し、ロシアについて語る15分のコーナーでした。次回はこのテーマでこの方はいかがでしょう、と私が提案すると、後はすべて山形さんが引き受け、上手にお話を引き出し、場を盛り上げてくださいました。その時の様子は、この「極東の窓」にも毎月掲載しました。
 今年の2月5日にロシアまつりのPRをすることで出演の約束をし、お別れしたのが山形さんとの予想もしなかった、永遠の別れとなってしまいました。
 何かお話ししたいことがあると山形さんの番組に出演させてもらい、好きなことをしゃべらせてくれた山形さん。私が最後に出演したのは、昨年市民訪問団を結成して催行した「2017ウラジオストクの旅」の帰国報告でした。極東大学のあたたかいサポーターのお一人でした。心からご冥福をお祈りします。

 さて、今年も函館校の学生たちの活躍が目立ちました。今年初めてのこととして、ロシア連邦文部科学省および交流庁主催によるロシア語学短期留学プログラムに3名の学生が採用され、モスクワのプーシキン大学で1ヵ月勉強する機会を得ました。ロシアの国民的詩人プーシキンの名を冠したこの大学は、外国人のためのロシア語教育の権威です。日本から80名ものロシア語を学ぶ学生が参加したというのも驚きでしたが、モスクワに1ヵ月滞在し、ロシアの古都群「黄金の環」の一つスーズダリを訪れるなど、中身の濃い充実した研修であったようです。

 また、日本ユーラシア協会北海道連合会主催の第50回全道ロシア語弁論大会Aクラスにおいて、函館校の学生が1位2位を独占しました。過去、2位3位や1位3位はありましたが、1位2位は初めてのことです。全道とは言え、出場者は東北や東京からもあり、学生の頑張りが評価されます。

 市内8高等教育機関による合同研究発表会「HAKODATEアカデミックリンク2018」において、チーム「ピロシキ八幡坂」の発表「オリジナルピロシキができるまで」がステージ部門で大賞、ブース部門でも審査員特別賞を受賞しました。ロシアでのピロシキの位置づけや歴史、日本に入ってきた経緯など、現地調査も踏まえ、極東大だからこそできるオリジナルの焼きピロシキを作ろう!をコンセプトに発表しました。その時は残念ながら試食を提供するまでは至りませんでしたが、“ピロ8”の活動はさらに続きます。検討中のピロシキが、2月9日(土)のロシアまつりおよび2月23日(土)、24日(日)に函館アリーナで開催されるはこだてフードフェスタ2018にて、いよいよ販売の運びとなります。
さらに、冒頭でご紹介したラスクが、今年は“ハチミツビーツラスク”として両イベントに登場します。前回は記念品だったため、2種紅白にしましたが、今回は一つになって色はピンク、味はハチミツです(残念ながら今回は沿海地方産菩提樹ではありません)。

 このほか、今回のロシアまつりでは、旭川市のお隣にある東川町およびJAひがしかわさんとコラボして、お米を使ったロシア料理をカフェで提供する予定です。ロシア生まれの電子楽器テルミンから派生したマトリョミンのコンサートも予定しています。何が飛び出すか、どうぞお楽しみに。

 こんなことも、あんなことも、山形さんがいたら楽しんで聞いてくれただろうな、と思うちょっとさみしい年末です。
 9月の胆振東部地震など、つらいこともあった今年ですが、みなさまに取りまして来年がより良い一年となりますよう。そしてまた来年も、函館校をどうぞよろしくお願いいたします。

               

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

 
 △2015年のクリスマスイブ、FMいるかの開局記念番組で函館校を訪れた山形さん(左)

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2018年10月15日

ミリオン・ズビョースト 第97号

函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第97号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、鳥飼 やよい准教授による「極東大のPBL」です。少し前に函館で行われた全国大学コンソーシアム研究交流フォーラムに参加したことを踏まえ、本校におけるPBL(Project Based Learning)について書かれています。

 そのほか、今号は北方四島交流事業で色丹島を訪れた学生や、函館市のインターンシップに参加した学生からの投稿もあります。前期から夏休みにかけて様々な体験をしてきた学生たちの成長が感じられます。是非ご一読ください。

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2018年10月04日

ロシア太平洋艦隊ミサイル巡洋艦「ヴァリャーグ」一般公開のお知らせ

 ロシア太平洋艦隊(司令部・ウラジオストク)所属のミサイル巡洋艦「ヴァリャーグ」、対潜大型哨戒艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋タンカー「ボリス・ブトマ」の3隻が函館港に入港しています。これは2018年が「ロシアにおける日本年、日本におけるロシア年」ならびに在函館ロシア帝国領事館開設160周年であることを記念しての友好親善訪問です。

 このうち「ヴァリャーグ」ならびにホストシップである海上自衛隊の護衛艦「はまぎり」が函館港町埠頭に寄港し、一般公開が行われます。「アドミラル・パンテレーエフ」は2010年にも入港していますが、今回の公開はありません。

日  時: 平成30年10月6日(土)
     9:00~14:00

場  所: 函館市港町ふ頭(函館市港町2丁目)

問合せ先:海上自衛隊函館基地隊 総務科広報課
     TEL0138-23-4241

注意事項: 
①入港中、ふ頭周辺は交通規制され、駐停車禁止となりますので、公共交通を利用してください。
②見学希望者には手荷物検査が行われる予定ですので、時間に余裕を持ってお出かけください。


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2018年10月03日

日露交流年記念切手 ロシアバージョン!

 2018年は日ロ両国政府が定めた「ロシアにおける日本年」および「日本におけるロシア年」です。これを記念した切手が日本で発売されたことは以前このページでご紹介しましたが、モスクワに留学生していた学生がそのロシアバージョン(写真向かって右)を買ってきてくれました!

 図柄は同じですが、1枚27ルーブルの切手が14枚1シートになっています。СОВМЕСТНЫЙ ВЫПУСК・РОССИЯ‐ЯПОНИЯ・ЦВЕТЫ(共同発行 ロシア―日本 花)とタイトルが入っています。

 学生の話では、近所の小さな郵便局で「日本とロシアの切手はないか?」と尋ねたところ、本局に行けばある、と言われ、そのとおりモスクワの中央郵便局で買うことができたそうです。

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2018年09月11日

北海道胆振東部地震について

 9月6日(木)未明3時8分ごろに発生した北海道胆振東部地震において、函館市でも震度5弱という、かつて経験したことのない大きな揺れに見舞われました。
 幸い函館市では人的被害はなかったのですが、地震に伴う発電所の停止で、北海道全域が停電に陥るという非常事態でした。集合住宅では揚水ポンプが稼動しないために断水になるなど、日常生活に困難を来しました。

 極東大学がある函館市元町周辺でも7日(金)の午後8時過ぎまで停電が続いたため、パソコンもコピー機も電話も使えず、業務を行うことができなかったため、6日(木)と7日(金)は出勤はしましたが、仕事にならないという状況でした。

 私たちはその間、テレビも見ることができなかったのですが、かの有名な函館山からの夜景が灯りのともらない真っ暗な状態なのをニュースで見て、ショックを受けた方もいたと思います。まさに「北海道ブラックアウト」でした。

 8日(土)の朝にようやくパソコンを開いて、みなさんと連絡を取れる状況となりました。道外の多くの方々からご心配やお見舞いのメールがたくさん届いていました。本当に嬉しかったです。
 電話をかけてくれた方もいたようですが、停電で固定電話は使えず、かけた方では呼び出し音が鳴っているけれど、受けるこちらの電話はまったく鳴らず、どこから電話が来ていたのかもわからないという状態でした。しかしみなさんからのお気遣いを後から知って、とてもとてもありがたかったです。あらためてこの場を借りてお礼を申し上げます。

 まだ夏季休業中だったため、多くの学生が帰省先にいて被災を逃れたことが幸いでした。教職員の自宅も停電や断水の被害がありましたが、市役所の緊急充電サービスで携帯電話を充電したり、配水場で非常用水の配給を受けるなどして凌ぎました。
 
 この場でもご案内していた8(土)、9(日)開催予定のイベント「はこだてグルメサーカス2018」は主催者側にて中止と決定されました。楽しみにされていた方には申し訳ありませんでしたが、延期もできないとのことですので、来年までお待ちいただければと思います。

 さて、函館市内は多少の食料品の不足はあるものの、通常の生活に戻りつつあります。函館校でも10日(月)より予定通り後期の授業を開始し、実家に帰省していた学生たちも元気に登校しています。
 今回の地震および停電では、突然自分が被災者になるということ、そして被災者が一番情報から遠く、周りの方が心配して気を揉んでしまうという状況もよくわかりました。
 おかげさまで私たちは元気です。ご心配いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
 

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2018年08月27日

はこだてグルメサーカス2018のご案内

 函館日ロ親善協会では、今年も「はこだてグルメサーカス」に参加します。大門グリーンプラザ会場で開催される「開港都市と姉妹都市のひろば」に出店し、ボルシチとピロシキの販売を行います。今年はお得なセットも復活します。すべてお持ち帰りできますので、おみやげにもどうぞ。
 函館と姉妹・友好都市関係にある国や日本全国のご当地グルメが楽しめるグルメサーカスに、ぜひお越しください!
 
<ウラジオストク市・函館日ロ親善協会のブース>
日 時:平成30年9月8日(土) 10:00~17:00
           9日(日) 10:00~16:00

場 所:大門グリーンプラザ 開港都市と姉妹都市のひろば

メニュー:ボルシチ         500円(各日150食)
     ピロシキ(肉)      200円(各日200個)
     ピロシキ(リンゴ)    200円(各日100個)
     ボルシチ・ピロシキセット 600円

*セットのピロシキは肉かリンゴのお好きなほうを選べます。
*なくなり次第終了しますので、お早目のご来場をお待ちしております。
 
 
 
 

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2018年08月09日

2018はこだて国際民俗芸術祭

 “元町公園で「世界」に出会う”を合言葉に、2018はこだて国際民俗芸術祭が開催中です。 今年で11回目を迎え、真夏の函館を盛り上げるイベントとしてすっかり定着しています。

 会場の元町公園は函館校から徒歩3分、仕事終わりにみんなで出かけました。平日は1,000円のパスで入場することができ、ステージでの音楽やダンスを楽しめるほか、世界の料理や雑貨を販売するテントもたくさん出店します。普段は静かな元町公園が別世界となります。
 

 この日のメインステージでは、ジンバブエのムビラという楽器や、シンガポールのバンド演奏で会場はヒートアップ!夕暮れて、ここちよい風が吹いてきます。

 毎年ロシアからも参加があります。民族アンサンブル「キタリク」は、サハ共和国(ヤクート人)のメギノ=カンガラッスキー・ウルスにあるマヤ村から生まれた、数々の賞を受賞しているグループです。「キタリク」とはソデグロヅル(白い鶴)を意味するそうで、サハ地方では、ソデグロヅルの踊りを見た者は地球で最も幸せになると言い伝えられています。

 

 函館市重要文化財・旧函館区公会堂の前庭で、男女のリズミカルな踊りを披露したり、女性だけで、グループ名となっている鶴の優雅な動きを表現していました。
 

 この踊りを見たので、みなさんも地球で最も幸せになれますよ。
 音楽も生演奏で、角の取れたバラライカというか、マンドリンとの中間というか、見たことのない弦楽器を奏でていました。

 一人の女性による口琴演奏も素晴らしく、口琴を響かせながら動物の鳴きまねをしたり、馬が疾走する様子を表現したりとユニークです。
 
 

 このイベントは11(土)まで開催中です。

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2018年07月13日

雨の大沼キャンプ

 毎年恒例、教職員親睦のキャンプを7月初めに行いました。場所は函館近郊、大沼にある別荘地です。ここはロシアのダーチャのようです。

 

 キャンプにシャシリク(шашлык=串焼肉)は欠かせません。いつもは前日からタレに漬け込みますが、今日はその場で材料を切って漬け込み、トマトや玉ねぎも刺して炭火で焼きます。一緒にエビとホタテも焼いて、立ち込める香ばしい匂いが食欲をそそります。

 
 
 焼き上がるまで、広いお庭でバトミントン大会。
 
 
 そしてテーブルいっぱいに並んだロシア料理の数々。ニシンと鮭が入ったビーツのサラダ・ビネグレット(винегрет)、ミモザサラダ(салат мимоза)、キャベツとたまごのピローク(пирог=パイ)、お肉のピロシキなどなど。チーズとウインナーも燻製にしてたっぷり食べました。
 
 
 あいにくの雨模様でしたが、傘を差してお散歩。北海道はこのところずっと雨続きで、梅雨のような気候。そのぶん緑が美しく、真っ赤な野いちごも見つけました。
 昼寝をしたり、近くの日帰り温泉に出かけたり、みんな思い思いに楽しみます。
 
 

 夜はお茶を飲みながらチェスで真剣勝負。また週明けから頑張るための英気を養いました。
 

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2018年07月09日

ミリオン・ズビョースト 第96号

函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第96号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、4月に着任した安達幹彦事務局長による「極東大学に勤務して」です。着任してまもなく約3カ月。函館校のある元町地区は安達事務局長にとって思い出の地だそうです。その自身の経歴やロシアとの関わりについて書いていただきました。

また、同じくこの春から函館校の一員となった学生からの投稿もあります。ロシア語を学び始めて約3カ月、その喜びや苦労が垣間見える文章です。是非ご一読ください。

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2018年06月06日

日露交流年の記念切手が発売されました

 2018年は日ロ両国政府が定めた「ロシアにおける日本年」および「日本におけるロシア年」です。二国間の関係をさらに発展させるため、両国でさまざまなイベントが開催されています。その一環として、“日本とロシアの交流を花で表現”した記念切手が5月16日に郵便局から発売されました。

 1シートに82円切手が2種類5枚ずつのデザインで、計10枚820円の価格です。デザインは日本を代表する花として、桜と菊が日の丸をイメージした赤と白のリボンで束ねられているものと、ロシアを代表する花として極東地方でよく見られるシャクナゲの一種バグーリニク(багульник=рододендрон даурский)とカミツレ(ромашка=нивяник обыкновенный)をロシア国旗をモチーフにしたリボンで結んでいます。余白にはホフロマ塗りのイチゴ文様が描かれており、とても素敵なデザインです。

 ロシア語でПерекрестный Япония-Россия日露交流年と書かれており、この切手はデザインを一部共通としてロシアでも発行されるということです。


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2018年01月29日

大人も楽しめる!「函館・ロシアかるた」大会のお知らせ

 2月17日(土)、函館市郷土資料館(旧金森洋物店)にて「函館・ロシアかるた」大会が開催されます。
 これはかつて極東大学函館校の学生が授業で手作りした、函館とロシアの交流史をテーマとしたかるたで、当日は作成を指導した本校・倉田有佳准教授による解説も加えますので、子どもも大人も楽しめます。
 郷土資料館には古いロシア語のタイプライターやサモワール(湯沸し器)の展示もあります。旧正月にかるたを楽しみながら、函館とロシアの歴史を学んでみませんか?

日 時:平成30年2月17日(土) 13時30分~14時30分

場 所:市立函館博物館郷土資料館(旧金森洋物店)
    函館市末広町19-15

定 員:12名(小学校4年生~大人まで)

講 師:ロシア極東連邦総合大学函館校 
    准教授 倉田有佳

参加費:無料ですが、別途入館料がかかります。

申込み:郷土資料館へ直接電話でお申し込みください。
    電話 0138-23-3095

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2018年01月10日

ミリオン・ズビョースト 第94号

函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第94号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、倉田 有佳准教授・学務課長による「ソ連・ロシアで迎えた新年の思い出」です。15年から30年以上も前に、ソ連旅行で、あるいはモスクワ・ウラジオストクに暮らしていた時に体験された大晦日から新年にかけての思い出を綴っています。
読み終わると、ロシアの冬の寒さを体験した気分になるかもしれません。

 そのほか、今回の号は学生からの寄稿が数多く寄せられました。ウラジオストクへの留学実習から帰国した2、3年生、アカデミックリンクに参加した学生、そして全道ロシア語弁論大会で優勝という成績をおさめた学生など幅広く活動している学生の様子が載っていますので、是非ご一読ください。

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2017年12月26日

2017年の終わりに

 いつも「極東の窓」をご覧いただき、ありがとうございます。
 今年も一年分の投稿を読み返すと、いろいろなことに挑戦してきたことを思い出します。
 昨年初めて作成したオリジナルカレンダーは300部印刷し、ほぼ完売となりました。毎月使用した写真について、どこの場所をどういう状況で撮影したかを解説していきました。カレンダーでは伝えきれなかったロシアの魅力を補足できれば、との思いです。
 また、昨年夏に私が訪れた際の「ペテルブルク・モスクワ訪問記」は7回にわたり連載しました。楽しかった旅の思い出とともに、今後訪れる方に何か役立つことがあれば、との気持ちです。

 さて、今年は函館市とウラジオストク市が姉妹都市提携を結んで25周年という記念すべき年でした。そこで極東大学函館校・函館日ロ親善協会・ロシア語市民講座受講生など計10名からなる「2017ウラジオストクの旅」訪問団を結成し、夏に旅行したことはとても印象深いことでした。とにかく楽しいことばかりで、大成功。このページでも現在訪問記を連載中で、年明けからも続けていきたいと思っております。
 
 7月には思いがけず、政府の日露青年交流事業「エカテリンブルグ国際青年キャンプ」に函館校から6名の学生が参加させていただきました。日本から16名、ロシアから20名の学生たちがウラル山脈でキャンプや互いの文化交流をするほか、ロシア最大の産業見本市イノプロムを見学する機会も与えられました。イノプロムは今年、日本がパートナーカントリーであったことから、日本から168社もの企業・団体が出展しました。私たちがJTインターンシップで研修先としてご協力いただく企業も参加していたため、学生にとっても励みとなりました。さらに日本からほかに参加した大阪大学や東京外国語大学など同じロシア語を学ぶ学生たちとの交流も、とても刺激になったようです。

 それから2週間後、同じ日露青年交流事業で今度はウラジオストクの極東大学本学からハンドボールチームが函館へ親善試合のため、やってきました。函館大学、函館市高校選抜、函館大学付属有斗高校と3試合をこなし、私たちも迫力あるハンドボールの試合を間近で見ることができました。ロシア人選手たちは日本人よりも平均身長が20センチほども高く、試合になるともの凄いスピードでコートを走り回るのですが、函館校を訪問した折、学生同士で会話しているのをみると、みんな普通の若者で車好き、ウラジオでは日本車に乗っているけれど日本に来るのは初めてで、車の部品を買うのを楽しみにしていました。
 ハンドボール関係者を集めて行われた歓迎レセプションでは、エカテリンブルグに派遣された函館校の6名の学生が補助通訳を務め、函館大学の学生との間に入って一役買いました。

 また、一昨年の全道ロシア語弁論大会で2位に入賞したロシア地域学科4年の金子智昭さんは、副賞としてサハリン州政府から招待され、ユジノサハリンスクを訪れました。その時の様子は本欄に寄稿してもらいましたが、今年はリベンジしたいと挑戦した弁論大会で今度は見事優勝、またしてもユジノサハリンスクへの招待を受けることになりました。
昨年、オリジナルカレンダーを作った時には「来年は学生が撮影した写真も入れて作ろう」と心に決めていたので、金子さんにはユジノでヨールカ(モミの木)の写真を撮って来てもらい、それが来年12月のカレンダーになりました。カレンダーはおかげさまで評判もよく、今年は400部に数を増やして作成しております。事務局にて販売中のほか、来る2月10日(土)の第20回はこだてロシアまつりでも販売し、収益は学生の活動費に当てさせていただきますのでどうぞご利用ください。

 さあ、そのロシアまつりですが今回のテーマはズバリ「二十歳(ハタチ)」。冬を送り春を呼ぶおまつりマースレニッツァには欠かせない冬の女神・モレーナ(体長2メートルのワラ人形)が青い振袖を着て、太陽がタキシードを着ているポスターデザインは学生が手がけました。おめでたい20周年のために特別なプログラムも用意しています。函館校自治会公認ゆるキャラ「スーシキン」とはいったい何者なのか、を知るための「スーシキンショー」や過去のまつりグッズなどを大放出するお楽しみ大抽選会、さらには先着100名様にオリジナルスイーツを感謝の気持ちを込めて贈呈いたします。ロシアらしい記念のお菓子が作れないか試行錯誤の結果、市内の老舗パン屋さんのご協力のもと、どこにもないスイーツができ上がりました。こちらは当日キオスクにて販売もいたしますので、どうぞお楽しみに。

 来年も函館校の学生たちがそれぞれの得意分野を活かして活躍し、ロシアへ、そして世界へと飛び出していくことを祈ります。そんな学生たちの姿は、またこのブログで紹介していきたいと思いますので、来年もどうぞご覧ください。よいお年を!

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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2017年11月02日

平成29年度「書評という仕事」講演会のご案内

 函館校も加盟しているキャンパス・コンソーシアム函館の図書館連携プロジェクトチーム・ライブラリーリンクでは、昨年度に続いて「本のこれからを考える」をキーワードに講演会を開催します。
 書評や評論など幅広いジャンルで執筆活動を続ける札幌大学名誉教授 鷲田小彌太氏を講師にお招きし、「書評という仕事」をテーマでお話しいただきます。書評は本と読者をつなぐ大切な仕事です。
 講演会は図書館職員向けの研修会ですが、本に興味のある方ならどなたでも参加いただけます。「本」のこれからについて一緒に考えてみませんか?

日 時:平成29年11月5日(日)13:00~14:30

場 所:函館市中央図書館 大研修室

テーマ:「書評という仕事」

講 師:鷲田小彌太氏

その他:定員50名、参加無料、申込み不要、当日直接会場にお越しください。

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2017年10月03日

ミリオン・ズビョースト 第93号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第93号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、大渡涼子総務課長による「2017ウラジオストクの旅」です。函館・ウラジオストク姉妹都市提携25周年を記念し、有志による市民訪問団を結成するに至った経緯や極東大学本学訪問にも触れています。

 そのほか、今号は北方四島交流事業で色丹島と国後島を訪れた学生や、函館市のインターンシップに参加した学生、エカテリンブルグ国際青年キャンプに参加した学生からの投稿もあります。前期から夏休みにかけて様々な体験をしてきた学生たちの成長が感じられます。是非ご一読ください。

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2017年09月27日

函館ハリストス正教会バザーのご案内

 函館ハリストス正教会で毎年恒例のバザーが下記日程で行われます。教会特製ピロシキやボルシチの提供のほか、復活聖堂においてニコライ神父による山下りんのイコンの話(11時と13時)」などもありますので、お誘いあわせの上お出かけください。

日時:平成29年10月9日(月・祝) 10~14時
場所:函館ハリストス正教会

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2017年09月26日

ロシア正教会の追善供養

 ロシア正教会でも、亡くなった人の冥福を祈る追善供養が行われるそうです。このたび知人のご家族の追善供養があったとして、お料理をいただきました。死後40日目にはその人のことを思い出し、みんなでお料理を作って食べるのだそうです。その思想はなんだか東洋的でもありますね。

 私たちは亡くなった方のことは直接存じあげませんが、その人の冥福を祈り、おいしくいただきました。鶏肉のピローク(パイ)、ハムを巻いたブリヌイ、そして「糖飯(とうはん)」と呼ばれる食べ物。お米やくるみ、レーズンが入っていて、とても甘くてしっとりしています。

 仏教のおはぎや、北海道ではお盆に甘納豆で作る甘いお赤飯を食べる風習があり、似ていますね。

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2017年09月25日

「ウラジオストク市民訪問団」がFMいるかに出演します

 函館・ウラジオストク姉妹都市提携25周年を記念して、「2017ウラジオストクの旅」市民訪問団10名が、この8月にウラジオストクを訪れました。

函館校の「ロシア語市民講座」および「はこだてベリョースカクラブ」の受講生で訪問団に参加したお二方と地元ラジオ局のFMいるか「暮らしつづれおり」に出演して、旅の様子についてお話しします。

FMいるかは地域コミュニティラジオですが、スマートフォンやパソコンを使った「サイマルラジオ」を通じて全世界で聴くことができます。どうぞお聴きください!

<FMいるか「暮らしつづれおり」人ネットワーク>

日時:平成29年9月26日(火) 11:10~11:30頃
出演:ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大渡涼子
   入間川惠美子さん、浅田昌子さん

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2017年09月12日

はこだてカルチャーナイト2017のご案内

 9月22日(金)、市内の文化施設や教育施設などを夜間開放し、家族そろって地域の文化に触れるイベント、「はこだてカルチャーナイト2017」が開催されます。
 ふだん何気なく通り過ぎていても、見る機会がなかった建物や入りづらかった公共施設を見学する絶好の機会であり、各施設趣向を凝らした内容で、様々な体験をすることができます。
 本校は今年もこのイベントに参加します。毎年多くの家族連れでにぎわっています。みなさまのご来校をお待ちしております。
秋の夜長、地域の文化を探検しにでかけませんか?

  日 時:平成29年9月22日(金) 17:30~20:00

  場 所:ロシア極東連邦総合大学函館校ロシアセンター

  *ロシア語で遊ぼう
   ロシア語のアルファベット表を見ながら、
   自分の名前カードをつくってみましょう。
   英語と似ているけれど、ちょっと違う、
   キリル文字で書くと不思議な感じになります。

  *ロシア民族衣装試着体験
   美しいロシアの民族衣装を着て、
   お手持ちのカメラや携帯電話で記念撮影はいかがですか。
   衣装は男性・女性・子ども用と取りそろえています。

  *本校オリジナル人形劇の人形を動かしてみよう。

  *写真展
   (本校学生が撮影してきた最近のロシア・エカテリンブルグほか)

  *ロシア民芸品の展示、DVD上映

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2017年08月28日

はこだてグルメサーカス2017のご案内

 函館日ロ親善協会では、今年も「はこだてグルメサーカス」に参加します。大門グリーンプラザ会場で開催される「開港都市と姉妹都市のひろば」に出店し、ボルシチとピロシキの販売を行います。どちらもお持ち帰りできますので、おみやげにもどうぞ。
 函館と姉妹・友好都市関係にある国や日本全国のご当地グルメが楽しめるグルメサーカスに、ぜひお越しください!
 
<ウラジオストク市・函館日ロ親善協会のブース>
日 時:平成29年9月2日(土) 10:00~17:00
           3日(日) 10:00~16:00

場 所:大門グリーンプラザ 開港都市と姉妹都市のひろば

メニュー:ボルシチ         600円(各日150食)
     ピロシキ(肉)      200円(各日300個)
     
    
*なくなり次第終了しますので、お早目のご来場をお待ちしております。


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2017年08月25日

ペテルブルク・モスクワ旅行記7

<7日目>
 そしてモスクワを離れる日となった。昨日でインターンシップの予定はすべて終了しているので、空港に向けてホテルを出発する15時まで自由行動となる。開場と同時にクレムリンに入るため、朝食とチェックアウトを済ませホテルに荷物を預けたら地下鉄で街の中心部に向かう。
 モスクワの地下鉄は非常に便利であるが、中心部では路線が交錯しているため降りる駅を勘違いしてしまい、またしても道を尋ねながらクレムリンまで少し歩いた。しかし偶然にもチャイコフスキー像のあるモスクワ音楽院の前を通ることができたのはラッキーであった。
   

 クレムリン周辺にはモスクワの見るべき建物が集まっている。最初の目的は武器庫を見ること。ガイドブックによればクレムリン内部の共通入場券とは別に武器庫の入場券を買わなくてはいけない、販売時間も決まっており、人気があるので売り切れてしまうこともあるそうな。まずはチケット売り場に並ぶ。すると私の前のロシア人客が窓口の怖そうなおばさんにえらく怒鳴られている。きちんと注文しないと怒られそうだ。二つ合わせて1,200ルーブルをおつりのないように用意する。私の番となり、意を決して「武器……」まで言うと、黙ってクレムリンと武器庫2枚のチケットをバンバンと出してくれた。外国人観光客にはやさしい(?)ということか。
 
 金属探知機をくぐり、早速クレムリンに入場したら、まずは武器庫に向かう。物騒な名前であるが、中身は歴史博物館である。歴代皇帝の王冠やダイヤモンドが散りばめられた玉座、エカテリーナ2世が戴冠式に着用したというドレスが見もの。ドレスはロマノフ王朝の紋章である双頭の鷲が全面に刺しゅうされ、後ろに長く裾を引いている、権力者が着るにふさわしい手の込んだもの。圧巻なのは馬車がぎゅうぎゅうに並べられた部屋。部屋いっぱいにたくさんの馬車が押し付け合って並べられていて、文化財保護の観点から見れば、もうちょっと隙間を開けて展示しないと傷むのでは、と心配してしまう。
 

 武器庫を出たら聖堂広場に移動する。共通入場券ではここにある5つの教会と宮殿に入ることができる。ロシア皇帝が戴冠式に臨むウスペンスキー大聖堂には祭壇に向かいイワン雷帝と皇后の玉座が置かれている。ロシア皇帝の墓所となっているアルハンゲルスキー聖堂には48もの棺が安置されている。フレスコ画が美しかったり、それぞれに特徴があるため、全部入った方がいい。どこかの教会に入る時、武器庫のチケットも一緒に出したら「武器庫は入る時間が決まっているから先にそっちに行け」と言われた。よく見るとたしかに10時開始と書いてある。しかしその時間前でも入れてくれたということだろう。もう見てきた、と言うと「早いな」と驚かれた。
 
 
 クレムリンを出たら赤の広場を抜けて、ワシリー寺院に行く。私のイメージでは赤の広場はだだっ広い荒涼な印象だったが、夏のこととあって広場内に仮設のスタジアムが建設されていたので、ソ連崩壊時に激動の歴史の象徴としてテレビに映し出されたあの感慨はまったくなかった。サッカーの試合でもするのだろう。
 

 スタジアムの周りには物産展のテントが立ち並び、お菓子や民芸品などが販売されている。その中に日本の緑茶を試飲させるテントがあり、日本人が日本人にお茶を勧めていた。
 

 ロシアで最も有名な教会といっても過言ではないワシリー寺院の周辺は混雑していた。ところがチケットを買うために窓口に行くと閉まっている。その隣の券売機も動いていない。どうすればいいんだ、ここまで来てワシリー寺院に入れないのか、あまりにも悔しい!もうあまり時間はなかったが、ほかのお客さんとともにしばらく待ってみると、窓口のおばさんがのっそりと戻ってきて何事もなかったかのようにチケット販売を開始した。休憩に行っていただけなのか、それとも入場制限でチケットを売らなかったのかはわからないが、ともかく内部に入ることができた。
 
 ワシリー寺院は純ロシア式の教会で、外観はサンクトペテルブルクの血の上の救世主教会と似ているが、こちらのほうが歴史が古く、中に入ると印象は異なる。9つあるクーポラの一つひとつが教会になっているため、迷路のような階段を上がったり下りたりしてアーチをくぐるとイコノスタスが現れたりする。一つの教会では聖歌隊がお祈りを捧げている場面に遭遇した。建物自体がすごく古くて照明も暗い。内部の天井や壁には文様が施され、歴史を感じる趣がある。
 

 駆け足だったがモスクワの名所を見学できてよかった。急いでまた地下鉄でホテルそばのパルチザンスカヤ駅に戻る。今回の大事なミッションは、ロシアの民族衣装など学校で使用する物品を購入すること。これはロシアでも簡単に手に入るものではないが、偶然私たちが泊まったホテルのすぐそばに民芸品がたくさん売っている市場があるということで、そこに行くのが実は本日最大の使命。ホテルの部屋から見えるディズニーランドのような一帯、あれは何だろう?と思っていたら、そこがその市場「ヴェルニサージュ」であった。モスクワ在住の日本の方に聞いてもみなさん、おみやげを買うなら種類も豊富で値段も安いあそこがいいよ、と勧めてくれた。
 

 平日のことで開いていないお店も多かったが、マトショーシカや毛皮の帽子を売るテント屋根の小さな屋台が両脇に連なり、それが3列ほど並んでいた。お目当てのものはなかなか見つからない。絵付けに使う白木のマトリョーシカを探したが、扱っているのは1店舗のみで、店前には3個しかないという。もっと欲しいと言うと、こっちに来いとテントの裏の方へ少し歩いて案内される。そこにはテントではない実店舗があり、白木の木工品ばかりが売られていた。しかしやっぱり必要な数はそろえられず、明日工場から持ってくるからもう一度来いと言われた。いや、今日の飛行機で日本に帰るんだと答えて、ある分だけ購入した。

 


 次に民族衣装を探す。学校では行事の際、民族衣装試着体験でお客様に来てもらったり、合唱サークルが着て歌ったりするためのもの。普通の洋服しか売っていない店で尋ねたところ、民族衣装のみを扱う店は市場の中でも1店しかないといって、そこに案内してくれた。
 

 その店には感じのいいお兄さんが一人いて、いろいろと見せてくれる。だがロシア人サイズでどれも丈が長いので、もう少し身長が低い人用のものが欲しいなどあれこれ言うと、ちょっと待ってろとママを連れてきた。ママもたいそう感じがいい。息子がサラファン(女性用のドレス)に合うココーシニク(頭飾り)を選んでくれる。しかしここでも数がそろわず、明日持ってくるからまた来い、と言われる。今日帰らなくちゃいけないんだ、と断り、赤いサラファン3枚と赤と青のココーシニクを買ったところ、ママに「青のココーシニクはこの衣装には合わない」と言われたが、そうじゃなくてすでに持っている青いサラファンに合わせるのだ、と答えると息子が「ママ、この娘(ロシアではいくつになっても娘さんと呼ばれる)はわかっている、心配いらない」などと会話している。領収書をくれと頼むと手書きでいいか、と明細まで丁寧な筆記体で書いて渡してくれた。また来てねー、明るい親子とのなかなかいい出会いであった。
 

 そして自分用に毛皮の帽子も買う。ロシアで毛皮の帽子なんてベタなこと、自分がするとは思っていなかった。しかし青空の下、ラックにずらりと帽子が掛けられ、興味をそそる。一つ手に取るごとにおじさんが「チンチラ」、「ミンク」と毛皮の種類を教えてくれる。品質がいいか、値段も適当かはわからないがすごく柔らかくて暖かそう。チンチラの毛皮がバラのように巻かれてできた帽子を被ると、「おお、一番美しいのを選んだな」と言われ、頭頂部が少しふくらんでいるのは女性の髪の毛をアップにして入れるためだと教えてくれた。こんな帽子は日本では売っていないだろうと思い、そのまま買ってしまった。とても楽しいヴェルニサージュ市場であったが、たくさんのお店が開く土日はもっと楽しいだろうな。
 
 しかしもうタイムリミットである。ホテルに戻って預けていた荷物を受け取り、ロビーで空港までの送迎車を待つ。運転手のゲンナジーさんは韓国系ロシア人であった。カタコトの日本語を話すので不思議に思ったら、娘さんが結婚して横浜に住んでおり、日本にも行ったことがあるという。
 それにしても聞きしに勝るモスクワの渋滞。4車線もある広い道路でも少しの隙間があれば車線変更し割り込み、進もうとする。みんながそれをするので危ないし、結局のところあまり進まない。2時間も前にホテルを出たのに。到着した時は空港からホテルまで40分くらいだったのに。金曜日の夕方は特に混むとのことで止むを得ないが、ちゃんと飛行機に乗れるのか、ゲンナジーさんは次の仕事に間に合うのか、お互い次第に無口になり道路の隙間を縫う。そしてギリギリで何とか到着。スーツケースをボンボンと下ろして、お別れもそこそこ、ゲンナジーさんは次の仕事に向かい、私たちはアエロフロートの長蛇のチェックインカウンターに並ぶ。結果、空港で水を買う時間もトイレに行く暇もないまま帰国便に乗り込んだ。余韻に浸る間もなく、慌ただしくロシアの地を離れることとなってしまった。

 アエロフロートの機内ではおいしいブリヌイの食事が提供された。英語で話しかけるキャビンアテンダントにはロシア語で応答する。そのまま寝てしまい、起きるとシートの前ポケットに英語の税関申告書が挟まれていた。隣の日本人は日本語の申告書をもらっていた。私はヘンなロシア語をしゃべる韓国人か中国人かわからないヤツだと思われたのだろう。
 

 帰りの便は夜間飛行だったので、天気が良ければシベリア上空からは暗闇に油田から上がる炎がポッ、ポッ、と見えてとてもきれいだと聞いた。しかし残念ながら席は窓際ではなかったので何も見えなかった。次の機会のお楽しみ。
 1週間でペテルブルクとモスクワを知るにはあまりに短すぎるが、今回は仕事とはいえ、とてもいい経験をさせてもらうことができた。この機会を与えていただきお世話になったみなさま、現地で出会ったすべての方々に感謝を申し上げます。(おわり)
 

                   

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2017年07月07日

ロシアの定番おやつ!?スィローク

 先日、卒業生で去年の夏までウラジオストクに住んでいた方からとある情報をいただいた。
 ロシアで定番のスィローク(Сырок:сырはロシア語でチーズの意味)というお菓子が日本でも、そしてこの函館でも業務スーパーで手に入るらしい、とのこと!

 情報化社会、インターネットで様々な情報が手に入るが、顔を知っている人からの情報というのはやはり元ネタがインターネットからでも嬉しい。しかも、今回の場合は食べたことのある人からの生の声でもある。これは食べてみないといけない。
 卒業生の方いわく、子どもたちのおやつとして幼稚園でも出ていたポピュラーなものだという。

 スィロークというお菓子について、ロシア人の先生方に聞いたところ「Птичье Молоко(鳥のミルク)」というチョコレート菓子を冷やしたものに似ているとのこと。
 ちなみにロシアで売っているものは、保存料などが入っていないので賞味期限が1週間もないらしい。中にはジャムが入っているものもあるのだそう。
 とにもかくにも、まずは買って食べてみよう、ということで近くの業務スーパーへ。

 他地域では売り切れになっている種類もあるそうだが、函館では全種類を複数購入することができた!(やったね!)

 パッケージを見るとリトアニア産で味はバニラ、ストロベリー、ブルーベリーの三種類。
  
 
 

 函館でも日差しの強くなってきた6月下旬、早速みんなで試食!
お茶のお供におひとつどうぞ。
  

 味は日本語のパッケージ通り、チーズケーキバーというだけあってノーマルなバニラ風味でも結構酸味がある。ストロベリーやブルーベリーのほうが癖が無く、食べやすいかも。
 割ってみるとこんな感じ。中に何か入っているわけではなく、それぞれチーズケーキ風味のアイス?がベルギーチョコレートでコーティングされている。

 なぜ、「アイス?」なのかというと、どうも中身はアイスではないらしい。ロシアで売られている物は、中身はスフレ状になっており、凍らせることはないのだそう。多分、これもそうで凍らせるべきものではないものを凍らせているため、冷凍庫から出したばかりだととても固くて食べられなかった。(写真は包丁で切った)
 

 しかし、味はとても美味しい!職員室に「美味しいー!」との声がこだまする。
 先生方からはどこで買ったと質問攻め。店を教えるが、まだ売っているのかが心配。まぁ、この場はみんなで美味しく、楽しめたので良かったと思おう!
 今度はウラジオストクで本物を食べたいな。

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2017年07月06日

ミリオン・ズビョースト 第92号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第92号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、パドスーシヌィ・ワレリー教授による「ユル・ブリンナー」です。アメリカ映画や舞台の俳優として有名ですが、彼はウラジオストクにゆかりのある人物でもあります。今回はそのユル・ブリンナーの生涯について書いています。

 また、4月に入学した1年生たちの寄稿や、北方四島交流事業に参加した学生の寄稿もあります。新入生からの寄稿では新しい環境に戸惑いつつも、ロシア語学習への意欲を感じる文章となっています。是非、ご一読ください。

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2017年07月05日

今年もみんなで大沼キャンプ!

 毎年恒例・教職員親睦の大沼キャンプを6月末の土日に行いました。函館から車で1時間ほどのところにある大沼は、緑の季節真っ盛り。ご招待を受けた学校関係者の別荘はまるでロシアのダーチャのような場所で、先生たちも毎年ここに来るのを楽しみにしています
 
 今年のメインディッシュはアイーダ先生が作る羊のスープ“шурпа(シュルパー)”。骨付きのラム肉からたっぷりの脂が出て、玉ねぎと塩コショウだけの味付けでも濃厚な味。お椀に持ってからヨーグルトを入れて食べます。するとさっぱりして、また違った味わいになります。

 
 色鮮やかなビーツのサラダ、“винегрет(ビネグレット)”も作りました。ビーツも畑で育てたもの。
 
 P1110303_R.JPG
 ほかにもスペアリブや魚介のバーベキュー、ロシアのハチミツやライ麦パン、デザートまでテーブルいっぱいに並びます。
 
 
 食後は森の中を1時間ほどお散歩。野の花が咲き、蝶々が舞ったり。日も射して気持ちのいいお散歩タイムです。

 
 狐くんもお散歩。

 
 庭ではバトミントン。お風呂は近くの温泉に出かけます。今時期は日が長いので、焚火も焚いて遅くまで外で楽しむことができます。

 翌朝はロシア人の先生方も巻きずし作りに挑戦!上手に巻けました。朝からゆったりお茶を飲んで、楽しい休日を過ごしました。
 P1110419_R.JPG

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2017年06月02日

ペテルブルク・モスクワ旅行記6

<6日目>
 いよいよインターンシップ最後の日、今日はシェレメチェヴォ空港そばの東洋トランス社に伺う。ロシアCIS諸国に強みを持つ物流の会社だ。
 ホテルから地下鉄でベラルースカヤ駅に移動し、鉄道駅のベラルーシ駅からアエロエクスプレスの赤い車両に乗る。二つの駅は隣り合っているので乗換えはスムーズだ。
 列車は30分ごとに走っていて、空港までの所要時間はおよそ35分。ペテルブルクでの遅刻を繰り返さぬよう、早めにホテルを出た。
 アエロエクスプレスのチケットは券売機でも買えるが、窓口で買おうと試みた。「10時発のシェレメチェヴォ空港行きをください」、しかし「その便はまだ早い、発売前だ」と断られてしまう。こういうところは意外と厳密。30分待合室で過ごし、ようやくチケットを手に入れることができた。

 

 エクスプレスと言いながらも、全然エクスプレスではなかった。ベラルーシ駅を出発するとすぐにのどかな田園風景が広がり、ゆっくり走る鈍行列車の印象だ。

 

 空港の改札には東洋トランスモスクワオフィスの日本人駐在員の方2名が迎えに来てくださり、車でオフィスに向かう。この会社は函館校の卒業生が過去何人も就職し、現在も1名がモスクワに駐在中。しかしちょうど日本に帰国中で卒業生には会えなかったので、ほかの社員の方に社内を案内していただく。会社概要の説明を受け、ヘルメットを被り倉庫を拝見。日本の飲料メーカーの自販機がずらりと並んでいる姿は壮観であった。モスクワで自販機を売るということは、それに入れる飲料も日本から輸出できるということ。学生たちは前日、マネージ広場で見かけた自販機で飲み物を買っていたので実感できたようだ。日本と同じ缶コーヒーやジュースをルーブルで買うと、日本語で「ありがとうございます」と自販機がしゃべる。

 
 
 ふたたび空港まで送っていただいた後、アエロエクスプレスに乗り、今度は地下鉄パヴェレツカヤ駅に向かう。午後からは双日ロシア会社を訪問する。そこで私たちはまた道に迷ってしまった!地下鉄パヴェレツカヤ駅と鉄道パヴェレツキー駅は大きな道路をはさんで向かい合っているが、その二つを混同し、いただいた地図に従って進んだつもりがまったくの反対方向に行ってしまったのだ。ここでも人々は親切にロシア語で、時には英語で道を教えてくれた。大幅に遅れてようやく双日社に到着した。

 ここでは日本から駐在している社員の方のお話を伺い、商社という大きな仕事の一部について教えていただいた。双日はスバル自動車の輸入卸販売代理店の仕事もしている。ペテルブルクでもモスクワでも、トヨタや日産の自動車をよく見かけた。マツダのテレビCMも見た。しかしスバル車は全然見かけなかったので質問してみたところ、スバリストという熱烈なファンがいて、モスクワのような都会よりも郊外の悪路で活躍しているのだとか。
 お話の後で日本に留学した経験があるという若いロシア人スタッフ3人の方ともおしゃべりすることができ、おすすめの観光名所などを聞いた。

 ひととおりの企業訪問はこれで終了。学生たちは慣れないスーツを着てがんばった。ホテルまでの帰路、地下鉄の中で私たちを中国人と勘違いしたロシア人男性に話しかけられた。その人は英語とドイツ語の通訳をしていて、中国語も勉強し始めたので興味を持って話しかけてくれたようだ。私たちがパルチザンスカヤ駅で降りると言ったら「あの駅にあるパルチザンの像の意味を知っているか?」と聞かれ、よく知らないと答えるとじゃあ教えてあげるよ、と一緒に降りてくれた。
 第二次大戦中、土地の住民が武器を持って戦った。この人たちは兵士ではない、だから中には女性もいる。パルチザンは英雄なんだ、というようなことを汗をかきながら熱弁してくれた。たしかにプラトーク(ロシアのスカーフ)を被った女性の像もあり、みな強い意志を持って戦いに挑んでいるようなまなざしだ。その男性の家はまだ先の駅だそうで、ふたたび地下鉄に乗るために手を振って戻っていった。そこまでして教えてくれたことに感動する。

 

 地下鉄構内は日本のように電光掲示板であちこち看板が出ているのと違い、表示も小さく数も少ない。車内のアナウンスも次の駅を一度しか言わないので、注意していないと降り遅れてしまう。ご用心。
 
 ちなみにソ連時代に作られたモスクワの地下鉄駅は、美術館や宮殿にも例えられるほど豪華な装飾と彫刻が印象的である。私が見た数少ない中で気に入ったのはプローシャチ・レヴォリューツィ駅。アーチ状の通路が連なり、アーチごとにすべて違う彫像が置かれていて荘厳な雰囲気。街全体について、ペテルブルクがロマノフ王朝の面影を強く感じさせるのと対照的に、モスクワは共産主義の印象が色濃く残っていると感じた。

 

 企業訪問も済んで気が楽になったので、夕食は各自自由とした。ホテルの周りにはロシアのファストフードチェーンのほか、サンドウィッチのサブウェイや観光客用の土産物店が並んでいる。土産物店の看板は大々的に中国語で書かれ、ほとんどが中国人客であった。
 私もお土産を買おうとしたが、強引な中国人が山ほど買っているのでなかなか注文できない。大方の商品はショーケースに並べられているため、店員に頼まないと手に取ることもできない。お客が少ない店を見つけて、チョコレートや紅茶、グルジアワインなどを買い求める。

―グルジアワインはあるか?
―ある。赤か白か?
―赤。
―甘いのか、辛いのか?
―辛いの。
―じゃあ“ムクザニ”ね。
―ちょっと待って、そのきれいな瓶は?
―これはちょっと甘口の“フヴァンチカラ”。
―それもちょうだい。

 こうして私は素焼きの美しいボトルに入ったグルジアワインの赤を手に入れた。この程度の会話でも買い物はできる。こちらががんばってロシア語で話すと、お店のお姉さんは親切に対応してくれるが、逆に割り込もうとする通訳なしの中国人には「待て!」と手厳しい。という訳で、勇気を出してロシア語で店員さんに話しかけることをおすすめします。

                  

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2017年05月09日

2017カスピ・サマースクールのご案内


 ロシア・アストラハン国立大学ではロシア語短期留学文化体験プログラム「2017カスピ・サマースクール」参加者を募集しています。

 ロシア南部ヴォルガ川下流にあるアストラハン国立大学では現在、卒業生の長谷川里子さんが日本語講師を務めています。
 長谷川さんは2005年に函館校を卒業後、ウラジオストク本学やJICAから派遣されてキルギスで日本語講師の仕事をするなど、幅広く活躍しています。その様子は、以前このブログに連載されていた「グータラ猫のウラジオ日記」や現在連載中の「グータラ猫のアストラハン日記」からも知ることができます。

 今回募集するプログラムはアストラハン国立大学が開催するもので、ロシア語初心者を対象としています。例年、日本の大学から5~6名の実績があります。
 興味をお持ちの方はアストラハン国立大学ロシア・アジアセンターjapanese.aspu@gmail.comまで直接お問合せください。

 

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2017年04月27日

ペテルブルク・モスクワ旅行記5

<5日目>
 豪華寝台列車「赤い矢号」がモスクワに近づき夜が明けてくると、車掌の女性がコンパートメントのドアを強くノックして、熱々の紅茶を運んでくれる。これは前夜に注文を聞かれて、下車する時にテーブルに料金を置いておく仕組み。たしか30ルーブルほどだったと思う。その後で朝食のブリヌイにジャムやドライフルーツが添えられて出される。こちらは乗車料金に含まれている。温かいのでとてもうれしい。
 

 「赤い矢号」では歯ブラシやお手ふきのほか、ミントや靴べら、歯間ブラシまでアメニティとして配られた。
 

 さて、モスクワではレニングラード駅に到着する。レニングラードはサンクトペテルブルクのソ連時代の名称である。このあたりにはターミナル駅が集中しており、行き先によりカザン駅、ヤロスラヴリ駅、ベラルーシ駅などに別れる。どの駅舎も特徴があり美しい。

 

 旅行会社の送迎車でホテルベストウエスタンヴェガに向かう。ホテルが林立するこのイズマイロヴォ地区は、1980年のモスクワオリンピックの選手村だったところだが、現在ではアメリカ資本などが入り、観光客向けのショッピングセンターも充実するなどその面影は少ない。私たちが泊まったヴェガ(ほかにアルファやベータ、ガンマなどがある)などすっかりアメリカンスタイルのホテルになっていた。日本を含む西側諸国の大半がボイコットした当時の五輪のことを考えると隔世の感である。
 

 しかし、まだ早すぎてチェックインはできない。このまま企業訪問に出かける私たちは、ホテルのトイレでスーツに着替え、スーツケースを預ける。預り所にはおじさんがいて、名前を書いて鍵を受け取る。注意しなければならないのは、このホテルの場合、基本は無料であるが受け取りが18時以降になると150ルーブルを支払わなければならない。
 時間に余裕があるので、雨の中近くのイズマイロフスキー公園を散策。緑が目に新鮮である。
 

 昨日の遅刻の二の舞はしたくないので、早めにこの日の訪問先となるモスクワ日本センターがあるモスクワ大学(МГУ)へ向かうことにした。
 モスクワ大学は日本でいえば東大にあたるロシア屈指の名門。函館校にも、ここの寮に住まい、通った教員が何人かいる。スターリン・クラシック建築と呼ばれるソ連時代の建物は、市内に7つあるスターリン様式の中でも最大のものだ。見上げても天に突き刺さるばかりの尖塔は威容を誇り、かつ美しく圧倒される。とても一枚の写真には収まらないのである。
 

 モスクワ大学のすぐそばには市内を一望できる名所、雀が丘がある。手前にはモスクワ川が流れ、眼下にあるのはモスクワオリンピックの競技場。オスタンキノのテレビタワーやモスクワ・シティの高層ビル群も見えて、ペテルブルクとは違う近代化された街の様子がうかがえる。

ロシアの人々はこのような眺めの良いところで婚礼写真を撮る風習がある。この日もウエディング姿のカップルに出会った。私たちはベンチで休み、屋台でポンチキ(ロシアのドーナツ)を食べるなどして時間をつぶした。
   

 モスクワ日本センターはモスクワ大学構内にあり、建物の前には「2012年10月 日本国民の友情の印として、日本政府の協力により建設された」旨の碑がある。ここではロシア語を勉強して将来どうするか、ロシア語ができるだけでは駄目で、その背景にある歴史など幅広く学ばなければならないということを教わり、北海道新聞モスクワ支局の取材も受けた。
 

 この日の夜は、モスクワ在住の知人の案内で、まず赤の広場に連れて行ってもらう。モスクワに来たら必ず訪れたい場所。しかし、この日はなぜか16時には門が閉まっていたので、鉄柵の外からのぞくだけで入場することはできなかった。近隣のボリショイ劇場や国営百貨店グム(ГУМ)、マネージ広場、などを見て回る。どこも観光客でいっぱいだ。
 

 夕食には日本ではなかなかお目にかかれない、グルジア(現在の国名はジョージア)料理をリクエスト。ウ・ケティ(キティーちゃん)というこのカフェは、時々店名が変わるが昔からあるお店だそうで、とてもおいしかった。
 

バドリジャーニという、くるみやにんにくのペーストをソテーしたナスでくるんだ前菜や、中にとろけるチーズがたっぷり入ったピザのようなパン・ハチャプリ、お米の入ったピリ辛のスープ・ハルチョーなどを堪能。コーカサス地方の料理は意外と日本人の好みにも合う、大変な美味である。
 

 満腹になって地下鉄でホテルに戻る。最寄りの駅はパルチザンスカヤ。18時を過ぎたので料金を支払って荷物を受け取り、ようやく部屋に入ることができる。今日も長い一日であった。
 

              

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2017年04月26日

イースターエッグを作ろう!2

 今度は卵を染めるタイプのキットを使ってみましょう。キットの中には染料のタブレットが入っています。今回は紫と黄色を試してみます。

 

 説明書をよく読んで、1カップの水に大さじ1杯の酢を入れたものにタブレットを溶かします。2色作るので、器も二つ用意します。

 

 液に卵を浸します。今回はゆで卵のほか、殻に針で小さな穴を開けて中身を抜いたものも試しました。ゆで卵は液の中に沈むので簡単ですが、殻は浮いてしまうのでコロコロ転がしながら染めます。
 
 つける時間は2~5分とありますが、長ければ長いほど色が濃くなるので10分ほどつけてみました。

 

 卵が乾いたら、添付のシールをお好みで貼りつけます。

 

 カラフルなイースターエッグが完成!

 

 先生方も大喜びです。この卵は後でおいしくいただきました。

 

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2017年04月21日

イースターエッグを作ろう!1

 今年のロシア正教の復活大祭は4月16日(日)の午前に行われました。
 復活祭といえば、イースターエッグ。伝統的な作り方は玉ねぎの皮を煮出して卵を赤く染めるなどしますが、ロシアではカラフルなイースターエッグを作るために、いろいろな種類の専用のキットが売られています。

 

 たとえばフィルムタイプのものを使ってみましょう。1枚で6個できるものは、一つひとつ切り離します。

 

 フィルムをゆで卵にかぶせます。

 

 煮立ったお湯の中に卵を投入します。

 

 すると1~2秒できれいに卵の表面に熱着します!

 

 あっという間にきれいなマトリョーシカ柄イースターエッグの完成です。

 

 次回は染料で卵を染めるタイプに挑戦します。
 お楽しみに!

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2017年04月03日

ミリオン・ズビョースト 第91号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第91号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイン・セルゲイ校長による「日ロ交流の見通しについて私の個人的な意見」です。国際情勢が刻々と変化している中、私たちに何ができるのか、何をすべきなのかを考えさせられるお話となっています。

 そのほか、3月に函館校を巣立った卒業生からの寄稿や、学生通訳に派遣された在校生の寄稿もあります。是非ご一読ください。

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2017年03月17日

ペテルブルク・モスクワ旅行記4

<4日目>
 4日目にしてようやくインターンシップらしく企業訪問が始まった。この日はサンクトペテルブルク郊外にある世界最大のタバコ工場、JTIペトロ工場の見学である。送迎車で工場へ向かい、会議室で概要説明を受けた後、タバコの葉が紙巻きタバコになり、箱詰めされるまでのすべての工程を見せていただいた。終了後に工場内のカフェテリアでランチをご馳走になった。ロシア料理をベースにして、スープやパン、メインディッシュなど好きなものを組み合わせられるようになっていて、多くの職員でにぎわっている。仕事の合間のリラックスしたひと時だ。
 工場の入り口にはロシアの国旗、JTI(JTインターナショナル)の社旗に加えて日本の国旗も掲げられているのが印象的であった。

 

 工場見学の後はエルミタージュ美術館へ向かう。3日いても飽きないと思うが、我々に与えられた時間は90分。一般の入口は中国人団体客がバス何台もで乗りつけるためごった返しているが、私たちは専用ガイドをつけてもらうため、別な入口から入ることができた。しかしビジネススーツを着た4人組は、韓国総領事館の訪問団と間違われてしまった。“Я японка(私は日本人)!と叫んで、ようやくガイドのマリーナさんと落ち合うことができた。

 マリーナさんはとても上品な年配の女性だった。ロシア語で案内してもらう。時間が90分しかないことを告げると、「大丈夫、まず何を見たい?」と聞くので、一番見たかった「ラファエロの回廊」と答え、イタリア美術の一角に連れて行ってもらう。

   

 エルミタージュは建物自体が美術品であり、どこをみても豪奢な装飾、その上世界の名画がこれでもか!と飾ってある。時間がないのが本当に悔やまれるが、マリーナさんは「大丈夫、私たちは慣れているから心配ない、大事なものは全部見せる」と言って、効率よく見せてくれたのでとても助かった。ダ・ヴィンチの聖母もダナエもからくりの金時計も、見たいものは見ることができた。

 エルミタージュ美術館では昔から地下や屋根裏でネズミ取り用の猫を飼っていて、それが「エルミタージュの猫」として有名である。猫は大切な職員の一員。前庭で見かけたこの黒猫も「エルミタージュの猫」であろうか。ロシア人は黒猫を不吉なものとして極端に嫌うが、そんなことお構いなしに悠々と芝生の上を歩いていた。

 

 そこから地下鉄に乗り、今度はサンクトペテルブルク日本センターへと向かう。しかし私たちは地下鉄の駅を出てから、道に迷ってしまった。
 ロシアの地下鉄は日本と違い、出入り口が1か所しかないので間違うはずがない、と過信していた。だが地図のとおりに歩いたつもりでも何か違う。わからない時は誰かに聞くに限る。ロシア人は笑わないというけれど、どこでも誰でも急いでいても、とにかく親切に道を教えてくれた。
 それでもまだ日本センターにはたどり着かない。結局センターに電話して、職員の方に通りまで迎えに来てもらう始末。

 日本センターでは現地でロシア人向けに開いている日本語や日本文化を広める活動について、またペテルブルクに進出している企業の話などを聞くことができた。
 この日の予定はこれで終了だが、帰りにまた迷われてはかなわないと、所長さんが職員のエレーナさんに、そのまま帰っていいから通りまで送るよう指示してくれた。エレーナさんは日本語を勉強中で、東京の日本語学校に1ヵ月留学したことがあるそうだ。まだまだ勉強中と言いながら、一生懸命話をしてくれた。
 今回の旅では旅行会社からペテルブルクで使える「ジェトン」というメトロコイン(1枚35ルーブル)を5枚もらっていた。帰りに使う分と記念に1枚手元に残してもまだ余るので、みんなでエレーナさんにささやかなお礼としてジェトンをプレゼントして、ネフスキー大通りで別れた。

 通りを歩いていると京都・福寿園のカフェを発見。日本センターの所長さんからも話は聞いていたが、今は日本茶がブームで、このカフェも流行っているそうだ。今回の旅で驚いたことに、訪問先で「お茶がいいか、コーヒーがいいか?」と聞かれ、お茶と返すと「紅茶か、緑茶か?」と聞かれることが多かった。ロシア=紅茶と思い込んでいたのでびっくりだ。そのくらい、緑茶が浸透しているという実感があった。

 

 学生たちと一緒に、この前とは別の“Чайная Ложка(チャイナヤ・ローシカ=ティー・スプーン)で夕食。ほうれん草のブリヌィとブロッコリーのポタージュを注文する。店員が不安に思ったのか、スープ鍋のフタを開けて「こんなのだけどいいのか?」と確認してくる。大丈夫。学生たちは初めてなので、それぞれがんばってロシア語を使って、好みのブリヌィと飲み物を注文していた。

 そして今夜でペテルブルクともお別れ。モスクワ駅から豪華寝台列車КРАСНАЯ СТРЕЛА(赤い矢号)に一晩乗ってモスクワへ。ロシアの駅は向かう先が駅名になっていることが多い。
 日本ではもう寝台列車は走っていないので非常に楽しみにしていた。駅は暗くて、案内板も一つしかないので、気をつけていないとどの列車に乗るかわかりづらい。

 
 
 豪華列車らしく、各車両の搭乗口の前には制服に身を包んだ屈強なおばちゃん!が直立していて、近づくと「パスポート!」と言われる。予約と照合し、確認ができれば中に入ることができる。

 


 赤を基調とした車内、刺繍がほどこされたカーテン、テーブルには箱に入った水のボトルやパン、ケーキが人数分セットされている。とても素敵!

    

でも私は驚いた。4人用のコンパートメントは廊下に対してはドアがあり、鍵もかかるが、コンパートメント内の各寝台はカーテンすらない。男子学生と一緒でこれでは着替えもままならない。出発前にホテルのトイレ(朝のうちにチェックアウトしているので部屋には入れない)でスーツから着替えておいて本当によかった。今回は学生たちと同じ部屋だけれど、見知らぬ人と一緒だとちょっと怖いかな、それとも旅は道連れで楽しいのかな。

 

 23時55分にモスクワに向けて出発、約8時間の列車の旅が始まる。ペテルブルクの夜は雨で気温12℃。とても8月とは思えない寒さだったけれど、街は落ち着いていて美しくて、悪い印象は一つもない。また来たいな。まだまだ見たいものはたくさんある。
 そして明日の朝はモスクワ、今度はどんな出来事が待っているだろうか。

                 

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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2017年03月14日

盛岡出身の卒業生 三好さんからいただいた「ロシアビスケット」

 戦前の函館には、様々なロシア人が暮らしていました。20世紀初頭には、「旧教徒」と呼ばれる人たちが、自己の信仰を守りながら自給自足的な暮らしを函館郊外で営んでおり、またロシア革命後は白系ロシア人が定住し始め、さらに1925年から45年までの約20年間は、ソ連領事館関係者(ソ連国籍者)も暮らしていました。
 当時の新聞から、旧教徒が「ブラーガ酒」という自家製の蜂蜜酒を日本人に販売したことがわかっています。また、白系ロシア人が作った麺麭(ロシアパン)やジャムの美味しさは、今なお函館の人たちの記憶に残っています。
 「ロシアケーキ」のように、ロシア人の菓子職人を通して、各地に広がっていった洋菓子もあれば、ロシアの永久凍土をイメージして日本人職人が作ったと言われている(諸説あり)「シベリア」(羊羹をカステラで挟んだ菓子)のように、パン屋でよく見かけた和菓子風の菓子もあります。
 今回ご紹介する「ロシアビスケット」は、「盛岡正食普及会」で製造販売しています。

 「ロシア」と名の付くものには何でも興味を持つ我々としては、思わず盛岡出身の4年生の三好さんに、「ロシアビスケット」ってどんなお菓子?と聞いてみたのです。すると三好さんは、就職活動で地元に帰省した際にお店に立ち寄り、「クルミ」と「クルミ・レーズン」の2種類を学校へのお土産として買って来てくれたのです。
 三好さんがお店の方から聞いてきた話しによると、「ロシアビスケット」の考案者は、シベリア抑留者だそうです。ビスケットの包装には、「原材料名 岩手県産の小麦粉、粗製糖、クルミ、添加物の入らないマーガリン、卵、小麦胚芽」、とありますが、シベリアから無事生還した考案の方は、「ロシアビスケット」にどのような思いを込めたのでしょうか。
 店舗となっている建物もなかなか素敵だったと聞き、調べてみたところ、盛岡市ホームページに「旧井弥商店(現盛岡正食普及会)」盛岡市指定保存建造物に挙げられていました。
 ぜひ一度訪れてみたいものです。
 

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2017年03月08日

3月8日は国際女性デー

 ロシアの女性にとって一番大切な日、それは自分の誕生日と3月8日の国際女性デー"Международный женский день”です。いつも以上に男性が女性を大切に扱い、花を送り、この日だけは家事も男性が行ってくれます。ウラジオストクでもお花屋さんにはチューリップの花があふれているそうですよ。

 ロシアは休日ですが、函館校では誰からともなくお菓子や果物を持ち寄り、自然とパーティーが始まりました。

 この日は女性にプレゼントを贈る日でもあり、私たち職員もアイーダ先生からめずらしいカザフスタンの紅茶(写真中央の赤い箱)などをいただきました。

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2017年02月20日

ユジノサハリンスク訪問

 唐突ですが、ロシア地域学科3年生の金子 智昭さんが、昨年末にユジノサハリンスクを訪問しました。
 先日、行われた第19回はこだてロシアまつりの学生発表でも金子さんにはこの訪問時のことなどを発表してもらいました。
 なぜ、冬のロシア、ユジノサハリンスクを訪れることになったのか、そして現地でどのような体験をしてきたのか、その感想をまとめてもらいました。
 ぜひ、ご一読ください。

 

 十二月十四~十七日にかけてサハリン州の州都であるユジノサハリンスクを訪問して参りました。これは昨年末に札幌で行われた全道ロシア語弁論大会にて自分が二等を受賞した際の褒賞でしたが私がウラジオへ行っていた関係でこの時期に行く事と相成りました。
 当地はこの時期最高気温でさえマイナス十度を下回る事が珍しくない為ウラジオ以上の寒さを覚悟しておりましたが意外にも市内は風も無く比較的過ごし易い天気が続きました。
 この訪問はサハリン州政府からの招待でしたが、事前に現地で何をするのかは詳しく知らされず実際に行ってみて初めて知るといった具合で色々な事に驚かされもしました。例えば宿泊は大学の寮と聞かされていましたが実際にはホテルの広々とした一室を与えられ、更には毎食現地の学生や関係者に連れて行ってもらい全て官費で賄われる為、自分達は一コペイカたりとも使う事はありませんでした。しかし一番驚いたのはサハリン国立大学にて日本語を学ぶ学生たちとの交流会に出席した時の事で我々は沢山の記者、カメラマンに囲まれたのでした。折しもプーチン大統領が日本を訪問中で両国関係が俄かに脚光を浴びていた為に起こった珍事とも思われますが緊張を感じずにはいられない瞬間でした。
 大学では学生達が私達の為にロシア語の授業をしてくれた他、最終日の夜には寮に招待をしてくれ、ロシア料理にて心のこもったもてなしをしてくれました。日中は授業の後市内観光や現地の道事務所の訪問と時間をめいっぱい有効に使い、実質三日程の滞在でありながらそれを感じさせないほどの内容の濃い三日間でありました。
 ウラジオからの帰国とサハリンの訪問という些か慌ただしい冬休みとなりましたが、ウラジオ以外のロシアを見ることが出来、またウラジオとも少し違う街や学生の雰囲気なども味わえて良かったと思っています。このような機会に恵まれた事を感謝いたします。
      

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科3年 金子 智昭

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2017年01月26日

2017「本のこれからを考える」講演会のご案内

 函館校も加盟しているキャンパス・コンソーシアム函館の図書館連携プロジェクトチーム・ライブラリーリンクでは、「本のこれからを考える」をテーマに講演会を開催します。
 「『電子書籍』と『地域』と『図書館』」をキーワードに、メディアの多様化による「本」を取り巻く環境の変化、そして図書館が果たすべき役割について考えます。
 講演会は図書館職員向けの研修会ですが、本に興味のある方ならどなたでも参加いただけます。「本」のこれからについて一緒に考えてみませんか?

日 時:平成29年2月4日(土)14:00~17:00

場 所:函館市中央図書館 大研修室

内 容:14:00~15:10
     函館で電子出版を始めて考えたこと
     ―デパートの凋落にイメージが重なる出版の今―

      大西 剛さん(新函館ライブラリ 代表)

     15:15~16:20
     本の世界を広げるために―電子書籍でつながる地域と図書館―

    淺野隆夫さん(札幌市中央図書館 札幌市図書・情報館担当係長)
   
     16:30~17:00 質疑応答

* その他:定員50名、参加無料、申込み不要、当日直接会場にお越しください。

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ペテルブルク・モスクワ旅行記3

<3日目>
 昨日に引き続き時差ボケで、また朝早く目が覚めてしまった。ホテル内の24時間スーパーはアルコール売り場が閉鎖されている以外は、何でも売っている。そこで水を買い、ホテル周辺を散歩する。
 アレクサンドル・ネフスキー大修道院の手前には、向かって右側にチフヴィン墓地、左側にラザレフ墓地がある。ただの墓地とあなどってはいけない。彫刻博物館のようになっていて、外国人は300ルーブルのチケットを買って入るのだ。私はチフヴィン墓地に入ってみた。

 

 さほど広くはないが、ほとんどの墓碑が胸像や美しい彫刻でできており、見ごたえがある。しかも埋葬されている人がすごい。ドストエフスキー、リムスキー=コルサコフ、ムゾルグスキー、ルビンシテインなど、我々もよく知る18~19世紀に活躍した文化人の墓が並ぶ。
 中でもひときわ大きく、目を引くのがチャイコフスキーの墓である。胸像に二人の天使が寄り添い、一つのモニュメントとなっている。

 

 さて、この日は月曜日、サンクトペテルブルク国立大学の学生有志と函館校の学生で交流をした。夏休み中ということで学内には入れなかったので、ロシア版フェイスブックVKで日本語を勉強している学生を募ったところ、5人の学生が集まってくれた。
 私は前の晩、事前に情報を得ていたうちの一人、ウラジオストクの極東連邦総合大学出身で現在ペテルブルク大学東洋学部の大学院に在籍するエカテリーナさんに電話をしていた。私たちがペテルブルクに無事着いていること、明日みなさんとお会いできるのを楽しみにしていること。彼女はとても上手な日本語で、私たちも楽しみに待っていると言ってくれた。

 ペテルブルク大学は宮殿広場からネヴァ川をはさんだ西側に位置する。待ち合わせ場所である大学前まで、前日にガイドのリーヤさんから教えてもらったとおりバスで移動する。バスはホテル前からネフスキー大通りをまっすぐ走る。ロシア人の乗客はICカードをかざして席に着くが、私たちはカードを持ち合わせていない。どうしようかと車内を見回すと、車掌のおばさんが近づいてきたので、一人30ルーブルでチケットを買う。 
 車掌さんに地図を見せて、ここに行きたいがどこで降りたらいいかと尋ねると、字が小さくて見えないと言って、そばにいた若い女性客にどこの場所を指しているか確認してくれた上で、そのバス停が来たら教えてやる、と言う。笑わないけど親切だ。バスは次の停留所を一度しかアナウンスしないので、耳をそばだてる。席に座っている車掌に次か?と目で合図をすると、そうだ、とうなずいた。おかげで無事降りることができた。 

 この日は朝から冷たい雨であった。私たちは10時の待ち合わせに30分も遅れてしまったが、男子はロス、イゴーリの2人、女子はエカテリーナ、ヤーナ、クリスティーナの3人、計5人の学生が私たちを待っていてくれた。うちの学生は日本語とロシア語の名刺を渡して、お互い自己紹介した。聞けば、集まってくれた5人はみな東洋学部の学生または大学院生であるが、お互いにはあまり面識はなく、日本人学生とお話しできるという興味でそれぞれ集まってくれたのだそう。

 ペテルブルク大学の日本語教育はモスクワ大学、極東大学と並んで大変歴史があり優秀とされるが、5人の学生はみな日本に留学経験がある、またはこれから日本に留学するというだけあり、日本語は本当に上手であった。しかも、留学先は東大、阪大、法政大など有名大学ばかりである。
 エカテリーナさんは極東大学出身ということで、昨年本学から函館校の教員になったスレイメノヴァ・アイーダ先生に教わっていたそうである。函館校の卒業生で、おととしまで本学で日本語教師をしていた小早川さんのこともよく知っており、懐かしんでくれた。帰国後、アイーダ先生にその話をしたところ、彼女は日本語弁論大会の手伝いをしてくれて、いい学生だったということだ。遠いペテルブルクの地で縁のある人に出会えてとても嬉しい。
 
 街歩きをすることにして、まずは宮殿広場を横切り、ネフスキー大通りにある大型書店ドム・クニーギに連れて行ってもらう。ここは1904年に建てられたモダン建築で、元はシンガー社の建物であった。重厚な造り、外壁には美しい装飾がほどこされ、中には向かいのカザン聖堂が一望できるカフェもある。ロシアの学生たちに手伝ってもらい、お土産にするポストカードやしおり、ロシア語の勉強に使う本などをたくさん買うことができた。

 

 ソビエトカフェ“Дачники(ダーチニキ)”で昼食をとる。ソビエトカフェというのはソ連時代の内装をしたお店で、ちょっと古くさい感じがして、ソ連を知らない若い世代に人気があるようだ。ウハー(魚のスープ)、ブリヌィ(ロシア風クレープ)、スィールニキ(チーズの焼き菓子)など、それぞれおすすめのロシア料理を注文する。

 

 まだお互いになんとなく硬かったのだけれど、日本の好きな作家やアニメ、映画の話をし始めると、だんだん盛り上がっていった。驚いたのは、日本の小説でも夏目漱石や芥川龍之介、村上春樹はもちろん、湊かなえやうちの学生も知らないような現代の作品をネットで購入して読んだり、映画も古い物から最近のものまでたくさん見ているということであった。とにかく日本が好きで、寝る間も惜しんで勉強や情報収集をしているということがよくわかり、うちの学生たちは大いに刺激を受けたようである。
 その場で日本の学生からは日本で買ってきたお菓子をプレゼントした。私は日本手ぬぐいや、女子にはシート型のフェイスパック(とても喜ばれる)、男子には消せるボールペン(これも喜ばれる)とロシア語版の函館の観光パンフレットを用意していった。日本に来たら、函館にも遊びに来てくださいと言ったら、みんな熱心に読んでくれた。

 食事の後は血の上の救世主教会を見学した。ペテルブルクでは外せない観光地であるが、「おどろおどろしい名前とけばけばしい外観の教会」というのは私の先入観であった。ネフスキー大通りから先ほどのドム・クニーギの角を入ると、グリボエードフ運河沿いに荘厳な教会が姿を現し、どっしりとしたたたずまいに感動する。天気が悪かったからかもしれないが、写真で見たようなけばけばしさはなく、近くで見ると繊細な造りに驚く。

 

 250ルーブルのチケットを買って中に入ると、壁から天井までブルーを色調に全面埋め尽くされたイコンは、書かれたものではなくなんとモザイクでできている!中に入った瞬間に背中をのけぞらせて圧倒されてしまうほど。何から何まで壮大である。

 

 次にイサク聖堂に向かう。世界で最も大きな教会建築の一つとされ、天気がいいとドーム屋根の展望台に上り、ペテルブルク市内を一望できるそうだ。残念なことに、尖塔の部分は改修工事中のため、シートで覆われていた。

 


 ここも250ルーブルを支払って中に入る。柱も太く、とにかく大きい。内装は血の上の救世主教会とはまた違う雰囲気で、美術館か宮殿のようなキンキラキンの壁画がびっしり描かれている。ロシア人学生にどちらの教会が好きですか?と聞かれたが、私は血の上の教会のほうが、ロシア正教独特の感じがして好きかな。

 


 16時、聖堂を出ると雨も風も激しさを増し、傘を差すのもやっとの悪天候。もう少し街歩きをしたかったが断念して、最寄りの地下鉄駅まで送ってもらう。
 夏休み中にわざわざ私たちのために集まってくれて、案内してくれてありがとうございました。みなさんも日本の学生との交流を楽しんでくれたら、とても嬉しいです。みんなで記念撮影して解散。

 

 そして私たちは知人に案内された夕食のレストランまで地下鉄で移動することに。ペテルブルクの地下鉄で使えるジェトンというメトロコインは旅行代理店から一人5枚プレゼントされていた。自動改札機に1枚投入するとゲートが開く仕組みで、ロシアの地下鉄初体験。ホームが地下深いところにあるため、長い長いエスカレーターに乗らなければいけないが、列車は次々に走っているので待ち時間も少なく快適である。

 約束の時間まで少し間があったので散歩していたら、ハチミツの屋台を発見。アカシヤや蕎麦、菩提樹などのハチミツをおばさんがあれこれ味見させてくれるので、気に入ったものを500g単位の量り売りで買うことができる。ロシアのハチミツはまろやかで味も濃くておいしく、ちょっと重たいけれど日本へのお土産にするのもおすすめです。

 

          

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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2017年01月13日

ミリオン・ズビョースト第90号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第90号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、デルカーチ・フョードル副校長による「子供時代から知っているお正月料理」です。日本ではお正月に御節料理を食べますが、ロシアでは何を食べるのか。料理の見た目や味の説明も書いていますが、そのほかにもソ連時代はそれらの料理の食材をどうやって入手したのか、お正月の過ごし方など興味深い内容となっています。

 そのほか、今号は日本ロシア文学会全国大会に参加したスレイメノヴァ・アイーダ准教授の報告や、ウラジオストク留学から帰った2、3年生の感想もあります。学生たちの1か月または3か月間過ごしたウラジオストクでのあれこれ、ロシア語学校での授業の様子など、様々な刺激を受けてきたことがわかります。是非ご一読ください。

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2016年12月28日

2016年を振り返る

 いつも「極東の窓」をご覧いただき、ありがとうございます。
 2016年、函館は3月の北海道新幹線開業に沸いた1年でありました。運行開始の3月26日にはブルーインパルスが上空を飛行してお祝い、今では飛行機のほかに新幹線で東京に行く、という選択肢が生まれました。
 10月にウラジオストクの極東大学本学から日本語を学びにきた留学生たちは、ウラジオストクから韓国の仁川経由で青森空港に到着、乗り換えて新幹線で函館に入るというように、交通手段が増えたことは、ますます函館への距離も近くなったことを意味します。どうぞ身近になった函館へお越しください。

 今年ブログでは、過去の「はこだてロシアまつり」で作ったスタッフTシャツをアーカイブとして振り返りました。
 ロシアまつりは秋、夏、冬と時期を移しながら、過去18回開催していますがTシャツは第4回から作り始め、今までに15枚のTシャツができ上がりました。その時のまつりのテーマは何だったか、誰がデザインしたか。その時々で学生からいろいろなアイディアが出て、みんなで作り上げたまつりの楽しかったことを思い出します。頭を悩ませ、時間をかけてのまつり準備は大変ですが、大変なほど、お客様にもたくさん来ていただけるし、喜んでいただけるものでもあります。

 ところで今年は事務局の職員がロシアに出張する機会にも恵まれました。
 私は8月末から9月の初め、JT奨学金夏季短期インターンシップに参加する学生3名に同行し、初めてサンクトペテルブルクとモスクワを訪れることができました。
 今までは学生だけでロシアに送り出していましたが、インターンシップが3年目にあたる今年、一度検証が必要だったことと、受け入れ先へのご挨拶も兼ねて職員が同行することになったのです。
 学生時代に東京やロシアで企業訪問をし、現地で働く日本人に話を聞く機会などそうあるものではありません。企業訪問以外にも、留学実習で必ず訪れるウラジオストク以外のロシアを見ることができ、今まで学習してきたロシア語の力を試す機会でもあります。学生にとって将来進むべき方向を定めるためにも、大変有意義なプログラムであることがよくわかりました。
 そして現地で活躍される日本のビジネスマンたちは、自分の仕事に誇りを持ち、ものすごく優秀であり、努力もしている方々でありました。学生には高い目標でありますが、自分の夢を叶えるために何をすべきか、考えるきっかけになったことでしょう。

 私自身は、過去2回訪れたウラジオストクとはまた違う、ペテルブルクとモスクワの歴史の重厚さに圧倒されながら、ロシアの奥深さを再認識した旅でした。そして知っている限りのロシア語を使い、何とか目的地にたどり着いたり、ほしい物を手に入れたり。例えば窓口で列車の切符を買うこと一つにしても、前の人の表現を真似てみたり、たとえ片言でもこちらが一生懸命話そうとすれば、向こうもわかろうとしてくれるので、何とか通じる。そのような肌で感じたロシアについては、この「極東の窓」でも訪問記として追々お伝えできればと思っております。

 また、事務局の福尾瞳さんが初めてのロシアとして、10月にウラジオストク本学へ出張しました。サンクトペテルブルク、モスクワ、そしてウラジオストク。出張の合間にそれぞれが撮ってきた写真があまりにも絵になるので、カレンダーを作ってはどうか、という話になりました。
 写真を選び、月や曜日もロシア語で入れよう、だったらロシアの祝祭日も加えて、巻末に意味も載せようと、どんどん盛り上がっていきました。カレンダーのデザインや構成は福尾さんが担当してくれました。ロシア語の表記についてはロシア人の先生方の力を借りて、とても素人が作ったとは思えない、満足のいく仕上がりになりました。
 このカレンダーは来る2月11日(土・祝)の第19回はこだてロシアまつりで販売するほか、その前でも事務局にて販売します。収益はロシアまつりの収入とし、学生の活動に役立てようと考えています。
 
 最初からカレンダーにするつもりはなく写したスナップばかりですが、それでも切り取った景色からこのような写真が撮れてしまうのは、ロシアのすごいところだと思います。
 来年もまた、ガイドブックやウィキペディアではわからない、私たちにしか伝えられないロシアの魅力を書いていければと思います。
 みなさまにとりまして、来年もよい年でありますよう。

 

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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2016年12月16日

ペテルブルク・モスクワ旅行記2

<2日目>
 サンクトペテルブルクの朝、時差ボケか4時ごろに目が覚めてしまう。朝食にも早いので、外はまだ薄暗いが散歩に出かける。今年の夏は異常に寒いそうで吐く息が白く、とても8月とは思えない。街行く人々はライトダウンやウールのコートにマフラーをぐるぐる巻きにした冬の格好だ。
 ホテルの前のアレクサンドル・ネフスキー大修道院に行ってみると、日曜日の礼拝のため、朝早いにも関わらずプラトーク(ロシアのスカーフ)で頭を覆った女性たちが多く訪れていた。

 

 それにしても寒い。ホテルに戻り、朝食会場に向かう。ビュッフェスタイルでアラディ(パンケーキ)やビーツのサラダ、キュウリやトマトの塩漬け、チーズなどロシア料理が多く並ぶ。

 この日は休日なので、学生3人とともに日本から申し込んだオプショナルツアーでペテルゴフとツァールスコエ・セローの見学に出かける。出発前、誰に聞いてもペテルゴフは絶対に見るべきと言われたので、とても楽しみだ。
 ホテルのロビーに昨日のガイド、リーヤさんが運転手とともに迎えに来てくれた。ツアーの料金は一人あたり18,800円と少々高めだが、値段の価値はあると思う。というのも、この頃は主に中国人を中心に団体観光客が増えたため入場制限があり、個人で訪れてもチケットすら買えない場合があるそうだ。それにガイドは必見のポイントを日本語で効率的に案内してくれる。

 車で1時間ほどでペテルゴフに到着。気温は上がり、空の濃い青が、緯度の高いところにいることを実感させてくれる。フランス式の上の庭園を通り、大宮殿の中を見学する。絢爛豪華なホールを次々と抜ける。大変混雑しているため立ち止まることは許されず、リーヤさんは年号や皇帝一家の名前、部屋の特徴などを何も見ずに早口の日本語でまくしたてる。すごい。

 大宮殿を出ると、眼下にはフィンランド湾に注ぐ大滝とそれに続く運河が。ピョートル大帝の命により作られたこの庭園には全部で150以上もの噴水があるというが、ポンプなど一切使わず、自然の高低差だけを利用し、噴出しているという。
 「いたずらの噴水」や「傘の噴水」など、人が近づくと水が噴き出す遊び心あふれる仕掛けがたくさんあり、とても楽しい。
 

 
 リーヤさんのおすすめという大きなアイスクリームを食べ、ツァールスコエ・セローへ移動する。

 エカテリーナ宮殿の見えるレストランでランチの後、宮殿内に入る。横に300mも広がる建物の大きさに圧倒され、細やかな装飾の美しさに目を見張る。

 中に入ってからも、天井まで届くほど大きな陶器でできたペチカや当時のままのシャンデリアなど、華麗な調度品に心を奪われる。

 そして大黒屋光太夫がエカテリーナ2世に謁見し、日本帰国の許可を得たという大広間。実際に見るとどこもかしこもキンキラキンで目もくらみそうだ。江戸時代の漂流民が日本に帰りたい一心でペテルブルクまでたどり着き、こんな豪奢な場所で女帝陛下に帰国を願い出るとは、いったいどのような気持ちだっただろう。想像するだけで涙が出そうだ。

 宮殿内はフラッシュさえ焚かなければ写真撮影は自由であるが、続く「琥珀の間」だけは禁止であった。第二次世界大戦時、ナチス・ドイツに壁ごと持ち去られ、2003年に復元された「琥珀の間」はさほど大きくはないが、四方の壁一面に琥珀が張りめぐらされた部屋など、ほかで見ることはできないだろう。しかしここが一番混雑しており、「早く出て!」という係の女性の言葉で、すぐ出て行かなければならない。

 リーヤさんによれば、ここ数年は日本人観光客が激減し、日本語ガイドにとっては死活問題なのだそう。代わりにビザなしで観光できる中国人がバス何台もで乗りつけるようになったため、リーヤさんも中国語の勉強を始めたが、日本人のガイドをした後に中国人のガイドは我慢できない、つまり日本人ほどマナーのいいお客さんはいないので、中国語の勉強はやめてしまったそうである。

 ツァールスコエ・セローは「皇帝の村」というその名のとおり、宮殿のほかにも美しく整えられた庭園の中に、エカテリーナ2世の食堂やお風呂など、別棟の建物が点在している。天気に恵まれ、建物のブルーやイエローといったヨーロッパ独特のパステルカラーが青空に映えて、一日いっぱいの散策もとても楽しかった。

 再びペテルブルク市内に戻る。街中のショッピングセンターで下ろしてもらい、ガイドのリーヤさんとはここでお別れ。夏休みで保養地に行っていた小学生の息子が明日帰ってくるの、と携帯電話の待ち受けでイケメンの少年の写真を嬉しそうに見せてくれた。大変お世話になりました。

 学生ともショッピングセンターで解散し、一人で夕食をとりにブリヌィ(ロシアのクレープ)のファストフード店“Чайная Ложка(チャイナヤ・ローシカ=ティー・スプーン)に入る。じゃがいもとキノコのブリヌィと、アクローシカという冷たい夏のスープにスメタナ(サワークリーム)を添えてもらい、207ルーブル(約400円)。
 ブリヌィは中の具がおかず風の物から甘いものまで様々選べるので、簡単な食事としては便利である。アクローシカも黒パンを発酵させた“クワス”というロシアの夏の飲み物で作るため、この時期に飲んでみるとよいでしょう。

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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2016年11月02日

イリイン校長、還暦祝い!

 10月27日(木)、イリイン・セルゲイ校長が還暦を迎え、昼休みに教職員でお祝いしました。ロシアでは還暦(60歳)を祝う風習はありませんが、日ロ国交回復60周年となる今年、それを《канрэки(かんれき)》と称するなど、日ロ関係者の間にはこの言葉がなじみつつあるそうです。

 

 この日はアファナシエフ・エフゲニー駐日ロシア大使と在札幌ロシア連邦総領事館のファブリーチニコフ・アンドレイ総領事からお祝いのメッセージが贈られ、在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所のソコロフ・ボリス所長がそれぞれを読み上げ、記念のメダルも渡されました。また、函館事務所の元所長で現在はベトナムのダナンに勤務するブロワレツ・アンドレイ総領事からも祝福の電話が入りました。

 誕生日を迎えた人が振る舞うロシア式で、校長の差し入れによるケーキと紅茶でお祝いし、ケーキは一部、学生にも振る舞われました。

 

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2016年10月05日

ミリオン・ズビョースト第89号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第89号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイナ・タチヤーナ准教授による「2016ウラジオストク」です。この夏、ウラジオストクで孫娘の世話をしながらおだやかに過ごす日常、そして9月に中央広場で開かれたコンサートを楽しむ様子など、タチヤーナ先生がこよなく愛する街・ウラジオストクの雰囲気が伝わってきます。

 また、今号は北方四島交流事業で択捉島を訪れた学生や、インターンシップでサンクトペテルブルク・モスクワを訪れた学生からの投稿もあります。現地のロシア人たちと触れ合い、様々な刺激を受けてきたことがわかります。
それぞれが夏休みを経て、一段成長した様子です。是非ご一読ください。

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2016年09月28日

ペテルブルク・モスクワ旅行記1

 2016年8月27日(土)から9月3日(土)の8日間、ロシアを代表する2大都市、サンクト・ペテルブルクとモスクワを訪れた。学生3名がJT夏季休暇短期インターンシップに参加するのに同行したのである。
 私は極東のウラジオストクには2度行ったことがあるが、ロシア西側を訪れるのは初めてである。ここでは仕事以外の旅行記として、見聞きしたこと、感じたことをお伝えしたいと思う。

*  *  *  *  *

<1日目>
 今回の旅行は東京のJIC旅行センターに手配をお願いした。ロシアに行くには経験豊富なロシア専門の旅行会社が心強い。チケットとともにさまざまなグッズが送られてきた。パスポートケースやネームタグなど、どれもマトリョーシカがモチーフで、とてもかわいらしい。これだけで「ロシアに行くぞ!」という気分が盛り上がってしまう。

 成田空港12:00発のアエロフロート機で、まずはモスクワに向かう。ブルーが基調の機内で、あざやかなオレンジ色の制服を着たロシア人CAがにこやかに出迎えてくれる。あまりににこやか過ぎて、ロシアもずいぶん資本主義化されてきたのだなあ、と面食らってしまった。
 日本人には英語であいさつしてくれるが、ロシア語で返すと以後はロシア語で話しかけてくれるので、飲み物や食事の注文はロシア語でトライする。

 私にとって10時間以上の長いフライトは初めてだ。日本とモスクワの時差は6時間で、途中2回機内食が提供される。この日の昼食はお寿司が入った魚料理、夕食はパスタであった。メインディッシュが肉か魚は選べる。

 

 ユーラシア大陸上空、窓から見える景色はほとんどが広大なタイガ、その間を縫うようにうねる川。川が渦を巻いている。果てしなく続く同じ景色に、江戸時代の漂流民 大黒屋光太夫はこのタイガを何年もかけて渡り、ペテルブルクを目指したのかと思うと気が遠くなりそうだ。
 
 

 現地時間16:10にモスクワ・シェレメーチェヴォ空港到着。ペテルブルクのプルコヴォ空港行きに乗り換えるため国内線のターミナルを探すが、乗り換える人は少ないのか、少しわかりづらい。「本当にここでいいのか?」と不安になる暗いドアをくぐりパスポートコントロールを経て、ようやく搭乗口にたどり着く。
 天気は良かった。西日が射し込む時間となり、待合ロビーにはビールを飲みながらゆったりと搭乗を待つ人々。移動でセカセカする日本人とは違う光景に、ロシアにいることを実感する。
 ペテルブルクまでは2時間10分の搭乗であったが、ここでも軽食が出た。スモークサーモンとチーズをはさんだ黒パンのサンドイッチはおいしかったが、なんだか狭いところで食べてばかりで、ブロイラーの鶏のような気持ちになる。

   

 プルコヴォ空港に到着すると、現地ガイドのリーヤさんが私たちを出迎えてくれる。外は暮れなずみ、空気が寒々しい。リーヤさんに“Здравствуйте!(こんにちは) ”と元気よく挨拶すると、発音がいいとほめられた。しかし“Спасибо(ありがとう)”を「スパシーバ」と発音すると、ペテルブルクでは「スパシーボ」と発音してください、モスクワのようにバ、バ、なんて汚い発音はしません!と以後何度も注意される。実際には街では「スパシーボ」と明確に発音する人には出会わなかった気がするが、リーヤさんのペテルブルク愛は強く感じた。

 ペテルブルクでの宿泊先はアレクサンドル・ネフスキー大修道院の向かいにあるホテルモスクワ。ソ連時代からある外国人向けのホテルで、地下鉄プローシャチ・アレクサンドラ・ネフスカヴァ駅と直結、地下には何でもそろう24時間スーパーがあり、便利なところであった。2階には郵便局もある。部屋にはテレビと金庫以外、時計もなく簡素であるが清潔で快適。チェックイン時にフロントでパスワードをもらうとすぐに部屋でWi-fiが使えるようになる。
 部屋に荷物を置いたら早速24時間スーパーで水やチーズなど簡単な食料を買う。日本はもう明け方の4時頃だと思うが、時計を巻き戻して移動しながら与えられたものを食べ続け、気分も高揚しているので時間の感覚がわからない。だけど身体は疲れているに違いない。明日の準備をして、ベッドに潜り込む。明日から本格的にペテルブルクの旅が始まる。

 
 
 そして、ペテルブルク観光をする前にぜひお勧めしたいのが、NHK Eテレの「テレビでロシア語」を見ていくこと。 “魅惑のサンクトペテルブルクをめぐる旅” をテーマに、世界遺産や街の人気スポットを訪れて、旅で役立つフレーズを勉強するシリーズ。私は出発前に、録りためたもので集中的に勉強してから行ったのだが、ロシア語のフレーズはもちろん、観光ガイドとしてもとても参考になった。このシリーズは10月からまた再放送があるので、ペテルブルクを訪れたいと思う方はご覧になるとよいでしょう。(つづく)

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

     
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2016年09月20日

グータラ猫のアストラハン日記

 ロシア南部のアストラハン国立大学で日本語講師をしている卒業生・長谷川里子さんがブログ「グータラ猫のアストラハン日記」を始めました。

 長谷川さんは以前、ウラジオストク本学の日本語講師をしている間の2006年10月~2009年3月、この「極東の窓」に「グータラ猫のウラジオ日記」を連載していました。
 
 カスピ海沿岸アストラハンでの奮闘の日々、ぜひご覧ください!

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2016年09月09日

いよいよ明日はグルメサーカス!

 明日はグルメサーカスです!
 以前も告知しましたが、函館日ロ親善協会が今年も参加します。
 場所は、大門グリーンプラザ(マルハン函館大門店の横)、『開港都市と姉妹都市のひろば』のブースの7番です。詳しくは下記の地図、もしくは公式ホームページをご覧ください。
 
 今日までぐずついたお天気でしたが、明日と明後日は晴れの予報!!
 この日のためにメニューの看板も新調しました。チェブラーシカが目印のカラフルな看板です。
 
 毎年、好評につき開店と同時に長蛇の列になりますので、その際は『最後尾』と書かれた看板を持った係員の指示に従ってお並びください。
 
 写真の表情は固いですが、当日は笑顔で心より、みなさまのお越しをお待ちしております!

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2016年09月07日

ロシアのスタバ・タンブラー

 スターバックスコーヒーのご当地限定タンブラー、右がちょっとふっくらしたロシアバージョン、左はおすましのサンクト・ペテルブルクバージョンです。

 「世界一かわいい!」と評判になるのもわかりますね。

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2016年09月06日

ロシアの新学期

 ロシアの9月1日は「知識の日」と言って新学期が始まる日でもあります。1年生の女の子は白いリボンを頭に飾り、花束を持って登校して先生に渡すのが習わしです。

 モスクワ大学の正面入り口にも横断幕が掲げられています。“С началом нового учебного года!”(新学期おめでとう!)
 モスクワで一際目を引くスターリン・クラシック様式と呼ばれる7つの建物は1950年代に建築されたものですが、いまだに偉容を誇っており、その中でもモスクワ大学は最大の建築物です。

 モスクワのメトロやバスで使えるICカード、上は通常のものですが、下のものは新学期を祝って「9月1日おめでとう!」の文字とリュックサックのイラストが。かわいいですね。

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2016年08月24日

はこだてカルチャーナイト2016のご案内

 9月21日(水)、市内の文化施設や教育施設などを夜間開放し、家族そろって地域の文化に触れるイベント、「はこだてカルチャーナイト2016」が開催されます。
 ふだん何気なく通り過ぎていても、見る機会がなかった建物や入りづらかった公共施設を見学する絶好の機会であり、各施設趣向を凝らした内容で、様々な体験をすることができます。
 本校は今年もこのイベントに参加します。毎年多くの家族連れでにぎわっています。みなさまのご来校をお待ちしております。
 秋の夜長、地域の文化を探検しにでかけませんか?

日 時:平成28年9月21日(水) 17:30~20:00

場 所:ロシア極東連邦総合大学函館校ロシアセンター

     *ロシア語で遊ぼう
       ロシア語のアルファベット表を参考にして、
       自分の名前カードを作ってみましょう。
       英語と似ているけれど、ちょっと違う、
       キリル文字で書くと不思議な感じになります。

     *ロシア民族衣装試着体験
       美しいロシアの民族衣装を着て、
       お手持ちのカメラや携帯電話で記念撮影はいかがですか。
       衣装は男性・女性・子ども用と取りそろえています。

     *本校オリジナル人形劇の人形を動かしてみよう

     *写真展(本校学生撮影による最近のロシア)

     *ロシア民芸品の展示、DVD上映

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2016年08月23日

はこだてグルメサーカス2016のご案内

 函館日ロ親善協会では、今年も「はこだてグルメサーカス」に参加します。大門グリーンプラザ会場で開催される「開港都市と姉妹都市のひろば」に出店し、ウラジオストク市の紹介とともにボルシチとピロシキの販売を行います。どちらもお持ち帰りできますので、おみやげにもどうぞ。
 函館と姉妹・友好都市関係にある国や日本全国のご当地グルメが楽しめるグルメサーカスに、ぜひお越しください!
 
<ウラジオストク市・函館日ロ親善協会のブース>
日 時:平成28年9月10日(土) 10:00~17:00
           11日(日) 10:00~16:00
場 所:大門グリーンプラザ 開港都市と姉妹都市のひろば
メニュー:ボルシチ         600円
             (土曜日200食、日曜日100食)
     ピロシキ(肉)      200円(各日400個)
     ピロシキ(リンゴ)    200円(各日100個)
    
*なくなり次第終了しますので、お早目のご来場をお待ちしております。

  

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2016年08月22日

カキじいさん、ふたたび函館へ!

 8月20日(土)、今年で8回目となる「はこだて国際科学祭」が開幕しました。今年のテーマは“海を食べよう”。そこで気仙沼の牡蠣養殖家で「森は海の恋人」活動で知られる畠山重篤さんの講演会が開催されました。
 海と日本プロジェクトプレゼンツ・サイエンスライブ「ジャズと楽しむ海の宝の物語」と題して、前半が畠山さんによる講演、後半はサッポロビールの協賛により、ビールを飲みながら地元演奏家によるジャズライブを楽しむイベントでした。

 畠山さんの著作「カキじいさんとしげぼう」は英語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語に訳されていますが、ロシア語版の翻訳を担当したのは函館校のグラチェンコフ・アンドレイ先生です。カキじいさんは畠山さんの別名でもあります。その縁で2012年のはこだてロシアまつりでは畠山さんの講演会も開催しました。

 その時以来の再会となりましたが、その後、畠山さんはロシア語版「カキじいさんとしげぼう」を携え、極東ロシア・アムール川流域を訪問してきたそうです。本は大変喜ばれました、とのお褒めの言葉をいただき、グラチェンコフ先生もにっこりです。
 北日本の豊かな漁場はアムール川流域の広大な森林から海に流れ込む鉄分により育まれるそうで、アムール川流域の環境に関心を持つことが、北海道の水産業にとってとても大切とのことでした。

 この頃はテレビ出演や講演会などでお忙しく飛び回る日々、本業の牡蠣養殖業は今が一番忙しい時期だそうですが、そんな中また函館でお会いできて、とても嬉しかったです。

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2016年08月17日

ロシア領事館函館事務所がfacebookを始めました!

 在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所がfacebookを始めました。函館で行われるロシアに関するニュースが日ロ両言語で紹介しています。
時々、函館校の関係するイベントも載っていますので、こちらも合わせてご覧ください。

https://www.facebook.com/ruscons.hakodate/


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2016年07月26日

教職員親睦 大沼キャンプ

 函館から40㎞ほど離れたところにある大沼は、美しい自然と静かな景色が広がるリゾート地です。
 ここで開かれている教職員による親睦キャンプは今年で3回目。学校でお世話になっている方の別荘はまるでロシアのダーチャのような場所で、先生たちも大のお気に入りです。
 

 今年はボルシチとシャシリク(串焼肉)を作りました。黒パン、サラダ、ゼリーなどがテーブルいっぱいに並びます。

 日中は散歩や焚火、湖でカヌーを楽しみ、夜は近くの温泉に出かけたり、外でお茶を飲んで語らいました。

 函館校は今、試験の真っ最中ですが、きれいな空気と景色の中で休息を取り、リフレッシュすることができました。試験がつらいのは、受ける学生も実施する教員も同じです。夏休みまでがんばりましょう。

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2016年07月20日

ロシア語市民講座・課外授業~ボルシチを作ろう!~

 ロシア語市民講座入門コース(昼間部)で、課外授業を行いました。
 市民講座で課外授業はほとんどありませんが、今回は特別にコースを担当しているイリイナ先生が、ボルシチを受講生の方々と一緒に作りました。

 普段は、教室でテキストを見ながら文字の勉強や、簡単な会話の勉強をしていますが、今回は教室をキッチンに移して、調味料など料理のときに使う言葉を中心に勉強しました。
 日本ではあまりなじみのないスビョークラ(свёкла=ビーツ)をフライパンでピーマンや人参と一緒に軽く炒めると、それだけで美しい赤色になります。
 受講生の方々は、見慣れないその赤色を見て、ますます仕上がりが楽しみになったようで、会話が弾みます。
 そうこうしている内に、ボルシチの完成です。早い!

 食事中もロシア語の勉強は続きます。
 習ったばかりのКофе(コーヒー)、Чай(紅茶)、Вино(ワイン)など飲み物の単語を使って、食後には何を飲むのかロシア語で質問しあいました。
 最後になりましたが、場所を提供してくださった受講生の浅田様、ありがとうございました。

前期の授業はいよいよ来週が最後です。
今後このような特別授業は行う予定はありませんが、これからもロシア語を楽しく勉強しましょう!До свидания(さようなら)!


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2016年07月08日

ミリオン・ズビョースト第88号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第88号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、3月末に函館校に着任したスレイメノヴァ・アイーダ准教授による「私の日本・日本文学」です。短歌や俳句などに造詣が深い先生は歌碑を巡る旅をし、函館にも来たことがあったそうです。そんな先生が今回は日本・日本文学を学ぶに至った経緯についてお話しています。

 また、同じくこの春入学した学生からの投稿もあります。ロシア語を学び始めて約3カ月。その喜びや苦労が垣間見える文章です。是非ご一読ください。

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2016年06月22日

ともに歌いましょう、「歌声喫茶」

 ある一定のご年齢の方には大変懐かしい「歌声喫茶」。店に集まった人々が同じ歌を一緒に歌うことを目的とし、1950~60年代に一世を風靡しました。東京では有名な店が何件もあり、連帯感が生まれるフォークソングやロシア民謡を歌う場合が多かったようです。

 函館では「シニアサロン・クローバー」という集まりが定期的に開かれ、地元の音楽家ムックリ横内さんのギター伴奏で童謡、唱歌、歌謡曲まで楽しく歌っているそうです。

 この日は「ロシア民謡を歌うところをロシア人に聴いてほしい!」という要望があり、本校のイリイン・セルゲイ校長が参加しました。
 「ともしび」、「カチューシャ」、「黒い瞳」、「赤いサラファン」など、日本でもよく知られたロシア民謡を、日本語で声を合せて楽しく歌いました。

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2016年06月17日

ようこそ!ロシア領事館 ソコロフ所長!

 5月に退任した在札幌ロシア連邦総領事函館事務所ウスチノフ・イーゴリ所長の後任に、ソコロフ・ボリス所長が着任しました。ソコロフ所長はモスクワ出身で、日本を初めて訪れたのは1978年、モスクワ国際関係大学の実習生の時だそうです。
 その後、在日ロシア大使館で働いたほか、タイや南アフリカに長期間勤務し、現在に至ります。
 着任してからは、墓地清掃や避難訓練などを一緒に行いました。領事館事務所は極東大学と同じ建物にあるので、校内ですれ違うといつも笑顔でにこやかにお話ししてくださいます。
 これから学校行事など色々な場面でお世話になると思います。ソコロフ所長、よろしくお願いします!

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今年初めてのスビョークラがやってきた!

 ロシア人の大好きなボルシチに欠かせない野菜、スビョークラ(свёкла=ビーツ)。鉄分や食物繊維が豊富で栄養価が高いとして、最近は日本でも注目を集めるようになりました。でもまだ生のスビョークラは手に入りにくく、貴重品です。

 今日は、今年初めてのスビョークラが関東地方から届きました!学校関係者の方が毎年、自分の畑で育てたものを送ってくださいます。大きな段ボール箱いっぱいの、葉付きの新鮮なスビョークラ、それに生のウクロップ(ディル=ロシア料理に欠かせないハーブ)や月桂樹まで。北海道では今の時期まだスビョークラは育っていないので、初物です。

 
教職員みんなで山分け。平等になるよう、みんな真剣です。北海道で収穫できるようになる秋頃まで、大切に保存しながらボルシチやサラダにして味わいます。


ありがとうございました!

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2016年04月21日

さようなら、ウスチノフ領事

 2012年8月に着任以来、3年9ヵ月にわたり在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所の所長を務めたウスチノフ・イーゴリ領事が定年による退職で離任します。4月末日の退任を前に、函館市と極東大学函館校、函館日ロ親善協会、日本ユーラシア協会函館地方支部による合同の送別会が開催され、多くの人が参集してウスチノフ領事夫妻との別れを惜しみました。

 着任した翌月にはロシア正教会最高指導者・キリル総主教の来函や2014年に開催された初代駐日ロシア領事ゴシケヴィッチ生誕200年記念事業など、大きなイベントにも受入側として奔走されたほか、市内にあるロシア人墓地の整備にも尽力されました。

 今後は出身地であるモスクワに戻り、趣味の畑仕事をするのを楽しみにされているとのことです。これからも元気でお仕事をされることを願っています。

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2016年04月05日

スレイメノヴァ先生の歓迎会を開きました!

 3月25日、ウラジオストク本学から新しい先生が着任しました。スレイメノヴァ・アイーダ准教授です。スレイメノヴァ先生はイリイン校長の教え子で、与謝野晶子や石川啄木、亡命ロシア人と近代日本などのテーマで研究をしています。京都の大学で1年間研究員をしていたなど来日経験も豊富で、函館にも過去2回来ているそうです。早速函館の街にもなじみ、生活を楽しんでいるようです。


 教職員による歓迎会は4月1日の夜、市内のカフェで開催されました。スレイメノヴァ先生からは、ウラジオストクのシンボルであるアムールトラと市内の名所が描かれた楯がは函館校へのお土産として贈られました。
 4月12日に始まる新学期から、ロシア文学史や通訳・翻訳の演習などの科目で2~4年生の授業を受け持ちます。学生のみなさん、会えるのを楽しみにしていてくださいね。


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2016年04月01日

ミリオン・ズビョースト 第87号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第87号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、倉田有佳准教授・学務課長による「北の地の『春』」です。
育った環境によって季節のイメージは異なると思いますが、春に関していえば、新たな一歩を踏み出す季節というのは、日本人の共通のイメージの一つです。新たな一歩に不安もあるかもしれませんが、この文章を読むと悩む前に行動しようと思うのではないでしょうか。

 そのほか、3月に函館校を巣立った卒業生からの寄稿や、学生通訳に派遣された在校生の寄稿もあります。是非ご一読ください。

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2016年03月29日

今夜放送!NHK-BS「世界ふれあい街歩き」

 北海道新幹線開業で賑わう函館。テレビや新聞、多くのメディアで函館が取り上げられ注目されていますが、今夜放送のNHK-BSプレミアム「世界ふれあい街歩き・函館スペシャル」には函館校のデルカーチ・フョードル副校長が出演します。
 撮影は昨秋行われましたが、少しだけ、函館の街案内をする予定です。どうぞご覧ください!

放送日時:2016年3月29日(火) 午後8時~8時59分

再 放 送:4月 5日(火) 午前8時~
       4月12日(火) 午前0時15分~
    

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2016年03月28日

北海道新幹線 運行開始!

 3月26日(土)北海道新幹線が運行を開始しました。道内にとどまらず、全国のニュースでもたくさん取り上げられ、もう食傷気味の方もいらっしゃるかもしれませんが、それでもどこかワクワクした気持ちになるのは、各種イベントで街が賑わっているからではないでしょうか。北海道新幹線の歓迎ムードは、函館にいればどこでも感じることができるくらいです。
 函館校も違わず、26日(土)に行ったブルーインパルス祝賀飛行のリハーサルを前日の25日(金)に教職員一同で見て、とても盛り上がりました。
 隊をなして、青空に円を描くたびに歓声があがり、写真を撮り、「東京オリンピックを思い出す」なんて話をしながら、仕事を忘れ(?)、少しの間空を眺めました。
 北海道新幹線が開業したことで、新函館北斗から新青森間は最速1時間1分で結び、東京へは最速4時間2分で結ばれます。東京、東北方面にお住いの方は、函館(北海道)まで、ぐんっと近くなったのではないでしょうか。
 この機会に、ぜひ函館に遊びにきてください。

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2016年03月01日

ロシア・アストラハン国立大学 カスピサマースクールのご案内

 現在ロシア・アストラハン国立大学で日本語講師を務める卒業生・長谷川里子さんから短期語学留学(ロシア語)プログラム「2016年度カスピサマースクール」の案内が届きました。

 長谷川さんは2005年に函館校を卒業後、ウラジオストク本学やJICAから派遣されてキルギスで日本語講師の仕事をするなど、幅広く活躍しています。その様子は、以前このブログに連載されていた「グータラ猫のウラジオ日記」からも知ることができます。

 今回募集するプログラムは長谷川さんが現在勤めている、ロシア南部ヴォルガ川下流にあるアストラハン国立大学が開催するもので、ロシア語初心者を対象としています。例年、日本の他大学から5~6名の実績があります。
 興味をお持ちの方は要項をよくお読みいただき、直接長谷川さんまでお問合せください。

カスピ・サマースクールのFacebookはこちら


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ネイティブのロシア人教授陣より生きたロシア語と
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2016年01月20日

「本のこれからを考える」講演会のご案内

 函館校も加盟しているキャンパス・コンソーシアム函館の図書館連携プロジェクトチーム・ライブラリーリンクでは、「本のこれからを考える」をテーマに講演会を開催します。北海道在住のライターと函館市中央図書館館長を講師に迎え、現代における「本」の意味や可能性を探ります。
 講演会は図書館職員向けの研修会ですが、本に興味のある方ならどなたでも参加いただけます。「本」のこれからについて一緒に考えてみませんか?

日 時:平成28年2月6日(土)14:00~17:00

場 所:函館市中央図書館 視聴覚ホール

講 師:本多政史氏  フリーランス編集者兼ライター
              /北星学園大学非常勤講師 
     丹羽秀人氏  函館市中央図書館館長 

その他:定員150名、参加無料、申込み不要、当日直接会場にお越しください。


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2016年01月13日

ミリオン・ズビョースト 第86号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第86号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイン・ロマン講師による「アネクドートが物語るロシアのお正月」です。アネクドートとは、ロシア語で滑稽な小話を指します。いわゆる、ロシアンジョークですね。初笑いには少し遅くなってしまいましたが、新年(ロシアの旧暦の新年は1月14日)にまつわるロシアンジョークで、読むとくすり☺としてしまうかもしれません。

また、今回の号は学生からの寄稿が数多く寄せられました。留学実習に、全道弁論大会、そして道庁主催の未来のビジネスリーダー事業に参加しロシアへ行ってきた学生の様子が載っていますので、是非ご一読ください。

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2015年12月28日

2015年を振りかえって

 いつも「極東の窓」をご愛読いただき、ありがとうございます。年の暮れにあたり、この1年を振り返りたいと思います。

 今年は函館校の学生が外に出て、目立った活躍をした年でありました。
 昨年から始まったJT奨学金による夏季休暇短期インターンシップ研修では、4名の学生が校内選考で選ばれ、サンクトペテルブルクとモスクワを訪れました。昨年よりも現地での訪問先も増え、モスクワの大学生との交流など、企業訪問に留まらない充実した内容で研修を終えることができました。

 11月に札幌の道庁赤レンガで行われた全道ロシア語弁論大会には、函館校から2名の学生が出場、2位と3位という優秀な成績を収めました。この二人はこれに先立って校内で開催されたАБВГ-Day(言語まつり)の1位と2位でありましたから、函館校の実力が全道レベルであるとの証しにもなりました。

 12月には北海道が道内の大学生を対象に主催した「未来のビジネスリーダー養成交流事業」というプログラムに1名の学生が参加。これは、北海道とロシアとのビジネス交流を促進するグローバルな人材を育成しようというもので、全道から70名の応募があった中、30名の選考に残り、函館からは唯一の参加でありました。ウラジオストク・ハバロフスク2都市を回るスタディツアーで、現地経済団体や企業を視察し、ヒアリングを行いました。
 この成果は来年2月に札幌で行われる発表会で報告され、極東に進出する道内企業とのビジネスマッチングも兼ねることから、今後、ロシア語を生かした就職につながるものと期待されます。

 函館校は少人数の学校です。大きなキャンパスもなく、函館という土地柄、他大学の学生と交流する機会も少ないのが現状です。そんな中でも、札幌や東京だけでなく、極東そしてモスクワへと、どんどん羽ばたいて力を付けて戻ってくる学生たちを見ていると、とても頼もしく心強く思います。

 総合学習や修学旅行で函館校を訪れてくれる小中高校生も多数ありました。ロシア人の先生とロシア語のあいさつを勉強したり、キリル文字で自分の名前を書いてみたり、民族衣装を着たり。未知の国・ロシアに楽しく触れる機会になればと思います。昨年に引き続き、という学校が多かったのは、このプログラムを気に入ってくれた証拠と、嬉しく思います。

 中でも函館盲学校の来訪では、最初は目の不自由な子どもたちに何をしてあげられるだろう、と不安になりましたが、そんな心配は無用でした。子どもたちは自らの楽しみを自らみつけて、マトリョーシカを開けて数の多さに驚いたり、サモワール(湯沸し器)を触って機能を確かめ、ロシア風のお茶の飲み方を覚えたり、文字通り肌でロシアを感じました。
 函館ハリストス正教会の協力も得て、貴重な聖書を特別に触らせてもらうなど、楽しい学習となりました。子どもたちにとってもよい思い出となったようで、後日手書きや点字のお礼状も届きました。

 悲しいこともありました。昨年末、函館校は開校20周年を盛大に祝いましたが、その祝宴で見事な歌唱を披露してくださった函館在住のソプラノ歌手・引地桂子さんが、9月に病気でお亡くなりになりました。引地さんは函館校のロシア語市民講座に通い、コンサートの前には教員から発音の指導を受けながら、熱心にロシア語の歌を歌われていました。合唱サークル「コール八幡坂」の学生のために、発声指導をしていただいたこともありました。
 クラシック歌曲のほか、歌声喫茶風のコンサートを開き、身近にロシア民謡を歌う機会を広めるなど多岐に亘る活動をし、そのような時には函館校から民族衣装をお貸しして、マトリョーシカのようなかわいらしい姿で歌っておられました。
 昨年の函館校開校20周年・函館日ロ親善協会25周年の会では、ラフマニノフの歌曲を素晴らしい歌声で披露し、祝宴に花を添えていただきました。あまりにも急で早すぎる死に、我々の心も深く痛みました。ご冥福を心からお祈りします。

 来年も、この小さな学校から大きな花火を打ち上げたい、そう願う年の瀬です。みなさまにとっても、よい年となりますように。


ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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2015年12月24日

FMいるかの23周年記念番組に出演しました

 函館のコミュニティ放送局・FMいるかは12月24日が誕生日。今日は開局23周年記念特別番組「サンキュー&メリークリスマス」を放送していました。いるかでは以前、デルカーチ副校長が“FMデルカ”というコーナーを持っていたり、“身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版”という、ひと月に一度、教員がロシアについてお話するコーナーを担当していたりと、少なからぬ縁があります。函館校は開校21周年ですから、いるかが2歳先輩です。

 今日は中継車・いるか号がやってきて、インタビューを受けました。パーソナリティーの山形敦子さんと、ロシアの新年の迎え方や、1月7日に行われるロシア正教のクリスマスについてお話ししました。

 いるかの放送局は函館校から徒歩5分のところにあり、この秋リニューアルされた函館山ロープウェイ山麓駅の中に移転、オープンスタジオとなりました。
 開局当初は函館山から函館駅前あたりまでの狭い範囲でしか聴くことができませんでしたが、今では函館市近郊はもとより、インターネットラジオで世界中どこでも聴けるようになりました。

 イリイン校長は「FMいるかが30周年を迎えるときにはまた、ここでインタビューを受けてメッセージを送りたい」、とますますの発展をお祈りしました。

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2015年11月20日

留学生からの贈り物

 函館校には毎年秋に、ウラジオストク本学から日本学科で学んでいるロシア人留学生が日本語学習を深めるために来校します。もともと日本語はかなりのレベルですが、ここに来てホストファミリーや日本人学生と生活をともにすることにより、一層上達して帰ります。
 今年度の留学生は先ごろ、3週間のプログラムを終え帰国したばかりですが、昨年の留学生4名から、思いがけないプレゼントが届きました!

 箱を開けてみると、日本では手に入りにくい黒パンやマルメラード(マーマレード、ゼリー)、そしてお手製の杏のワレーニエ(ジャム)などが入っていました。
 4人連名の手紙が添えられていて、昨年お世話になったことへの感謝の気持ちがロシア語と日本語で綴られていました。とくにロシアのワレーニヤは、日本のジャムとはちょっと違って果物の食感が残り、少しゆるいものです。「日本にはないでしょうから」、と手作りの物を送ってくれました。

 ちょうど翌日が今年の留学生の修了式だったため、終わった後のティーパーティーにお集まりの、ロシア極東大学留学生支援実行委員会の方々にも食べていただきました。みなさん、めずらしいロシアの食べ物をおいしい、おいしい、と召し上がっていました。
 何よりも、4名の女子学生たちの心遣いが嬉しいですね。

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2015年10月28日

ロシアフェスティバルin神戸

 10月24日(土)、神戸市勤労会館で開催された「ロシアフェスティバルin神戸」に行ってきました!  

 当初、ビルの入り口には“RUSSIAN FESTIVAL”と書かれた紙が1枚貼ってあるだけで、本当にここでいいの?と不安になりましたが、7Fでエレベーターを降りた途端、あざやかなサラファンに身を包んだロシア美人や走り回る子どもたちの熱気にすっかりあてられてしまいました。


 ロビーで開催されたバザーには、函館校がいつもロシアまつりでお世話になる神戸の「ロシア雑貨・いりえのほとり」も出店し、マトリョーシカや小物の販売のほか、日本初上陸のロシア蜂蜜の発酵酒、メドブーハの試飲販売を行っていました。
 このメドブーハは蜂蜜のやさしい甘さと酵母発酵による微炭酸、黄金色が特徴のお酒で、アルコール度数はビール並みの5%。店主の牛塚いづみさんが惚れ込んで、生産地の古都スズダリに何度も交渉に出かけ、やっと輸入にこぎつけたものだそうで、口当たりがよく、くいくい飲めまちゃいます。


 ほかにはボルシチやブリヌイ、サラダなどのロシア料理、グルジアワイン、チョコレート、毛織物やグジェリ陶器などが所狭しと並べられていました。


 そもそも神戸にはロシア人が多く移り住んできており、日本のデパートで売られているチョコレートのブランド「モロゾフ」、「コスモポリタン」、「ゴンチャロフ」などは神戸のロシア人亡命者からスタートしたブランド。このイベントも在神ロシア人が企画したものです。ここに集まったのは神戸だけでなく、関西一円に住むロシア人たちで、こんなにもいるのか、と驚きます。
 会場の話では、来場者の90%がロシア人およびその家族だそうで、日本人にロシア文化を広めるというよりも、ロシア人自らがとても楽しんでいるお祭りに見えました。


 ステージでは歌、楽器演奏、ダンスなど、美しい衣装に身を包んだ演奏家たちがクオリティの高い演奏を披露しました。また、音楽に合わせ、来場者が手に手を取ってハラボット(хоровод=輪舞)を始めると、どんどん輪も大きくなり、盛り上がりを見せていました。


 フェスティバルの帰りには、北野にある「いりえのほとり」のお店にも寄ってみました。かわいいロシア雑貨がお店いっぱいに並んでいますよ。みなさんも神戸散策の折にはぜひお立ち寄りくださいね。

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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2015年10月08日

ミリオン・ズビョースト 第85号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第85号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、大渡涼子総務課長による「読むこと、書くこと」です。小学生のころの可愛いお手紙など、自身の経験に基づいて、読むことだけでなく書くことの楽しさを述べています。書くという行為が、自己理解につながり、成長していくうえで大切なものだというメッセージを学生に与える文章になっています。

 また、この夏、北方四島交流事業で国後島に派遣された学生や、JT奨学金による夏季短期インターンシップでサンクト・ペテルブルク、モスクワに研修に行った学生からの投稿も掲載しています。初めての体験に緊張しながらも、ロシアへの興味関心が一層高まり、学習意欲もさらに高まったことが伺えます。是非ご一読ください。

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2015年09月14日

はこだてカルチャーナイト2015のご案内

 10月2日(金)、市内の文化施設や教育施設などを夜間開放し、家族そろって地域の文化に触れるイベント、「はこだてカルチャーナイト2015」が開催されます。
 ふだん何気なく通り過ぎていても、見る機会がなかった建物や入りづらかった公共施設を見学する絶好の機会であり、各施設趣向を凝らした内容で、様々な体験をすることができます。
 本校は今年もこのイベントに参加します。毎年多くの家族連れでにぎわっています。みなさまのご来校をお待ちしております。
 秋の夜長、地域の文化を探検しにでかけませんか?

日 時:平成27年10月2日(金) 17:30~20:00

場 所:ロシア極東連邦総合大学函館校ロシアセンター

     *ロシア語で遊ぼう
       ロシア語のアルファベット表を参考にして、自分の名前カードを作ってみましょう。
       英語と似ているけれど、ちょっと違う、キリル文字で書くと不思議な感じになります。

     *ロシア民族衣装試着体験
       美しいロシアの民族衣装を着て、お手持ちのカメラや携帯電話で記念撮影はいかがですか。
       衣装は男性・女性・子ども用と取りそろえています。

     *本校オリジナル人形劇の人形を動かしてみよう

     *写真展(本校学生撮影による最近のロシア)

     *ロシア民芸品の展示、DVD上映

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2015年09月01日

はこだてグルメサーカス2015のご案内

 函館日ロ親善協会では、今年も「はこだてグルメサーカス」に参加します。大門グリーンプラザ会場で開催される「開港都市と姉妹都市のひろば」に出店し、ウラジオストク市の紹介とともにボルシチとピロシキの販売を行います。今年はリンゴのピロシキも販売します。どちらもお持ち帰りできますので、おみやげにもどうぞ。
 函館と姉妹・友好都市関係にある国や日本全国のご当地グルメが楽しめるグルメサーカスに、ぜひお越しください!
 
<ウラジオストク市・函館日ロ親善協会のブース>
日 時:平成27年9月5日(土) 10:00~17:00
           6日(日) 10:00~16:00
場 所:大門グリーンプラザ 開港都市と姉妹都市のひろば
メニュー:ボルシチ         600円(各日200食)
     ピロシキ(肉)      200円(各日400個)
     ピロシキ(リンゴ)    200円(各日100個)
    
*例年午前中には売り切れてしまいますので、昨年より数量を増やしておりますが、お早目のご来場をお待ちしております。


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2015年08月24日

ビジネスセミナーが本学のホームページに掲載されました

 函館校で全学生を対象に年4~5回開催している渡辺善行講師によるビジネスセミナーウラジオストク本学のホームページに紹介されました。 

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2015年07月10日

法学入門「模擬裁判」を行いました。

 6月25日(木)と7月9日(木)の2回にわたり、法学入門の授業で模擬裁判を行いました。
 弁護士であり本校非常勤講師の荒木知恵先生が模擬裁判のシナリオを作成してくださり、学生たちはそれに沿って、開廷から証人尋問、判決まで行いました。

 教室を裁判所に見立てて机を移動し、学生たちは、裁判官、検察官、弁護人、証人、被告人と役を与えられました。

 裁判官役3人には卒業式に着用する黒いマントを着てもらったのですが、素人目には本物の裁判官にしか見えません。
 他の役を割り当てられた学生たちも、難なくこなし(むしろすごく感情移入している学生も中にはおり)、傍聴人としてはとても見ごたえのある模擬裁判でした。

 裁判というものはドラマなどで目にする機会はあっても、なかなか経験することはありませんので、裁判の進め方も知らない人がほとんどではないでしょうか。
 今回の授業を通して、裁判全体に対する理解が深まり、裁判がより身近に感じることで、学生自身が社会について、本講義で学習到達目標としている対立利益の存在について考える、よい機会になったことでしょう。
 荒木先生、ありがとうございました。

 さぁ!学生のみなさんは来週が試験ですよ!がんばりましょう!

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2015年07月01日

ミリオン・ズビョースト 第84号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第84号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、4月から極東大学に着任した筑土清彦事務局長による「西部地区ならでは… 極東大函館校に勤務して」です。着任しまもなく100日が経ち、うれしく感じることを今までの経歴を交え、書いていただきました。

 また、同じくこの春入学した学生からの投稿もあります。ロシア語を学び始めて約3カ月。その喜びや苦労が垣間見える文章です。是非ご一読ください。

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2015年06月12日

函館市内のライブラリーマップを配布しています

 函館市内の大学・高専図書館の多くが広く市民にも開放されていることをご存じですか?
ライブラリーリンクはキャンパス・コンソーシアム函館に加盟する高等教育機関の図書館と函館市中央図書館が連携し、高等教育機関相互または地域との連携に取り組んでいる組織です。
 そのうち学外開放している6つの図書館と函館市中央図書館の蔵書数の合計は、150万冊以上。この数字は大規模図書館にも匹敵します。ライブラリーリンクは、これら7つの図書館が連携して、読書をはじめ、学習や研究のより充実した環境を函館地域のみなさんに提供しています。

その利用促進のため、ライブラリーマップを5年ぶりに更新しました。A3両面の8ツ折で、デザインは公立はこだて未来大学の学生が担当しました。各館の蔵書の特徴や開館時間などの情報のほか、公共交通利用時の地図なども載っています。
 市内各図書館で配布していますので、ぜひ手に取って、地域の大学図書館を活用してください。


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2015年01月21日

FMいるかにアニケーエフ先生が出演します

 函館校でロシア語や文学の授業を担当するアニケーエフ・セルゲイ教授が下記番組に出演します。

 昨年末発行された文芸誌「視線」第5号に特別寄稿した「不思議な盲目作家エロシェンコ」をテーマに、戦前の日本で作品を発表したロシア人作家、ワシリー・エロシェンコについて語ります。

 FMいるかは函館地域のコミュニティー放送ですが、「サイマルラジオ」というシステムでインターネットやスマートフォンがあれば世界中どこからでも聴くことができます。詳しくは、FMいるかのホームページをご覧ください。


FMいるか「暮らしつづれおり」
「人ネットワーク」
平成27年2月5日(木) 11:10~11:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校 教授 アニケーエフ・セルゲイ

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2015年01月15日

ミリオン・ズビョースト 第82号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第82号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、鳥飼やよい准教授による「八幡坂で20年」です。函館校開校とほぼ同時期に着任し、20年間の学校の移り変わりを見続けてきた鳥飼先生が、自ら率いる合唱サークル「コール八幡坂」を通して、これまでをふり返ります。

 また、昨年9月にウラジオストク留学実習に行った2年生や、ゴシケヴィッチ生誕200年記念事業の一環で来日した、ベラルーシ国立大学の学生の交流団に同行した4年生の感想記もあります。どちらもロシア語を駆使して交流を深める様子がよく書かれています。是非ご一読ください。

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2015年01月09日

開校20周年記念パンフレットを発行しました

 1994年4月11日に開校した函館校は、おかげさまで2014年に20周年を迎えることができました。それにあたり、今までの活動をまとめたパンフレット「20年の歩み」を作成しました。

 函館校はこの20年間、ロシアを取り巻く環境がさまざま変化する中、将来の日ロ交流を担う「ロシアのスペシャリスト」を育成し、両国の相互理解に寄与すること、また、ロシアと歴史的なつながりの深い函館という地域に根差し、貢献することを変わらぬ目標に活動してまいりました。このパンフレットはそれらがわかる内容になっております。

 同窓生や学校関係者にはお送りする予定ですが、その他ご希望の方には事務局にて配布しております。郵送をご希望の方は140円切手を貼付した角3サイズ以上の封筒に返送先住所と宛名を書いたものを同封の上、事務局までお送りください。2部以上ご希望の場合は代金が異なりますので、お電話にてお問合せください。

<お問合せ先>
〒040-0054 函館市元町14-1
ロシア極東連邦総合大学函館校事務局
℡0138-26-6523

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2015年01月07日

小林和男氏講演会NCV放映のご案内

С Новым годом(新年おめでとうございます)!
今年も「極東の窓」をよろしくお願いいたします。

 さて、昨年末に行われた標記講演会の内容が、函館のケーブルテレビNCVのスペシャル番組として放映されます。
当日来場された方も、聞き逃した方も、是非ご覧ください。

NCVスペシャル
「ロシア極東大学函館校開校20周年・函館日ロ親善協会設立25周年記念講演会」

講師:ジャーナリスト 小林和男氏(元NHKモスクワ支局長)

日時:平成27年1月31日(土) 14:00~、21:00~
           2月 8日(日) 14:00~、21:00~
 

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2014年12月26日

2014年を振りかえって

 いつも「極東の窓」をご愛読いただき、ありがとうございます。今年もまた1年をふり返る時がやってきましたが、今回は特別な年でありました。1994年4月11日に開校した函館校は、20周年という節目を迎えることができました。

 2014年の年明けはソチ五輪の熱気に沸きました。2月のロシアまつりは初めての冬開催、しかも冬を追い払うロシア伝統のおまつり「マースレニッツァ」と同時に行いました。ちょうどオリンピック開幕中でロシアに注目が集まったこともあり、初めてのお客様にも多くお越しいただき、賑わいました。
 学生の間から生まれた「スーシキン」という、極東大函館校の公式キャラクターも誕生し、まつりで販売するために函館高専の学生さんの協力を得てキーホルダーを作成、好評を得ました。

 今年初めての試みとしては、小学生を対象に自由研究に役立ててもらおうと「夏休みマトリョーシカ絵付け教室」を開催。函館市内だけでなく、本州からも参加者があり、3時間かけて白木のマトリョーシカに思い思いの色を塗りました。総合学習や修学旅行で来訪する小中学生も増えました。色鮮やかなロシアの民芸品に触れたり、民族衣装を着て記念撮影をしたり、初めて見るキリル文字で書かれた自分の名札を探し当てたり。キラキラと目を輝かせる子どもたちの表情がとても印象に残りました。こうした地域貢献や生涯学習といった面でも、もっともっと市民のみなさんに親しんでいただける極東大学になれば、と思います。

 函館校の学生についていえば、日本たばこ産業株式会社(JT)の支援による「JT奨学金」が新設され、3名の学生が夏季休暇を利用してサンクトペテルブルクとモスクワにインターンシップ研修に出かけました。極東ウラジオストクには全学生が必修の留学実習で訪れますが、ヨーロッパロシアに出向く機会の少ない学生にとっては、現地の企業で卒業生がロシア語を生かして働く姿を見ることにより、目標を定めたり、就業意識を高めるとてもよい経験となりました。

 また、9月末に行われた初代ロシア領事ヨシフ・ゴシケヴィッチ生誕200年を記念した一連の行事では、ゴシケヴィッチが現在のベラルーシ出身ということもあり、ロシアとベラルーシの両大使がそろって来函し、セレモニーが盛大に行われました。函館校の教員がどの場面でも通訳として働き、交流の一翼を担いました。その際、ベラルーシ国立大学で日本語を学ぶ学生6名も来日し、函館では極東大学の学生が市内観光や浴衣の着付けなど日本文化体験のお手伝いをしたほか、その後京都・東京と旅行を続ける中で、函館校の学生2名が通訳補助として同行するなど、日頃勉強したロシア語を試す機会が与えられました。

 そのほか、社会人となった卒業生が休暇を利用して函館に戻り、オープンキャンパスのお手伝いをしてくれたり、在校生のために自身の就職体験を踏まえながら、今の時期に何を考え、何を身につけるべきか、在学中の過ごし方についてアドバイスをくれるなど、ありがたいこともありました。在校生にとっては身近な先輩から聞く体験談が何より参考になるようです。
ロシア語を学ぶだけではなく、それ以外のことにも視線を向け、知識を広げることの重要性。この学校では授業以外にも様々な行事や課外活動を通じることにより、それが可能です。学生がもっと積極性を持っていろいろなことに挑戦し、そこから吸収してくれることを願います。

 そして開校20年の今年を締めくくる、12月20日に行われた記念行事。ソ連崩壊・新生ロシアの誕生という歴史の大きな節目にNHKモスクワ支局長として現地から日本へ情勢を伝え続けたジャーナリスト・小林和男氏をお招きして記念講演会を開催できたのは、大変光栄なことでした。その時代のロシアウォッチャーにとっては、小林さんはスターです。著作も面白く、始まる前に「小林さんに来ていただけるなんて、夢のようです!」、とお伝えしたら、「嬉しいなあ。それじゃあ、はりきって講演します」、とおっしゃいました。そのお言葉どおり、エネルギッシュで観客の心をつかんで離さない、笑いの絶えない講演会となり、約240名の来場者が口々に「おもしろかったね、よかったね」と言いながらお帰りになりました。

 引き続き関係者にて行われた祝賀会には、函館校20周年と函館日ロ親善協会25周年を祝い、道内、本州、ウラジオストクからもゆかりの人々が駆けつけてくれました。同窓生、旧職員、日本人もロシア人も、どの顔も懐かしい顔、そして笑顔。私自身はここに勤めて15年目ですが、開校時の苦労は並大抵ではなかったでしょう。この20年の間には鬼籍に入った方も何人かおられます。様々な困難を乗り越えての今日であることを心から喜ばしく思うとともに、ここまで函館校を作り上げ、支えていただいた多くの方々にあらためて敬意を表したいと思います。

 来年はまた笑顔で1年を締めくくることができるよう。みなさまどうぞよろしくお願いいたします。


ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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日本にいながらロシアの大学へ!ロシア極東連邦総合大学函館校
ネイティブのロシア人教授陣より生きたロシア語と
ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

2014年12月05日

FMいるか出演のお知らせ

 ロシア極東連邦総合大学函館校は今年開校20周年、同じく函館日ロ親善協会は設立25周年を迎えました。これまでのみなさまのご支援に感謝する意味を込めて、12月20日(土)には、ジャーナリスト・小林和男氏(元NHKモスクワ支局長)をお招きし、記念講演会「ロシアで学んだダメもと精神」を開催するほか、この間の活動をまとめた記念誌「20年の歩み」を発行する作業を現在進めています。

 これに関連して、函館校同窓会長であり函館日ロ親善協会の事務局長である小柏哲史さんと事務局職員がFMいるかに出演します。

 FMいるかは函館地域のコミュニティー放送ですが、「サイマルラジオ」というシステムでインターネットやスマートフォンがあれば世界中どこからでも聴くことができます。詳しくはいるかのホームページをご覧ください。


FMいるか「暮らしつづれおり」
「人ネットワーク」
平成26年12月10日(水) 11:10~11:30
出 演:函館日ロ親善協会 事務局長 小柏哲史
ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大渡涼子

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2014年11月07日

小林和男氏講演会「ロシアで学んだダメもと精神」のご案内

函館校開校20周年、函館日ロ親善協会設立25周年を記念し、下記のとおり講演会を開催します。
 講師の小林和男氏はNHKを代表する国際ジャーナリストで、NHK時代はモスクワ支局長、解説委員を歴任。ソ連崩壊から新生ロシアへの変貌を間近でとらえ、日本に報道し続けました。
 今回はその小林氏がロシアでのカルチャーショックから学んだ、ロシアとロシア人の魅力的な側面についてお話する講演会です。日本エッセイストクラブ賞を受賞した「エルミタージュの緞帳」をはじめ著作も多く、ラジオ番組でも定評のあった楽しいお話が聞けることと思います。是非お越しください。
 

日 時:平成26年12月20日(土)
開場 15:30
開演 16:00~17:30

場 所:ロワジールホテル函館 3F「彩光」
 函館市若松町14-10 TEL 0138-22-0111

定 員:300名

申込み:入場無料ですが、事前申込みが必要です。12月15日(月)までにFAX(0138-26-0342)、電話(0138-26-6523)、メール(info@fesu.ac.jp)のいずれかの方法にてお申込みください。なお、先着順で定員になり次第、締め切らせていただきます。

締め切りを過ぎましたが、まだ若干の空きがございます。ぜひ一度お問い合わせください。
   

 
主 催:ロシア極東連邦総合大学函館校
    函館日ロ親善協会

後 援:在札幌ロシア連邦総領事館 函館市 公益財団法人函館市文化・スポーツ振興財団 一般財団法人北海道国際交流センター 日本ユーラシア協会函館地方支部 函館日ロ交流史研究会 北海道新聞函館支社 函館新聞社 NHK函館放送局 函館山ロープウェイ㈱FMいるか キャンパス・コンソーシアム函館

<小林和男氏プロフィール>

1940年長野県生まれ。東京外語大卒業後NHK記者、モスクワ、ウィーン支局長など海外駐在14年。海外ウィークリー、NHKスペシャルキャスター。
92年ソ連崩壊の報道で菊池寛賞。93年ロシアの客観報道でモスクワジャーナリスト同盟賞。08年ロシア文化への貢献でロシア政府プーシキン勲章。プーチン大統領と長時間対談した稀な経験を持つ。
解説主幹、作新学院大学教授を経て現在フリージャーナリスト、サイトウ・キネン財団評議委員、FEC日本民間外交推進協会日ロ経済文化委員、下野新聞客員論説委員、日墺協会理事。
著書「エルミタージュの緞帳」(日本エッセイストクラブ賞)、「1プードの塩〜ロシアで出会った人々〜」、「狐と狸と大統領」、「白兎で知るロシア」、「プーチンと柔道の心」など。


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2014年11月05日

今年もロシア人留学生が来ました!

 ウラジオストク本学の日本学科で学ぶ4名の学生が函館校にやってきました。全員女子の2年生と3年生です。
 10月30日(木)、初登校の日の放課後には学生自治会による対面式が行われ、函館校の学生や教職員から歓迎を受けました。

 自治会長のロシア地域学科2年 吉田翔太さんと副会長のロシア地域学科4年 河瀬愛子さんが「ようこそいらっしゃいました。函館滞在中、一緒に仲良く過ごしましょう。」とロシア語で歓迎のあいさつをし、1年生から花束が贈られました。
 留学生は函館の美しい秋に「ウラジオストクと景色がよく似ている。」と感激した様子で、日本語で街の印象を述べながら自己紹介をしました。函館校の学生もロシア語で、趣味などについて自己紹介をし、徐々に打ち解けていきました。
 今年は19日間という短い日程ですが、留学生にとっては全泊ホームステイで過ごし、日本語だけでなく、日本の家族の生活を通した実りある学習の機会となります。楽しく充実した留学生活になりますように。


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2014年10月15日

全国大学ビブリオバトル 函館地区予選

 10月12日(日)、公立はこだて未来大学の学園祭「未来祭」の中で開催された「全国大学ビブリオバトル2014~函館地区予選」に、先日の校内予選で勝ち進んだロシア地域学科2年 三好拓さんが出場しました。


 当日はキャンパス・コンソーシアム函館に加盟する未来大・北海道教育大函館校・函館高専と本校から計5名のバトラーが渾身の一冊を持ち寄り、プレゼンテーションを行いました。三好さんは一票差で惜しくも2位、チャンプ本に選ばれたのは教育大の学生が発表した山田詠美著「風味絶佳」でした。


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みらいだいがくの古本市・ブキニストに初参加しました

 10月11日(土)、公立はこだて未来大学の学園祭「未来祭」の中で開催された古本市・ブキニストに極東大学図書室で不用となった本を出品し、学生もボランティアとして参加しました。


 当日はお目当ての本を安価で手に入れるチャンスとあって、開店の10時には20名以上の行列ができました。白いシャツにデニムという、おそろいのユニフォーム姿でお手伝いした1年生も一生懸命働き、休憩時間には未来大学の学園祭も楽しめました。

 この売り上げは、新規図書の購入費用に充てられます。



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2014年10月14日

ミリオン・ズビョースト 第81号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第81号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、パドスーシヌィ・ワレリー教授による「ロシアのお茶」です。ロシア人が一番好きな飲み物、お茶がどのようにして国民的な飲み物になったのか。その興味深い歴史について書かれています。

 また、この夏、北方四島交流事業で国後島に派遣された学生や、今年度新設されたJT奨学金による夏季短期インターンシップでサンクト・ペテルブルク、モスクワに研修に出かけた学生からの投稿も掲載しています。学生たちが夏季休暇を有効に活用し、ロシアへの見聞やロシア語学習への意欲を高めたことが伺えます。是非ご一読ください。

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2014年10月10日

全国大学ビブリオバトル 校内予選開催!

 12月に開催される「全国大学ビブリオバトル2014~京都決戦」出場を目標に、その前の北海道地区決戦、函館地区予選に進む学生を選ぶためのビブリオバトル校内予選を開催しました。

 知的書評合戦・ビブリオバトルはすでにゲームとして認知され、あちこちで広く行われていますが、今回は大学生の代表を選ぶ京都決戦が最終目標ということで、力も入ります。
 校内で行われるのは3回目、今回は2名のバトラーが極東大学代表の座を賭けて戦いました。見事チャンプ本に選ばれたのは、ロシア地域学科2年 三好拓さんが紹介したサイモン・シン、エツァート・エルンスト共著「代替医療解剖」でした。

 三好さんは10月12日(日)公立はこだて未来大学未来祭の中で行われる函館地区予選に進みます。当日はキャンパス・コンソーシアム函館に加盟する市内の大学、高専からバトラーが集まり、戦いを繰り広げます。三好さんの健闘を祈ります!


全国大学ビブリオバトル2014~函館地区予選

日 時:平成26年10月12日(日) 11:30~12:20
会 場:公立はこだて未来大学 1Fプレゼンテーションベイ中央



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2014年10月06日

みらいだいがくの古本市・ブキニストに参加します

 10月11日(土)公立はこだて未来大学の第15回未来祭にて開催される「みらいだいがくの古本市 Bouquinistes@FUN2014」に、極東大学で不用となった本も一部出品します。
 未来大では例年開催しており、開店時刻からいつも大賑わいのこのイベントに、今年は極東大学が初参加。Bouquinistes(ブキニスト)とは、パリのセーヌ川沿いで16世紀から続く古本市のことですが、ロシア語にもフランス語が語源で同じ意味、同じ響きのБукинист(ブキニスト)という言葉があります。今回はロシア語と日本語の本や雑誌の販売を予定しています。
 未来大の学祭の中のイベントですから、学生による模擬店やステージ発表なども楽しめる機会です。小銭とマイバック持参でぜひお越しください。

日時: 2014年10月11日(土)10時~16時
会場: 公立はこだて未来大学 484教室
内容: 情報ライブラリーやロシア極東大で不用になった図書や
    雑誌約2,500点を 安価で販売します。
    図書は、情報科学・数学などの専門書が中心です。

     図書100円・300円/雑誌10円・100円

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2014年09月18日

はこだてカルチャーナイト2014

 10月3日(金)、市内の文化施設や教育施設などを夜間開放し、家族そろって地域の文化に触れる催し、「はこだてカルチャーナイト2014」が開催されます。
 ふだん何気なく通り過ぎていても、見る機会がなかった建物や入りづらかった公共施設を見学する絶好の機会であり、各施設趣向を凝らした内容で、様々な体験をすることができます。
 本校は今年もこのイベントに参加します。毎年多くの家族連れでにぎわっています。みなさまのご来校をお待ちしております。
 秋の夜長、地域の文化を探検しにでかけませんか?

 日 時:平成26年10月3日(金) 17:30~20:00

 場 所:ロシア極東連邦総合大学函館校ロシアセンター

    *ロシア語にふれてみよう
       ロシア語のアルファベット表を参考にして、
       自分の名前カードを作ってみましょう。
       英語と似ているけれど、ちょっと違う、
       キリル文字で書くと不思議な感じになります。

    *ロシア民族衣装試着体験
       美しいロシアの民族衣装を着て、
       お手持ちのカメラや携帯電話で記念撮影はいかがですか。
       衣装は男性・女性・子ども用と取りそろえています。

    *本校オリジナル人形劇の人形を動かしてみよう

    *写真展示
     (最近のウラジオストク、ゴシケヴィッチ生誕200年記念事業)

    *ロシア民芸品の展示、DVD上映

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ゴシケヴィッチ生誕200年記念事業のご案内

 9月27日(土)より、初代駐日ロシア領事ゴシケヴィッチの生誕200年を記念する行事が市内各所で開催されます。
 1858年、日本で最初のロシア領事館が函館に設置されるとともに初代領事として着任したゴシケヴィッチの功績や生涯を振り返るため、生まれ故郷であるベラルーシ共和国を中心に、ロシア、日本が連携して実施する事業です。
 函館校はこの事業に協力しています。期間中、ベラルーシ国立大学で日本語を学ぶ学生6名が来日し、函館校の学生も市内観光や文化交流のお手伝いをするほか、函館校の学生代表2名が東京・京都と旅行する際に同行します。
 市内で開催される行事は一般の方が参加できますので、この機会に函館の歴史の1ページであるゴシケヴィッチの功績にふれてください。

    主催:ゴシケヴィッチ生誕200年記念事業実行委員会(五十音順)
             ゴシケヴィッチ顕彰会
             日本ユーラシア協会函館地方支部
             函館日ロ交流史研究会
             函館日ロ親善協会
             (一財)北海道国際交流センター
    後援:外務省 函館市
     協力:ロシア極東連邦総合大学函館校  
                                 ほか


ゴシケヴィッチ生誕200年記念移動展

 日 時:平成26年9月27日(土)~10月18日(土) 9:00~21:00
 場 所:函館市地域交流まちづくりセンター1F (入場無料)
 内 容:ゴシケヴィッチ関連資料やパネル展示を行います。
      函館での開催は、ミンスク(ベラルーシ)、
      サンクトペテルブルク(ロシア)、
      パリ(フランス)に続き、4ヵ所目となります。


移動展オープンセレモニー&ギャラリートーク

 日 時:平成26年9月27日(土) 13:30~
   (ギャラリートークは14時頃からカフェで行います)
 場 所:函館市地域交流まちづくりセンター1F 
 内 容:駐日ロシア大使、ベラルーシ大使を招き、
      オープニングセレモニーを開催します。
      セレモニー終了後は、ベラルーシ国立歴史博物館関係者を
      交えたギャラリートーク(先着20名ドリンク付)を開催します。
      ドリンクチケットは13時よりセレモニー会場内で配布します。


記念講演会・フォーラム

 日 時:平成26年9月28日(日) 10:00~12:00
 場 所:函館山ロープウェイ カフェ・ペルラ (入場無料、申込不要)
 講演会:「初代駐日ロシア領事ゴシケヴィッチと函館」
    講師 本校准教授  倉田 有佳
 パネルディスカッション(予定):
    駐日ロシア特命全権大使 エフゲニー・アファナシエフ
    駐日ベラルーシ特命全権大使 セルゲイ・ラフマノフ
    本校准教授  倉田 有佳
    高田屋嘉兵衛子孫  高田 菜々


旧ロシア領事館特別公開

 日 時:平成26年9月27日(土)~28日(日) 10:00~15:00
 場 所:旧ロシア領事館(函館市船見町17-4)
 内 容:建物内部(一部)の公開および旧ロシア領事館をテーマとした
      国際設計コンペ優秀作品展示

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2014年09月12日

はこだてグルメサーカス終了!

 9月7日(土)、8(日)、大門グリーンプラザで開催された「はこだてグルメサーカス」。天候にも恵まれ、二日合わせて17万人もの市民で賑わいました!

 函館日ロ親善協会が出店した姉妹都市・ウラジオストク市のブースでは、親善協会若手会員と極東大学の教職員がボルシチとピロシキの販売を行いました。
 昨年は早々に売り切れてしまったため、今年は数を増やしましたが、10時開店と同時に長い行列ができました。

 300個用意したピロシキは、2日とも約2時間で完売。ボルシチも150食ほど用意しましたが、お昼すぎには売り切れてしまう盛況ぶりでした。
 「昨年、買えなかったので今年は早めに来た」と言って並んでくれたお客様のほか、「昨日、買えなかったからまた来たよ」と連日足を運んでくださったお客様もいらっしゃいました。嬉しい限りです!!
多くのご来場、誠にありがとうございました!!

  

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2014年09月02日

はこだてグルメサーカス2014のご案内

 函館日ロ親善協会では、今年も「はこだてグルメサーカス」に参加します。大門グリーンプラザ会場で開催される「開港都市と姉妹都市のひろば」に出店し、ウラジオストク市の紹介とともにボルシチとピロシキの販売を行います。どちらもお持ち帰りできますので、おみやげにもどうぞ。
 函館と姉妹・友好都市関係にある国や日本全国のご当地グルメが楽しめるグルメサーカスに、ぜひお越しください!
 
<ウラジオストク市・函館日ロ親善協会のブース>

日  時:平成26年9月6日(土) 10:00~17:00
               7日(日) 10:00~16:00
 
場  所:大門グリーンプラザ 開港都市と姉妹都市のひろば

メニュー:ボルシチ           400円(各日100食)
      ピロシキ(肉)        200円(各日300個)
      ボルシチ・ピロシキセット 500円

*昨年より数量を増やしておりますが、例年午前中には売り切れてしまいます。お早目のご来場をお待ちしております。

昨年の様子


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2014年07月22日

本校に入学して 6

 本校に入学して一番初めに思ったことは、学生数が少ないということです。友達ができるか不安に思いましたが、すぐに同じ1年生や先輩と仲良くなりました。
 授業ではロシア語文法、ロシア語会話、ロシア語演習があり、毎日楽しくロシア語を勉強できています。文法の授業は分かりやすくゆっくり少しずつ学ぶことができ、会話の授業では教科書以外の知識を増やすことができます。文化史や民族学、地理ではロシアに関するさまざまなことが学べ、日ロ関係史では日本とロシアのつながりを学ぶことができます。小テストや宿題は毎日のようにあるけれど、わからないところがあれば先生が教えてくださいます。助かります。本校に入学して良かったです。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科1年 山本 実里奈

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2014年07月18日

本校に入学して 5

私がロシア語を学びたいと思ったきっかけは、ロシア文化の面白さをもっと知りたかったからです。政治、ロシア文化史、あらゆるものに影響を与えているという国の中身を知りたかったのです。
 本校では、ロシア人の先生方が熱心に勉強を教えてくださいます。文法や会話はもちろん、文化史や民族学、地理学などロシアに関するあらゆることを学べて、とても充実した日々を送れるのではないかと思います。課題は毎日ありますが、わからないところがあれば先生方が熱心に教えてくださいます。そのおかげか私のロシアへの興味は更に増しています。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科1年 奥山  茜

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2014年07月17日

本校に入学して 4

 私がこの大学でロシア語を学び始めてから3カ月程経ちます。最近は授業でも覚えねばならないことが多く、少し難しく感じます。それでも個性的で楽しい先生方のおかげで地道に頑張ることができています。
 この大学にはロシア人の先生がたくさんいます。日本語訛りのないロシア語での授業はいい刺激になります。授業を終えてからもロシアセンターや図書館で勉強することができます。特にロシアセンターでは日替わりで先生がついてくれていますから解らない所を聞くことができるので、心強いです。
 ロシア語の授業は難しいですが内容が濃く、とてもやりがいがあります。ロシア語だけでなく歴史やロシア地理や英語の授業も行っているので自分の可能性を十二分に伸ばせる大学だと感じています。
 サークルも少ないですが、ロシア語で歌を歌ったり、人形劇をしたりとどちらも個性的なサークルです。
 あと食堂があるのでお弁当を忘れたときに私はよく利用します。日替わり定食とスムージーがおいしいです。


ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科1年 大平 桃子


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2014年07月16日

本校に入学して 3

 私が本校に入学して3ヵ月が経ちました。入学以来、日々ロシア語に精進しております。お陰でキリル文字にも大分慣れましたが、何分文法が複雑で授業の進度が速い。最近はいよいよ難しく、複雑を極め、少しく頭が混乱しております。この混乱ゆえに授業中、先生や同輩からの問いかけに対しとんちんかんな返答する事一再ならず。これではいかんと気持ちを新たに引き締める今日この頃であります。
 ただ、何分理解が浅くとも精進するだけの甲斐はあります。今夏JT奨学金インターンシップ研修でモスクワ、サンクトペテルブルクへ行ける事となりました。このインターンシップは今年が第1回目だそうで、このような機会に参加できる事を光栄に存じます。これを励みに、今後ともロシア語学習に精を出し、授業について行けるよう努めて参りたいと思います。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科1年 金子 智昭

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2014年07月15日

本校に入学して 2

 私は、この学校に来て、生きたロシア人の言語や文化、彼らの気質を理解することができました。教授のほとんどが日本語、英語ともに堪能なロシア人教師から成っており、1年生の時点で日常会話だけでなく分かりやすい文法や文化史、地理、民族学、英語、法学、貿易実務など実用的な講義を受けることができます。
 私は入学以前からロシア語やソ連史の基礎知識を有しておりましたが、連邦崩壊前の時代を生き抜いた教授陣の奥深い講義に興味が尽きることはありません。この学校はウラジオストクにある極東連邦総合大学の分校ですが、函館市に密着した活動を主にしており、年1回のはこだてロシアまつりをはじめ、市民向けの文化講座・はこだてベリョースカクラブなどで函館における貴重なロシア文化の発信地としても機能しております。そして毎年、同じ建物内にある北海道国際交流センターに来る米国人留学生やウラジオストク本学の日本語学部生徒の来校、数ヶ月間の本学への留学実習など、国内の他の国立、私立大学に比べ国際交流の機会に恵まれていると感じます。
 ロシアに関するあらゆる学術に少しでも興味をお持ちの方は、入学を強くお勧めします。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科1年 權田 和希

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2014年07月14日

本校に入学して 1

 4月に入学した1年生の投稿「本校に入学して」を学報「ミリオン・ズビョースト 第80号」に掲載しましたが、載せきれなかった投稿を6回に渡りご紹介します。
*  *  *  *  *

 まず、本校に入学したいと私に強く決断させたきっかけは、近年ロシアとの企業関係、貿易が活発的になり、ロシア側が日本の高度技術に注目しているためです。しかし、あまり日本国内ではロシアのニュースが流れないのが少し悲しいところです。これは大変重要な事だと思います。このような社会情勢の中、私は両国のビジネスや交流関係の発展に繋がる仕事に就きたいと思い、このロシア極東大学で学ぶ事を決めました。      
 授業の内容では、ロシア語を使い会話、演習、文法を習ったりロシアの歴史や童話等を学んだりしています。その中で、やはり一番魅力的なのはネイティヴの先生から直接ロシア語を聞いて覚えられることです。これは日本国内では珍しい事だと思います。授業の合間に面白い小話が聞けたり、個性的な教授陣がいて勉強では退屈をするどころか楽しいくらいです。
 毎日こうして濃い時間を過ごし早や2ヶ月ですが、今気が付いたら前まで読めなかったキリル文字の筆記体や文章が少しずつ読めるようになってきている自分に驚いています。覚える量の多さは非常に多く、大変ですが、その分、自分の目標へ一歩一歩近づいているのだと実感しています。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科1年 福島 佳苗

 

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2014年07月10日

ミリオン・ズビョースト 第80号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第80号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、4月に学務課教務・学生係として着任した福尾瞳さんによる「今日も明日も“До свидания”」です。
 3月まで高校で国語の教員をしていた福尾さんですが、ロシアという未知の世界に飛び込み、新しい仕事・新しい環境に生き生きと順応していく姿が読み取れます。

 また、同じく4月から函館校に仲間入りした1年生による投稿「本校に入学して」も特集しています。入学して3ヵ月あまり、膨大な宿題や予習に戸惑いながらも、学ぶ喜びを感じ取っている様子が、学生自身の言葉でつづられています。
 是非ご一読ください。

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2014年07月04日

小学生対象・夏休みマトリョーシカ絵付け教室のご案内

 函館校のロシア人の先生が下絵を描いた白木のマトリョーシカに一人1個、色をぬります。小さなお子さんでも簡単に作業ができるので、夏休みの自由研究に最適です。
 大きさは大・中・小あり、その中から1個選んでいただきます。また、ロシア語で作った名札もプレゼントします!興味のある方はぜひご連絡ください。

日 時:平成26年8月12日(火) 9:00~12:00
場 所:ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシアセンター
     (函館市元町14番1号)
費 用:一人1,000円(当日いただきます)
定 員:小学1~6年生 10名(先着順、付き添いの方もどうぞ)


申込み:ロシア極東連邦総合大学函館校事務局までお電話でお申込みください。
    7月7日(月)~8月6日(水) ←募集を延長しました!
    *ただし10名になり次第、締め切らせていただきます。

    電話 0138-26-6523
    (月~金 9:00~17:00)

絵付け教室(JPEG).jpg

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2014年06月13日

「2014オープンキャンパス」のお知らせ

 ロシア極東大学函館校では、本校への進学を考えている方や保護者を対象に、「オープンキャンパス」を開催しています。今年は年2回とし、さらに充実した内容で開催します。
 ロシア人教員と現役学生による模擬授業をはじめ、学生による学校生活の紹介や、社会人として活躍する卒業生による就職の話などもあり、入学をご検討中の方には、本校について理解を深めていただく上できっと参考になるはずです。
 気候もいい季節です。疑問に思うところを教職員に直接聞くこともできますので、この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?
 スケジュールが合わない、という方は、随時個別の学校見学も受け付けています。どちらも事前にお電話(0138-26-6523)またはメールで事務局までお申し込みください。

 詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

オープンキャンパス 
第1回 2014年6月28日(土) 13:00~15:30
第2回 2014年9月21日(日) 10:00~12:30

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2014年05月13日

合同公開講座「函館学2014」のご案内

 キャンパス・コンソーシアム函館(CCH)が主催する一般市民向け合同公開講座「函館学」が、今年も6月7日(土)から開催されます。
 CCH加盟の機関より各講師がそれぞれの研究テーマによって講義をするもので、前期・後期合わせて全6回が予定されています。
本校からは第4回目に、アニケーエフ・セルゲイ教授が「函館の姉妹都市ウラジオストク―日ロの文化人が往来した街」と題してお話します。
 日本とロシア、さらにはヨーロッパとの結節点だったウラジオストク。二葉亭四迷、与謝野晶子、ロシア文学翻訳者 瀬沼夏葉、日本(函館)で最初に生まれたロシア人・マトヴェーエフ、小説家プリニャーク、盲目の詩人エロシェンコなど、同地を往来した日ロ両国の文化人の知られざる功績について日本語でご紹介します。
 全講座受講のほか、各回ごとの申し込みも受け付けています。大学の講義が気軽に受けられるこの機会をどうぞご利用ください。

合同公開講座 函館学2011 6月11日(土)~11月26日(土) 全6回

<うち第4回>
日 時:9月27日(土) 13:30~15:00
テーマ:「函館の姉妹都市ウラジオストク―日ロの文化人が往来した街」
講 師:ロシア極東連邦総合大学函館校 教授 アニケーエフ・セルゲイ
会 場:北海道教育大学函館校 講義室
(本校ではありませんのでご注意ください)
定 員:各回200名(先着順)
受講料:1講座につき800円、全回受講 3,500円(ともに税込)
    キャンパス・コンソーシアム函館加盟校の学生(聴講生・科目履修生を除く)、
    および高校生以下は無料で受講できます。

 お申し込み、お問い合わせはキャンパス・コンソーシアム函館(℡0138-44-4211)またはこちらのホームページで確認してください。

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2014年04月16日

ミリオン・ズビョースト 第79号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第79号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイン・セルゲイ校長による「我が極東連邦総合大学函館校が成人を迎えた」です。函館校は4月11日で開校20周年を迎えます。ロシアの国立大学の分校がなぜ函館に開かれたのか、そしてこの20年間、函館校はどのような活動をしてきたのか。イリイン校長の言葉で振り返ります。

 また、3月に函館校を巣立った卒業生からの寄稿もあります。是非ご一読ください。

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2014年04月09日

モスクワで活躍する豊留さん

 函館市文化・スポーツ振興財団が発行する「ステップアップ2014年4月号」に函館校の卒業生、豊留大和さんが寄稿しています。2008年に函館校を卒業し、東京に本社を置くロシア物流に強みを持つ会社に就職した豊留さんは、現在モスクワの駐在員として働いています。ソチ五輪における日本選手団や安倍首相がロシアを訪問する際の政府専用機の貨物受け入れを担当するなど、目覚ましい活躍です。
 記事はこちらからもご覧いただけます。8ページに掲載の「郷土にエールを贈る 私を育ててくれた函館の街」のコーナーを是非ご一読ください!


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2014年02月08日

FMいるか出演のお知らせ

 2月11日(火・祝)に開催される第16回はこだてロシアまつりのPRのため、職員がFMいるかに出演して、まつりの中身やスーシキンについてご紹介します。

 FMいるかは函館地域のコミュニティー放送ですが、「サイマルラジオ」というシステムでインターネットやスマートフォンがあれば世界中どこからでも聴くことができます。詳しくはいるかのホームページをご覧ください。


FMいるか「暮らしつづれおり」
「人ネットワーク」
平成26年2月10日(月) 11:10~11:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大渡涼子

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2014年01月16日

ミリオン・ズビョースト 第78号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第78号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、デルカーチ・フョードル副校長による「マースレニッツァ」です。
 函館校では来る2月11日(火・祝)に第16回はこだてロシアまつりを開催します。今回は、冬を追い出し春を呼ぶ、ロシア伝統のおまつり「マースレニッツァ」がイベントの中心となります。これを読むとマースレニッツァが古来ヨーロッパ民族の土着信仰から生まれた経緯や、どういう行事なのかが詳しくわかります。
 
 ウラジオストク留学から帰った2年生の報告もあります。ロシア語学校での授業の様子がよく書かれています。是非ご一読ください。

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2013年12月29日

2013年を振りかえって

 今年も長いようで短かった1年が終わろうとしています。いつも「極東の窓」をご愛読いただき、ありがとうございます。
 毎年の最後にはその1年を振りかえりますが、2013年最大の特徴は、はこだてロシアまつりが行われなかったこと!でも、心配しないでください。年明け2月11日(祝・火)に初の冬開催で行うべく、準備を進めている最中です。しかも今年は冬を追い出し、春を呼ぶロシア伝統の行事・マースレニッツァと合体です。乞うご期待。

 1年間の記事を読み返すと、今年も教員や学生が学外へ出て、発表の機会を多くいただいたことがわかります。函館市内のイベントだけではなく、学生がウラジオストク青年フェスティバルや北方四島交流事業などへ派遣されるなど、得難い経験をしています。ウラジオストク留学実習についてもそうです。学生たちが生き生きとした文章で、その様子を伝えてくれました。

 イベントばかりに見えますが、地元出身の前田一男衆議院議員による特別授業や元川重商事社長の渡辺善行氏による学生向けビジネスセミナーを年数回開催するなど、学生にとってはロシア以外のことに目を向け、知識を広げるためのサポートをいただいております。学外の方から極東大学に目を向けていただけることは、大変ありがたいことです。大学の学問だけでなく、社会の大先輩たちからの教えはこれから社会人となる学生にとって、非常によい刺激となっています。

 来る2014年、最初のイベントは何と言ってもソチオリンピックです。すでに代表選手の選出などで盛り上がりを見せておりますが、果たしてソチについてどれくらいの日本人が何を知っているでしょうか?
 ロシアの小説や映画に親しんでいる方には、あこがれの避暑地としておなじみですが、普通、日本人にはあまりイメージができない土地ではないでしょうか。そんな中、元日早々、地元のFMいるかがロシア特番を放送予定、ソチ五輪やロシアの新年の迎え方などを紹介する予定です。ほかのメディアもソチに照準を合わせ、すでに本校への取材もいただいております。五輪に向けてますますロシアが注目されるのは、間違いありません。

 16回目となるロシアまつりが行われるのは、まさにソチ五輪の最中です。ロシアが人々の耳目を集める今、私たち極東大学も大きくジャンプする年にしたいものです。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


冬を燃やせ!(2013年のマースレニッツァの様子)

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2013年12月27日

はこだて自由学校【月曜舎】に参加しました

 市内で月2回開講される「はこだて自由学校【月曜舎】」で、本校のイリイン・ロマン講師が講話を行いました。テーマは「ロシアの冬の過ごし方、ロシアのクリスマスの話を聴く。」でしたが、ロシアのことはよくわからない、という受講生がほとんどだったため、国全体や出身地のウラジオストクについて解説し、途中ティータイムをはさみながらロシアの冬についてお話しました。

 会場が明治期に建てられた古い土蔵を改装した “カフェ ハルジョオン・ヒメジョオン”だったため、お店の協力でロシアンティーが提供されました。ロシアではジャムをなめながら紅茶を飲むのが一般的ですが、もう一つ、ティーポットに濃い紅茶液を作っておいてカップに注ぎ、それにお湯を注ぎ足して飲むと、香りが強く長持ちすると好まれています。お店で手作りのラズベリージャムとリンゴジャム、そして焼き菓子を食べながら、受講生のみなさんとお茶を楽しみ、フランクに会話しながらの講話となりました。


 ロシアのクリスマスについて、アメリカやヨーロッパのサンタクロースとの違い、モミの木はいつ飾るか、また年越しにはどんな料理が用意されるかなど、写真を見ながら解説しました。サモワール(湯沸し器)やグジェリ陶器の展示も行い、ロシアらしい雰囲気も演出しました。

 このカフェでは普段から本の展示や企画展を行っているため、今回は極東大学図書室所蔵の、ソ連時代の子どもが必ず購読していた雑誌「ピオネール(ロシア版ボーイスカウトのこと)」の1960年代冬号も展示しました。ロマン先生も子どもの頃読んでいたので、とても懐かしいそうです。寒いロシアの地で、子どもたちが元気に遊ぶ様子が目に浮かびます。


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2013年12月26日

元日FMいるか「デルカのロシアなう!」のお知らせ

 函館の地域コミュニティ放送、FMいるかでは、元日に約2時間の特別番組を放送します。

 2014年最初の世界的イベントは何と言ってもソチ・オリンピック!ソチとはどんなところなのか、オリンピックに向けてロシアではどのような動きがあるのか、などなどソチ五輪に焦点をあてて、ロシアの新旧音楽とともに本校のデルカーチ・フョードル副校長とFMいるかのパーソナリティー・中野由貴さんがお話します。ロシアのお正月事情なども合わせてご紹介する予定です。

 ちなみにデルカーチ先生は10年以上前、FMいるかの番組内で「FMデルカ」というコーナーを持っていたことがあるので、このタイトルが付きました。

 FMいるかは「サイマルラジオ」というシステムで、インターネットやスマートフォンがあれば世界中どこからでも聴くことができます。詳しくはいるかのホームページをご覧いただき、是非新年はロシアの音楽とともに過ごしてください。

FMいるか 新春特別番組 「デルカのロシアなう!」

日 時:2014年1月1日(祝・水) 13:00~14:54
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校 副校長 デルカーチ・フョードル
     FMいるか  中 野 由 貴


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スタジオで打ち合わせ中の二人

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2013年11月27日

はこだて自由学校【月曜舎】のご案内

 明治期に建てられた古い土蔵を改装した “カフェ ハルジョオン・ヒメジョオン”を会場に月2回開講している「はこだて自由学校【月曜舎】」に、本校のイリイン・ロマン講師がゲスト出演します。毎回ジャンルにこだわらずテーマを設定し、様々な分野から講師を招いて「聴き」「学び」「感じ」「考える」を目的としている講座です。

 今回は「ロシアの冬の過ごし方、ロシアのクリスマスの話を聴く。」というテーマで、ウラジオストクで生まれ育ったイリイン・ロマン講師が、ロシアのクリスマスやお正月、家の中の様子など、寒い冬を楽しく過ごす方法についてお話します。
 参加お申し込みは直接会場へお電話でお願いします。みなさまのお越しをお待ちしております。


はこだて自由学校【月曜舎】
第18回 ロシアの冬の過ごし方、ロシアのクリスマスの話を聴く。

日  時:2013年12月16日(月)
場  所:カフェ ハルジョオン・ヒメジョオン
      函館市大手町3-8
講  師:イリイン・ロマン(ロシア極東連邦総合大学函館校講師)
参加費:1,500円
要事前申込:TEL 0138-24-6361(カフェ ハルジョオン・ヒメジョオン)
主  催:エシカル・ストリーム北海道

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2013年11月12日

「北方領土を学ぶ市民の集い」のご案内

 11月17日(日)、今年7月に札幌で行われた北方四島交流受入事業(青少年)に参加した本校学生が、参加報告を行います。
 公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟ほかの主催によるもので、地域住民の領土問題に対する理解と認識を深めるために開催されます。みなさまのご来場をお待ちしております。


北方領土を学ぶ市民の集い

日 時:平成25年11月17日(日)10:00~11:45
場 所:函館市中央図書館視聴覚ホール
      函館市五稜郭町26-1 0138-35-5500
内 容:1.北方四島交流受入事業(青少年)に参加して
        ロシア極東連邦総合大学函館校
         ロシア語科1年 酒 井 星 弥
     2.講演
       毎日新聞社北海道支社報道部・根室  本 間 浩 昭 氏
参 加:無料
主 催:公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟
     千島歯舞諸島居住者連盟函館支部

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2013年11月11日

「函館西部地区総合芸術祭」のお知らせ

 地域の文化発展と交流を目指し、保育園から大学・町内会までが集まって日ごろの活動の成果を発表する芸術祭が下記日程で開催されます。

 展示部門ではロシア人留学生による書道展や、ロシアの民芸品・衣装の展示を行います。

 演奏会には、合唱サークル「コール八幡坂」が来函中のロシア人留学生とともに出演します。先日のHAKODATEアカデミックリンク2013で披露し、大変好評だった「はこだて賛歌」と「函館イカ踊り」のロシア語バージョンを合唱します。函館市民なら誰もが知っているこの2曲を、学生たちが翻訳から取り組みました。

 この機会に是非、見にいらしてください。

IMG_8091.JPG

<展示部門>
日  時:平成25年11月15日(金)~17日(日)
      9:00~18:00(最終日は16:00で終了)
場  所:函館市地域交流まちづくりセンター 2F
      函館市末広町4-19
内  容:各団体による作品展示(絵画・書道・工芸品等)

IMG_8111.JPG

<演奏会>
日  時:平成25年11月17日(日) 10:00~12:00
場  所:函館市公民館
      函館市青柳町12-17
内  容:各団体による音楽発表と会場合唱
      ロシア極東大学・コール八幡坂出演 10:20頃
      合唱「はこだて賛歌」
         「函館いか踊り」
         *2曲ともロシア語バージョン

参加団体:駒止保育園、谷地頭保育園、遺愛幼稚園、元町白百合幼稚園、龍谷幼稚園、函館市立西中学校、函館市立潮見中学校、北海道函館西高等学校、ロシア極東連邦総合大学函館校、函館西警察署

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2013年11月08日

HAKODATEアカデミックリンク2013のお知らせ

 11月9日(土)、はこだて高等教育機関合同研究発表会・アカデミックリンク2013が開催されます。市内8高等教育機関と函館市で構成するキャンパス・コンソーシアム函館の主催によるもので、本校学生も下記の内容で2チームによるグループ発表を行います。
 学生による、日ごろの研究成果や課外活動についての発表です。函館の若い力が集結します。是非お越しください。

日時:平成25年11月9日(土) 11:00~16:00
場所:函館市青年センター
   函館市千代台町27-5 0138-51-3390

<ブースセッション>
 函館とロシアの交流史
 ―チーム・函館とロシア 11:00~16:00
 

本校の周辺には、ハリストス正教会、旧ロシア領事館、ロシア人墓地といったロシアゆかりの場所があります。今回はビデオでこれらの場所をロシア語で紹介します(日本語の字幕付き)。ブースでは「函館とロシアの交流史」パネルを展示するほか、クイズも行います。函館とロシアの交流史やロシア語に興味をもつきっかけになれば幸いです。

   
<ステージセッション>
 ロシア語で函館を唄おう 
 ―チーム・コール八幡坂 13:30~15:30の間

 

函館市民に長く親しまれている「はこだて賛歌」!これをロシア語に翻訳し、本邦初演いたします。ロシア語で歌われる函館の心をお聞きください。もう一つ、翻訳不可能と思われた「函館いか踊り」もロシア語に完訳!おどりと共にロシア語のリズムで歌われる「いか踊り」をお楽しみに!


コール八幡坂の練習風景

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2013年10月23日

またまたラジオ「NHKワールド」にデルカーチ先生が出演

 ラジオ「NHKワールド」10月20日(日)の放送に本校デルカーチ・フョードル副校長が電話出演しました。6月につづき、2回目のリポートです。
 今回は函館に残るロシアとのドラマティックな歴史について。初代駐日領事・ゴシケーヴィチと、東京駿河台の「ニコライ堂」の名で親しまれ、日本正教会の礎を築いた聖ニコライ・ヤポンスキーという、函館に大変ゆかりの深い二人の人物を中心に紹介しています。

 NHKワールドは海外に日本の情報を放送しているラジオ番組で、ロシア向けのロシア語放送もあります。
 今回の放送はこちらから20 октябряのПослушать をクリックすると聞くことができます。ロシアの作家ウラジミル・ソローキン氏のインタビューに続き、登場しますのでどうぞお聞きください。


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2013年10月08日

北海道新聞夕刊コラム「魚眼図」に連載

 北海道新聞夕刊の文化面に毎日掲載されているコラム「魚眼図」。道内の大学教員が交代で執筆を担当していますが、その一人として、このたび本校のイリイン・セルゲイ校長が加わることになりました。
 第一回目が10月8日(火)に掲載されました。「私とペレストロイカ」と題して、イリイン校長が日本と関わるようになった自分の運命について語っています。
 これから不定期で掲載されますので、道内にお住まいの方はどうぞご覧ください。

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2013年10月03日

ミリオン・ズビョースト 第77号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第77号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイナ・タチヤーナ准教授による「今日のウラジオストク」です。この夏、帰省したタチヤーナ先生による最新の街の様子、現地で活躍する函館校の二人の卒業生についても書かれています。
 また、同じくウラジオストクに出張・研修で滞在した倉田有佳 准教授・学務課長による「ウラジオストク訪問記」もあり、今号はウラジオ情報満載です。
是非ご一読ください。

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2013年09月24日

はこだてグルメサーカス

 9月7日(土)、8(日)、大門グリーンプラザで開催された「はこだてグルメサーカス」。天候にも恵まれ、二日合わせて17万人もの市民で賑わいました!

 函館日ロ親善協会が出店した姉妹都市・ウラジオストク市のブースでは、親善協会若手会員と極東大学の教職員がボルシチとピロシキの販売を行いました。
 昨年は早々に売り切れてしまったため、今年は数を増やしましたが、10時開店と同時に長い行列ができました。



 200個用意したピロシキは、2日とも1時間で完売。ボルシチも150食ほどに増やしましたが、午後早々には売り切れてしまう盛況ぶりでした。
 「昨年、買えなかったので今年は早めに来た」と言って並んでくれたお客様も何人かいらして、感激です。買いそびれたお客様、ごめんなさい。

 またお客様の中には、ボルシチの上にかけたスメタナ(サワークリーム)の作り方を熱心に聞いてくる方もあれば、ボルシチの色がなぜ赤いのか、辛いスープではないのか、などといった質問があり、これがロシアの食文化への理解を深める機会にもなりました。
 多くのご来場、誠にありがとうございました!


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2013年09月10日

はこだてカルチャーナイト2013のご案内

 10月4日(金)、市内の文化施設や教育施設などを夜間開放し、家族そろって地域の文化に触れる催し、「はこだてカルチャーナイト2013」が開催されます。
 ふだん何気なく通り過ぎていても、見る機会がなかった建物や入りづらかった公共施設を見学する絶好の機会であり、各施設趣向を凝らした内容で、様々な体験をすることができます。
 本校は今年もこのイベントに参加します。昨年は多くの家族連れでにぎわいました。みなさまのご来校をお待ちしております。
 秋の夜長、地域の文化を探検しにでかけませんか?

日 時:平成25年10月4日(金) 17:30~20:00

場 所:ロシア極東連邦総合大学函館校ロシアセンター

* かんたんロシア語
ロシア語のアルファベット表を参考にして、自分の名前カードを作ってみましょう。英語と似ているけれど、ちょっと違う、キリル文字で書くと不思議な感じになります。

* ロシア民族衣装試着体験
美しいロシアの民族衣装を着て、お手持ちのカメラや携帯電話で記念撮影してください。衣装は男・女・子ども用と取りそろえています。

* ロシア民芸品の展示、DVD上映、ウラジオストク市パネル写真展



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2013年09月02日

はこだてグルメサーカス2013のご案内

 函館日ロ親善協会では、昨年に引き続き「はこだてグルメサーカス」に参加します。大門グリーンプラザ会場で開催される「開港都市と姉妹都市のひろば」に出店し、ウラジオストク市の紹介とともにボルシチとピロシキの販売を行います。
 昨年はお得なセット販売のみでしたが、リクエストにお応えして単品販売もいたします。ボルシチ、ピロシキともお持ち帰りができますので、おみやげにもどうぞ。
 函館と姉妹・友好都市関係にある国や日本全国のご当地グルメが楽しめるグルメサーカスに、ぜひお越しください!
 

<ウラジオストク市・函館日ロ親善協会のブース>
日  時:平成25年9月7日(土) 10:00~17:00
               8日(日) 10:00~16:00
場  所:大門グリーンプラザ 開港都市と姉妹都市のひろば
メニュー:ボルシチ           400円(各日100食)
      ピロシキ(肉)        200円(各日200個)
      ボルシチ・ピロシキセット 500円

*昨年は早めに完売してしまいました。今年は昨年より数量を増やしておりますが、売り切れの心配がありますので、お早目のご来店をお待ちしております。



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2013年08月22日

北方四島訪問交流事業に参加して

 8月15日、北方四島交流訪問事業に先立ち、根室にて行われた事前研修会に参加させていただきました。元島民の方や、元島民の2世3世の方々、政府関係者の方々が一堂に介し北方領土の歴史についてや領土問題解決に向けての講話を聞き、簡単なロシア語講座を行いました。会が進むにつれて、普段立ち入ることができない地に、私は本当に行くのだなと実感が湧いていきました。


 次の日、いよいよ私たち訪問団は今回乗船する「えとぴりか号」と対面しました。エトピリカとは根室半島や北方四島に分布している黒い体にオレンジ色のくちばしが特徴の海鳥で、船内のいたるところにエトピリカの絵が描かれていました。アイヌ語で「ピリカ」とは「美しい」の意味で、まさにその言葉通り船内は非常にきれいで設備も素晴らしく、この船で島に渡るのだなあ、と感動したのを覚えています。


 他の参加者の方々と挨拶したり、船内を探索しているうちに出航の時間となったのですが、船はなかなか出航できませんでした。何故かというと当日の根室の天気は悪く、湾の中でさえ風のせいで波がせわしなく揺れている状況でした。国後島や択捉島、そして海上の天気も良くなかったため、非常に残念でしたが、今回の訪問は中止となってしまいました。
 船に乗ればすぐそこに島があるのに、天候に阻まれ、近くて遠い場所という感じがしました。また機会があれば是非行ってみたいです。


 中止が決定した後、短時間ではありましたが船内にて参加者の交流会が行われ、元島民の方の体験談を聞きました。当時の島では、お金ではなく物々交換で生計を立て、魚が獲れた時も地域の人たちで分け合い生活していたそうです。島を追われた後、サハリンに移されたそうなのですが、そこで生きていくためにはお金が必要だという現実を突きつけられ、非常に苦労したというお話をされていました。
 今回は残念な結果となってしまいましたが、貴重な話や体験談を聞くことができてよかったと思います。根室に行ったのも初めてだったのですが、町の案内図や、看板にロシア語表記がされていて、ロシアと密接な地域だという事が一目で分かりました。短期間の滞在の間にも、ロシア人の漁師を見かけました。彼らにとっては根室は、重要な生活の拠点のようです。
 今後、領土問題が解決され、二国の人々が平和に暮らしていけるようになってほしいです。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科4年 鍋谷 真依

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2013年08月03日

ロシア語で村上春樹を読んでみましょう!


 現在、世界中で一番注目される日本人作家と言えば村上春樹氏ですが、ロシアでもまた大人気です。このたび、下記小説のロシア語版・計7冊が寄贈され、図書室に開架しています。

 村上作品の多くをロシア語に翻訳をしているコワレーニン・ドミトリーさんは極東大学東洋学部日本語学科の卒業生で、函館校イリイン校長の教え子です。コワレーニンさんはロシアにおけるハルキ・ブームの火付け役と言われ、村上氏のサハリン旅行にも同行する親しい間柄。今回寄贈された本もすべてコワレーニンさんの翻訳によるものです。

 装丁も、とても素敵な本たち。学生のみなさんは、ちょうどこれから夏休み。時間のあるこの時期に村上作品をロシア語で読んで、コワレーニンさんの翻訳術を学んでみるのもいいかもしれませんよ。


 「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」
 「ねじまき鳥クロニクル」
 「スプートニクの恋人」
 「海辺のカフカ」
 「1Q84 book1~3」

以上、計7冊

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2013年07月11日

ミリオン・ズビョースト 第76号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第76号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、4月に着任した倉田有佳 准教授・学務課長による「私の『ウラジオストク物語』」です。自己紹介を兼ね、自身の転機となったウラジオストクや極東大学とのかかわりについて書いています。

 また、同じく4月から函館校に仲間入りした1年生による投稿「本校に入学して」も載っています。それぞれが新しい環境に戸惑いながらも、熱意を持ってロシア語を習得しようとする姿が伺えます。是非ご一読ください。

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2013年07月03日

ビブリオバトルin科学祭 校内予選会開催!

ビブリオ 毎年夏に行われる「はこだて国際科学祭」が、今年は“みんなの食卓”をテーマに8月17日(土)~25日(日)に開催されます。そのイベントの一つとして今年初めて、市内8高等教育機関が加盟するキャンパス・コンソーシアム函館(CCH)の図書館連携プロジェクトチームが「CCHビブリオバトルin科学祭」を開催することとなりました。

 CCH図書館連携プロジェクトチームでは昨年初の試みとして、学生による合同研究発表会「HAKODATEアカデミックリンク」と同時開催でCCHビブリオバトルを開催したところ、5校から学生が参加し、好評でした。

 昨年以上に知的書評合戦・ビブリオバトルというゲームが認知されたこともあり、校内予選会には4名の学生が果敢に出場、熱戦を繰り広げました。
 小説・講義録・画集など思い思いの本を携え、力のこもった発表が行われた結果、聴衆と発表者の挙手によりロシア地域学科3年の佐野晃さんの「勝間和代の日本を変えよう」がチャンプ本に選ばれ、8月の本選に挑むことになりました。佐野さんは昨年の校内予選でも優勝、アカデミックリンクでの発表にも進んでおり、今年も善戦が期待されます。

 ビブリオバトルは読書欲を刺激される楽しいイベントです。普段自分では読まないタイプの本でも、手に取ってみようかな、という気持ちになりますよ。是非本選に足を運び、学生たちの熱弁に耳を傾けてください。

CCHビブリオバトルin科学祭
日 時:平成25年8月24日(土) 14:00~15:00
会 場:文教堂書店函館昭和店
対 象:学生・一般市民(大人向け)
テーマ:「食」または「科学」に関連する本のプレゼンです。

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2013年06月22日

ビジネスセミナー講師の渡辺さんがFMいるかに出演

 本校で学生向けにビジネスセミナーを開催している川重商事株式会社顧問 渡辺善行さんが6月17日(月)放送のFMいるか「暮らしつづれおり・人ネットワーク」にゲスト出演しました。

 放送の模様とパーソナリティー・山形敦子さんのコメントはこちらから。

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2013年06月21日

ラジオ「NHKワールド」にデルカーチ先生が出演

 ラジオ「NHKワールド」6月16日(日)の放送に本校デルカーチ・フョードル副校長が電話出演しました。函館の街についてレポートしています。
 NHKワールドは海外に日本の情報を放送しているラジオ番組で、ロシア向けのロシア語放送もあります。デルカーチ先生が函館の夜景や和洋折衷建築、イカ漁についてなど、函館の魅力を紹介しています。
 放送はこちらから16 июняのПослушать をクリックすると聞くことができます。ロシア文化フェスティバル日本組織委員会・長塚英雄事務局長のインタビューに続き、登場しますのでどうぞお聞きください。

ラジオ「NHKワールド」
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/russian/top/podcasting.html

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2013年06月17日

学校紹介パンフレットを更新しました

 函館校のホームページに掲載している電子版・学校紹介パンフレットを平成25年度のものに更新しました。函館校で配布している紙のパンフレットと同じものをホームページから簡単にご覧いただくことができます。
 入学を検討している方で紙版のパンフレットをご希望の場合には郵送も可能ですので、資料請求フォームに必要事項をご記入の上、お申し込みください。

平成25年度版学校紹介パンフレット
http://www.fesu.ac.jp/infoschool/index.html

資料請求はこちらから
http://www.fesu.ac.jp/mail/request.html

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2013年06月07日

第16回はこだてロシアまつり日程のお知らせ

 ここ数年7月に開催していた「はこだてロシアまつり」は、今年度は来年2月に行う予定です。
 詳細は決まり次第ホームページでお知らせします。趣向を変えたプログラムを検討中ですので、どうぞお楽しみに。

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2013年05月30日

FMいるか出演のお知らせ

 本校イリイナ・タチヤーナ准教授がFMいるかの番組「スムージー・ディライト」に6月のマンスリーゲストとして出演します。「スムージーメイト」というコーナーで、函館に住む外国人が月替わりで登場し、函館の印象や自国の文化などをパーソナリティーの伍楼康広さん・木村保絵さんとともに紹介します。
 毎回、「今週の言葉」として、函館市民が知っておきたいロシア語のあいさつなども練習します。
 函館地域のみの放送となりますが、どうぞお聞きください。

FMいるか「スムージー・ディライト」
「スムージーメイト」のコーナー
日 時:平成25年6月7、14、21、28日
     いずれも金曜日の9:15~9:25ごろ
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校 准教授 イリイナ・タチヤーナ

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2013年05月23日

カザフスタンの絵皿

 函館校では、来校したお客様よりたくさんのお土産をいただきます。ロシアはもちろん、旧ソ連の国々、ウズベキスタンやタジキスタンなどからも、お国柄を表す民芸品をいただくことがあり、図書室に飾っています。

 今回、市内在住の方からカザフスタンの絵皿を寄贈していただきました。素敵な箱に入った4枚組の絵皿で、それぞれラクダや馬に乗って移動する人が描かれています。


 シルクロードを行くエキゾチックな旅の様子が伝わってきます。


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2013年05月21日

「2013オープンキャンパス」のお知らせ

 ロシア極東大学函館校では、本校への進学を考えている方や保護者を対象に、年3回の「オープンキャンパス」を開催しています。
 ロシア人教員と現役学生による模擬授業をはじめ、学校生活の紹介や、社会人として活躍する卒業生による就職の話などもあり、入学をご検討中の方には、きっと参考になるはずです。
 気候もいい季節です。疑問に思うところを教職員に直接聞くこともできますので、この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?
 スケジュールが合わない、という方は、随時個別の学校見学も受け付けています。どちらも事前にお電話またはメールで事務局までお申し込みください。

 詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

オープンキャンパス 
第1回 2013年6月22日(土)  13:00~15:30
第2回 2013年8月 3日(土)   13:00~15:30
第3回 2013年10月20日(日) 10:00~12:30

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2013年04月12日

ミリオン・ズビョースト 第75号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第75号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、アニケーエフ・セルゲイ教授による「ロシア料理の『驚き』」です。みんなが大好きなロシア料理の特徴や背景について語られます。ある国の食文化を調べることは、その国の国民性についても調べるということ。読んでみると、今まで知らなかった「驚き」が見つかりますよ。

 また、3月末で退職した図書室司書の吉崎侑さんからの寄稿や、3月16日に行われた卒業式での卒業生答辞も掲載しました。是非ご一読ください。

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2013年04月10日

教職員歓送迎会

 今年の函館はまだまだ寒さが残っているとはいえ、カレンダーは4月になりました。春は出会いと別れの季節ですが、函館校の教職員にも異動があり、歓送迎会が行われました。

 3月末で図書室司書の吉崎侑さんと、事務局の長谷川吉秀・学務課長が退職しました。
吉崎さんは平成11年から14年間という長きに渡り、いつも私たちを図書室で温かく迎え、学生生活をサポートしてくれました。ロシアまつりなどイベントでも、学生とともに働き、時には良き相談役にもなってくれました。ロシアから留学生が来た時には書道の講師も務めました。

 長谷川さんは平成22年以来3年間、自治会活動や進路相談などで学生を支えてくれました。特に、元音楽教員として、ロシア人留学生に日本の歌を教えたり、卒業式や入学式で歌う国際学生歌「ガウデアムス」の合唱を指導し、式では美しい3部合唱のハーモニーが流れることなどは、長谷川さんが着任するまではないことでした。式が一層厳かなものになったと、臨席した人々からも好評でした。

 お二人には先ごろ卒業した学生を含む在校生から集められた、心のこもったメッセージが贈られました。極東大学を離れても、今後はサポーターとして、まだまだ私たちを応援してくれることと思います。

 また、新しい学務課長ならびに授業も担当する准教授として、4月1日より倉田有佳さんが仲間入りしました。倉田さんは今まで本校には非常勤講師や国家試験委員会委員長として、また函館市職員として関わってきましたが、今後は極東大学の一員として、さまざまな分野での活躍が期待されます。どうぞよろしくお願いします。


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2013年03月05日

ニコーロ・ウーグレシュスカヤ正教大学学長が来校

 3月5日(火)、モスクワのニコーロ・ウーグレシュスカヤ正教大学ルビン学長ほか6名が来校し、イリイン校長・デルカーチ副校長と意見交換を行いました。
 この大学は正教会の司祭を育てるところだそうで、今回は日本正教会の礎を築いた聖ニコライの命日にあたる2月16日の祈りのために来日したそうです。函館ハリストス正教会のニコライ神父の案内で来校し、イリイン校長が過去に故アレクシーⅡ世総主教やラブロフ外務大臣が来校した時の写真パネルなどを見せながら、学校の概要を説明しました。
 ルビン学長は、日本にロシアの大学の分校があり、日本人が学んでいることに興味を持ったようで、日本とロシアの文化交流についてなど、様々な質問がありました。


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2013年01月16日

ロシアンホットバザール カフェ・メニュー発表!

 1月19日(土)、20日(日)開催の2013ロシアンホットバザールでは、冬ならではの体も心も温まるロシア料理でみなさまの来場をお待ちしております。
 ボルシチは20(日)のみの販売となりますのでご注意ください。また、十分な数はご用意しますが、売り切れる場合もありますので、お早目のお越しをお待ちしております。

ロシアンカフェ  11:00~15:00

<メニュー>

ピロシキ(肉)      150円
 〃  (キャベツ)   150円
 〃  (リンゴ)     150円

ロシアの揚げパン、中身は3種類あります。日本ではひき肉が一般的ですが、実はロシアで一番人気があるのはキャベツです。よく炒めたキャベツは甘みがあっておいしいですよ。リンゴはデザート感覚で。
お持ち帰りもできますので、おみやげにもどうぞ!

ロシアンティー(ジャムつき) 100円

日本では紅茶にジャムを混ぜるもの、という認識ですが、ロシアではジャムをスプーンで食べながら、紅茶を飲む、というのが普通です。
ジャムはイチゴ・ブルーベリー・ラズベリー・桃など、なんでもOKです。
別々に口に入れた方が、それぞれのおいしさが引き立ちますし、中に入れてしまうとにごって美しくありません。ぜひ、本場のロシアンティーをお試しください!

オレンジジュース  100円

ボルシチ 350円  *20(日)のみ

ロシア料理と言えば、何といってもボルシチです。ロシアでは家庭ごとにそれぞれのボルシチがあります。ビーツが独特の赤さと甘みを加えます。キャベツ・玉ねぎなど野菜もたっぷり入り、冷えた体を温めてくれます。寒いロシアの冬も、ボルシチを食べると乗り切れますよ。

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2013年01月11日

ミリオン・ズビョースト 第74号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第74号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイン・ロマン講師による「大学生への褒め言葉」。何とも意味深なタイトルですが、函館校の学生の特徴がよく描かれている文章です。

 また、好評の「ロシア料理レシピ」は、アニケーエフ先生の千切りキャベツのサラダです。とっても簡単ですが、アレンジ次第でロシアっぽくなりますよ。
そのほか、10~12月の日ロ親善協会の活動報告も載っていますので、是非ご一読ください。

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2013年01月07日

FMいるか出演のお知らせ

С Новым годом(新年おめでとうございます)!
今年も「極東の窓」をよろしくお願いいたします。

 1月19日(土)、20日(日)に開催されるイベント「2013ロシアンホットバザール」について、教職員がFMいるかに出演して紹介します。函館地域のみの放送となりますが、どうぞお聞きください。

FMいるか「土曜とラジオ」内
「国際交流ワンワールドウェーブ」
平成25年1月12日(土) 11:10~11:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校 副校長 デルカーチ・フョードル
    北海道国際交流センター 事務局長 池田誠

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「暮らしつづれだより」
平成25年1月16日(水) 11:40~11:50
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大渡涼子

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2012年12月27日

2012年のこと

 毎年、暮れにはこの1年のことを振り返ります。今年はあまり大きな出来事はなかったけれども、こうして見ると日々、様々なことをしてきたと思います。

 今年印象に残った出来事と言えば、9月にあったロシア正教会最高指導者・キリル総主教の来函でしょう。日本に正教を広めた聖ニコライ永眠100年の記念式典と、東日本大震災で甚大な被害を受けた東北地方で祈祷を捧げるための来日でした。函館に滞在したのはわずか4時間ほどでしたが、聖ニコライの足跡をたどるという意味で、総主教はクラスノヤルスクから専用機でまず函館に入り、それから東京へと向かいました。私たちは信徒ではありませんが、ロシア語を学ぶ者として特別に函館ハリストス正教会の中に入れていただき、祈祷の場に立ち会うことができました。とても荘厳な空間でしたが、人々が平和と家族の無事を祈る気持ちは、聖ニコライが来日し祈りを捧げた150年以上前と同じでしょう。
 当日のハリストス正教会には総主教がここにいることを示す緑色の旗が、日ロ両国旗とともに掲げられていました。後ろに見えるのはフランス人司祭が開いた元町カトリック教会、その向こうに函館の街が広がっています。極東大学のあるここ元町には、ロシア、フランス、アメリカ、イギリスの教会、そして日本の寺院がひしめいています。このように宗派が違う教会が並びあっている場所は、世界的にもめずらしいのだそうですが、この辺りは江戸時代の開港の時からそういう場所なのです。

 もう一つ、今年の出来事で思い出すのは、「森は海の恋人運動で知られる畠山重篤さんをお招きして、講演会を開いたことです。市内各団体のご協力を仰ぎながら、7月のロシアまつりの時に開催することができました。
 気仙沼市でカキの養殖を生業としながら20年以上も前から、森や海の環境保全に取り組んでいる畠山さん。東日本大震災で養殖場は壊滅的な被害を受け、身内を失いながらも再び立ち上がり、精力的に養殖の仕事も「森は海の恋人運動」も進めておられます。
 どうして極東大学が畠山さんのようなすごい方を呼ぶことができたのか?とよく聞かれましたが、畠山さんの書いた児童書「カキじいさんとしげぼう」のロシア語版を作る際の翻訳を、本校のグラチェンコフ・アンドレイ教授が担当したご縁で、と答えてきました。ではなぜ、翻訳の依頼がうちに来たのか、と問われれば、ご本人は照れるかと思い、あまり公にしませんでしたが、重篤さんの弟・重人さんが今年3月に函館校のロシア語科を卒業した学生だったからです。定年退職後に函館で一人暮らしをしながら立派に勉学に励まれ、若い学生たちや教職員からも慕われました。仙台に戻った今も、ロシア語の勉強を続けているそうです。
 講演会には大変な反響がありました。世界中の人々に森や海の大切さ、循環の仕組みを知ってもらいたいという畠山さんのわかりやすく愛のあるお話、そして恐ろしい震災の現実も冷静に受け止め、ひょうひょうと語られる姿に会場はすっかり魅了され、終了後に行った著書の販売は急遽サイン会となり、行列ができました。

 本当は講演会までにロシア語版が完成するといいな、と思っていたのですが、当日には間に合いませんでした。編集作業の遅れと、畠山さんがフランスを訪れることになり、先にフランス語版を作ることにしたため、と聞いています。畠山さんの養殖場と「森は海の恋人運動」は、かのルイ・ヴィトン社の支援を受けており、「カキじいさんとしげぼう」の各国語版の出版に関してもその援助がされています。「カキじいさん―」は未来をになう子どもたちに読んでもらうために、これからも韓国語やポルトガル語など、さまざまな国の言葉に翻訳される予定だそうです。
 ところで、遅れていた「カキじいさんとしげぼう」のロシア語版、“Дед Устрица и Сигэбо” がようやく完成し、私たちの手元に届きました。ちょっと遅いクリスマスプレゼントのようで、とても大切な贈り物となりました。今までに日本語・英語・フランス語版が出版されていますが、手にしたロシア語版はキリル文字のせいか、とても重厚な感じがする、素敵な仕上がりとなりました。文字の持つ力でしょう。日本の海につながるアムール川流域の、そしてロシア全土の子どもたちにもこのメッセージが届くように、というのが畠山さんの願いです。

 こういう活動を見ていると、日ごろは日本がどうとか、ロシアがどうだとか言ってはいますが、海や空に目に見える線が引いてある訳でもなく、狭い地球、どこもつながっているのだとつくづく感じます。
極東大学もまだまだいろいろな可能性がある大学にすべく、みなさまのご協力をいただきながら日々の仕事を積み重ねていきたいと思います。来年もどうぞよろしくお願いします。

ロシア極東連邦総合大学函館校

事務局  大 渡 涼 子

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2012年12月26日

2013ロシアンホットバザールのご案内

 
 1月19日(土)、20日(日)の二日間、極東大学と財団法人 北海道国際交流センター(HIF)、函館日ロ親善協会などが共同でイベントを開催します。極東大学とHIFは同じ建物内にあり、普段から協力関係にありますが、一緒にイベントを開催するのは初の試みです。“ロシアと言えば”の極東大学と、“世界を相手に国際交流と言えば”のHIFが強力なタッグを組みます。
 親子で参加できる料理教室やマトリョーシカづくり、年代を問わず愛される映画、コンサートなど楽しい催しがいっぱいです。
 さらに極東大学への入学を検討している方、少しでも興味のある方のために、スタッフがお答えする進学相談会やロシア語会話のクラスも実施します。
 いつものロシアまつりとは違った、冬のイベントならではの“心もからだも温まる”プログラムでみなさまのお越しをお待ちしております。

2013ロシアンホットバザール

日時:2013年1月19日(土)、20日(日)
   11:00~15:00

場所:ロシア極東連邦総合大学函館校(函館市元町14-1)
   *駐車場に限りがありますので、公共交通でお越しください。

主催:2013ロシアンホットバザール実行委員会
     財団法人 北海道国際交流センター
     ロシア極東連邦総合大学函館校
     函館日ロ親善協会

協力:在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所

内容:
<1日目>
   11:00~12:40 ロシア映画「両棲人間」
              悲恋を描くSFファンタジー・1961年作
               500円・要申込み

   11:30~12:30 ロシア料理教室「ペリメニ」
              ロシア餃子を作ります。お持ち帰りもできます。
               限定20名 500円・要申込み

   13:00~13:30 ロシア語で話そう「ロシア語会話」
               限定10名 無料・要申込み

   14:00~15:00 ロシア民謡コンサート
              引地桂子さん(ソプラノ)、高橋セリカさん(ピアノ)
               無料・申込み不要

<2日目>
   11:00~12:30 ロシア映画「海賊20世紀」
              70年代のソ連で人気を博したアクション映画
               500円・要申込み

   11:00~12:00 羊毛を使ってマトリョーシカづくり
              フェルトを針で刺して、小さなマトリョーシカの
              マスコットを作ります。
               限定10名 500円・要申込み

   13:00~13:30 ロシア語で話そう「ロシア語会話」
               限定10名 無料・要申込み

   14:00~14:30 函館童謡の会プチコンサート「ロシアの合唱曲」
               無料・申込み不要

   14:30~15:00 エコールドバレエ・マユミ教室によるロシアバレエ
              「チャイコフスキー作 くるみ割り人形・眠れる森の
              美女/小作品」ほか 
               無料・申込み不要

   終日       ロシア料理を食べよう!手作りボルシチの販売

<2日間とも・11:00~15:00、申込み不要>
   ロシア雑貨販売
   ロシア極東大学進学相談会
   ロシア語で書こう「ネームカードづくり」
   日露2か国語でのDVD上映
   「実行寺の小坊主・とっ珍さんはおおいそがし」
   ロシアンカフェ(ピロシキ・ロシアンティ・オレンジジュース)
     

*人数限定や事前申し込みが必要なものもありますのでご注意ください。
  空きがある場合は当日でも受け付けます。

*詳細は案内チラシをご覧ください。
 お申し込みの場合はチラシをプリントアウトして申込書をFAXするか、メール、電話にて下記まで必要事項をお知らせください。

≪お申込み・お問い合わせ≫
2013ロシアンホットバザール実行委員会
 
   財団法人 北海道国際交流センター内
    TEL:0138-22-0770 FAX:0138-22-0660
    E-mail:info@hif.or.jp

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2012年12月20日

「北方領土を知るつどい」のご案内

 社団法人北方領土復帰期成同盟渡島地方支部主催による勉強会が、下記のとおり開催されます。

日 時:平成24年12月22日(土) 14:00~15:00

場 所:サン・リフレ函館 中会議室
      函館市大森町2-14

内 容:渡島地方支部北方領土返還要求運動の報告

     講演「資料・史跡からたどる函館とロシア210年の交流史」
     講師 函館日ロ交流史研究会
          世話人 倉 田 有 佳 氏(本校非常勤講師)
 
     ほか

参 加:無料

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2012年11月06日

CCHビブリオバトル~学生による本のプレゼン~開催決定!

 キャンパス・コンソーシアム函館(CCH)の図書館連携プロジェクトチームである「ライブラリーリンク」が主催するビブリオバトルが下記の日程で開催されます。当日は同じくCCHが主催するアカデミックリンク2012との同時開催です。
 ビブリオバトルは誰でも楽しめる本の紹介コミュニケーションゲームとして2007年に京都大学から広まりました。自分が人に勧めたい本のプレゼンテーションを行い、聴衆による投票で一番読みたくなった“チャンプ本”を決定します。今では全国各地で開催され、多くの人の読書欲を刺激しています。このたびCCHでも加盟する市内各校から代表が出場し、初めて開催することとなりました。
 これに先立ち、本校では9月に校内予選会を開催し、代表を選びました。本選にはロシア地域学科2年佐野晃さんが出場する予定です。
 自分ではなかなか手に取らないタイプの本、読みたい本がきっと見つかりますよ。是非ご来場ください!

日時:平成24年11月10日(土) 15:30~16:30
場所:函館市青年センター 2F会議室
参加:自由ですが、最後に挙手による投票を行うため、スタートからの
    参加が望ましいです。

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2012年11月02日

HAKODATEアカデミックリンク2012のお知らせ

 11月10日(土)、はこだて高等教育機関合同研究発表会・アカデミックリンク2012が開催されます。市内8高等教育機関と函館市で構成するキャンパス・コンソーシアム函館の主催によるもので、本校学生も下記の内容で2チームによるグループ発表を行います。
学生による、日ごろの研究成果や課外活動についての発表です。函館の若い力が集結します。是非お越しください。

日時:平成24年11月10日(土) 11:00~16:30
場所:函館市青年センター
   函館市千代台町27-5 0138-51-3390

<ブースセッション>
 ソ連・ロシアの宇宙開発の歴史
 ―チーム・ガガーリン 11:00~16:30

 旧ソ連とロシアの宇宙開発の歴史や、開発に大きく関わった人物について、また現在、世界が抱える宇宙開発における問題についてビデオで紹介します。ビデオの翻訳は先生方の協力の下、すべて学生たちの手で行いました。世界初の有人宇宙飛行を成功させたガガーリンが搭乗した宇宙船「ボストーク1号」や「ソユーズ」の模型も作成中です。日本ではなじみのない名前も多いと思いますが、ぜひブースに立ち寄り、私たちの研究をご覧ください。
   

<ステージセッション>
 ロシアアニメ「ジーハルカ」の吹き替え 
 ―チーム・訳者小屋 15:00頃(予定)
 

 
 2006年制作のロシアアニメ作品「ジーハルカ」を翻訳し、ライブ吹き替えをします。いたずら好きな女の子ジーハルカと、彼女を食べようとたくらむキツネ、かわいい動物たちが織りなすコメディをお楽しみください。 

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「函館西部地区総合芸術祭」のお知らせ

 地域の文化発展と交流を目指し、保育園から大学・町内会までが集まって日ごろの活動の成果を発表する芸術祭が下記日程で開催されます。

展示部門ではロシア人留学生による書道展や、ロシアの民芸品・衣装の展示を行います。

 演奏会では、合唱サークル「コール八幡坂」が来函中のロシア人留学生とともにロシア語による合唱を披露します。

この機会に是非、見にいらしてください。


<展示部門>
日  時:平成24年11月9日(金)~12日(月)
      9:00~19:00(最終日は15:00で終了)
場  所:函館市地域交流まちづくりセンター 2F
      函館市末広町4-19
内  容:各団体による作品展示(絵画・書道・陶芸・工芸品等)

<演奏会>
日  時:平成24年11月11日(日) 10:00~12:00
場  所:北海道函館西高等学校体育館
      函館市元町7-17
内  容:各団体による音楽発表と会場合唱
      ロシア極東大学・コール八幡坂出演 10:15頃
      合唱「わにのゲーナの歌」
         「一人ぼっちのガルモン」 
        


参加団体:駒止保育園、谷地頭保育園、遺愛幼稚園、元町白百合幼稚園、龍谷幼稚園、函館市立青柳小学校、函館市立西中学校、北海道函館西高等学校、ロシア極東連邦総合大学函館校、大町町会、弥生町会、第1船見町会、第2船見町会

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2012年10月25日

ロシア人留学生と対面式!

 今年もウラジオストク本学付属東洋学大学で学ぶ学生たちが函館校にやってきました。全員4年生の女子4名です。
 10月23日(火)、ウラジオストクからソウル経路で函館空港に到着した彼女たちは、そのまま函館校に直行し、早速自治会主催による対面式で学生や教職員から歓迎を受けました。

 自治会役員を代表し、ロシア地域学科4年の鈴木竜斗さんが「みなさんが来るのを待っていました。いつも留学生たちは函館から帰るとき、『まだ帰りたくない』と言ってくれます。今回もそうなるよう、楽しい思い出をたくさん作りましょう」と歓迎のあいさつをして、全員に花束が贈られました。
 留学生は日本語で自己紹介し、函館校の学生も一人ひとりがロシア語で、自分の趣味や留学生と一緒にやってみたいことなどを話しました。
 前日雪が降ったというウラジオストクから来た留学生たちは「函館は暖かい」と言って旅の疲れも見せず、早速学生たちとともに大学周辺の散歩に出かけました。24日間という短い期間ですが、楽しく充実した留学生活になりますように。

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2012年10月16日

今年度最後!オープンキャンパスのお知らせ

 函館校では入学を検討している方を対象に、年3回のオープンキャンパスを開催しています。次回 10月28日(日)は今年度最後のオープンキャンパスとなりますので、この機会に「ちょっとでも興味がある」、「いろいろ質問してみたい」とお考えの方は、どうぞ気軽に参加して、進路の決定に役立ててください。

 この日はロシア人教員と現役学生による模擬授業をはじめ、学校生活の紹介や、社会人として活躍する卒業生による仕事紹介などもあり、きっと参考になるはずです。
 特に今回はロシア本学から留学中のロシア人留学生4名も参加する予定です。日本語を学んでいる学生たちですので、会話には問題ありません。ピロシキを食べながら、ロシアについて質問するのもいいでしょう。また、彼女たちの話す美しいロシア語の響きに触れるなど、異文化交流のチャンスでもあります。
 申し込み方法など、詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

オープンキャンパス 
第3回 2012年10月28日(日) 10:00~12:30


昨年の留学生と函館校の学生たち

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2012年10月03日

ミリオン・ズビョースト 第73号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第73号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、パドスーシヌィ・ワレリー教授による「函館生まれのロシア人」です。日本で初めて誕生したロシア人、ニコライ・マトヴェーエフの生涯について書かれています。

 また、9月にビザなし交流で国後島を訪問した学生のレポートや、最新の島の写真が掲載されています。そのほか、この夏の日ロ親善協会の活動報告も載っていますので、是非ご一読ください。

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2012年09月26日

はこだてカルチャーナイト2012のご案内

 10月5日(金)、市内の文化施設や教育施設などを夜間開放し、家族そろって地域の文化に触れる催し、「はこだてカルチャーナイト2012」が開催されます。
 ふだん何気なく通り過ぎていても、見る機会がなかった建物や入りづらかった公共施設を見学する絶好の機会であり、各施設趣向を凝らした内容で、様々な体験をすることができます。
 本校は今年もこのイベントに参加します。昨年は多くの家族連れでにぎわいました。みなさまのご来校をお待ちしております。
秋の夜長、地域の文化を探検しにでかけませんか?

日 時:平成24年10月5日(金) 17:30~20:00

場 所:ロシア極東連邦総合大学函館校ロシアセンター

* かんたんロシア語
 ロシア語のアルファベット表を参考にして、自分の名前カードを作ってみましょう。英語と似ているけれど、ちょっと違う、キリル文字で書くと不思議な感じになります。

* ロシア民族衣装試着体験
美しいロシアの民族衣装を着て、お手持ちのカメラや携帯電話で記念撮影してください。衣装は男・女・子ども用と取りそろえています。

* ロシア民芸品の展示、DVD上映など


はこだてカルチャーナイトについての詳細は、こちらをご覧ください。

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2012年09月25日

ビブリオバトル校内予選会開催!

 知的書評合戦・ビブリオバトルは、言わば読書の格闘技。

1.発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる。
2.順番に一人5分間で本を紹介する。
3.それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う。
4.全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員で行い、最多票を集めたものを『チャンプ本』とする。

 以上のルールで簡単に行うことができます。レジュメやパワーポイントなどは用いず、生の語りのみで勝負します。

 このビブリオバトルをキャンパス・コンソーシアム函館の図書館連携プロジェクトチームが企画し、市内の高等教育機関から学生代表が集まって戦うことになりました。そこで、我が極東大学の代表を決めるべく、校内予選会を9月21日(金)の放課後に開催しました。
 発表者は3人、それぞれが自信を持って薦める本を携え、熱く語りました。聴衆の投票により、ロシア地域学科3年の佐野晃さんが1位に選ばれ、11月に予定されている本選に挑むことになりました。
 会場からも普段自分では選ぶことがない本について話を聞き、読んでみたくなったとの意見が多数あがり、聴衆も刺激を受けたようです。もうすぐ読書週間(10月27日~11月9日)です。読書の秋にひたりましょう。

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2012年09月24日

はこだてグルメサーカス 2日目

 9月23日(日)、はこだてグルメサーカス2日目も朝から多くの市民で賑わいました!
 ウラジオストク市と函館日ロ親善協会のブースでは、極東大学の学生や卒業生、事務局員がお手伝い。1日目は早々に完売してしまったため、ボルシチを予定の倍の100食用意しましたが、すべて開店1時間ほどで売り切れてしまいました。
 楽しみにしていたお客様、ごめんなさい。多くのご来場、ありがとうございました!

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2012年09月22日

はこだてグルメサーカス 1日目

 9月22日(土)、はこだてグルメサーカス1日目は天気にも恵まれ、朝から多くのお客様で大賑わいです!
 ウラジオストク市と函館日ロ親善協会のブースで販売したボルシチ・ピロシキセットは開店から1時間半で予定の50セットが完売してしまいました!ボルシチのみ、急遽追加して400円で午後から販売します。
 明日23(日)も10時開店です。お早目のご来店をお待ちしております!!

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2012年09月19日

「はこだてグルメサーカス」のご案内

 函館市制施行90周年、北海道新聞社創刊70周年記念事業「はこだてグルメサーカス」が下記のとおり開催されます。
 函館日ロ親善協会では大門グリーンプラザ会場で開催される「開港都市と姉妹都市のひろば」に出店し、ウラジオストク市の紹介とともにボルシチ・ピロシキセットを販売します。
 また、お隣のユジノサハリンスク市と日本ユーラシア協会函館地方支部のブースではロシアのビール・ワインの販売も予定されています。函館と姉妹・友好都市関係にある国の名産品や函館と同じく開港都市として交流のある新潟・横浜・神戸・長崎や東北6県など、ご当地グルメが楽しめます。どうぞお越しください!

<ウラジオストク市・函館日ロ親善協会のブース>
日  時:平成24年9月22日(祝・土) 10:00~17:00
               23日(日)   10:00~16:00
場  所:大門グリーンプラザ 開港都市と姉妹都市のひろば
メニュー:ボルシチ・ピロシキセット 500円(各日限定50セット)

はこだてグルメサーカスの詳細はこちらをご覧ください。

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2012年09月18日

「小さい逃亡者」映画上映会のご案内

 神戸の「ロシア雑貨いりえのほとり」が主催する映画上映会が開催されます。
「小さい逃亡者」は1966年製作の日ソ合作で、ビデオ化もDVD化もされていない幻の映画です。それだけに今回のフィルム上映は大変貴重な機会です。
 1966年当時の時代背景を考えれば、ソビエトでの撮影など困難を乗り越えて日本とソ連が協力し合った社会的にも価値のある作品です。
 両親を失いヴァイオリン弾きの叔父に育てられている少年・健は、ある日叔父から「父親はモスクワで生きている」と聞かされる。ナホトカ、レニングラードをめぐりモスクワを目指す健と、ソビエトの人々とのあたたかな交流が始まる。長い長い旅の果てに父親の手がかりを得るが、そこで待っていた答えとは…。
 一日限り、1回のみの上映ですが、関西方面においでの方はどうぞお運びください。詳細はこちらをご覧ください。

日 時:2012年12月2日 13:00開場
場 所:神戸朝日ホール4F
チケット:1,000円
予約・お問い合わせ:ロシア雑貨いりえのほとり

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2012年07月27日

さようなら、ブロワレツ領事

 2007年の着任以来、5年に渡り在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所の所長を務めたブロワレツ・アンドレイ領事が離任することとなり、有志による送別会が開催されました。多くの人が集まり、それぞれにブロワレツさんとの思い出を語り合いました。

 任期中にはラブロフ外務大臣の来函やウラジオストクの軍艦アドミラル・パンテレーエフの入港、ロシア文化フェスティバルのオープニング開催など、大きな行事があり、ブロワレツ領事が受け入れ側として奔走しました。
 また、自身でヨットを所有し、津軽海峡を横断する青函カップヨットレースに毎年参加するなど、函館での生活を満喫されていました。
 領事館は極東大学と同じ建物内にあるため、私たちは家族のように接していました。毎朝教職員室に立ち寄り「みなさーん、おはようございます」とあいさつをしてくれましたが、今はそれがなくなり、我々教職員はとてもさみしい思いをしています。

 7月8日に函館空港からソウル経由でウラジオストクに戻ったブロワレツさん。見送りにもたくさんの人が集まりました。奇しくも5年前、函館に着任したのも7月8日でした。ちょうど5年の任務を終え、今後はロシア外務省ウラジオストク代表部に戻り、早速9月のAPEC開催に向けて忙しい仕事が待っているそうです。今後のご活躍をお祈りします。

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2012年07月09日

畠山重篤さんFMいるかに出演

 7月14日(土)、第15回はこだてロシアまつりの中で開催される「森は海の恋人」講演会を前に、講師の畠山重篤さんがFMいるか「暮らしつづれおり」に出演する予定です。
 気仙沼の畠山さんと電話でつなぎ、スタジオにいるパーソナリティの山形敦子さんや極東大学事務局の大渡涼子と講演会・森は海の恋人運動についてお話します。どうぞお聞きください。


FMいるか「暮らしつづれおり」内
「人ネットワーク」
平成24年7月11日(水) 11:10~11:30
出 演:NPO法人 森は海の恋人 理事長 畠山重篤氏(電話)
     ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大渡涼子
 

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2012年07月03日

NHK「どどんと道南ラジオ」に出演

NHK函館放送局で毎週木曜日に放送される「どどんと道南ラジオ」の公開生放送に、本校アニケーエフ・セルゲイ教授が出演します。「ハロー道南」という、函館に暮らす外国人が街の印象や日本の暮らしで発見したことなどについてお話するコーナーです。
 函館に住んで早や15年になるアニケーエフ先生が、日本に興味を持ったきっかけや、先生のもう一つの専門であるエスペラントについても語る予定です。
 函館地区にお住まいの方はどうぞお聞きください。


NHKラジオ第1「どどんと道南ラジオ」
平成24年7月5日(木) 14:00~15:00
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校
      教授 アニケーエフ・セルゲイ

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2012年07月02日

ミリオン・ズビョースト 第72号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報でもあるミリオン・ズビョースト/百万の星 第72号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、鳥飼やよい准教授による「畠山重篤さんがやって来る!」です。来る7月14日(土)に開催される「第15回はこだてロシアまつり」で講演会を開いてくださるNPO法人「森は海の恋人」理事長の畠山さんが、なぜ極東大学で講演することになったのか、畠山さんとロシアのつながりって?そのきっかけが明かされます。
 また、4月に入学した1年生たちの寄稿も載っています。入学してから気がついた、よその学校とはまったく違う教育の特色やこれからの学生生活での抱負について、学生の目線からフレッシュな感想が寄せられています。
 どうぞご覧ください。

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2012年06月29日

オホーツクの恵みたっぷり塩サイダー

 ロシアまつりでは2008年から「北海道しらかばラムネ」を販売しています。コアップ・ガラナで有名な株式会社小原さんで製造しているこのラムネは、函館市内でもあまり見かけないレア商品なのです。
 ところが、去年のまつりでは売ることができませんでした。製造元によると、「ラムネは作れる、瓶もあるけれど、ふたがない」という理由でした。なんと、しらかばラムネのふたは東北地方の工場で作る特注品で、その工場が東日本大震災で被災したため、ふたが作れないという理由だったのです。ここにも震災の影響があるのだなあ、と驚いた去年でした。お客様にも「しらかばラムネ、ないの?毎年楽しみにしているのに」と言われ、ごめんなさいと頭を下げたのでした。
 うれしいことに今年は無事しらかばラムネが復活し、ロシアまつりでも販売できるようになりました!
 さらに今年は、同じ株式会社小原さんで作っている「オホーツクの恵みたっぷり塩サイダー」も売れることになりました。原材料は宗谷の塩100%、水は知床らうす海洋深層水30%と道南の名峰横津岳の伏流水70%を使用。水分・塩分・ミネラルを一度に補給できる、夏にぴったりの飲み物です。試飲してみましたが、塩辛いというのではなく、後味にほんのり塩気を感じるおいしさです。
 今年のまつりテーマ「森のロシア、海の日本」にぴったりのこの2本、キンキンに冷やしてみなさまのお越しをお待ちしております。どうぞお試しください。

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2012年06月14日

「オープンキャンパス」と「ロシアまつり」のお知らせ

 ロシア極東大学函館校では様々なイベントを通して、函館校に、そしてロシアに親しんでいただきたいと思っております。

 「オープンキャンパス」ではロシア人教員と現役学生による模擬授業をはじめ、学校生活の紹介や、社会人として活躍する卒業生による仕事紹介などもあり、入学をご検討中の方には、きっと参考になるはずです。
 今年度も3回開催します。気候もいい季節です。疑問に思うところを教職員に直接聞くこともできますので、この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?
 スケジュールが合わない、という方は、随時個別の学校見学も受け付けています。どちらも事前にお電話またはメールで事務局までお申し込みください。

 また、オープンキャンパスよりもっと気軽にロシアを楽しめる機会、「はこだてロシアまつり」にも是非ご来場ください。はじめてのロシア語教室やロシア料理レストラン、民族衣装試着体験、ステージプログラムなど、楽しい催しがたくさんあります。

 いずれも詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

オープンキャンパス 
第1回 2012年6月23日(土) 13:00~15:30
第2回 2012年8月 4日(土)  13:00~15:30
第3回 2012年10月28日(日) 10:00~12:30


2012はこだてロシアまつり
2012年7月14日(土) 11:00~16:00

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2012年05月09日

BS朝日「エコの作法」にデルカーチ先生が出演します

 5月11日(金)22:00から放送されるBS朝日のテレビ番組「エコの作法」に本校のデルカーチ・フョードル副校長が出演します。
 日本を愛する外国人がナビゲーターとなり、その視点から、日本人が長い時間をかけて育んできた「美の心」や、日本人が忘れてしまっている「エコの作法」を見つけるというコンセプトの番組です。
 今回は「函館×識る」をテーマに、デルカーチ先生が函館の街をご案内します。ナレーションは、女優の竹内結子さんです。

 今も残る、函館特有の和洋折建造物や路面電車「ハイカラ號」、坂道の美しい街並みなど、極東大学周辺の様子も多く登場します。今まで知っているようで知らなかった函館の姿が見つかるかもしれません。是非ご覧ください。


BS朝日「エコの作法~明日の美しい生き方へ」

テーマ:「函館×識る」
放送日:平成24年5月11日(金) 22:00~22:54
再放送:平成24年5月25日(金) 22:00~22:54

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2012年04月09日

ロシア語は「恐ろしあ語」?

 幼いころ、僕を子守りする人がいた。中学を卒業してまもなく宮城の僕の家に奉公に来た彼は、僕をおんぶして「尻取り歌」をとなえていた。「ろすあ やばんこぐ くろぱとちん ちんたま まっこのふん ふんどす すめだたかちゃんぽん ぽんやり りこうしょうの はなめっちゃ ちゃんちゃんぼうずのいげどりで ていこぐばんざい ばんばんざい」。ロシアは恐ろしい国として僕に刷り込まれた。あれから60年。今度は、完了体、不完了体、形動詞だという。恐ろしさを通り越した。
 もちろん救いもある。偉大なプーシキンがフランスからの船を待って、牡蠣を食べたとの由。このカキはヨーロッパヒラガキ、通称フランスガキ。日ロ戦争の時に巨大な金塊が出たという金山を一時所有して失敗した僕の父は、今度はこの牡蠣の垂下養殖を手掛けていた。あの丸くて、平らで、ちょっと渋みのあるヤツ。どうだい、僕は牡蠣でプーシキンと繋がっているではないか。フランスから輸入した冷凍モノではなく、プーシキンが食べた生ガキと同じ生ガキを食べたじゃないか。それも父が育てたモノを。
 僕がこの学校にいる間にフランスガキも養殖場も跡かたもなく流された。母までも。しかし、「かきじいさん」と呼ばれている兄は、その子供たちは再びヨーロッパヒラガキを育てるでしょう。僕はそのときこう提案するつもりです。「この牡蠣を『プーシキンの牡蠣』と呼ぼうじゃないか」と。震災時のロシア人の援助を忘れはしない。
 何?ロシア語は恐ろしいかって。あったりまえだ。だって大統領の熊語じゃないか。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア語科卒 畠山 重人

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2012年04月08日

学生生活を振り返って

 私にとってロシアという国は、入学当初のまわりの人達と同様に広くて寒い国、というイメージでした。しかし学生生活を始めてみて、また、私にとって初めてのロシアであるユジノサハリンスク、留学先のウラジオストクなどを訪れてみて、一つの枠にとらわれない様々なロシアを発見できたと思います。そのうえ、これでも一部だというのがまた驚きであり、まだまだ自分達の知らないロシアがたくさんあるのだなと感じました。
 「言語」というものは様々なものとリンクしています。私は、アンドレイ・イワーノヴィチ教授の「民族(文化)を表すのは言語である」という言葉がとても印象に残っています。それを更に色濃くしたのは留学先での経験でした。 
 留学先のウラジオストクは、極東地域にあるため、町にはロシア人以外にタジキスタン人、ウズベキスタン人、カザフスタン人、韓国人、中国人、北朝鮮人がいました。普段日常的に日本語に囲まれていた私はとても驚かされました。顔は全くロシア人じゃないのにロシア語を話し、ロシアで育った人や、その逆の人、どこか似ているけど全く違う言語が行く先々で飛び交っていて、すごく刺激的でした。
 ロシア語は英語より難しいと言われますが、私はロシア語との相性は良くて、発音で困ったり、理解に苦しむ、ということはありませんでしたが、それはきっとネイティブのロシア人の先生に教えてもらえたからでしょう。昔は英語ならわかる言葉が、ロシア語ならわかる、といった状態です。
 卓球をしたり、ジョークで笑ったりとすごく楽しかった思い出が詰まった学び舎を去るのはさびしいですが、今後の先輩、後輩、そして友人たちの活躍を期待しています。
 3年間ありがとうございました。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア語科卒 成田 千穂

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2012年04月07日

長くて短かった4年間

 大学生活がもう終わり、新生活が始まろうとしています。4年前の私でしたら、きっと今ごろ「ああ~もう学生は終わり、もう遊べない」、「日本で働くなんて絶対嫌!残業あるし~休み少ないし~」などと考えていたことでしょう。しかし今私は、とてもウキウキしています。希望を持って社会人になろうとしています。これは、きっと4年間密接にロシアと関わってきたからだと思います。4年間私の心はロシアのものだったと言っても過言ではありません。朝から夜までロシアづくしでした。
 ロシアは私を精神的に成長させてくれました。まず、ロシア人学生から私達日本人がどれだけ恵まれているかを教えてもらいました。ウラジオストク留学中、日本を好きなロシア人とたくさん交流し、そこで聞いた日本の良さが私に母国を愛することを教えてくれました。そして日本から出てロシアで生活したことで、すこし違う視点から日本を見ることができたこの経験は、本当に宝物です。
 ロシア人の生活を直に見てわかったこと、それは、人生を楽しんでいるということです。ウォッカとかお酒という意味では無く、ロシア人は、人生を自分達の知恵や工夫で楽しくする天才だと思いました。年齢に関係無く、楽しむ時は楽しむ!足りない物があったらどこかで材料を見つけて手作り!一度、私の友達は落ちていた木で包丁を作りました(切れ味最悪)。天気が良ければ山でバーベキュー!どこにいっても部屋に一台はあるギター。自虐ネタ!ほとんどのロシア人女性は開脚ができる!などなど、本当に楽しい国民!そんな彼らに私は人生をより良くする為の工夫を教わりました。開脚はまだ無理ですが、無いものを絶対無いと考えない。本当に無いなら、近いものを作ったらいい。もちろん時と場合によりますが、この考え方ができるようになって、未来が少し明るくなった気がします。なので今私はこれからの新生活にドキドキワクワクしています。
 この4年間を振り返ってみると、すごく恵まれた環境にいたなと思います。知識豊富な先生方、生きたロシア語を毎日聞ける環境、美味しいロシア料理、無駄に卓球のうまい学生達。そしてむちゃくちゃだけど面白いクラスメート。無事みんなで卒業できて本当に良かった!
 最後に!先生方のお陰で、今ではもう一人でブリヌイとペリメニが作れるようになりました!優しくて怖かった、けどたくさんのことを教えてくださった先生方、本当にありがとうございました!

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科卒 森谷 美里

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2012年04月06日

世界は広い

 私がこの学校に入学した時、人数の少なさに驚きました。しかし今、この学校はマンモス校とは違い、みんなと仲良くなれて、みんなの名前を覚えられて、みんなが力を合わせられる。「団結力」ではどこの学校にも負けないとても楽しい学校、素晴らしい学校だと思います。
 そんな環境で学ぶロシア語は、いわゆるサボリ、手抜きが一切できないので、だらけ者の私にとっては苦しくもありましたが、しっかりとロシアについての全分野を学ぶことができました。
 私は身につけたロシア語をビジネスで使うことが理想ではありますが、まず何よりも私がしたいことは(してきたことでもありますが)、たくさん友達を増やしたいです。実際、私が2度のロシア留学で経験したことですが、言葉を覚えれば覚えるほど新しい言葉を使いたくなり、友達がどんどん増えて行くのが実感できました。そのような面で見ると私達の学校は、マンモス校へ行くよりもはるかに友達は作ることができて、はるかにじっくり勉強できるという、学生にとっては最高の環境であります。
 ロシアで出会った友達はいつになってもどこかで元気にしているようないいやつばかりで、世界中から集まった仲間達は今も世界を相手に頑張っているのです。あんな小さなウラジオストクの町で、あんなにいい人達と出会えて幸せです。
 この学校で私は大きな意味で世界の広さを教えられました。この4年間は人生のゴールデンウィークと思えるくらい本当に楽しかったです。ロシアが大好きになれました。
 頑張れ日本!そして力を貸してくれたロシア!ありがとう。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科卒 小柳 卓也

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2012年04月05日

今日までそして明日から

 2008年4月10日、私は本校に入学した。函館という新しい土地、環境で、今まで一度も目にしたことも耳にしたことも無かった「ロシア」という「世界」に入り込み始めたのだ。
 元々語学に興味を持ってはいたが、私にとってロシアは何もかもが初体験で、世界で難しい言語の一つと聞いた時は正直心が折れそうになった。
 函館校で学んでいくうち、その予感は的中した。ほぼ毎日出される課題、日に日に上がっていく授業レベル、一日休むと取り戻すのに時間がかかってしまうというプレッシャーに、私の心はバキバキに折られてしまった。精神的にボロボロではあったが、何とか2年生、3年生、4年生と進級することができ、今に至る。
 今までの4年間、私をここまで支えてくださったのは、他でもなく先生方、先輩方、事務局の方々、そして両親である。この支えがなかったら、私は1年生の心が折られた時点で、踏ん切りをつけ、故郷へ帰っていただろう。それに、支えられる事は、少人数の学校であってこそである。一般の大学ではまず無いことだろう。
 函館校での想い出は?と聞かれても、内容が濃すぎて、とても「これ!」と一つには絞れないくらいたくさんある。ロシアまつり、言語まつりАБВГ-Day、マースレニッツァ、ウラジオストク留学……やはり決められない。
 そしてこの4年間、本当に色々な人たちと出会った。その全ての人たちがいたからこそ今の私があるのだと思う。まさに一期一会、十人十色であると思った。とても貴重で、誰にも真似できないような体験をさせていただいた。これまでの「学生生活」から得たものを、少しでも今後の生活に役立てられたらと思う。
 振り返ってみれば、長いようであっという間の4年間だった。今まで私を支えてくださった皆々様方、本当にありがとうございました。
 またいつか学生食堂で大盛りの定食食べたいな(笑)。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科卒 川原 陽介

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2012年04月04日

ミリオン・ズビョースト 第71号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第71号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、大渡涼子総務課長による「学問の道」です。語学学習の難しさや学び続けることの苦しみ、喜びを自分の体験と先輩の助言や学ぶ姿を通じて述べています。ともに学ぶ仲間に対する絆や、精進し続ける心の大切さをかみしめることのできる文章になっています。
 また、3月に卒業し、それぞれの道を歩み始めた学生たちの寄稿も載っています。学校生活で印象に残ったこと、教職員や仲間たちへの思いなどが、個性豊かな文章で綴られています。
 今回、ミリオン・ズビョーストに載せきれなかったほかの学生の寄稿文は、今後「極東の窓」でご紹介しますので、お楽しみに。

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2012年03月30日

「森は海の恋人」の畠山重篤さん来校

 「森は海の恋人運動」をご存知ですか?宮城県気仙沼市で牡蠣養殖業を営む畠山重篤さん(写真左から2番目)が中心となり、「豊かな汽水域の恵みは豊かな森があってこそ生まれる」という点に着目し、おいしい牡蠣を育てるために気仙沼湾の上流にある森の植樹など、環境保全および環境教育活動を20年以上に渡り続けています。
 東日本大震災で気仙沼の牡蠣養殖も壊滅的な被害を受けましたが、最近では復興に取り組む姿がテレビや雑誌などで取り上げられる機会も多く、目にした方もいると思います。あのルイ・ヴィトンから支援の申し出を受けたり、今年2月には、森林の育成や林業の健全な発展などに貢献したとして国連が選ぶ5人の「フォレスト・ヒーローズ」にアジア代表として選出されるなど、その活動はますます注目を集めています。
 現在はカキの森書房から出版されている児童書「カキじいさんとしげぼう」の英語版が、国連での「フォレスト・ヒーローズ」授賞式に合わせて作られ、「森は海の恋人運動」を世界に紹介するものとして好評だったそうです。
 畠山さんの活動は気仙沼に留まらず、どんどん広がっています。日本の海は世界の森、そしてロシアのアムールを始めとする川や、その流域に広がる大湿地帯に支えられ、地球規模で循環していることを解明した「アムール・オホーツク・プロジェクト」へとつながります。
 そのことをロシアの子どもたちにも伝えたいと、今度は「カキじいさんとしげぼう」のロシア語版を作成することになりました。そして畠山重篤さんと、カキの森書房を運営する次男の耕さん(写真右から3番目)が、先日函館校を訪ねてくださいました。
 実は重篤さんの弟、重人さん(写真右端)は、定年退職後に函館校に入学し、この春めでたく卒業したばかりです。そんなご縁から、「カキじいさんとしげぼう」のロシア語版翻訳を、函館校の先生方がお引き受けすることになりました。
 詳細については未定ですが、素敵なロシア語訳になって、ロシアの子どもたちへのメッセージとして届けられる日も近いでしょう。

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2012年03月17日

体験発表会「北方領土わーく」のご案内

 本校の学生には毎年、北方四島の青少年が根室市で交流を行う際のボランティア通訳や、北方領土ビザなし訪問への参加など、貴重な体験をする機会が与えられています。
 北方領土に関する外交交渉は長期化しておりますが、北方四島交流事業(ビザなし交流)で北方領土問題を学んだ体験発表等を通じて、広く国民に理解と関心をもってもらい、返還運動推進の裾野を広げることを目的に、社団法人北方領土復帰期成同盟主催による下記体験発表会が開催されます。
 この中で、今年度根室市で行われた青少年交流と択捉島訪問にそれぞれ参加した本校学生3名が、発表を行います。実際に島民と触れ合ったり、島の様子を目にした学生による報告です。この機会に北方領土を考える一助となるよう、ご案内申し上げます。

北方領土わーく

日 時:平成24年3月24日(土)14:00~16:00
場 所:函館市国際交流プラザ 大会議室(本校建物1F)

内 容:1.「函館豆記者交歓会の活動について」
        函館豆記者交歓会代表

     2.「北方領土研修体験発表」
        函館豆記者交歓会豆記者

     3.「ビザなし交流参加体験発表」

       (1)根室市における北方四島交流受入(青少年)の紹介
          ロシア極東連邦総合大学函館校
           ロシア地域学科3年 鈴 木 竜 斗

      (2)択捉島におけるインフラ整備状況
          ロシア極東連邦総合大学函館校
           ロシア語科1年   平 岩 史 子

      (3)択捉島民の生活状況(衣・食・住)
          ロシア極東連邦総合大学函館校
           ロシア語科1年   庄 林  茜

    4.講演「北方領土問題について」(仮題)
         講師:外務省欧州局ロシア課

主 催:社団法人 北方領土復帰期成同盟 ℡011-205-6500

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2012年03月16日

3月の「身近なロシア」は?

 2年間に渡り、ご好評をいただいた「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」は今回が最終回となります。
 3月21日(水)の放送は、イリイン・セルゲイ校長と、市内在住の主婦リャボワ・イリーナさんによる「ロシアとウクライナ」です。
 イリーナさんは、はこだて未来大学教授であるウクライナ人のご主人とともに、長く函館に住んでいます。つい先日、帰国してきたばかりのウクライナについて紹介していただきましょう。
 ロシアとウクライナの政治的な関係は、あまりよくありませんが、旧ソ連の国同士であり、今も経済交流が盛んです。難しい政治の話ではなく、隣人としての暮らしぶりや、最新のウクライナについて聞いてみましょう。


FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成24年3月21日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校 校長 イリイン・セルゲイ
     リャボワ・イリーナ
 テーマ:ロシアとウクライナ

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2012年03月06日

はこだて・ロシア交流史かるた大会

 2月17日(金)、ロシア極東連邦総合大学函館校で恒例となっている冬を追い出す祭り「マースレニッツア」が行われた。それに合わせて、今年初めて、「はこだて・ロシア交流史かるた大会」が実施された。
 北海道では、取り札が木製の「北海道かるた」(小倉百人一首)が有名だが、このたびのかるた大会に使われた「はこだて・ロシアいろはかるた」は、極東大函館校のゼミナール「北海道とロシア極東の交流の歴史」を受講した1年生のオリジナル作品だ。
 函館校で年に1度の特別講義「函館とロシアの交流史」を担当するようになったのは4年前のこと。その特別講義を発展させた形で2010年からゼミナール「北海道とロシア極東の交流の歴史」が始まった。
今年度(前期)の受講生は1年生10名で、大半が函館市外(道外)の出身者で占められており、函館の歴史自体になじみのない学生ばかりだった。しかも学生の大半は、卒業後は函館を離れるに違いない。函館とロシアが深い歴史で結ばれていたことを実感すると同時に、函館を離れてからもいつまでも記憶に留めていてほしい、という思いから、ザチョット(試験)で「かるた」を作成させることを思いついた。
 実は、これには、2009年に函館が開港150周年を迎えたことを記念して売り出された「函館いろはかるた」がヒントとなっている。謳い文句は、「遊んで学ぼう!」。その中には、「 ニコライの 鐘の音清く 正教会」、「 ロシアノイロハは 世界の珍本」など、開港五カ国の一つであるロシア関連の話題ももちろん含まれている。しかも絵札の裏にはテーマにゆかりのエピソードが書き添えられているため、豆知識も得られるのだ。

 「はこだて・ロシア交流史イロハかるた」の方は、「北海道とロシア極東の交流の歴史」の授業で学んだことの中からテーマを選び(学んでいないことを選んだ学生が1名ほどいたが)、イロハ順に一人当たり平均4枚を割り当てた。絵札には写真を入れるも良し、自分で絵を描いても良し。そして絵札の裏には、「函館いろはかるた」のように、できるだけ関連するエピソードを書かせることにした。
 紙製の縦10.5センチ、横7.5センチサイズの小さなものだが、読み札といい、絵札といい、なかなかの出来ばえだった。

 海渡り ニコライ来る 函館へ」
 安政の 日本に降り立つ ゴシケーヴィチ」
 ユジノサハリンスク ウラジオに次ぐ ロシアの友」
 極東大 日本とロシア 結ぶ学び舎」
 抜けそうな 古びた床でも美しい 幸坂の旧ロシア領事館」
 景色みて 思い巡らす 日露史を」
などといった気のきいたものから、

 なんでも ダーダー 漁場通訳」
 ね? 知ってるでしょ ゴロヴニン」
 変人か、修繕されても それ苦痛」
など独創的なものまで多種多様で、私にとっては、授業を教えている時にはわからなかった、各学生の個性や隠れた才能を知る機会にもなった。



 完成した日、かるた大会を試しに1年生と行ってみた。ユニークな読み札に笑い合い、和気あいあいとした雰囲気に包まれた。
 せっかく作った「イロハかるた」。このままお蔵入りさせるのは惜しまれた。また、1年生からも、何かの機会にかるた大会をやってみたい!との声が上がった。そのため、いずれは全学年を交えてかるた大会を開きたい、と思っていた。
 そんな折、函館校で毎年2月半ばに行われている「マースレニッツア」に合わせて、学内でかるた大会を開いてもらえることになった。せっかくなので、このイベントが学生の知的好奇心を高めるきっかけとなればとの思いから、参加賞(ロシアで買って来たロシア語書籍、あるいはロシア関連の本、ロシア土産など)を設けた。
 さて、「かるた大会」の当日。屋外駐車場での冬を追い出す儀式、マースレニッツアには欠かせないブリンヌィ(ロシアのクレープ)、そして教員と学生で500個用意したというペリメニ(シベリア風ぎょうざ)を食べ終わった後、学生自治会と大学事務の長谷川さんの仕切りにより、食堂後方の畳の上で始まった(当日の詳細は極東大函館校ホームページを参照)。
 賞品が参加意欲を高めたのだろうか、多くの学生が参戦することになり、3チームに分かれて競技が行われた。あいにく、かるたをやっている現場には立ち会えなかったが、事前にお願いしていたとおり、絵札を取った学生には、裏面に書かれているエピソードが読み上げられるなど、まさに、「遊んで学ぶ」機会となったようだ。
 今回は学内での大会だったが、来年夏の極東大函館校の「はこだてロシアまつり」で行ってみてはどうだろうか。個人的には、このイロハかるたを販売できないものかと夢が広がるが、それには改良も必要であろう。
 「極東の窓」をご覧のみなさん、意見をお聞かせください。

ロシア極東連邦総合大学函館校 非常勤講師 倉田有佳

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2012年02月08日

2月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、2月15日(水)の放送は、イリイン・ロマン講師による「ロシアの飲み物」についてのお話です。
 ロシアというと、すぐに思い浮かぶのは、ジャムとともに飲むロシアンティー。ほかにも“キセリ”という、片栗粉でとろみをつけた、フルーティーな葛湯のような飲み物を家庭で作ったりします。
 アルコールではウォッカが有名ですが、ビールも日本の地ビールのように、その土地土地でメーカーも多く、黒ビールや赤いビール(エールタイプ)、明るいビール(ピルスナータイプ)など種類も豊富です。
 先月のロシア料理に引き続き、今度はロシアの飲み物について、ロマン先生に紹介してもらいましょう。


FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成24年2月15日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校 講師 イリイン・ロマン
テーマ:ロシアの飲み物

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2012年02月03日

進学個別相談会のお知らせ

 函館校では、現在、平成24年度入学一般後期試験の願書を受付中です。試験日は3月29日(木)ですが、入学を検討中の方や進路に迷っている方を対象に、下記の日程で進学個別相談会を設けます。
 相談内容は「学生生活」、「奨学金」、「住まい」のことなど、何でも結構です。時間もご相談に応じますので、事前に事務局までお申し込みのうえ、来校してください。
 さらに2月17日(金)にはロシアの伝統行事「マースレニッツァ」を見学することも可能です。このような機会に、学生・教職員と直接話をしたり、学校の様子を感じ取ってみてはいかがでしょう?
 詳細は本校ホームページをご覧ください。

 第1期進学個別相談会 平成24年2月7日(火)~2月17日(金)

 第2期進学個別相談会 平成24年3月12日(月)~3月16日(金)

*上記日程以外でも対応可能な場合がありますので、ご相談ください。

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2012年01月13日

1月の「身近なロシア」は?

遠峯ファミリー
 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、1月18日(水)の放送は、昨年5月に登場した札幌市在住の主婦、遠峯エレーナさんとふたたび電話でつなぎます。  テーマは「ロシア料理」。ロシア映画を観ていると、テーブルいっぱいにおいしそうな料理が並んでいたり、お茶を楽しむ場面がたくさん出てきますね。有名なボルシチは正確にはウクライナ料理ですが、ロシアにはそれ以外にも、この時期ぴったりの温かいスープは多数ありますし、ピロシキの中身もひき肉だけでなくキャベツやキノコ、じゃがいも、卵などたくさんの種類があります。  エカテリンブルク出身のエレーナさんですが、ロシアの中でも西と東で違う料理や、日本でロシア料理を作るときの苦労話などを聞いてみたいと思います。


FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成24年1月18日(水) 10:15~10:30
出 演:遠峯 エレーナ
テーマ:ロシア料理

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2012年01月10日

ミリオン・ズビョースト 第70号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第70号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、デルカーチ・フョードル副校長による「ロシア人の言語意識について」。ロシア語を習い始めた日本人が必ずぶつかる高い壁。ロシア人が持つ「発音の美感」、「造語感覚」とは?ロシア語を学ぶ上でのヒントが見つかるかもしれません。
 また、11月に行われた言語まつり「АБВГ-Day」の様子や、ウラジオストク留学実習から戻った学生の感想文も載っています。

 さらに、アニケーエフ・セルゲイ教授の得意料理・ロシア風肉じゃがのレシピ付きです。肉じゃがは明治時代、東郷平八郎がイギリス留学中に食べたビーフシチューをもとに日本海軍で作られたのが起源だと言われていますが、ロシア風肉じゃがはビーフシチューよりはもっと、日本の肉じゃがに近い味です。こちらも是非お試しください。

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2011年12月27日

2011年のこと

 2011年もまもなく終わろうとしています。「極東の窓」には、今年も学生たちがウラジオストクから、択捉島から、現在進行中の街の様子を伝えてくれました。

 地元のラジオ局・FMいるかで昨年4月から毎月第3水曜日に放送している「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」は、言わば“身近なロシア探訪”といった内容で、本校教員を中心に、おもに函館在住でロシアにゆかりのある方々に出演をお願いしています。
 「極東の窓」ではその予告を報じるのみですが、函館市内でしか聴けないのがもったいないくらい、どなたも話題が豊富でおもしろくて、毎回放送が楽しみです。

 さて、2011年のことを振り返るとき、不幸な震災を抜きには語れないでしょう。あの日、函館校では翌日の卒業式の準備をしているところでした。長く続く不気味な揺れにいつもの地震と違う不安を感じ、外に出て様子をみては、また仕事に戻る、の繰り返しでした。校舎は坂の上にあるため、直接津波の被害は受けませんでしたが、事務室の窓からは波が岸壁を乗り越えて街を浸していく様子がはっきりと見えました。
 翌日の卒業式も予定どおり行いましたが、夜に同窓会パーティーが行われた駅前のホテルでは1階が浸水し、3階のパーティー会場の両脇が近隣住民と函館駅で足止めを余儀なくされた人びとの避難所になるなど、卒業生にとっては混乱の中での旅立ちとなりました。

 今年大きな節目として、日本のハリストス正教会の基礎を作った聖ニコライの来日150年の祝賀がありました。聖ニコライの日本での足跡は1861年7月、ここ函館の地に降り立ったところから始まったもので、函館ハリストス正教会では様々な記念行事を予定しておりました。ところが、あの震災で東北地方の多くの教会や信徒が被害に遭ったため、急遽すべての行事は取り止めになりました。
 しかし、当初函館校の講堂を会場とし、はこだてロシアまつりと共同で開催する予定だった、横浜国立大学 長縄光男名誉教授による記念講演会と函館ハリストス正教会聖歌隊のコンサートだけでも何とか実現できないものかと関係者に掛け合い、多くの人びとの協力により、その二つを実現することができました。
 聖歌隊は聖歌やロシア民謡のほか、阪神大震災後に作られ、地震に負けず立ち向かう強い決意を示した合唱曲「しあわせはこべるように」を選び、東日本大震災で傷ついた被災地へのメッセージとして歌いました。生き残った者たちが亡くなった方の分まで毎日を大切に生きていこう、という歌声は、多くの聴衆の心に響きました。
 
 同じく7月に開催された「ロシア文化フェスティバルIN JAPAN」のオープニングが函館で開催されたのも、そもそもは聖ニコライ来函150年を記念してのことでした。市内各所で様々な催しが展開されましたが、市民が無料招待されたピャトニツキイ記念国立アカデミー・ロシア民族合唱団の迫力のコンサート、ボリショイサーカスの鍛え上げられた技の数々など、普段函館のような地方都市では見ることができない素晴らしいものを、たくさん見ることができました。
 ピャトニツキイ合唱団のコンサートは途中休憩なしの2時間ノンストップ、日本の合唱と違い、譜面も持たずに歌い踊り続けます。その記憶力、その声量と体力に、観ている私たちのほうが休憩を取りたいくらいに圧倒されてしまいました。
 終了後、ある人が言ったのには、「このすごい体力、よくこの人たちに日本人が戦争で勝てたものだ」。日露戦争を描いたNHKドラマ「坂の上の雲」が放映されましたが、ドラマのクライマックス、旅順攻防の二〇三高地激戦のシーンは、実は昨年の秋、函館で撮影されたものです。津軽海峡を望む景色が、旅順に似ているのだそうです。

 日本海を挟み、激しく日露が激突した明治期から100年以上の時を経てもなお、両国間には問題が山積していますが、ニコライが戦時にも日本に留まり守ろうとしたもの、それを考えるにも、いい機会です。

 今年11月には、函館ハリストス正教会の敷地内に聖ニコライのイコンが設置されました。ハバロフスクで制作されたこのイコンは当初、来日150周年記念行事に合わせてもっと早く到着する予定でしたが、震災の影響で遅れたため、ようやくの設置となりました。来年は聖ニコライ没100年、ニコライは困難を乗り越え、ふたたびこの地に戻り、函館の街をみつめています。来年こそ、よい年になりますように。

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2011年12月16日

12月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、12月21日(水)の放送は、船矢美幸さんの登場です。
 船矢さんは函館初の民放アナウンサーであり、現在も朗読奉仕会の活動に力を入れるなど、とても多彩な女性です。
 函館校でも、ウラジオストクからロシア人留学生が来た時には、華道の教授として指導をお願いしており、何かと縁がある方です。

 また、“船矢深雪”のお名前で句集を出版するなど、俳人としても活躍されています。
 ロシアに関する句もあり、2006年にはサンクト・ペテルブルクで日本の出版社が開催した俳句の展示会にも出席したそうです。世界で一番短い詩、俳句をロシア人がどう捉えているのか。ロシア人の生の反応や、ペテルブルクの街の様子についてお話していただきます。

 
FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年12月21日(水) 10:15~10:30
出 演:船矢美幸
テーマ:ロシアで俳句

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2011年11月24日

ロシア向け観光PRビデオに出演!

 イカール星人の大ヒットで知られる動画サイトYouTubeの「はこだてCM放送局~HakoTube」に、海外に向けて函館観光をPRする新CMが登場しました。
 函館市が進める「はこだてブランド映像事業」の一環として、東日本大震災と福島第一原発の事故発生以降、激減した外国人観光客を呼び戻そうと制作されたもので、海外に向けて函館の魅力と安全をアピールする内容です。
 中国・韓国・英語圏向けなど、函館在住の外国人がそれぞれ協力し、制作されたものですが、ロシア版は函館校が翻訳と出演を担当しました。
 学生を代表し、ロシア語科2年小早川眸さんがイリイン・セルゲイ校長にインタビューしながら函館の魅力を紹介するもので、原発事故の不安はないことや、イリイン校長の大好きな市営谷地頭温泉についてロシア語で話しています。撮影は夏の暑い盛りに、校舎の前で行われました。

 合わせて、ミシュラン・グリーンガイドで「函館山からの展望」が三ツ星に輝いたことを紹介するビデオも制作され、ロシア版のナレーションをイリイン校長が担当しました。
ロシアからの観光客が増えることを切に願います。

「私の住む函館を紹介します!」
Мой Хакодатэ

「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に掲載!
Во Франции горят "Три звезды" Хакодатэ

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2011年11月14日

11月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、11月16日(水)の放送は、神戸のロシア雑貨いりえのほとりの牛塚いづみさんが電話で出演します。
 お店には、かわいらしいロシア雑貨がところ狭しと並んでいるほか、オンラインショップで購入することもできます。函館校で毎年行う「はこだてロシアまつり」のキオスクコーナーにも協力していただいています。
 先月、ロシアに買い付けに行ってきたばかりで、今回はアルハンゲリスク、サンクト・ペテルブルグ、モスクワを回ってきたそうです。
 ペテルブルグのロモノーソフ陶磁器工場では、作家のインタビューや絵付け体験も行ったとか。ロモノーソフは日本ではあまり知られていませんが、実はロイヤルコペンハーゲンやウエッジウッドにも並ぶ歴史と品質を持つ、ロシアの高級陶磁器です。
 マトリョーシカやホフロマ塗りだけではない、ロシア雑貨の魅力について聞いてみましょう。
 
FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年11月16日(水) 10:15~10:30
出 演: ロシア雑貨いりえのほとり 牛塚いづみ
テーマ:ロシア雑貨の魅力

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2011年11月07日

HAKODATEアカデミックリンク2011のお知らせ

 11月12日(土)、はこだて高等教育機関合同研究発表会・アカデミックリンク2011が開催されます。市内8高等教育機関と函館市で構成するキャンパス・コンソーシアム函館の主催によるもので、本校学生も下記の内容で参加します。今年は個人ではなく、2チームによるグループ発表を行います。
 学生による、日ごろの研究成果や課外活動についての発表です。函館の若い力が集結します。是非お越しください。

日時:平成23年11月12日(土) 11:00~17:00
場所:函館市青年センター
   函館市千代台町27-5 0138-51-3390

<ブースセッション>
ロシア歴史タイムライン 

―チーム・ヒストリキ 11:00~17:00

一般にあまり知られていないロシア1500年の歴史を俯瞰するタイムテーブルを展示。政治・経済、文化、動乱、国土の4つの観点から見たロシアの歴史に日本の歴史を併記させることで、両国の時間の流れを同時に体感する。
   
<ステージセッション>
ロシアアニメ「ボビックとバルボス」の吹き替えとアニメに見るソビエト・ライフの考察

―チーム・訳者小屋 15:30~15:45
  
ロシアアニメ作品(1977年作)の吹き替え。ロシア語独特の表現を翻訳し、ライブでのアテレコを試みる。同時に、8分間の短いアニメにも見え隠れするソビエト・ロシアの日常の詳細や物の見方の解説を行う。  

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「みんなで学ぶ北方領土」のご案内

 11月12日(土)、今年9月に択捉島ビザなし訪問に参加した本校の学生たちが、体験発表を行います。
 社団法人千島歯舞諸島居住者連盟函館支部の主催によるもので、地域住民の領土問題に対する理解と認識を深めるために開催されます。みなさまのご来場をお待ちしております。


みんなで学ぶ北方領土

日 時:平成23年11月12日(土)10:00~12:00

場 所:サン・リフレ函館 2F大会議室
     函館市大森町2-14 0138-23-2556

内 容:1.北方四島交流(ビザなし交流)参加体験発表

        ロシア極東連邦総合大学函館校
          ロシア語科1年 平 岩 史 子
          ロシア語科1年 赤 羽 真依子

     2.講演「北方領土問題を解決するために」

        朝日新聞北海道報道センター
          記者  神 元 敦 司 氏

参 加:無料

主 催:社団法人 千島歯舞諸島居住者連盟函館支部

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第5回「函館市西部地区教育芸術祭」のお知らせ

 地域の文化発展と交流を目指し、保育園から大学・町内会までが集まって日ごろの活動の成果を発表する芸術祭が下記日程で開催されます。
  
 ステージ部門では、合唱サークル「コール八幡坂」が来函中のロシア人留学生とともにロシア語による合唱を披露します。美しい民族衣装も見どころです。

 展示部門ではロシア人留学生による書道展や、ロシアの民芸品・衣装の展示を行います。この機会に是非、見にいらしてください。

<ステージ部門>
日時:平成23年11月10日(木)
    13:30~15:00
場所:函館市立西中学校体育館
内容:各団体による音楽発表と会場合唱
    ロシア極東大学・コール八幡坂出演
    14:40~14:50
    合唱「アレクサンドラ」
       「木々の葉は黄色」
        

<展示部門>
日時:平成23年11月11日(金)~14日(月)
    9:00~19:00(最終日は17:00で終了)
場所:函館市地域交流まちづくりセンター 2F
内容:各団体による作品展示(絵画・書道・陶芸・工芸品等)


参加団体:駒止保育園、市立弥生小学校、市立西中学校、北海道函館西高等学校、ロシア極東連邦総合大学函館校、町会連合会西部地区協議会

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2011年11月01日

読書まつり・ロシア民話の読み聞かせ

 “よんでみよう世界の絵本、きいてみよう世界のお話“をテーマに、「第26回 親と子の読書まつり」が開催されます。
 各国の絵本読み聞かせを行う中、本校デルカーチ副校長が日本語で、ロシアの民話「かます(魚)の魔法」を美しい画像とともに朗読します。“親と子の”とありますが、どなたでも参加可能ですので、是非この機会にロシアの民話に触れてください。

日 時:11月6日(日) 開場13:00 開演13:30
場 所:函館市中央図書館大研修室 五稜郭町26-1
     TEL 0138-35-6800
講 師:デルカーチ・フョードル(本校副校長)
参 加:入場無料、直接会場へお越しください。
主 催:函館の図書館と歩む会・函館市中央図書館
    

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2011年10月13日

10月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、10月19日(水)の放送は、アニケーエフ・セルゲイ教授がロシアの祭日についてお話します。
 ロシア帝国からソ連へ、そしてふたたびロシアへと国家体制が移りゆく中で、祭日の持つ意味も変わってきています。それぞれの祭日にどのような意味があるのか、お祝いのしかたについて聞いてみましょう。
 
FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年10月19日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校
     教授 アニケーエフ・セルゲイ
テーマ:ロシアの祭日

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2011年10月07日

ミリオン・ズビョースト 第69号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第69号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、グラチェンコフ・アンドレイ教授による「ビールと水の戦い」です。一見、ユーモラスなタイトルですが、ロシア語の語源やロシア社会を悩ますアルコールの問題などが語られた、読んでみると実に深い話です。

 また、今回は9月にビザなし交流で択捉島を訪問した1年生のレポートが掲載されています。日本とロシア、隣人として北方領土問題を解決するために、学生たちが見てきた島の現状がよくわかります。そのほか、さまざまなお知らせも載っていますので、是非ご一読ください。

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2011年10月06日

択捉島民の生活状況(衣食住)

 今年9月12日(月)から15日(木)の日程で、平成23年度第5回北方四島交流訪問(いわゆるビザなし交流)が行われました。訪問団の一員として、本校学生4名が選ばれ、択捉島を訪れました。 
 今回は、ロシア語科1年の赤羽真依子さんの、特に択捉島民の衣食住に関するレポートをお届けします。他の参加学生のレポートは、学報ミリオン・ズビョースト/百万の星 第69号に掲載されておりますので、こちらも併せてご覧ください。

*  *  *  *  *  *  *  *  *

  衣服に関して、日本とさしてかわらない印象だった。好みやセンスの違いくらいで貧しいとも裕福とも感じなかった。アディダスのTシャツやスニーカーをはいたおじさんもいた。

 見かけただけでも服屋のキオスクが2軒ほどあり、運転手さんに聞いたところ、自分はもうちょっと向こうの服屋で買っているとのことだったので、島内で調達できていると思われる。

 食に関して、ホームビジット先の方の話では、物価がロシアより高いそうで、3倍ほど違うものもあるらしい。流氷などがあると店に欲しい物が何日もない状態が続くので、そんな時は店にある物で過ごすということだった。島ならではの苦労は、食料に関する事が一番大変なように感じた。 
私が訪れた食料品店では、ジュースやお菓子、アイスクリーム、調味料、穀物、パスタなどの加工食品はロシアと変わらないものを売っており、どこも小さな店で品数は多くなかったが私の予想以上に充実していた。ただ、生野菜は傷みが激しく、本当にここで買っているのか、もしかしたら家庭菜園などでまかなっているのかなと思ったことと、肉、魚、乳製品が少なかったので生鮮食品に関しては少し不便かもしれないと思った。


 学校
 住宅に関して、学校や、何か施設らしい建物などは3階建てほどある大きな立派なものだったが、住居は基本的に木造の平屋、新しいものも中にはあったが日本の田舎のような、古い感じの家が多かった。平屋といっても日本よりも広い造りで、どの家も古びた外観とは裏腹に中はきれいなようだった。ホームビジット先の家はまだ新しかったこともありとても美しい内装で、家具もついて貸し出されているとのことだった。
 ホームビジット

 また、択捉では民間と公的機関が共同で建てているとのことで、例えば緑色に塗られた部分は公的機関、水色の部分は民間、というように1つの家の外壁がそれぞれの部分で塗り分けられて二色になっていることがある。ただ色は決まっておらず、ホームビジット先の方もなぜその色かは解らないけれど、よく見るとただその色のペンキがあったからという理由ではないみたいと話していた。階ごとに塗り分けられたすごいものもあるらしく、家によって使われる色が違うのでとてもカラフルで楽しい町の景観を作り出しており、荒い島の自然から心和ませる工夫のようにも思えた。
 携帯電話は、どれくらいの人が持っているかはわからなかったが、携帯で映像を見せてくれたおじさんは、タッチパネルでは無かったがかなり性能の良い新しい携帯をもっていた。ホームビジットの方もノート型パソコンやデジカメを持っており、どれも私たちの使っているものと変わらないように思った。島のインターネット状況や電化製品の店があるかどうかは確認し忘れてしまったのだが、電化製品が古い物しか無いという印象は全くなく、私たちの生活とかわらない印象だ。
 ただ、もしかしたらそれらの買い物はロシアやサハリンなど、島外で入手している可能性が高いように思う。ホームビジット先の方も実家に帰った時に買い物をたくさんしちゃう、という話をしていた。島民は移住者が多く、その人たちにとってロシアへ帰る機会は多いだろうし、移住の際にも持ってきている可能性もある。島の中は不便でもロシアに帰れば物がそろうなら、島での生活で困る事もないだろう(私の函館での生活とかぶる……)。


 ギドロストロイ
 イクラを取り出す

 また、仕事については漁業関係者が最も多いらしい。漁師やその加工工場、その製品の販売や経理など多岐にわたる。他には学校の先生や役所、消防署などの公的機関もある。

 しかし、ギドロストロイの工場では夏の間の季節労働者がとても多く、特に大学生には良い仕事として多くの学生がやってくるとのことだった。ちなみに島民の4分の1がその工場(会社?)に勤めているそうだ。夏が忙しいとはいえ、仕事を季節労働者が担っていることに驚いた。訪問時は9月だったため既に学生はおらず、今年は獲れない年でもあるため閑散とした印象だった。

 ちなみにホームビジット先のご夫婦は、以前モスクワに近い町に住んでいたらしい。奥さんは大学で経理を学び、それをいかせる仕事に就くため択捉島へ来たそうだ。旦那さんも島内の工場で法律関係の仕事をしている。択捉島へは極東地域の人が来ているのかと思っていたので、モスクワほど離れた町から来ている事にとても驚いた。ロシアは就職情報が遠くまで行き渡るらしいことも興味深いし、ロシア人にとってそんなにも離れた地域に移住することに抵抗感が強くないこともおもしろい。   
択捉島民の生活についていえることは、おそらくロシア国内のロシア人の生活と変わらないだろうということ。不便さはあるが、物が極端に無い生活ではないし、島民だからという貧富の差も無いように見えた。住民はロシアから移住してきたのだから当然かもしれないが、衣食住などの生活状況はロシアと同じ、ただ不便で入手しにくさがある、という違いのみだと思われる。

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア語科1年  赤羽 真依子

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2011年09月25日

はこだてカルチャーナイト2011のご案内

 10月14日(金)、市内の文化施設や教育施設などを夜間開放し、家族そろって地域の文化に触れる催し、「はこだてカルチャーナイト2011」が開催されます。
 ふだん何気なく通り過ぎていても、見る機会がなかった建物や入りづらかった公共施設を見学する絶好の機会であり、各施設趣向を凝らした内容で、様々な体験をすることができます。
 昨年に引き続き、本校もこのイベントに参加します。昨年とは違ったプログラムで、みなさまのご来校をお待ちしております。
 秋の夜長、地域の文化を探検しにでかけませんか?

日 時:平成23年10月14日(金) 17:30~20:00
場 所:ロシア極東連邦総合大学函館校ロシアセンター

* かんたんロシア語
ロシア語のアルファベット表を参考にして、自分の名前カードを作ってみましょう。英語と似ているけれど、ちょっと違う、キリル文字で書くと不思議な感じになります。

* ロシア民族衣装試着体験
美しいロシアの民族衣装を着て、お手持ちのカメラや携帯電話で記念撮影してください。衣装は男・女・子ども用と取りそろえています。

* ロシア民芸品やパネルの展示、DVD上映など


はこだてカルチャーナイトについての詳細は、こちらをご覧ください。

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2011年09月16日

9月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、9月21日(水)の放送は、パドスーシヌィ・ワレリー教授が俳優ユル・ブリンナーの生涯についてお話します。
 「王様と私」のあたり役で知られるユル・ブリンナーは、アメリカを中心とし、世界的に活躍していましたが、実はウラジオストクの出身です。俳優としての輝かしい表の顔と、その裏に隠された私生活についてご紹介します。
 どうぞお楽しみに。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年9月21日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校
     教授  パドスーシヌィ・ワレリー
     准教授 鳥飼 やよい(通訳)
テーマ:俳優ユル・ブリンナーの生涯

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2011年09月06日

ハリストス正教会聖歌コンサートのライブ録音をこちらから

 今年7月、函館ハリストス正教会の協力により、はこだてロシアまつりの中で開催された「正教会聖歌コンサート」のライブ録音を、教会のホームページから聴くことができます。
 教会スラブ語で歌われた厳かな聖歌や、多くの人びとの涙を誘った、震災の被災者に向けて歌われた合唱曲「幸せ運べるように」など、全5曲です。
 当日の美しいハーモニーをそのままに、下記ホームページよりお聴きください。

函館ハリストス正教会 http://orthodox-hakodate.jp/info/1191.html



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2011年08月17日

過去の名作人形劇がYouTubeで見られます

 はこだてロシアまつりで上演し、好評を博したオリジナル人形劇をYouTubeにアップしました。「ロシア民話」で検索すると、出てきます。
 人形劇は過去5作上演していますが、すべてデルカーチ・フョードル副校長の指導により、学生たちが製作・出演しています。
 現在見られるのは下記3作ですが、残りもアップする予定です。一度見た方も、初めて見る方も、是非ご覧ください。

2005年 永遠の炎

2007年 ナナカマド・ネックレス

2010年 琴弾きサドコー


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2011年08月13日

8月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、8月17日(水)の放送は、石川県能美市職員で、函館校でロシア語研修中の島元延栄さんと、デルカーチ・フョードル副校長が出演します。
 島元さんは教育委員会の職員として、能美市と姉妹都市のロシア・シェレホフ市との交流事業を進めるため、ロシア語を学びに函館にやってきました。4月から7月までの約3ヵ月間、ロシア語漬けの毎日を送り、7月末からは一度能美市に戻るとともに、中学生派遣団を連れて、はじめてのロシア訪問をしてきました。
ふたたび函館に戻り、研修最後の仕上げに入った島元さんに、実際に習ったロシア語をどのように役立てたのか、ロシアの街・人の印象について伺ってみましょう。
 また、デルカーチ先生はイルクーツクの出身ですが、シェレホフはイルクーツクからとても近く、先生もこのような交流団の仕事を手伝って、シェレホフを訪れたことがあるそうです。どうぞお楽しみに。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年8月17日(水) 10:15~10:30
出 演:能美市職員 島元延栄 
     ロシア極東連邦総合大学函館校
      副校長 デルカーチ・フョードル
テーマ:はじめてのロシア・はじめてのシェレホフ

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2011年07月27日

7月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、7月20日(水)の放送は、在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所のブロワレツ・アンドレイ所長とウラジオストクから来たヨットマンのみなさんに出演していただきました。
 今年で24回目を迎えた青函カップヨットレースは、津軽海峡を横断する北日本最大の外洋レースであり、毎年ウラジオストクやナホトカなど、極東ロシアからも参加があります。
 今回はウラジオストクの2艇が出走、青森スタート・函館フィニッシュで熱戦が繰り広げられ、カマンドール・ベーリング号がオープンクラスで優勝を果たしました。

 シビル(シベリア)号のキリヨク船長は、海のないシベリア・ノボシビルスクの出身ですが、子どもの頃からオビ川でヨットを楽しみ、今ではヨットのない生活は考えられないとか。
 カマンドール・ベーリング号は、ロシアとアラスカを結ぶ海峡の名前にもなっている探検家・ベーリングから名づけ、ベーリングのように広く世界を回りたいという希望が託されているのだそうです。

 ブロワレツ所長は今回、仕事の都合でレースには参加できませんでしたが、カマンドール・ベーリング号のガマノフ船長は大学時代の恩師であり、そのほかのみなさんとも毎年函館での再会を楽しんでいるそうです。
 ちなみにブロワレツ所長のヨットの名前は「あさひ号」。これは、今年春まで函館市立あさひ小学校に通っていた孫娘・アナスタシアちゃんの命名によるものだそうです。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
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平成23年7月20日(水) 10:15~10:30
出 演:在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所 
      所長 ブロワレツ・アンドレイ
     シビル号 船長 キリヨク・ヴィタリー(ウラジオストク)
     カマンドール・ベーリング号
      船長 ガマノフ・ウラジミル(ウラジオストク)
テーマ:青函カップヨットレース

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2011年06月23日

函館市中央図書館 映画上映会(ロシア特集)のお知らせ

 函館市中央図書館では、所蔵資料を活用した無料上映会を常時開催しています。6月26日(日)~7月31日(日)は、「ロシア文化フェスティバル2011 IN JAPAN函館オープニング」開催に合わせて、ロシア特集となっています。
 親子向けのアニメから「戦争と平和」全4部の上映など、多彩なメニューが組まれています。普段観る機会の少ないロシア映画を是非、堪能してください。
 
詳しくはこちらをご覧ください。

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2011年06月21日

講演会「ニコライ来函とその時代」のご案内

 聖ニコライがロシア正教の宣教師として来日してから150年。函館ハリストス正教会や、ニコライ堂を拠点に活動したその生涯は、宣教活動のみならず、優れた日本学者としても日ロ交流史に大きな影響を与えました。
 そんなニコライの生涯と、文豪・ドストエフスキーとの接点を探る講演会が下記のとおり開催され、本校の鳥飼やよい准教授がコーディネーターを務めます。ニコライの人物像や生きた時代について、宗教とは違った角度から考察します。

 同時に、「ロシア文化フェスティバル2011 IN JAPAN 函館オープニング」開催記念「聖ニコライ写真パネル展(主催:函館市・在札幌ロシア連邦総領事館)」が会場前の展示ホールで7月10日(日)まで開催されます。サプリン総領事が函館や東京で複写し、説明を付けた写真資料約30点も合わせて展示します。

パネリスト:「ニコライと日本の出会い 日ロ交流史からの視点」
        駐札幌ロシア連邦総領事  サプリン・ワシーリー
「『罪と罰』にみる再生の希望―ドストエフスキー文学の主題」
        北海道新聞函館報道部次長  藤 盛 一 朗
コーディネーター:
        ロシア極東連邦総合大学函館校 准教授 鳥 飼 やよい

日 時:平成23年6月23日(木) 18:00~20:00
会 場:函館市中央図書館 視聴覚ホール
     函館市五稜郭町26-1
参加料:無料
主 催:「ニコライ来函とその時代」実行委員会
問合せ:080-1971-8901

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2011年06月09日

6月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、6月15日(水)の放送は、函館市企画部国際課主査 倉田有佳さん(本校非常勤講師)の登場です。
 
 いよいよ来月に迫った「ロシア文化フェスティバルIN JAPANオープニング」の函館開催に向けて、市民のロシアへの関心も高まりつつあります。
 ロシアと日本の歴史は函館から始まったものであり、今もハリストス正教会や旧ロシア領事館、ロシア人墓地を大切に守る街・函館を、ロシアの人々は特別な街ととらえています。
 そこで今回は「『ロシア』を発信し続ける街-函館」と題し、長い交流の歴史や現在の状況、さらに多数イベントが企画されているロシア文化フェスティバルについて、お話していただきましょう。

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平成23年6月15日(水) 10:15~10:30
出 演:函館市企画部国際課主査
     ロシア極東連邦総合大学函館校非常勤講師 倉田 有佳
テーマ:「ロシア」を発信し続ける街-函館

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2011年06月07日

オープンキャンパスとロシアまつりのお知らせ

 ロシア極東大学函館校では様々なイベントを通して、函館校に、そしてロシアに親しんでいただきたいと思っております。

 オープンキャンパスではロシア人教員と現役学生による模擬授業をはじめ、学校生活の紹介や、社会人として活躍する卒業生による仕事紹介などもあり、きっと参考になるはずです。
 今年度は回数を増やし、3回開催します。疑問に思うところを教職員に直接聞くこともできますので、この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?

 また、オープンキャンパスよりもっと気軽にロシアを楽しめる機会、ロシアまつりにも是非ご来場ください。ロシア料理レストランや民族衣装試着体験、ステージプログラムなど、楽しい催しがたくさんあります。

 いずれも詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

オープンキャンパス 
第1回 2011年6月25日(土) 13:00~15:00
第2回 2011年8月 6日(土)  13:00~15:00
第3回 2011年9月25日(日) 10:00~12:00

2011はこだてロシアまつり
2011年7月16日(土) 11:00~16:00

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2011年05月23日

「本のリサイクルフェア」開催のお知らせ

 キャンパス・コンソーシアム函館と函館市中央図書館では、不要となった図書を、地域住民の皆さまにもっと本に親しんでもらうとともに、資源の有効活用を図ることを目的に、下記の日程で頒布いたします。
 極東大学からもロシア語の図書や日本文学全集、雑誌のバックナンバーなどを提供する予定です。貴重なお宝が見つかるかもしれません。是非ご来場ください。
 詳しくは、こちら(PDF)をご覧ください。

日 時:平成23年5月28日(土) 10:00~17:00
              29日(日) 10:00~15:00
場 所:函館市中央図書館 ロビー(函館市五稜郭町26-1)
     ※ 当日、図書の貸出等通常業務はお休みです。
価 格:1冊 100円(税込み)
     ただし、雑誌・新書・文庫類は無料
問合せ:キャンパス・コンソーシアム函館  TEL 0138-44-4211
      函館市中央図書館          TEL 0138-35-6801

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2011年05月09日

5月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、5月18日(水)の放送は、札幌市在住の主婦、遠峯エレーナさんと電話でつなぎます。
 エレーナさんはエカテリンブルグ出身で、大阪外国語大学留学中に知り合ったご主人と結婚し、2007年から函館市在住になりましたが、現在はご主人の仕事の関係で札幌にお住まいです。

 テーマは「日本とロシアの子育て比較論」。エレーナさんには以前、このブログにも登場していただきましたが、今は二人のお子さんのお母さんとなり、子育てに奮闘中です。
 そんなエレーナさんが感じる日本とロシアの子育ての違いについて、お話を聞いてみましょう。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年5月18日(水) 10:15~10:30
出 演:遠峯 エレーナ
テーマ:日本とロシアの子育て比較論
<以前のブログ>FMいるか 遠峯エレーナさんを迎えて   

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2011年04月25日

合同公開講座「函館学2011」のご案内

 キャンパス・コンソーシアム函館(CCH)が主催する一般市民向け合同公開講座「函館学」が、今年も開催されます。
 CCH加盟の機関より各講師がそれぞれの研究テーマによって講義をするもので、今年は前期・後期合わせて全6回が予定されています。
 本校の担当分は下記のとおり、「聖ニコライ来函150周年-幕末・箱館にもたらされたもの-」と題し、函館ハリストス正教会の山崎 瞳さんがお話します。
 東京・神田のニコライ堂でその名が知られる聖ニコライが、箱館の地を踏み150年。さまざまな西洋文化を箱館にもたらし、異国情緒豊かな今日の函館ができ、いまも街に教会の鐘の音が響きます。ロシアの一司祭が箱館から全国に発信した精神性と文化。聖ニコライの業績を通して、その一端に触れてみましょう。
 各回ごとの申し込みは受け付けず、全回一括の手続きとなりますが、他のテーマも函館を知る上でたいへん興味深いものが並んでいます。大学の講義が気軽に受けられるこの機会をどうぞご利用ください。

合同公開講座「函館学2011」 6月11日(土)~11月26日(土) 全6回

<第1回>

日 時:6月11日(土) 14:00~15:30
テーマ:「聖ニコライ来函150周年-幕末・箱館にもたらされたもの-」
講 師:函館ハリストス正教会 山崎 瞳

会 場:ホテル法華クラブ函館
定 員:160名
受講料:全回受講 5,000円
    キャンパス・コンソーシアム函館加盟校の学生
     (聴講生・科目履修生を除く)、および高校生以下は
    無料で受講できます。
申 込:4月25日(月)~5月20日(金)

 お申し込み、お問い合わせはキャンパス・コンソーシアム函館
 (℡0138-44-4211)まで。
 詳細はこちらのホームページをご覧ください。

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2011年04月13日

4月の「身近なロシア」は?

 昨年4月にスタートした「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」は、好評につき今年度も継続することになりました。引き続きおつき合いください。

 さて、4月20日(水)の放送は、はこだて外国人居留地研究会代表 岸甫一(きし・もとかず)さんによる「幕末の箱館とロシア」です。
 居留地研究会は幕末期の箱館に点在した外国人居留地の調査・研究に取り組む団体で、今までにロシア・アメリカ・イギリス・中国・フランスについての交流史がひと目で分かるマップを発行してきました。
 1861年、ニコライ・カサートキン(ニコライ堂の聖ニコライ)がロシア領事館付司祭として函館に着任してから150年にあたる今年は、函館でもさまざまな関連行事が予定されています。幕末の箱館のことを少し、お勉強してみましょう。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年4月20日(水) 10:15~10:30
出 演:はこだて外国人居留地研究会
     代表 岸 甫一 
テーマ:幕末の箱館とロシア

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2011年04月05日

ヤンケ姉妹、再び

 昨年4月、極東大学も参加した実行委員会が「ヤンケ姉妹のクロイツェル」と題したコンサートを函館市芸術ホールで開催し、大変好評を博しました。
 ヤンケ姉妹はドイツ人の父と日本人の母の音楽一家に生まれ、ヴァイオリンの有希マヌエラ・ヤンケはロシアが世界に誇る2007年チャイコフスキー国際コンクール第3位の実力派。続くスペイン・サラサーテ・コンクールでは有希マヌエラが優勝し、姉のピアニスト、歩マノン・ヤンケが最優秀伴奏者賞を受賞するなど、両者とも「ベートーヴェン、モーツァルト演奏の王道を行く本格派」と高く評価されています。

 そのヤンケ姉妹のコンサートが、5月21日(土)函館市芸術ホールで開催されます。このような短い期間で、しかも姉妹そろっての再演は、前回の演奏が高く評価されたものとして、実行委員会としても大変喜ばしく思っております。
 前回聞き逃した方は是非、足を運んで“ロシアの人々の心をも揺さぶった”という世界的な演奏をお楽しみください。

函館市芸術ホール“リサイタル・シリーズ”
 有希マヌエラ・ヤンケ&歩マノン・ヤンケ デュオ・リサイタル

  日  時:平成23年5月21日(土) 18:30開演
  場  所:函館市芸術ホール
  問合せ:同 上 TEL0138-55-3521

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2011年03月30日

ロシア文化フェスティバル2011 IN JAPANのご案内

 ロシア文化フェスティバルは、2006年日ロ首脳会談で締結された「日露行動計画」に基づき実施が始まり、今年で6回目を迎えます。文化や芸術を通して相互理解を深めることを目的に、ロシアから数多くの芸術家が来日し、日本にいながら本格的なプログラムに触れられるのが魅力です。

 新生ロシア連邦20周年・聖ニコライ渡来150周年を記念して開催される今回は、函館でオープニング行事が開催されることとなりました。函館は日本で初めてのロシア領事館が置かれ、聖ニコライが日本での布教を始めた、ロシアとは歴史的に深いかかわりのある地です。この機会に、ロシアの本物の芸術にぜひ、触れてください。


~函館で開催される主なプログラム~

<国立ボリショイサーカス公演>
かわいい動物たち、ユーモアたっぷりのピエロ、卓越したアーティストたちによる妙技の数々は、世代を超えて感動を与えてくれます。

日時:6月30日(木)~7月3日(日)
場所:函館市民体育館
*有料(チケットの詳細は後日発表になります)

<ピャトニツキイ記念国立アカデミー・ロシア民族合唱団コンサート>
本年創立100周年を迎える、ロシア最古の国民的合唱団。ロシアに古くから伝わる舞踊や衣装、民族楽器の演奏が一度に楽しめる舞台が魅力です。

日時:7月2日(土)
   18:30開演
場所:函館市芸術ホール
*無料ですが、全席指定・鑑賞券が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
極東大学の学生は4月12日(火)のオリエンテーションで希望を取りまとめます。

<チェブラーシカとロシア・アニメーション>
ロシアの国民的人気キャラクターとして愛され続けるチェブラーシカの旧作・新作映画が上映されます。

日時:7月1日(金)~3日(日)
場所:北海道立函館美術館
*無料

その他、さまざまなイベントが予定されています。詳しくはこちらをご覧ください。 

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2011年03月15日

3月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、3月16日(水)の放送は、イリイン・セルゲイ校長による「ロシアと日本の教育制度の違いについて」です。
 ロシアには小学校・中学校というくくりはありません。義務教育は日本より1年少ない11年間で、反対に大学は1年多い5年間です。ほかにも試験の方法など、さまざまな違いがあります。
 日本とロシアの教育制度について、比較してみましょう。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年3月16日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校
      校長 イリイン・セルゲイ
テーマ:ロシアと日本の教育制度の違いについて

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2011年02月22日

日ロ関係ゼミナール~函館から北方領土を考える~のご案内

 本校の学生には毎年、北方四島の青少年が根室市で交流を行う際のボランティア通訳や、北方領土ビザなし訪問への参加など、貴重な体験をする機会が与えられています。
 昨年来、北方領土問題はより一層厳しい局面を迎えておりますが、問題の解決には日ロ両国の交流増進と相互理解の構築が大切という趣旨から、社団法人北方領土復帰期成同盟渡島地方支部主催により、下記のゼミナールが開催されます。
 この中で、今年度根室市で行われた青少年受入事業と択捉島訪問に参加した学生3名が、それぞれ体験発表を行います。
 函館は1858年、日本で最初のロシア領事館開設以来、ロシアとの長い交流の歴史があり、択捉島とは幕末から漁業関係で深いつながりのある地域です。この機会に函館から北方領土を考える一助となるよう、ご案内申し上げます。

日ロ関係ゼミナール~函館から北方領土を考える~

日 時:平成23年2月26日(土)13:30~16:00
場 所:函館市国際交流プラザ 大会議室(本校建物1F)
内 容:1.講演「日ロ交流と函館豆記者交歓会の活動について」
       函館豆記者交歓会 会長  若 山  直 氏
       (株式会社 五島軒 社長)

     2.「函館豆記者交歓会」豆記者の北方領土研修体験発表
      (1)函館市立的場中学校1年 小 林 優 希 さん
      (2)函館市立桔梗小学校5年 東 山  楓 さん

     3.北方四島交流(ビザなし交流)参加体験発表
      (1)根室市青少年受入事業 
        ロシア極東連邦総合大学函館校
         ロシア地域学科4年 白 山 季 絵 
     
      (2)択捉島訪問体験発表
        ロシア極東連邦総合大学函館校
         ロシア地域学科2年 星 出 愛 子
     
      (3)択捉島訪問体験発表
        ロシア極東連邦総合大学函館校
         ロシア語科1年   小早川  眸

参 加:無料
主 催:社団法人 北方領土復帰期成同盟渡島地方支部(外務省所管法人)
     ℡0138-26-1653

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2011年02月16日

NHKテレビ放送時間、さらに変更のお知らせ

 2月16日(水)に予定されていたNHKテレビ「つながる@きたカフェ」(北海道内のみ)内で生中継する予定だったマースレニッツァ事前準備の様子は、国会中継が長引いたため、放送されませんでした。
 ただし収録を行い、下記の日時で放送されることになりましたので、再度お知らせいたします。

日時:平成23年2月17日(木) 午前11:50~(道南版)

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2011年02月15日

NHKテレビ放送時間変更のお知らせ

 先にご案内した、NHKテレビでの「マースレニッツァ」事前準備の中継が、国会中継のため、下記の時刻に変更になります。生放送のため、さらに変更になる可能性もあります。

日 時:平成23年2月16日(水) 午前11:45~

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2011年02月10日

2月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、2月16日(水)の放送は、鳥飼やよい准教授による「映画にみる、ロシアの大晦日」です。
 ロシアでは、毎年大晦日には必ず放映される、“ロシアの紅白”、または“ロシアの忠臣蔵”とも言うべき国民的映画「運命の皮肉」があります。1975年製のソ連映画が、今なお人々の心をとらえる理由、そしてそこから見えてくるロシアの国民性について、日本人の目から解説します。是非お聞きください。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年2月16日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校
     准教授 鳥飼やよい
テーマ:映画にみる、ロシアの大晦日

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2011年02月04日

NHKテレビで「マースレニッツァ」が紹介されます

 2月18日(金)、函館校にて行われる春を呼ぶおまつり「マースレニッツァ」の事前準備の様子が、NHKテレビで放送される予定です。全道版と道南版の2回、中継されます。
 生中継ですので、やむを得ない事情により予定が変更されることもあります。

日 時:平成23年2月16日(水) 
      午前11:30~ (全道版)
      午前11:50~ (道南版)

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2011年01月17日

1月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、1月19日(水)の放送は、グラチェンコフ・アンドレイ教授による「ロシアで人気の日本人作家」です。
 ロシアでは、古くは芥川龍之介や大江健三郎がよく読まれ、現在は村上春樹が人気です。
 村上春樹のロシア語翻訳者として知られるコワレーニン・ドミトリー氏は極東大学出身者で、ウラジオストク時代、グラチェンコフ先生の教え子でもありました。是非お聞きください。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
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平成23年1月19日(水) 10:10~10:25
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校
     教授 グラチェンコフ・アンドレイ
テーマ:ロシアで人気の日本人作家

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2011年01月14日

ミリオン・ズビョースト 第66号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第66号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、鳥飼やよい准教授による「『運命の皮肉』あるいは、新年あけましておめでとうございます!」です。
ロシアの年末の風物詩とも言える国民的映画「運命の皮肉」について考察します。この映画を通して、ロシア人をもっと知ることができるかもしれません。

 また、不定期掲載のロシア料理のレシピは、「きのこの煮込み(ロシア風)」をご紹介します。クリーミーな煮込みで体を温めて、寒い冬を乗り切りましょう!是非ご一読ください。

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2010年12月28日

2010年を振りかえって

 慌ただしく過ぎた2010年も終わろうとしています。今年も「極東の窓」をご愛読いただき、ありがとうございました。また、お忙しい中、原稿を寄せてくださった皆様方にも感謝したいと思います。

 今年2月、函館校のマースレニッツァに合わせる形で開催された、「日本・ウラジオストク協会懇談サロンin函館」にご参加の協会理事、小林千香子さんの「ワクワク函館への旅」を函館日ロ交流史研究会の会報で拝見したとき、小林さんが本当にワクワクと、心から函館での数日を楽しまれた様子がうかがえて、とても嬉しくなりました。早速「極東の窓」への転載をお願いしたという次第です。ずっと同じような環境に身を置いていると忘れがちですが、ロシアが好きな人々にとっては、函館という土地もこの学校も特別な空間です。日本中探しても、こんなところはほかにないでしょう。小林さんの文章は、少しほめすぎで面映いところもありますが、そのことをあらためて感じさせてくれます。

 私にとっての、今年一番大きな出来事はロシア軍艦「アドミラル・パンテレーエフ」の入港でした。詳しくは先日別に書きましたが、話を聞いてから受け入れまでの時間が少なく、前例もなかったため、入港前夜には日ロの関係者約20名ほどが極東大学に集結し、さまざまな問題について協議しました。実のところ船が入るまでは何がどうなのか、よくわからなかったのですが、受け入れに関わったすべての方々の多大なる協力により、大きな問題もなく、友好的に送り出すことができました。訳がわからないけど、やってみれば何とかなる、良くも悪くも非常にロシア的な、おもしろい体験でした。

 ところで昨年10月、ウラジオストク本学創立110周年記念式典に出席するため出張したときに私が見聞きしたことを、「ウラジオストク訪問記」として掲載しました。そして今年7月、今度はウラジオストク市が開基150年を迎え、姉妹都市である函館市公式訪問団の一員として訪問した倉田有佳さんに「今年開基150年を迎えたウラジオストクと函館のつながり」と題し、3回に渡り執筆していただきました。倉田さんは日ロ交流史における第一級の研究者でありますから、私たちにもわかりやすくウラジオストクと函館の関わりを教えてくれました。また、2012年のAPEC首脳会議開催を控え、どんどん変わりゆくウラジオストクの様子も聞くことができましたが、私が訪問した時からまだ1年も経っていないのに、街の様子はだいぶ異なり、驚くほど道路整備や橋の工事も進んでいるようです。時代とともに街並みは変わっていきますが、倉田さんの言うとおり、ウラジオストクの150年におよぶ歴史の光と影、さらには函館との古くからの接点にも目を向けてこそ、初めてこの街の底力や真の魅力を実感することになるのでしょう。

 話は変わりますが、昨年の本学創立110周年記念式典の際発表された、極東国立総合大学の極東連邦総合大学への昇格が、いよいよ現実のものとなりました。何しろ市内の4つの大学を統合してワンランク上の大学に昇格させるという大がかりなことなので、きちんとした体制が整うまでにはまだ時間がかかりそうですが、本学はすでに新しい名称と組織になりました。それを受けて、分校である函館校も2011年1月1日付けで、「ロシア極東連邦総合大学函館校」へと名称変更いたします。函館校については名称以外、組織などの変更はありませんが、新しい名前になじむまで、少し時間がかかりそうです。

 さて、来るべき年、7月にはハリストス正教会の聖ニコライ来日150周年記念行事が函館で開催されます。教会行事のほか、一般市民向けの講演会や展示なども計画されています。また、「ロシア文化フェスティバルin JAPAN」のオープニング・セレモニーが、日ロ両国政府関係者を招いて函館での開催を予定しています。それに附随して、さまざまな文化的行事が計画されているようですので、こちらも楽しみです。
 来年もまた、新しくなる校名と、変わらぬ私たちを、引き続きよろしくお願いいたします。
 

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2010年12月24日

アドミラル・パンテレーエフの入港 2

 16日(土)と17日(日)に行われた一般公開では、金属探知機による持ち物検査なども行われ、検査を受けた後は自衛隊が用意したバスでなければ船に近づくことはできないなど、厳しい管理体制が敷かれた。そのため会場周辺は交通渋滞を起こし、検査を受けるまでに1時間、検査を受けて見学するまでさらに1時間の長い行列に並んだそうだ。初日は1,900人、二日目は激しい雷雨の中、1,400人もの市民が訪れたというから、ロシア艦船公開という、滅多にない出来事に対する人々の興味は相当なものだったと言えるだろう。


 16日(土)の夜、パンテレーエフで行われた艦上レセプションには、函館校の教職員が招待を受けた。船の上は、お料理も音楽もまさにロシア。甲板の上には花柄の絨毯が敷かれ、おいしいザクースカ(おつまみ)をいただきながら、楽しく歓談する。ともに制服に身を包んだ海上自衛隊とロシア海軍が杯を交わす。なんていい光景だろう、こんな様子を私のような一般人が目にするなんて、20年前には考えられなかったことだ、と感慨に耽る。

 途中、生バンドに合わせて合唱やダンスが披露される。ロシアの歌のほか、「さくら」や「ふるさと」などを、非常に美しい日本語で歌う。また、ロシア伝統の「水夫の踊り」を本物の水夫さんたちがコミカルに踊り、場を盛り上げる。お客さんを楽しませようとするロシアのホスピタリティを強く感じた。

 翌17日(日)の夜に行われたあまぎり主催の艦上レセプションでは、鏡開きが行われ、天ぷらやお寿司といった日本料理がふるまわれた。居合道・剣道・空手などの迫力ある武道展示が行われ、隊員たちが日ごろの訓練の成果を披露した。ロシア側の歓迎アトラクションとはずいぶん趣が違う、これもお国柄の違いということか。

 今回、私たちロシア極東大学は関係各所からの要請を受け、教員が公式行事で通訳を務めたり、学生3名が市内見学や交流の際のボランティア通訳として協力した。
 セーラー服を着た、まだ若い水兵さんたちは、なかなか外出する機会を得なかったため、18日(月)に行われた市内見学の日には大いに楽しんだようだ。函館校の学生は、大沼で行われたバレーボール交歓試合に同行する者と、市内史跡研修に同行する者とに別れた。海上自衛隊対ロシア海軍がバレーボールで友好を深めるなど、なんと楽しいことだろう。終わったあとは、北海道名物・ジンギスカンの食べ放題で、仲良く鍋を囲んだそうだ。
 史跡研修のグループは五稜郭や函館山、ハリストス正教会など、市内をバスで巡り、学生がその時々で通訳をした。聞いた話では、水兵さんたちは年齢も近く、ロシア語を話す日本人学生をたいそう歓迎してくれたそうで、学生たちも「めっちゃ楽しかったです!!」と言って戻ってきた。このような貴重な経験ができるのも、函館ならではのことだと思う。

 19日(火)出航の朝、8時前に関係者が埠頭に集合した。パンテレーエフとあまぎり、並んで係留された船では、それぞれに乗組員たちが朝の仕事を行っていた。私たちはパンテレーエフ艦上で行われた朝礼に呼ばれた。函館ハリストス正教会のニコライ神父が祈祷を行い、旅の無事を祈る。334人もいる乗組員が一糸乱れず整列する中、ソコロフ司令官からロシア極東大学や函館日ロ親善協会、ハリストス正教会などに対し、感謝の言葉が述べられた。「函館に入港することができ、何事もなく友好的に時を過ごすことができたのは、みなさんのおかげだ。函館はウラジオストクと街並みが似ている。是非また来たい。」
 その後、司令官自らが船内を案内してくれ、ミサイル設備などの説明を受ける。船の寄港中、とても楽しかったけれど、やはりこの船は軍艦なのだ。常に非常時を想定している。だけど、このミサイルが人に向けて使われることのないことを、心から願う。

 司令官から最後に、在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所のブロワレツ所長に対し、アンドレイスキー・フラグが贈られた。船から降りて、関係者が見守る中、ゆっくりと離岸するパンテレーエフの艦上には、多くの乗組員が等間隔に並び、帽子を回して別れのあいさつをしていた。海上自衛隊も同じくそれに応える。私たちは、先ほど司令官にいただいたアンドレイスキー・フラグを広げ、まっすぐウラジオストクに戻るという船を見送った。
 今回の交流でつくづく感じたこと、それは同じ海を間に向かい合うもの同士、海を愛する心と自国を守り平和を願う気持ちは同じだということ。願わくは、日ロの友好が永く続きますように。(おわり)
 

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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アドミラル・パンテレーエフの入港 1

 ロシアの軍艦が115年ぶりに函館港に入港した。115年前といえば、まだ日露戦争前のこと、日本の元号は明治、向こうは帝政ロシア時代のことだ。
 通常、海上自衛隊との共同訓練などに伴い、外国軍の船が日本の港に入ることはあるが、今回は訓練を行う予定はない。入港の目的は親善友好、寄港地を函館とした理由はロシアと歴史的なつながりが深いこととされたが、迎え入れる函館側は突然の事態と事前の情報が少ないことに困惑した。
 寄港を許可した函館市に対する反対の申し入れは60団体にも及んだという。警備面での不安など、さまざまな問題も指摘された。
 しかし、来ると決まれば関係者一団となって受け入れ準備を進めなければならない。対潜大型哨戒艦「アドミラル・パンテレーエフ」はウラジオストクを母港とする、ロシア海軍太平洋艦隊所属の船。横須賀などに入港した実績はあるが、ロシアの軍艦が北海道に入るのは旧ソ連時代以降、はじめてのことなのだ。
 5日間の入港中は、アメリカなど他国に対するよりも厳重な警備が敷かれた。岸壁の1キロメートル手前にゲートが設置され、そこから先、関係者以外は船に近づくことはできなくなった。

 10月15日(金)の朝、海上自衛隊と協力して、函館日ロ親善協会が入港歓迎行事を開催した。埠頭には在京ロシア大使館の武官や防衛省海上幕僚監部の担当者なども集まり、制服を着た人々がずらり。物々しい雰囲気となった。
 いよいよパンテレーエフが入港する時刻となり、堤防を越えて船が函館湾に入ってきた。曇天の下、もくもくと煙を噴き上げ、近づいてくる様は少し時代遅れな気もしたが、私はこれから起こる未知の出来事に対し、まるで黒船襲来を受けるような心持ちになった。続いて海上自衛隊の「あまぎり」が入港。あまぎりは舞鶴港から来た今回のホストシップであり、パンテレーエフより二回りほど小さな護衛艦だったので、パンテレーエフの大きさが一層際立った。大湊から来た海自の音楽隊もスタンバイし、日本側の受け入れ態勢は整っていた。

 軍艦には色々な旗が掲げられている。一つひとつ意味を尋ねると、大佐が乗っているという印の旗、水先案内人が乗っているという印の旗など、船が今どのような状態なのかが瞬時にわかるような仕組みになっているそうだ。
 ロシア海軍の旗は白地に青で対角線が引かれた「アンドレイスキー・フラグ」。またの名をアンドレイスキー・クレスト(アンドレイの十字架)と言い、キリストと同じ十字架で処刑されるのは恐れ多いといって斜めにした十字架で処刑された聖アンドレイにちなんだ旗だとか。この旗をなびかせ、接岸した船を、海上自衛隊や我々関係者も、整列して出迎えた。両国の隊員が協力して船をつなぎ止め、船ばしごを渡す。ロシア軍の上陸という見たことのない光景に緊張感が漂う。

 司令官のソコロフ・ビクトル大佐が降りてきて、歓迎行事が始まった。花束贈呈や互いの挨拶、写真撮影などを行い、行事は30分ほどで終わった。多くの報道陣が押し寄せ、ロシア艦船入港への関心の高さを伺わせた。
 その後は、艦上昼食会や函館側への表敬訪問などの公式行事が行われた。(つづく

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2010年12月15日

アントン・ステパーノフ ピアノ・リサイタルのお知らせ

 ロシア国立グネーシン音楽アカデミー講師のピアニスト、アントン・ステパーノフ氏が初来日するにあたり、下記の日程でコンサートを開催します。
 ショパン生誕200年記念の記念すべき本年のショパンコンクールでは、上位入賞をロシア勢が占め、中でもグネーシン音楽アカデミー出身者の活躍が目を引きました。
 ステパーノフ氏はその中でも、ロシアピアニズムを受け継ぐ正統派とされ、彼の奏でる「展覧会の絵」は“ステパーノフの「展覧会の絵」”と称されるほど、モスクワでは有名なものだそうです。是非会場にお越しください。

アントン・ステパーノフ ピアノ・リサイタル

曲  目:ムソルグスキー 展覧会の絵
      シューベルト  三つのピアノ曲 D946
      ベートーヴェン ソナタ 第27番 ホ短調 Op.90
日  時:2011年2月8日(火) 開場18:00 開演18:30
場  所:遺愛女子中学・高校講堂(函館市杉並町23-11)
チケット:全席自由
■前売券 一般2,000円 小中高生1,000円
■当日券 各500円増

発売場所:カワイ楽器函館店、ヤマハアベニュー五稜郭、
       ロシア極東国立総合大学函館校
主  催:「アントン・ステパーノフ ピアノ・リサイタル」実行委員会
後  援:在札幌ロシア連邦総領事館、函館市、函館市教育委員会、函館市文化団体協議会、函館音楽協会、日本ショパン協会北海道支部函館地区、河合楽器製作所函館ピアノセンター、㈱ヤマハミュージック北海道函館店、北海道新聞函館支社、函館新聞社、NCV函館センター、函館山ロープウェイ㈱FMいるか、ロシア極東国立総合大学函館校、函館日ロ親善協会
お問合せ:090-3775-6146(吉田)


アントン・ステパーノフ(Anton Stepanov)

ロシア・モスクワ生まれ。リスト国際コンクール入賞(ワイマール)。
ロシア、沿ドニエプル共和国、ドイツ、中国においてコンサート活動およびマスタークラスを行っている。
ロシア国立グネーシン音楽アカデミー専門ピアノ科講師。
ポポヴァ記念合唱芸術アカデミーピアノ科講師。

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2010年12月08日

12月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、12月15日(水)の放送は、イリイナ・タチヤーナ准教授による「ロシアのクリスマスとお正月」です。
 12月に入り、函館では海に浮かぶ大きなツリーが毎晩打ち上げ花火とともに点灯し、クリスマス気分を盛り上げてくれます。ロシアでも、もみの木はクリスマスのシンボルですが、日本とは違うロシアのクリスマスやお正月の過ごし方について、聞いてみましょう。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成22年12月15日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東国立総合大学函館校
准教授 イリイナ・タチヤーナ
テーマ:ロシアのクリスマスとお正月 

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2010年11月29日

STVテレビ どさんこワイドに出演します!

 北海道の情報番組、STVテレビ「どさんこワイド179」に本校のデルカーチ・フョードル講師が出演します。“函館に長く住んでいる外国人が案内する函館(仮)”の特集で、先日収録が行われました。

 リポーターの三好りささんとともに、函館在住13年目のデルカーチ先生が紹介した、とっておきの函館は、名刹・高龍寺と函館山。高龍寺は曹洞宗の木造寺院で、明治43年に完成した総けやき造りの山門の彫刻が見事です。ロシアからお客様が来るとデルカーチ先生が必ず連れて行く場所だそうです。

 そのほか、乗り物ではなく、歩いて登る函館山を案内したり、お気に入りのお店を紹介しました。1年生の授業でロシア語文法を教えている、仕事中の様子も撮影しました。
 実際の放送でどの部分が使われるかは、見てのお楽しみ。道内のみの放送ですが、是非お見逃しなく!

STVテレビ 「どさんこワイド179」
2010年12月2日(木) 16:10頃から15分程度
“函館に長く住む外国人が案内する函館(仮)”
 ※デルカーチ先生とは別に、フィリピン人の主婦の方も登場する予定です。

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2010年11月12日

秋のロシア人墓地清掃

函館校では6月と10月の年2回、ロシア人墓地のボランティア清掃を行います。

作業の前に、手順を確認します。ロシア人墓地のお向かいは中国人墓地。プロテスタントやカトリックの墓地もあり、一般的に外人墓地と呼ばれています。
秋の清掃は、教職員や領事館関係者のほか、ロシア人留学生やホストファミリー、留学生支援実行委員会のみなさんも含めて大勢で行いますが、今回は函館校の学生たちもたくさん参加しました。
秋の清掃は、落ち葉拾いと枝払いが中心。フェンスからはみ出している枝を切り、集めます。
1時間でこんなにたくさんのゴミが集まりました!
清掃の終わりには、函館ハリストス正教会のニコライ神父が祈祷を行いました。
これは、先日函館に入港したロシアの軍艦「アドミラル・パンテレーエフ」一行が捧げた花輪。異国で眠る同胞に祈りを捧げます。十字架の前の花輪ともども、ウラジオストクから持参してきたそうです。
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2010年11月10日

HAKODATEアカデミックリンク2010のお知らせ


昨年の様子
 11月13日(土)、「『はこだて』ぼくらの研究フィールド」をテーマに、はこだて高等教育機関合同研究発表会が開催されます。市内8高等教育機関と函館市で構成するキャンパス・コンソーシアム函館の主催によるもので、本校学生も下記の内容で参加します。 学生による、日ごろの研究成果や課外活動についての発表です。函館の若い力が集結します。是非お越しください。

日時:平成22年11月13日(土) 11:00~17:00
場所:函館市青年センター
   函館市千代台町27-5 0138-51-3390

<ブースセッション>
 アヴァンギャルド「ロシア前衛美術の世界」

  ロシア地域学科3年 芹 澤 寛 人 11:00~17:00

 
<ステージセッション>  ロシア語の慣用句について
  ロシア地域学科4年 白 山 季 絵  15:45~16:00

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第4回「函館市西部地区教育芸術祭」のお知らせ


昨年の様子
 地域の文化発展と交流を目指し、保育園から大学・町内会までが集まって日頃の活動の成果を発表する芸術祭が下記日程で開催されます。     ステージ部門では、合唱サークル「コール八幡坂」が来函中のロシア人留学生とともにロシア語による合唱を披露します。美しい民族衣装も見どころです。

展示部門ではロシア人留学生による書道展や、ロシアの民芸品・衣装の展示を行います。この機会に是非、見にいらしてください。

<ステージ部門>
日  時:平成22年11月11日(木) 13:30~15:00
場  所:函館市立西中学校体育館
内  容:各団体による音楽発表と会場合唱及び書道作品紹介
      ロシア極東大学・コール八幡坂出演 14:40~14:50
      合唱「みんなで歩こう」
         「カリーナが咲いているよ」
        
<展示部門>
日  時:平成22年11月12日(金)~15日(月)
      9:00~19:00(最終日は17:00で終了)
場  所:函館市地域交流まちづくりセンター 2F
内  容:各団体による作品展示(絵画・書道・陶芸・工芸品等)


参加団体:駒止保育園、市立弥生小学校、市立西中学校、北海道函館西高等学校、ロシア極東国立総合大学函館校、町会連合会西部地区協議会

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2010年11月09日

11月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、11月17日(水)の放送は、デルカーチ・フョードル講師が「モスクワ里帰り」と題してお話します。
 デルカーチ先生の出身地は“シベリアの真珠”・バイカル湖のほとりにあるイルクーツクですが、今は家族が皆モスクワに移り、そこが実家となりました。
 この夏の里帰りで見た、首都・モスクワの様子を聞いてみましょう。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成22年11月17日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東国立総合大学函館校
     講師 デルカーチ・フョードル
テーマ:モスクワ里帰り 

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2010年11月08日

函館ハリストス正教会ホームページ開設のお知らせ

 函館ハリストス正教会では、この度独自のホームページを開設しました。今までは日本正教会のホームページの一部でしたが、今回開設したページでは今までより詳しく、函館正教会の催し案内や活動報告などを見ることができます。
 また、1996年に環境庁より「日本の音風景百選」に選ばれた、鐘楼の鐘の音を聴くこともできますので、函館で昔から“ガンガン寺”として親しまれてきた鐘の音を聴いてみてはいかがでしょうか。

 リンク集にも追加しました。

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2010年10月15日

ロシア対潜大型哨戒艦「アドミラル・パンテレーエフ」一般公開のお知らせ

 ロシア太平洋艦隊(司令部・ウラジオストク)所属のロシア対潜大型哨戒艦「アドミラル・パンテレーエフ」が10月15日(金)~19日(火)の間、親善友好目的で函館港に入港します。公式歓迎行事のほか、  下記のとおり、市民向けの一般公開が予定されています。また、海上自衛隊の護衛艦「あまぎり」も歓迎のため派遣されます。
 ロシア艦船の北海道内寄港は帝政時代を除くと、旧ソ連時代を通じてはじめてのことです。

日   時: 平成22年10月16日(土)~17日(日)
        13:00~16:00

場   所: 函館市港町ふ頭(函館市港町2丁目)

注意事項:
 ①入港中、ふ頭周辺は交通規制され、駐停車禁止となりますので、公共交通を利用してください。
②見学希望者は、ふ頭から約1キロ手前の受付で荷物検査を受けた後、シャトルバスでの移動となります。

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2010年10月14日

ミリオン・ズビョースト 第65号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第65号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、4月から事務局の一員となった長谷川吉秀学務課長による「Здравствуйте!」です。教員生活にピリオドを打ち、学生指導や新入生募集の仕事を担当することになった苦労が伺えます。

 また、この夏、北方四島との交流において、根室での受入事業ボランティア通訳を体験したロシア地域学科4年 白山季絵さんと、択捉島ビザなし訪問に参加したロシア語科1年 小早川眸さんのそれぞれの体験記が楽しく読めます。1ヵ月のウラジオストク留学実習から帰ったばかりのロシア語科2年 鈴木竜斗くんのほろりとくる感想文もありますよ。是非ご一読ください。

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2010年10月13日

10月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、10月20日(水)の放送は、グラチェンコフ・アンドレイ教授がロシア海軍の歴史について、お話します。
 来る10月15日(金)~19日(火)の間、ロシア太平洋艦隊駆逐艦アドミラル・パンテレーエフ号が函館港に友好親善目的で入港します。土日には一般公開も予定されているそうです。
 この機会に、ロシア海軍について、すこしお勉強してみましょう。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成22年10月20日(水) 10:10~10:25
出 演:ロシア極東国立総合大学函館校
     教授 グラチェンコフ・アンドレイ
テーマ:ロシア海軍の歴史

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2010年10月08日

「函館-ウラジオストク交流の諸相」講演会のご案内

10月17(日)、ウラジオストク建都150周年を記念した講演会が函館市中央図書館にて開催されます。
 函館日ロ交流史研究会主催によるもので、ウラジオストク研究の第一人者たちによる講演のほか、本校校長 イリイン・セルゲイも来賓挨拶を行います。 
 また、10月14日(木)~25日(月)の期間、同じく函館市中央図書館展示ホールにてウラジオストク建都150周年記念のパネルと写真の展示を行いますので、こちらも合わせてご覧ください。

ウラジオストク建都150周年記念講演会
「函館-ウラジオストク交流の諸相」

日 時:平成22年10月17日(日) 13:30~16:30
     13:00 開場
     13:30 開会挨拶
     13:45 来賓挨拶
          ロシア極東国立総合大学函館校校長
           イリイン・セルゲイ
     14:00 対岸に橋を架けた人びと-対岸航路と対岸貿易・再論-
           北海道情報大学教授 原 暉之
     15:10 極東ロシアとの交流と「浦潮日報」
           金沢大学名誉教授 橋本 哲哉
場 所:函館市中央図書館 視聴覚ホール
     (函館市五稜郭町26-1)
申 込:直接会場へお越しください(定員:120名)。
主 催:函館日ロ交流史研究会

ウラジオストク建都150周年記念パネル・写真展

日 時:平成22年10月14日(木)~25日(月)
場 所:函館市中央図書館 展示ホール

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2010年09月28日

はこだてカルチャーナイトのご案内

 10月8日(金)、市内の文化施設や教育施設などを夜間開放し、家族そろって地域の文化に触れる催し、「はこだてカルチャーナイト2010」が開催されます。
 ふだん何気なく通り過ぎていても、見る機会がなかった建物や入りづらかった公共施設を見学する絶好の機会であり、各施設趣向を凝らした内容で、様々な体験をすることができます。
 今回、このイベントに本校もはじめて参加することとなりました。下記のプログラムでみなさまのご来校をお待ちしております。
秋の夜長、地域の文化を探検しにでかけませんか?

日 時:平成22年10月8日(金) 17:30~20:00
場 所:ロシア極東国立総合大学函館校ロシアセンター

* ウラジオストク建都150周年記念パネル・写真展
(協力 函館日ロ交流史研究会)
 7月にアルセニエフ博物館で展示された「ウラジオストク―函館の150年の交流」の歴史パネル(日本語版)の一部と2012年APEC首脳会議開催に向けて開発が進むウラジオストクの今を伝える展示です。
 17:30~20:00

* 人形劇DVD上映
 毎年、本校のロシアまつりで上演し、大好評の学生による人形劇。今回は今年の作品「琴弾きサドコー」を上映します。
 1回目 18:00~18:30 
 2回目 19:00~19:30

* かんたんロシア語講座
 ロシア人教員が、はじめての方にもやさしくお教えします。
 お子様も一緒に勉強してみましょう。
 1回目 18:30~19:00
 2回目 19:30~20:00

はこだてカルチャーナイトについての詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。

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2010年09月17日

ワクワク函館への旅

 2010年2月18日から20日、生まれて初めて北海道の地を踏む日がやって来た。「日本・ウラジオストク協会懇談サロンin函館」出席のためである。飛行機の往復だけではあまりにあけっけないので行きは新幹線「はやて15号」で東京出発、八戸で特急「白鳥15号」に乗りかえる。
 気のせいか青函トンネル前から雪景が本州とは異なるような感じ。サイロがあったり、すっきり伸びた樹木が雪景の中でロマンチックに異国的に写る。
 私の背後で若い女性が「就職が決まらない」ことを相方に訴えている。ガランとした車中で厳しい社会状況を知る。不況はもちろん全国的規模なのだが……。

初日はロシア極東国立総合大学函館校で日本・ウラジオストク協会浅井事務局長の「ロシア極東と日本地方都市の貿易」と題しての特別講義。ソ連(ロシア)ビジネスに携わって来られた浅井さんならではの厳しい現状も伺った。40名の聴衆は熱心に耳を傾けていた。
 続いて「マースレニッツア」という冬を追い出し春を迎え祝うロシアのお祭りが同大で行なわれた。冬を象徴するワラ人形「モレーナ」をかついで冬を楽しむ「クマ」「ウシ」のお面たち。やがて彼らは「太陽」にほうきで追い出されるという寸劇が演じられる。「冬」と書いてあるワラ人形に火が放たれ、「冬」の左に朱で糸ヘンをつけると「終」りという文字に。つまり冬は終りということになる。


 春の神「ヤリロ」が訪れ春となり、その寸劇は終わる。「コール八幡坂」の合唱団や学生達が加わり「マースレニッツア」が盛り上がる。日本流にいえば立春の訪れだ。
 雪の校庭いっぱいに香ばしい焼肉の煙が漂い始めた。料理の達人アニケーエフ副校長の指導のもと、学生達の手作り料理が次々と完成。ブリンヌイ、ボルシチ、シャシリーク(くし焼)、コンポート、ピロシキ等の御馳走が運ばれて来る。紅いボルシチの色がロシアを想い起こされなつかしい。
 私達の周りでも日本人男性と結婚した若いロシア人女性、留学生、教師、函館に住み着いたという東京人等との会話が弾み、楽しい交流会だった。
 同校のイリイン・セルゲイ校長は流暢な日本語を話された。2009年北海道新聞の「ひと」の記事によれば、先生はウラジオストク生まれ。中学時代ナホトカ近郊で過ごした。その折、図書館で川端康成の「山の音」の翻訳を読み「こんな国もあるのか」と感銘を受けたという(非常におませな中学生だったと思う)。私ごとになるが、学生時代私もやはり「山の音」を読み衝撃をうけた。突然大人の世界に投げ込まれた気がした。今から50年も前、宝塚から急行列車に飛び乗り鎌倉の川端先生宅の自宅前に佇む変な女学生を先生はジッと鷹のような冷徹な目で見つめられた。以来川端文学は私の原点になった。
 イリイン校長はこんなことも言われた。「以前卒論といえば学生が原稿用紙に手書きしたものを、うやうやしく持って来て両手で手渡したものだが、今はこんな小さなメモリーチップを持って渡しに来るのです。」それを先生がパソコンに入れて読ませて頂くというのもなんだか主客転倒しているような気がする。先生のため息もわかる。しかし時代は先に先に進んで行く。良きにつけ悪しきにつけ決して後戻りしない。


 夢の又夢でも20代に戻ってこんな大学でロシア語を勉強してみたいなアと希った。明るくユーモアとペーソスに満ちた校長先生の存在は今後も同大学の更なる発展を可能にするだろう。
 おみやげに同校の「15周年記念文集」、「15年の歩み」「関連新聞記事」等の冊子を頂いた。どれも立派で同校を知る上で貴重な資料だ。
 その後、同校内に置かれている付属函館ロシアセンターを視察した。若い女性スタッフが生き生きと活動している姿が頼もしかった。
 
 ハリストス正教会のニコライ・ドミトリエフ神父を訪ねた。白く美しい日本初のハリストス正教会の建物である。情熱的な語り口、巧みな日本語、何か不思議な人を包み込むようなお人柄だ。


 教会内でニコライ神父著蔦友印刷(株)「ロシア人・日本人」を求めた。帰ってから読んでみたが面白くて面白くて止められない。ハートフルな自叙伝である。「大好きな日本人にロシアを知ってほしい!」と訴えている。これこそ私の求めているものだ。多くの友人達にこの本を回覧することにした。

 市立函館博物館視察。 函館をみおろす丘の上の木造の古い建物が時代を感じさせながら佇んでいる。雪の道をふみしめ博物館にたどり着く。
 佐藤・大矢両学芸員が出迎えてくださる。樺太関係や露領・北洋漁業関係の資料をみせて頂く。熱心な説明が嬉しい。「にしん御殿」などという言葉を子供時代にきいたことがある。それも北洋漁業の盛んな時代の言葉だろう。

 夜函館山夜景を楽しむ。
 これが噂にきいていた百万ドルの夜景!太平洋と日本海どちらをも右と左に眺められるぜい沢。広大な夜景に息をのむ。弘前からかけつけたロシア語勉強中の青年と合流。山頂レストランで夕食。


 2月20日 宿泊先のホテルは清潔で眺めのよいホテルだ。夜景を眺めながら屋上露天風呂としゃれ込む。朝は風花に打たれながら湯に浸る。この幸せを何と表現したらよいか……。
 赤レンガ倉庫群は海の側に立ち並び昔の繁栄をかもし出している。

 ロシアホテル跡地、ロシア人墓地―雪の墓地に眠る函館にかかわった過去のロシア人がたくさん居ることを知る。


 この墓地は大切に保存されていた。
 旧ロシア領事館は擬ビザンチン風建築で二階建て建物。1908年に新築され、今は両国民の友好のシンボルとなっている。
 「旧ロシア領事館復元・活用の会」の工藤玖美子代表との出会いもあった。東京を脱出し、函館を本拠にし、この運動に全力をあげているという。函館を愛し、ロシアを愛する、ロマンを地でいく女性、私には彼女の気持ちがとてもよくわかる。

 午後の交流会は、函館日ロ交流史研究会が主催し、函館日ロ親善協会、旧ロシア領事館復元・活用の会、はこだて外国人居留地研究会、極東大学函館校教師の皆さん24名の参加があった。


 函館日ロ交流史研究会長谷部世話人代表からは同研究会の15年余りの歩みほか、前職場である市立函館博物館とアルセニエフ博物館との交流について画像を見ながらこの説明があった。
 日本・ウラジオストク協会事務局田代さんからは、協会の設立経過活動についての報告。中本会長からは、「日露の架け橋チェーホフと日本人をめぐる秘話 ‐チェーホフ生誕150年によせて」の興味深い話が画像と共に参加者を魅了した。
 又、エレーナ・イコンニコワさん(サハリン大)は、御自身のテーマである「ロシア文学におけるサハリンとクリル諸島のイメージ」について、中本会長による通訳を介して講演された。モスクワからみて極東の地もかくも知られざる深い歴史をもっていること、流刑の地であっても案外自由に人々は生きていたこと等。
 このような内容を普段知らされることはなかった丈に、よく綿密に調べられたことに驚きであった。18世紀19世紀、又は日露戦争の背景も加わり、詩や文学が極東の地を舞台に生き生きと語られているのに感動した。
 
 懇親会は失礼してひと足先に帰途についた。タクシーの運転手さんが、新幹線の止まる予定地が函館ではなくて次の駅に決定したことを「函館の危機」だとふんがいしていた。地形的に函館は無理だということなのだそうだ。
 旅人の私がとやかくいうことはできないけれど、これだけロシアとの深いつながりのある都市はない。この魅力ある都市は、東京ものですら東京を捨てて住まわせるほどの美しさやエネルギーを放っている。交通の不便さにより人々の足が遠のくのだとしたらロシアとの文化交流の妨げにならなかと心が痛む。次の機会には家族や友人と一緒に函館を訪れ、なつかしい人々と再会したいと希っている。
 この日のために奔走してくださった倉田有佳さん、そして函館の関係者の方々に心から御礼申し上げます。

日本・ウラジオストク協会 理事 小 林 千香子

(函館日ロ交流史研究会会報第32号より転載)

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2010年09月09日

9月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、9月15日(水)の放送は、ロシアのサッカーについて、イリイン・ロマン講師がお話します。
 ロシアはワールドカップ南アフリカ大会への出場を逃しましたが、国内ではサッカーが、とても盛んで人気のあるスポーツです。
 2002年のワールドカップ日韓大会・日本対ロシアの激闘をご記憶の方も多いと思います。
 CSKAモスクワの本田圭佑、FCトム・トムスクの松井大輔など、日本人選手の活躍も目立つロシア・プレミアリーグのことなどを話してもらいましょう。
 是非お聴きください。

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平成22年9月15日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東国立総合大学函館校
     講師 イリイン・ロマン
テーマ:ロシアのサッカー事情

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2010年08月16日

8月の「身近なロシア」は?

 「身近ロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、8月18日(水)の放送は、難解なロシア人の名前について、アニケーエフ・セルゲイ副校長が、わかりやすく解説します。
 ロシア人って、何であんなに名前が長いの?どれが苗字でどれが名前なの?「父称」って何?
 でも、法則さえ理解できれば、どれが苗字でどれが名前で、男性か女性か、お父さんの名前は何で、ときには出身地や民族までわかってしまう、便利な名前です。
 アニケーエフ先生がわかりやすい日本語で、その謎を解いてくれることでしょう。是非お聴きください。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成22年8月18日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東国立総合大学函館校
     副校長 アニケーエフ・セルゲイ
テーマ:ロシア人の名前について


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2010年07月27日

ユジノサハリンスク市の大学生等との交流会のご案内

 7月27日(火)から8月2日(月)まで、サハリンから約80名の青少年が第12回青少年サハリン・北海道「体験・友情」の船事業(北海道・ロシア極東交流事業実行委員会主催事業)に参加するため来道します。
 函館市では、このうち、姉妹都市ユジノサハリンスク市の大学生7名とユジノサハリンスク市国際部職員1名の計8名を7月30日と31日に函館市に招へいし、交流を行います。
 31日には、下記のとおり交流会を開催します。プログラムでは、函館市からユジノサハリンスク市を訪問する青少年交流団等の交流受け入れ実務に長年携わっている市国際部マチューヒナ主任から写真を交えながら交流報告が行われるほか、サハリン国立大学学生による「当世大学生事情」の報告とキャンパス・コンソーシアムの大学生の懇談が予定されております。本校の学生も参加します。
 通訳がつきますので、どなた様もお気軽にお越しください。

日 時:平成22年7月31日(土) 10:00~13:00
場 所:函館地域交流まちづくりセンター(函館市元町4-19)
     2F フリースペース
参 加:無料、定員50名(当日直接会場にお越しください)
主催・お問合せ:函館市企画部国際課 倉田 ℡0138-21-3634
*詳しくはこちらをご覧下さい。

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2010年07月15日

7月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、7月21日(水)の放送は、倉田有佳さんの登場です。函館市企画部国際課主査で、本校の非常勤講師でもある倉田さんは、来日ロシア人研究を専門としており、今年度前期は、本校全学年を対象に、「北海道とロシア極東の交流の歴史」の講義を担当しました。
 今回のテーマは、今年「建都150年を迎えたウラジオストクと函館の交流史」。ちょうど函館が貿易開港した頃に歴史が始まったウラジオストクとの150年を振り返ります。
 また、今月初め、函館市公式訪問団の一員として150周年記念行事に参加してきた倉田さんのウラジオストクの「今」についての感想も楽しみです。ご期待ください。


FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成22年7月21日(水) 10:15~10:30
出 演:函館市企画部国際課主査
     ロシア極東国立総合大学函館校非常勤講師 倉田 有佳
テーマ:建都150年を迎えたウラジオストクと函館の交流史
関連行事「ウラジオストク市150周年姉妹都市展示会帰国報告会のお知らせ」について、こちらもご覧ください。

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2010年07月05日

ミリオン・ズビョースト 第64号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第64号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、4月から極東大学に仲間入りした伊藤皓嗣事務局長による「魅力ある国際都市・函館」。いち早く異国の文化を吸収してきた函館について、様々なエピソードを交えながら紹介しています。

 また、同じくこの春から函館校の一員となった学生からの投稿もあります。ロシア語を学び始めて約3カ月、その喜びや苦労が垣間見える文章です。是非ご一読ください。

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2010年06月11日

6月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、6月16日(水)の放送は、函館ハリストス正教会 ドミートリエフ・ニコライ神父の登場です。
 テーマは「ロシアとの歴史における、日本の中の函館の役割」。ニコライ・カサートキン(ニコライ堂の聖ニコライ)、 ゴシケーヴィチ、ラクスマン、ゴロウニンなど、日ロ関係の礎を築いたロシア人はみな、函館を訪れており、日本とロシアの交流は函館から始まっています。
 ハリストス正教会のニコライ神父はとてもおしゃべり上手ですから、楽しいお話が聞けると思います。ご期待ください。


FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成22年6月16日(水) 10:15~10:30
出 演:函館ハリストス正教会
司祭 ドミートリエフ・ニコライ
テーマ:ロシアとの歴史における、日本の中の函館の役割

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2010年06月01日

小説クロイツェル・ソナタ

 「クロイツェル・ソナタ」(1899年)は、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」に触発されてレフ・トルストイが書いた小説である。
 ロシアの大地をひたすら進む夜汽車。その薄暗い客室で語られるある男の秘密。人並みに放蕩を経験した男は貞操の夢をもち結婚する。しかし男は早くも新婚の夜に結婚に疑いを抱き始める。そもそも、清らかで平穏な精神的愛と、刹那の快楽のみをもたらす肉体的愛の結合という矛盾を孕(はら)む結婚は、破綻したシステムではないのかと。はたして結婚生活は男にとって苦悩の連続となる。ついには妻とヴァイオリニストの関係を疑い始めるのだが、嫉妬に混乱した男の頭の中には2人が合奏する「クロイツェル・ソナタ」が鳴り響く。そして男はついに…。
 男は告白する。音楽は「私に我を忘れさせ、自分の本当の状態を忘れさせ、何か別の、異質な世界へと移し変えてしまう。」さらに「たとえばあのクロイツェル・ソナタの第一プレスト…ただ人を刺激するばかりで、果てしがない」と。音楽とは「恐ろしい道具」である、と。
 数多くの19世紀ロシア文学において鉄道は、数多くの主人公とその人生を列車に立ち向かわせた。トルストイも例外ではない。列車での同席が縁で知り合った青年士官との不倫の結末を描く「アンナ・カレーニナ」。アンナは最終シーンにおいて爆走する蒸気機関車の車輪の下に身を投げてしまう。また「復活」では、ネフリュードフのせいで身を落とした無垢の女カチューシャは、悔い改めた男を後にし、新たな愛を得て徒刑の地シベリアに鉄道で運ばれていく。ところが、この2作の間に書かれた「クロイツェル・ソナタ」においては、妻がヴァイオリニストと奏でるプレストの早急なリズムは、夜汽車の単調な振動に増幅され、いつまでも不吉に響き続ける。
 さて、コンサートホールのシートに身をしずめてヤンケ姉妹の「クロイツェル・ソナタ」を耳にする私たちは、果たしてこの音楽に何を聴きとるのだろうか?トルストイが、あるいは「男」が聴いたのとはまた違った「果てしない」高揚を経験するだろうか?
 (本原稿は、2010年4月16日函館市芸術ホールにて開催された「ヤンケ姉妹のクロイツェル」コンサート・プログラムに掲載されたものです。)

ロシア極東国立総合大学函館校 准教授 鳥 飼 やよい

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2010年05月17日

5月の「身近なロシア」は?

 この企画は、FMいるか「暮らしつづれおり」の番組内で、先月から始まりました。「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、毎月第3水曜日の放送ですが、今月は19日(水)、グラチェンコフ教授の登場です。
 テーマは「ロシアの歴史・ロシアのヒーロー」。ロシア語はもちろん、ロシア史やロシア経済・地理・国家体制など、社会科系の講義の授業を受け持つグラチェンコフ先生が、ロシアの歴史についてお話します。
 日本は今、坂本龍馬に注目が集まるなど、歴史ブーム。ロシア人にとっての歴史上のヒーローは?一緒にお話を聞いてみましょう。函館地区のみの放送となりますが、どうぞお聴きください。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成22年5月19日(水) 10:10~10:25
出 演:ロシア極東国立総合大学函館校
教授 グラチェンコフ・アンドレイ
 テーマ:ロシアの歴史・ロシアのヒーロー

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2010年04月28日

「日ロの植物学交流史」講演会のご案内

 市立函館博物館では現在、特別企画展「いきもの事始め-函館発 博物学大事典」を開催中です。江戸時代末期の箱館開港時より、函館には多くの外国人研究者が訪れ、西欧の博物学的手法による調査でまとめられたデータを函館から世界に発信するようになりました。この機会に函館と博物学の関わりを考えてみてはいかがでしょうか。
 また、これに関連してコマロフ植物学研究所のアリサ・クラボフスカヤ氏が「日ロの植物学交流史」をテーマに講演します。講演は英語で行われますが、本校鳥飼やよい准教授が通訳を務めます。
是非足を運んでください。

特別企画展「いきもの事始め-函館発 博物学大事典」
会 期:平成22年4月24日(土)~7月11日(日)
 9:00~17:00(入館は16:30まで)
 5月3日を除く月曜日と5月6日は休館日です。
場 所:市立函館博物館(函館市青柳町17-1 ℡0138-23-5480)

講演会「日ロの植物学交流史」
 日 時:平成22年5月9日(日) 14:00~15:30
 場 所:函館市公民館(函館市青柳町12-17 ℡0138-22-3320)
 講 師:アリサ・クラボフスカヤ氏
     (コマロフ植物学研究所 上席研究員)

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2010年04月26日

ミリオン・ズビョースト 第63号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第63号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイン・ロマン講師による「『日本の神』について」です。サッカーファンのロマン先生が語る、CSKAモスクワ本田圭祐選手の話題かと思いきや、最後には深い言語の話になります。とても勉強になりますよ。

 また、この3月に卒業したばかりの学生からの投稿もあり、それぞれの個性が発揮された文章となっています。是非ご一読ください。

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2010年04月23日

「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」のお知らせ

 ロシアについて理解を深めていただくための社会人対象講座「はこだてベリョースカクラブ」。本校教員が交代でロシアについての様々なテーマを選び、日本語でお話して、好評をいただいております。
 このたび、FMいるかで月~木曜日の午前に放送している「暮らしつづれおり」の中で、ベリョースカクラブのラジオ版がスタートしました。
 毎月第3水曜日の10:15頃から15分間程度、パーソナリティの山形敦子さんと本校の教員がロシアについて、身近な話題についてお話します。教員が交代で登場し、山形さんのナビゲーションでさらにわかりやすく、様々なロシアについて語ります。
 早速第1回目が、4月21日(水)に放送され、イリイン・セルゲイ校長が「身近なロシア 意外なロシア」をテーマにお話しました。函館地区のみの放送となりますが、どうぞお聴きください。

FMいるか「暮らしつづれおり」 月~木曜日 10:00~12:00放送内
新コーナー「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
毎月第3水曜日 10:15~10:30頃

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2010年04月13日

ロシアのタイプライター

 ロシア語のタイプライターをいただきました。リボンがないので、紙に打つことはできませんが、これを見た先生方は大喜び!ソ連時代は言論統制のため、印刷物の普及が制限されており、タイプライターも字体や特徴などを登録しなければ持てなかったとか。どのタイプで打たれた文書か、後で判別できるようにされていたそうです。先生方にとっても懐かしい代物です。

 とは言え、このタイプライターは1992年Любава社製とありますので、比較的新しいもの。当時の函館市のロシア人嘱託職員が使用していたそうです。パソコンやメールが当たり前になる以前、このタイプで打たれた文書が海を渡り、二つの国をつないでいたのでしょう。

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2010年03月11日

「ヤンケ姉妹のクロイツェル」コンサートのご案内

 ロシアが世界に誇る2007年チャイコフスキー・国際コンクールで3位となり、その後、モスクワのロシア・ナショナルフィル、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場から招聘されるなど、ロシアとのかかわりを深めているヴァイオリニスト、有希マヌエラ・ヤンケさんと姉のピアニスト、歩マノン・ヤンケさんを初めて函館に招いてコンサートを開催します。
 お二人はモーツァルトの生地、オーストリア・ザルツブルクを本拠としている日系ドイツ人。「ベートーヴェン演奏の王道を歩む本格演奏家」と専門誌で評されており、函館の芸術創造、文化交流、教育に寄与する機会としてこの演奏会を企画しました。入場料はこのクラスの演奏家のコンサートとしては異例の水準に抑えましたので市民のほか、多数の中高生の来場も期待しております。
 当日演奏するベートーヴェン作曲のヴァイオリン・ソナタ「クロイツェル」は、後にロシアの文豪・トルストイが着想を得て、短編小説「クロイツェル・ソナタ」を執筆しています。圧倒的な力を放つ、ロシアゆかりの音楽と文学に触れる絶好の機会です。是非会場にお越しください。

ヤンケ姉妹のクロイツェル

ヴァイオリン:有希マヌエラ・ヤンケ
ピ ア ノ:歩マノン・ヤンケ
曲  目:モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ第25番KV.301
      チャイコフスキー 「ワルツ・スケルツォ」op.34
      ワックスマン 「カルメン幻想曲」
      ベートーヴェン  
      ヴァイオリン・ソナタ第9番 「クロイツェル」op.47
                                   その他
日  時:2010年4月16日(金)開場18:30 開演19:00
場  所:函館市芸術ホール
チケット:全席指定
     ■前売券 一般2,500円 大学生1,500円 小中高生1,000円
     ■当日券 500円増
発売場所:函館市芸術ホール、ヤマハアベニュー五稜郭、
カワイ楽器函館店、ロシア極東国立総合大学函館校
(学生券は芸術ホールのみの取扱となります)
主  催:「ヤンケ姉妹のクロイツェル」実行委員会
後  援:在札幌ロシア連邦総領事館、函館市、函館市教育委員会、函館市文化団体協議会、函館音楽協会、日本ショパン協会北海道支部函館地区、河合楽器製作所函館ピアノセンター、㈱ヤマハミュージック北海道函館店、北海道新聞函館支社、函館新聞社、NCV函館センター、函館山ロープウェイ㈱FMいるか
お問合せ:ロシア極東国立総合大学函館校  ℡0138-26-6523

<魂の音楽>
 ベートーヴェンが晩年の大作、荘厳ミサ曲の総譜に記した言葉は、ヤンケ姉妹の奏でる音楽にふさわしい。「心より出でて心に至らんことを」―。その演奏は、作曲家の魂に迫り、聴く者の心に響く。
 ドイツ人と日本人の音楽家を両親に持ち、ミュンヘン近郊に生まれ、ともにモーツァルトの生地、オーストリア・ザルツブルクに学んだ。パガニーニ2位、チャイコフスキー3位という有希マヌエラの輝かしい国際コンクール受賞歴や、指揮者の西本智実、ロシア最高のマリインスキー劇場管弦楽団の首席奏者たちとの歩マノンの共演は、才能の一端を示す証左にすぎない。NHK交響楽団に招かれた有希マヌエラの昨夏のメンデルスゾーンの協奏曲は、メンデルスゾーン・イヤーの白眉をなした。
 その二人の函館初の演奏会が実現する。プログラムは得意のベートーヴェン「クロイツェル・ソナタ」やモーツァルト、そして、ロシアの人々の心をも揺さぶったチャイコフスキーである。クラシック・ファンはもとより、吹奏楽や合唱を通じて真摯に音楽に取り組む小中高生にも聴いてほしい。諏訪内晶子、庄司紗矢香、五嶋みどりと、日本を代表するバイオリニストの出演が続いてきた函館市芸術ホールに、新たな名演の歴史が刻まれようとしている。

<有希マヌエラ・ヤンケ (Yuki Manuela Janke)>
 有希マヌエラ・ヤンケは、1986年ミュンヘンでドイツ人の父と日本人の母の音楽家一家に生まれ、3歳でヴァイオリンを始めた。9歳でオーケストラデビュー。ドイツ青少年音楽コンクールの全ドイツ大会、L.シュポア国際コンクール、ブラームス国際コンクールなどで優勝。イタリアが世界に誇る2004年パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで最高位(1位なしの2位)と3つの副賞を得た。
 2007年、モスクワで開かれたチャイコフスキー国際コンクールで3位。同年のスペインのサラサーテ・コンクールで優勝した。
 クリスチャン・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団、小林研一郎指揮日本フィル、九州交響楽団、ゲアノート・シュマルフス指揮札幌交響楽団などと共演。2010年4月には外山雄三指揮大阪シンフォニカー交響楽団、イジー・シュトルンツ指揮東京シティフィルハーモニック管弦楽団の定期演奏会に出演する。
 欧州ではベルリン放送響(G.フェルツ指揮)、ワイマール・シュターツカペレ(G.A.アルブレヒト指揮)、ケルンWDR放送管弦楽団(H.フロッシャウアー指揮、M.ユロンスキー指揮)、アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ・オーケストラ、ロシア・ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団(スピヴァコフ指揮)などと共演してきた。
 使用楽器は、日本音楽財団から貸与されているストラディバリウス「ムンツ」。

<歩マノン・ヤンケ (Ayumi Manon Janke)>
 ドイツ・ミュンヘン生まれ。父のミュンヘン国立音楽大学教授アンスガー・ヤンケの指導で3歳の時にピアノを始めた。13歳でカールハインツ・ケマリング教授の特別予科生としてザルツブルグ・モーツァルテウムに受け入れられ、その後ピアノ科ソリストコースに入学。2004年、同教授のもとで最優秀賞とともにディプロマを取得した。
 2007年は、飛躍の年となった。6月のチャイコフスキー・コンクール・ヴァイオリン部門3位となった妹、有希マヌエラ・ヤンケの伴奏者を務め、同部門審査委員長のスピヴァコフ氏から絶賛。9月のスペイン・サラサーテ・コンクールでは有希マヌエラが優勝し、歩マノンは最優秀伴奏者賞に輝いた。
 07年9月にはサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場新コンサートホールで開かれた演奏会に招かれ、ゲルギエフ組オーケストラのビオラ、チェロ首席奏者とモーツァルトのピアノ4重奏曲を演奏。地元評論家から高い評価を得たほか、「音楽の友」誌で、有希マヌエラとともに「モーツァルト演奏の王道をいく本格派」と評された。2008年6月、09年6月には有希マヌエラと、日本各地でリサイタルを開いた。09年2月には、西本智実指揮のロイヤル・チェンバーオーケストラの演奏会に出演。釧路など3都市でモーツァルトのピアノ協奏曲第21番KV.467を演奏した。アウグスブルク国立音楽大学非常勤講師。

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2010年02月19日

ウクライナ風イースターエッグ講習会のご案内

 正教会では、復活祭の間際に卵を赤く染めて飾り、親しい人と交換する習慣があります。それに伴い、今回函館ハリストス正教会で、ウクライナ風イースターエッグ講習会が開催されます。ウクライナ地方に広まった伝統工芸の技法を用いて、復活祭の飾り卵(イースターエッグ)を作ってみませんか?

日 時:2010年2月27日(土)・28日(日)
    13:00~16:00
*2日間で一つのエッグを作成します。

場 所:函館ハリストス正教会 信徒会館(函館市元町3-13)

会 費:実費(300円程度)

申 込:ハガキに住所・氏名・年齢・連絡先を明記の上、教会宛に送付して下さい(2月24日(水)締切)。人数に限りがあります。
    
送付先・お問合せ:〒040-0054 函館市元町3-13
          函館ハリストス正教会 TEL0138-23-7387

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2010年02月15日

日ロ関係ゼミナール~函館から北方領土を考える~のご案内

 本校の学生には毎年、北方四島の青少年が根室市で交流を行う際のボランティア通訳や、北方領土ビザなし訪問への参加など、貴重な体験をする機会が与えられています。
 北方領土に関する外交交渉は長期化しておりますが、問題の解決には日ロ両国の交流増進と相互理解の構築が大切という趣旨から、社団法人北方領土復帰期成同盟渡島地方支部主催により、下記のゼミナールが開催されます。
 この中で、今年度根室市の青少年交流と色丹島訪問の両方に参加した学生が、体験発表を行います。また、昨年10月、函館市公式訪問団の一員としてウラジオストクを訪問した職員が、ウラジオと函館の交流を柱にお話しします。
 函館は1858年の最初のロシア領事館開設以来、ロシアとの長い交流の歴史があり、択捉島とは幕末から漁業関係で深いつながりのある地域です。この機会に函館から北方領土を考える一助となるよう、ご案内申し上げます。

日ロ関係ゼミナール~函館から北方領土を考える~

日 時:平成22年2月27日(土) 13:30~16:00

場 所:函館市国際交流プラザ 大会議室(本校建物1F)

内 容:1.講演「ウラジオストクと函館をつなぐ橋」
       ロシア極東国立総合大学函館校 総務課長 大 渡 涼 子

     2.北方四島交流(ビザなし交流)参加体験発表
      (1)択捉島訪問体験発表  佐 藤 陽 三 氏

      (2)根室の日ロ青少年交流、色丹島訪問体験発表
        ロシア極東国立総合大学函館校
         ロシア地域学科2年 芹 澤 寛 人

      3.質疑応答

主 催:社団法人 北方領土復帰期成同盟渡島地方支部(外務省所管法人)  ℡0138-26-1653

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2010年02月12日

ラジオ番組のお知らせ

 2月も半ばに入りましたが、函館校では来年度の入学生をまだまだ募集しております。つきましては、以下のラジオ番組に職員が出演し、みなさんからご質問の多い、函館校のしくみや卒業時の資格等について、ご説明いたします。
 また、函館校が行っている市民向けの講座や取り組みについてもご紹介します。
函館地区のみの放送となりますが、是非お聴きください。


HBCラジオ 函館市広報番組「市民の時間(市政パトロール)」
2010年2月17日(水) 11:45~11:50
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   講師  工藤 久栄

FMいるか 函館市広報番組「市政だより」
2010年2月18日(木) 8:20~8:25、17:45~17:50(再放送)
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   講師  工藤 久栄


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2010年02月10日

泉山元写真展「日本人の目から見る日本とロシア」のご案内

 このたび本校では、校内函館ロシアセンターにて標記写真展を開催することとなりました。泉山氏は青森県八戸市に拠点を置く三八五グループの会長として会社経営のほか、地元の名士として八戸市や青森県の公職を歴任、現在も青森県日ロ交易(前・青森県日ソ交流協会)取締役を兼任するなど、日ロ交流の発展に大きな理解と功績がございます。
 系列の八戸パークホテル、二戸パークホテルでは昨年から開催しているロシア料理フェアが好評を博しており、本校や在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所も、展示民芸品の貸出や資料提供などで協力しております。
 また、泉山氏は財界人のメンバーで組織する経友写真クラブや有限責任中間法人二科会写真部青森支部会員として写真家の顔を持ち、二科展において多数の受賞歴がございます。
 今回の展示作品は14点、うち東北の祭りや風景を撮影したものが9点、ロシアで撮影したものが5点(モスクワ、サンクト・ペテルブルク、ハバロフスク)です。この機会に多くの皆様にご覧いただきたく、ご案内申し上げます。

  会 期:平成22年2月19日(金)~25日(木) ※土日を除く
      10:00~17:00 (初日のみ、オープニング 11:15)
  場 所:ロシア極東国立総合大学函館校内 函館ロシアセンター
       函館市元町14-1 ℡0138-26-6523
  主 催:ロシア極東国立総合大学函館校
  後 援:在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所
  協 力:三八五流通株式会社

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2010年02月01日

感動を再び!芸術団公演テレビ放映のお知らせ

 昨年12月に行われた「ロシア極東国立総合大学附属芸術団函館公演」が、地元のケーブルテレビNCVで全9回放映されます。
 函館地区のみとなりますが、オープニングからカーテンコールまで、丸ごと2時間の放映です。感動のステージを再びご覧ください。当日来られなかった方もこのチャンスをお見逃しなく!

NCVスペシャル「ロシア極東国立総合大学附属芸術団函館公演」

【放送日】
2月8日(月)・10日(水)・12日(金)19:00~ 
9日(火)・11日(木)14:00~
13日(土)13:00~、21:00~
14日(日)9:00~、19:00~

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2010年01月18日

ミリオン・ズビョースト 第62号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報である ミリオン・ズビョースト/百万の星 第62号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、デルカーチ・フョードル講師による「調子どう、ロシア?」です。2009年、ロシアで起こった様々な事件や現象について、デルカーチ先生がロシア人ならではの視点で振り返ります。アネクドート・オブ・ザ・イヤーのおまけ付きです。

 学生からの投稿では、ロシア語科2年の松山泰慶さんが、3ヵ月間のウラジオストク留学について、感想を綴ってくれました。
 また、今号からの新企画として、ロシア料理のレシピを紹介していきます。第1回目は「アニケーエフ家風ボルシチ」。アニケーエフ副校長の作るボルシチは最高です!是非ご一読ください。

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2009年12月28日

2009年の出来事

 毎年暮れが近づくに連れ、今年も早かったなあ、という思い、そしてその早さも年々増していく気がします。こうしてまた、1年を振り返る時が来ました。
 函館校開校15周年という記念すべき今年。ただ、まだまだこの学校の存在を知らない、或いは取り違えている人が多いのも事実。そういう人々に函館校を知ってほしい、ここに足を運んでもらいたいと、今年は一般市民向けの文化活動をより多く行った年でもありました。

 函館ハリストス正教会と協力してのチャイコフスキー・コンサートや函館在住のピアニスト・髙実希子さんのコンサート、そしてつい先日、函館市民会館大ホールで開催した極東大学附属芸術団の函館公演などなど。
 「極東の窓」では、今年度から市民向け文化講座「はこだてベリョースカクラブ」の講義録の掲載を始めました。毎回講話の内容が実におもしろく、不可解な国・ロシアについて先生方がわかりやすく語っており、ここだけの話で終わらせるのはもったいないと思ったからです。今後もこうして、少しでも多くの人々の目に耳に、心に触れるよう、日々地道な活動を続けていきたいと思います。

 また、今年は「極東の窓」と開校以来の学報「ミリオン・ズビョースト」をまとめた文集を、15周年記念として発行し、関係者に配布できたことがとても嬉しいことでした。例えば、記念の祝賀会を開いてお世話になった方々をお招きするのも一つではありますが、一晩で終わる祝宴ではなく、形に残るものとして、15年の軌跡であるこの文集を、みなさまの手元に贈りたかったのです。

 反省すべきは、なかなかこの「極東の窓」を更新できなかったこと。卒業生からも、読んでいるという声を聞くにつけ、来年はもっとまめに母校の様子を知らせるよう心掛けたいと思います。

 函館市は今年、開港150年に沸きました。そして迎える2010年、今度はウラジオストクが建都150年を祝う番です。来年もよい年でありますよう。引き続きよろしくお付き合いください。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2009年12月21日

函館ハリストス正教会の市民クリスマス

 函館ハリストス正教会で、市民向けのクリスマス会が開催されます。当日は信者さんたちと一緒に聖体礼儀などの儀式に参加することができます。
 神父のお話や聖歌、世界一美しいと言われる正教会の行事に参加することができる、いい機会です。定員30名、直接教会にお出でください。

日 時:2009年12月24日(木)
     18:00~19:30(途中退席はできません)
場 所:函館ハリストス正教会 函館市元町3-13
     TEL0138-23-7387

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2009年12月02日

極東大学附属芸術団函館公演・続報

 12月8日(火)、函館市民会館大ホールにて公演が行われる極東国立総合大学芸術団について、今回来函する個々のグループと合わせて紹介します。団員はすでにロシアを出発し、現在は中国・大連で公演中です。
函館での公演をお楽しみに!

*  *  *  *  *  *  *

 極東国立総合大学附属芸術団は、若者の精神的・文化的感覚の育成と学生の創作能力、素質、関心を伸ばすことを目的に、1997年に設立されました。 
 芸術団は、合唱・バレエ・民族舞踊・演劇・サーカスなど様々なジャンルにおよぶ16のグループから成り立ち、約600の演目と年間100を超えるイベント出演数を誇ります。中国・韓国・日本など海外公演も多数行っております。 
 団体として、数々のコンクールでの受賞歴があり、また指導者がロシア連邦政府より多数の表彰や名誉称号を授与されるなど、ロシア国内においても高い評価を得ています。
 このような才能ある専門家や優秀な指導者たちによって、学生芸術団のコンサート・プログラムはプロフェッショナルな水準にあると言えるでしょう。

~グループ紹介~

1.民謡アンサンブル「ポクロフ」
(団長 ヴラーソワ S.V.)
 設立当初、小規模なフォーク愛好者たちの集まりだった「ポクロフ」は、プロフェッショナルな歌手集団へと変貌を遂げました。この「ポクロフ」は極東国立総合大学の宝物になると同時に、アジア・太平洋地域の国々でも、広く有名になりました。レパートリーはロシア民謡やコサック、ウクライナの楽曲など50曲以上に上ります。

2.民族舞踊アンサンブル「レゲンダ」
(団長 コステューケヴィチ S.P.)
 1997年に設立された、世界の様々な民族舞踊を踊るグループです。ロシア舞踊、カドリール(4人一組で踊る宮廷ダンス)、ウクライナ式連続バレエ、コーカサスのダンスなど、レパートリーは数限りなくあります。
 ハバロフスク市で開催された極東フェスティバル「学生の春2008」ではレゲンダの舞踊演目「兵士のバラード」が高く評価され、フェスティバル史上初めて、沿海州の舞踊芸術グランプリにもノミネートされております。

 
3.極東国立総合大学ボーカルグループ
(団長 ペトロワ M.N. ペトロフ V.V.)
 ここには、ボーカルグループ「タリスマン」、「アルファベット」と多くのソリストが含まれます。グループのレパートリーは、古き良き時代のロシアの曲はもちろん、「恋のバカンス」や「百万本のバラ」など、日本や海外のポップスまで幅広い楽曲があります。
 2003年から2008年に渡り、ボーカルコンクールでグランプリやその他の賞を多数受賞しています。

4.サーカス「カンフェッティ」
(団長 ラズーチナ O.V.)
 このサーカス団は2001年に設立されました。団員は20名で、沿海州アルセーニエフ市のサーカス学校「ヴェショーラヤ・アレーナ」の卒業生たちです。「カンフェッティ」は学生芸術団の中で、特に魅力とユーモアを持ったグループで、ウラジオストクで唯一の、学生によるサーカス団です。
 出演者の華やかなコスチュームや難易度の高い技の数々、情熱的な感情表現は観客に歓喜をもたらします。

 
5.フロアダンス「ブラヴィッシモ」
(団長 アバトゥーロフ I.A.)
 この芸術団は1997年に設立されました。「ブラヴィッシモ」のダンサーの情熱的なラテンダンスはすべての人々の心を揺さぶり、日本、中国、韓国など海外にもその名は広く知れ渡っています。

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2009年11月13日

極東大学附属芸術団函館公演のご案内

 12月8日(火)、函館市民会館大ホールにて、本学附属芸術団の公演を、一般市民向けに開催します。
 芸術団は、極東大学と、附属カレッジ(日本の中・高校生にあたります)に所属する学生による組織で、民族アンサンブルやボーカルグループ、バレエなどのチームがあります。今回バレエは来函しませんが、ロシア民族舞踊や合唱、日本語による歌唱などを予定しています。
 芸術大国・ロシアで特別な訓練を受けている本格的な芸術団で、学生とは思えないハイレベルな舞台を披露します。本学でのイベント参加や海外公演経験も多く、今回は中国・大連と韓国・ソウルでの公演後、来日、日本では函館公演のみとなります。
 5年前に一度来函し、函館校のイベントには出演していますが、一般の方に広くご案内するのは初めてのことです。
 今回は、函館校開校15周年、本学開学110周年、親善協会設立20周年を記念し、函館市民のみなさまに日頃の感謝と恩返しの意味を込めて、無料で開催します。ロシアのハイレベルな芸術を多くの皆様にご覧いただきたく、ご案内申し上げます。

日時:平成21年12月8日(火)
開場 18:00
開演 18:30
場所:函館市民会館大ホール 
函館市湯川町1-32-1 ( TEL0138-57-3111)
主 催:ロシア極東国立総合大学函館校、極東国立総合大学、函館日ロ親善協会
後援:在札幌ロシア連邦総領事館、函館市、函館市教育委員会、財団法人 北海道国際交流センター、北海道新聞函館支社、函館新聞社、NHK函館放送局、NCV函館メディアセンター、函館山ロープウェイ(株)FMいるか、ロシア領事館復元・活用の会
入場:無料(整理券、事前申込は不要。当日先着順の入場とします)
問合せ先:ロシア極東国立総合大学函館校事務局
函館市元町14-1
TEL  0138-26-6523、FAX 0138-26-0342
Email info@fesu.ac.jp


■2004年 函館校開校10周年記念式典での様子


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ラジオ番組のお知らせ

 下記の日程で、本校教職員がラジオ出演します。
本学開学110周年記念式典に合わせ、10月20~24日、函館市訪問団としてウラジオストクを訪れた時の様子などをお話します。
 また、12月8日(火)急遽開催が決定した「極東大学附属芸術団函館公演」についてもご案内する予定です。
 函館地区のみの放送となりますが、是非お聴きください。


FMいるか「暮らしつづれおり」
2009年11月16日(月)11:10~11:30
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   校長 イリイン・セルゲイ

FMいるか「ご機嫌ラジオ!皆方流」
2009年11月18日(水)15:10~15:30
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   事務局 大渡 涼子


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2009年11月09日

第3回「函館市西部地区教育芸術祭」のお知らせ

 地域の文化発展と交流を目指し、保育園から大学・町内会までが集まって日頃の活動の成果を発表する芸術祭が下記日程で開催されます。
  
 展示部門ではロシア人留学生による書道展や、ロシアの民芸品・衣装の展示を行います。今年は、新たに極東大コレクションに加わった、モスクワ近郊の有名な陶器“グジェリ”や、ホフロマ塗りを多数展示します。美しくめずらしいロシアの工芸品を、この機会に是非、見にいらしてください。

<展示部門>
日時:
 平成21年11月13日(金)~16日(月)
 9:00~19:00(最終日は17:00で終了)
場所:
 函館市地域交流まちづくりセンター 2F
内容:
 各団体による作品展示(絵画・書道・陶芸・工芸品等)
参加団体:
駒止保育園、市立弥生小学校、市立西中学校、北海道函館西高等学校、ロシア極東国立総合大学函館校、町会連合会西部地区協議会

*11月12日(木)に予定されていた西中学校での舞台部門は、新型インフルエンザ流行に伴い中止となりましたので、ご了承ください。

■昨年の展示

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2009年11月05日

HAKODATEアカデミックリンク2009のお知らせ

 11月7日(土)、「街がぼくらのアカデミア」をテーマに、はこだて高等教育機関合同研究発表会が開催されます。市内8高等教育機関と函館市で構成するキャンパス・コンソーシアム函館の主催によるもので、本校学生も下記の内容で参加します。
 学生による、日頃の研究成果や課外活動についての発表です。函館の若い力が集結します。是非お越しください。

日時:平成21年11月7日(土) 11:00~17:00
場所:函館市地域交流まちづくりセンター
    函館市末広町4-19 0138-22-9700
出演:「デルデル劇団」チーム
代表  ロシア語科2年 小林健裕
指導  講師 デルカーチ・フョードル

<ブースセッション>
函館からウラジオストクへ~極東国立総合大学紹介~

本校で毎年行われている「はこだてロシアまつり」の様子やロシア・ウラジオストク市の極東国立総合大学本学をパネルで紹介します。さらに、人形劇で使用する人形の展示も行います(終日ご覧いただけます)。
 


◆今年のロシアまつりでの人形劇の様子
<ステージセッション>
デルデル劇団による人形劇紹介

今年の夏に「はこだてロシアまつり」で発表したデルデル劇団の新作人形劇「失われた時間」。今回はその一部分を実際に上演し、劇の内容をご紹介します(出演予定時刻は15:45~16:00の予定です)。

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2009年10月29日

元町で、フランスとロシアが出会う夜

091029.jpg ロシア極東国立総合大学函館校がある、ここ元町には、様々な国の宗教がひしめいている。東本願寺函館別院(日本)、函館ハリストス正教会(ロシア)、函館元町カトリック教会(フランス)、函館聖ヨハネ教会(イギリス)、日本キリスト教団函館教会(アメリカ)……。函館・元町出身の文芸評論家、亀井勝一郎(1907-1966)は、この状況を「世界中の宗教が私の家を中心に集まっていたようなもの」と表現している。この狭い地域に、このようにたくさんの宗教が集まっているというのは、世界的にも稀なことなのだそうだ。
 おもしろい話を聞いたことがある。これらの寺院は、ほぼ隣り合っていながら、祈る方向がまったく異なるのだ。東本願寺は南側にあるご本尊に向かって祈る。ハリストス正教会は東にあるイコノスタスに向かう。カトリックは西に向かい、ヨハネは北を向き祈る、といった具合だ。

 函館開港150年に沸いた今年、フランスと縁の深い函館元町カトリック教会もまた、150年を祝った。ロシアゆかりの函館ハリストス正教会も開港前年の1858年、ロシア領事館付属の聖堂として、その歴史をスタートさせている。
 夜になると本校からは、ライトアップされた、この美しい二つの教会の姿を眺めることができる。本校が現在使用している建物は、元々は函館白百合学園高校が使用していたものであり、八幡坂を挟んだ向かい側には、その母体となったシャルトル聖パウロ修道会が現在も活動を続けている。フランスとロシアが歴史的に深い関わりがあることは知られているが、ここ元町で今もまた、二つの国が向かい合っているのだ。

 このたび、本校講堂を会場に、パリ国立高等音楽院を卒業後、函館を拠点に活躍する気鋭のピアニスト、髙実希子さんのコンサート「ロマンチック・ナイト~フランス、ロシアからショパンへ~」を開催することとなった。第1部はラフマニノフ、プロコフィエフなどロシアの作曲家の作品を、第2部ではショパンの作品を披露していただく予定になっている。講堂のグランドピアノは、2年前に市民の方から寄贈されたもので、このピアノがついに、ピアニストの手によって力強く奏でられる時を迎える。

 今回、このコンサートのポスターは、実希子さんの言葉にヒントを得て、フランスとロシアの国旗をモチーフに作成した。出来上がったポスターを見て彼女は、ショパンの母国・ポーランドの白赤、そして日の丸の色もこの中には入っていると言った。
 祈りの方向は異なるかも知れないが、世界と人々の平和を願う気持ち、そして芸術を愛する心は、同じくひとつなのだ。フランスとロシアが出会う函館・元町の空気、そして可憐さと力強さを合わせ持つ実希子さんの素晴らしい演奏に、多くのみなさまに触れていただきたいと強く思う。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2009年10月07日

ミリオン・ズビョースト 第61号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第61号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、グラチェンコフ・アンドレイ教授による「未来からの銃声」です。本校でロシア語はもちろん、ロシア史・ロシア経済・ロシア国家政治体制・民族学などの講義を担当するグラチェンコフ先生の哲学的な文章には、昨今の世の中のあり方について、深く考えさせられます。

 また、学生からの投稿では、ロシア地域学科2年の芹澤寛人さんが、根室市で行われた北方領土島民の受入事業でのボランティア通訳の話と、引き続き参加した色丹島へのビザなし訪問について寄せてくれました。函館校の学生だからこそできる貴重な体験について、若者らしい視点で新鮮に語っています。是非ご一読ください。

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2009年09月18日

函館市文学館「ロシアの文学について」のお知らせ

 函館市文学館が定期的に開催している「文学の夕べ」、今年度の第4回目は、函館開港150周年を記念し、本校でロシア文学を教えているアニケーエフ副校長が「ロシア文学について」と題して講演します。
 “ロシア文学の風土”をテーマに、ロシアの自然・宗教・歴史、さらには19世紀以降の文学の伝統などについてお話をします。
 わかりづらいと思われがちなロシア文学ですが、その背景を理解することでより深く味わっていただけるようになります。みなさまのご来場をお待ちしております。

講 師:アニケーエフ・セルゲイ(本校副校長・教授)
日 時:平成21年10月6日(火) 18:30~
会 場:函館市文学館 
     函館市末広町22-5
℡0138-22-9014
参加料:無料
定 員:50名

※ お問合せは、直接文学館へお願いします。

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2009年09月15日

オープンキャンパスと地球祭のお知らせ

 ロシア極東大学函館校では、この秋も様々なイベントを通して、函館校に、そしてロシアに親しんでいただきたいと考えております。

 オープンキャンパスではデルカーチ・フョードル講師の模擬授業をはじめ、現役の学生による学校生活の紹介や、社会人として活躍する卒業生による仕事紹介などもあり、きっと参考になるはずです。疑問に思うところを教職員に直接聞くこともできますので、この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?
 詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

第2回 オープンキャンパス 
2009年9月27日(日) 10:00~12:00


 また、函館市内の国際交流団体が一堂に会し、世界の文化や環境について考えるイベント、第5回 地球祭が下記の通り開催されます。
 今年は学生自治会が、ロシアの串焼肉・シャシリクの販売を行います。ロシアまつりでも大人気のシャシリクを、この日も味わえますよ。
 そのほか、本校と函館日ロ親善協会が「ロシアの世界」基金 函館ロシアセンターを開放し、開学110周年を迎えた極東大学本学と、函館校開校15周年の足跡をたどるパネル展示を行う予定です。
 世界の料理レストランでは、ピロシキの販売もあります。会場はすべて本校の建物で行いますので、この機会にも是非訪れてください。
 詳しくは、下記ホームページをご覧ください。

第5回 地球祭
2009年10月4日(日) 10:00~15:00

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2009年07月30日

チャイコフスキー・コンサート~ロシア音楽の夕べのご案内


[ポスターを持つ吉田千紗さん]
 ロシアクラシック音楽に親しんでいただく機会として、本校では函館ハリストス正教会、ロシア領事館復元・活用の会との共催により、標記コンサートを企画いたしました。札幌交響楽団のヴァイオリニスト山下暁子さんと現在モスクワに留学中の鈴木飛鳥さん、吉田千紗さんといった、いずれもロシアにゆかりの深い方々による演奏会です。
 また、吉田さんは函館出身で、高校在学中に本校でロシア語のレッスンを受けてから、ロシアに留学したこともあり、本校としても今後とも応援していきたいと考えております。
 当日の曲目は別紙の通り、チャイコフスキーのほか、先頃フィギュアスケートの浅田真央選手が今季フリー・プログラムで使用する曲として発表、注目されるラフマニノフの前奏曲「鐘」の演奏等、多彩なプログラムを予定しております。
 函館ハリストス正教会の信徒会館を会場に無料で開催します。夏の夜、ハリストスの美しい聖堂が見える会場で、多くの市民のみなさまにロシアクラシック音楽に触れていただきたく、ご案内申し上げます。

  チャイコフスキー・コンサート「ロシア音楽の夕べ」

2009年8月5日(水)午後6時開場、6時半開演
函館ハリストス正教会(函館市元町) 入場無料

主催 ロシア極東国立総合大学函館校、函館ハリストス正教会、ロシア領事館復元活用の会

出演者 山下暁子(ヴァイオリン、札幌交響楽団) 
     札幌生まれ。桐朋学園大卒、1991年札響入団。
     97-98年、ロシア・サンクトペテルブルク音楽院に留学。
     2007年、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場
     新ホールで開かれた演奏会「北海道―ペテルブルク」に出演

     鈴木飛鳥(ピアノ、モスクワ音楽院)
     札幌生まれ。桐朋学園大大学院卒。
     サンクトペテルブルク音楽院を経てモスクワ音楽院卒。
     現モスクワ音楽院大学院。フランスのN・ルビンシュタイン・
     コンクール3位
 
     吉田千紗(ピアノ、モスクワ・グネシン音楽学校)
     函館生まれ。函館白百合高卒業後、モスクワ・グネシン音楽学校
     へ。
     本年6月に卒業。9月からグネシン音楽学校大学院。
     ロシアのムジカクラシカ・コンクール2位

曲目  チャイコフスキー 「憂鬱なセレナード」、「四季」から6月、10月
     ラフマニノフ 前奏曲 作品3-2「鐘」
     グラズノフ 瞑想曲
     メトネル 「忘れられた調べ」第1集より「追憶のソナタ」など

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2009年07月08日

ラジオ番組のお知らせ

 いよいよ「2009はこだてロシアまつり」も近づいてまいりました。このまつりのご紹介を兼ねて、以下のラジオ番組に教職員が出演します。
 函館地区のみの放送となりますが、是非お聴きください。


FMいるか 「暮らしつづれおり」
2009年7月9日(木)10:15~10:30
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   事務局 大渡 涼子

FMいるか 函館市広報番組「市政だより」
2009年7月16日(木) 8:20~8:25、17:45~17:50(再放送)
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   講師  工藤 久栄

HBCラジオ 函館市広報番組「市民の時間(市政パトロール)」
2009年7月17日(金) 11:45~11:50
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   講師  工藤 久栄


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ミリオン・ズビョースト 第60号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第60号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、今年4月から函館校の一員となった関谷隆事務局長による「開港150周年の歳に」です。前職で取り組んでいた「移住・定住」の話を中心に書かれています。

 また、4月に入学した学生の感想文もあります。環境の変化に戸惑いながらも、それぞれここに居場所を見つけつつある様子が伺えます。是非ご覧ください。

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2009年06月26日

大森巳喜生・訳「地下洞窟の子どもたち」

 鹿児島県曽於市在住の大森巳喜生さんが、В.Г.コロレンコの短編小説「地下洞窟の子どもたち(ДЕТИ ПОДЗЕМЕЛЬЯ)」を翻訳し、自費出版しました。
この作品は1954年発刊のソ連中等学校第5年生用の読本教科書「国民文学」からの抜粋で、既に岩波文庫から「悪い仲間・マカールの夢(中村融・訳)」として出版されたものがあります。

 大森さんは大学時代から独学でロシア語の勉強を続け、中学校の教員を定年退職後の2001年、函館校で2週間のプライベートレッスンを受けました。自身で選んだА.С.グリーンの「Алые парса(真紅の帆)」を購読するという授業を、イリイナ・タチヤーナ准教授と鳥飼やよい准教授が担当しました。大森さんは非常に熱意ある学生となり、2003年にも再び本校を訪れ、デルカーチ・フョードル講師の指導で「За даль земли(大地のはるか彼方に)」の和訳に取り組まれました。

 その後も晴耕雨読の生活をしながら勉強を重ね、このたび晴れて「地下洞窟の子どもたち」出版の運びとなった訳です。この翻訳の際には同じ鹿児島県出身の鳥飼准教授が監修を務め、1年半に渡るFAXのやり取りの中で推敲を重ねました。また、挿絵は大森さんの娘さんが描くなど、大森さんの人柄が伺われる、温かみが感じられる本になっています。
 大森さんは訳者あとがきの中で、「和訳本を上梓するのは不遜ではないか、と何度も考えたが、ロシア語を学んだ者としての意地・決意があった。合わせて等身大のロシア語学習歴の集大成を世に問うてみたいという願望が私を突き動かした」と述べています。

 大森さんの夢の実現に私たちが関われたことを嬉しく思います。そして何より、勉強を続ける大森さんの根気強さと「地下洞窟の子どもたち」の完成に心から拍手を送りたいと思います。
(*現在はプライベートレッスンは受け付けておりません。)

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2009年06月17日

オープンキャンパスとロシアまつりのお知らせ

ロシア極東大学函館校では様々なイベントを通して、函館校に、そしてロシアに親しんでいただきたいと思っております。
 この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?
 詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

第1回 オープンキャンパス 
2009年6月27日(土) 13:00~15:00

2009はこだてロシアまつり
2009年7月18日(土) 11:00~15:00

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2009年05月15日

ゲオルギーのリボン

 ロシアが対ドイツ戦に勝利した戦勝記念日5月9日は、60年以上経った今でも重要な祝日として位置づけられている。近年、その傾向がより強くなり、「強いロシア」を誇示するための軍事パレードがモスクワの赤の広場で盛大に行われるようになった。日本のニュースでもその様子が報じられているが、ミサイルや戦闘機といった最新兵器が続々と登場し、一糸乱れず兵士が行進する姿は圧巻である。

 戦勝記念日に合わせて、2005年から行われている「ゲオルギー・リボン活動(Георгиевская ленточка)」というものがある。この日が近づく頃、オレンジと黒のストライプ模様のリボンが街なかで配布される。これは帝政時代の聖ゲオルギー勲章やソ連時代の栄光勲章の綬を模したもので、兵士の勇敢さを讃え、記憶するものとして、人々は車のアンテナや、バックの持ち手に結んだりするそうだ。

 先日、この活動に賛同しているモスクワの放送局「ロシアの声」から世界各地にある「ロシアの世界」基金ロシアセンターにこのリボンが送られた。ロシア文化への接点として、訪問者に配布してほしいとのことだ。到着が遅れ、今年の記念日は過ぎてしまったが函館校のロシアセンターでも配布していますので、興味のある方はお洒落にご利用を。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2009年04月23日

開校15周年パンフレット・記念文集を発行しました

ph0904-3.jpg 1994年4月11日に開校した函館校は、おかげさまで本年15周年を迎えることができました。それにあたり、今までの本校の活動をまとめたパンフレット「15年の歩み」と、学報「ミリオン・ズビョースト」やブログ「極東の窓」を中心に読み物としてまとめた記念文集を作成しました。

 15年間は極東大学本学の110年の歴史と比較するとまだ浅いものではありますが、函館校も時代に即応した様々な変化を遂げており、パンフレットと文集はそれがわかる内容となっております。

 同窓生や学校関係者にはお送りする予定ですが、その他ご希望の方には事務局にて配布しておりますのでご連絡ください。

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2009年04月17日

ロシアを知る講演会「ロシアの復活祭」

 4月14日(火)の夜、函館ハリストス正教会で、まもなく行われる復活祭を前に、その伝統や習慣を紹介する講演会が開かれました。ドミートリエフ・ニコライ神父は、「今日は伝道ではありません」と断りながらも、文学や社会を勉強するためには宗教を知らないと正しい理解ができないと、集まった市民や函館校の学生を前に、わかりやすく説明してくれました。コーディネーターは北海道新聞社モスクワ支局駐在の経歴を持つ藤盛一朗記者が務めました。
  
 復活祭は、一般的にイースターとも呼ばれる、正教会最大のお祭りです。なぜ復活祭がクリスマスなど他のお祭りより重要視されるかというと、ハリストス(キリスト)が復活された、つまり我々も死後復活できる、という希望があるからだそうです。
 正教会の行事は一年をサイクルとする教会暦に基づいて行われますが、それは教会での祈祷に関係するだけでなく、ロシアでは民衆の生活サイクルの拠りどころとなっています。復活祭の前、49日間は物忌みで肉や卵、乳製品を避けて過ごします。そういった力のつく食べ物を控えることによって、心が穏やかになり、自分を高め、神に近づけるという意味があるそうです。

 物忌みが済み、いよいよ復活祭を迎えると、クリーチ、パスハ、イースターエッグなど喜びを表す特別の料理が準備されます。クリーチはドライフルーツなどが入った丸いケーキ、パスハは専用の型を使って作る四角錘のチーズケーキのようなお菓子。どちらもとても甘いものですが、神父の話によると、甘い味は天国の喜びを表すものだからだそうです。

 正教会の祭日はそれぞれ色を持っていて、復活祭の色は赤。「祭りの祭り、祝いの祝い」と呼ばれる復活祭を迎えた最高の喜びを表す色だそうで、神父の祭服も行事に合わせて色が決められているとのことです。やはりロシアでは赤は特別な色なのですね。

 元町の函館ハリストス正教会の周りにはカトリックやプロテスタントの教会もありますが、同じキリスト教でも各教派によって習慣が異なるそうで、ニコライ神父がその違いを例を挙げて説明してくださり、大変勉強になりました。
 
 今年の正教会の復活祭は4月18日(土)の深夜11時30分から夜通し行われるそうです。信徒ではない方でも一部参加できるので、この機会に教会に来て、世界一美しいと言われる正教会の行事に触れてほしい、とのことでした。


ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2009年04月15日

ミリオン・ズビョースト 第59号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第59号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイン・セルゲイ校長による「開校15周年を迎えて」です。1973年に始まった函館とロシアの交流、そしてその流れを受けてこの15年の間、函館校が目指してきた日本におけるロシア語教育について書かれています。

 また、3月に卒業した学生の感想文もあります。是非ご覧ください。

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2009年04月07日

「イースター・エッグ」展示会のご案内


 函館ハリストス正教会で、復活祭で使われる「イースター・エッグ」の展示会が行われています。 来る4月19日(日)に行われる復活祭と函館開港150周年に合わせて開催されているもので、今回が初めての展示です。信者が巡礼で訪れ、各地の教会や修道院から贈られたものを中心に、信者手作りのものも展示されています。


教会のドミートリエフ・ニコライ神父によると、イースター・エッグは命の象徴だそうです。中身を抜いた鶏卵の殻に彩色を施したものが一般的です。典型的なものはウクライナのもので、きれいな幾何学模様や絵が描かれていますが、ルーマニアのものは表面に一分のすきもなくビーズを貼り付けてあるなど、どれもとても美しい芸術品です。

また、このほかにもめずらしいダチョウのイースター・エッグや、玉ねぎの皮と一緒に茹でることによって、茶色に染付けされたゆで卵なども展示されています。

ロシアでは通常、これらの図案は母から娘へと手ずから伝承するものだそうです。ウクライナやルーマニアの図案集も展示されていますが、これらはアメリカで発行された英語の本で、ニコライ神父の話によると、アメリカに移民した人々が自分達の文化を守り伝えるために作ったものでしょう、とのことでした。

公開は下記の通りです。信徒会館に担当者が不在の場合、教会に声を掛けるとよいそうです。

日 時:2009年4月2日(木)~4月26日(日)
     10:00~17:00
場 所:函館ハリストス正教会 信徒会館(函館市元町3-13)

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2009年04月03日

函館ロシアセンター 一般開放のご案内

 昨年11月、校内にオープンした「ロシアの世界」基金 函館ロシアセンターの一般開放を、4月1日(水)より開始しております。
 どなたでもご利用いただけますが、当面下記のとおりとなります。みなさまのお越しをお待ちしております。

開館時間:月~金曜日  9:00~17:00 
*土日祝日は閉館します。
*また4月13日(月)は本校入学式のため、利用できません。
 その他、本校行事で利用できない場合がありますのでご了承ください。  

利用内容:館内にて図書・雑誌の閲覧およびDVDの視聴
      (現在、貸出は行っておりません)

教員が在室して対応いたします。詳細は本校事務局(TEL0138-26-6523)までお問い合わせください。

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2009年03月25日

米原万里の朝食

 昨年秋、山形県川西町にある「遅筆堂文庫」という図書館の方からお電話をいただいた。念のため申し上げると、遅筆堂とは直木賞作家・井上ひさし氏のことであり、井上氏の夫人は米原万里さんの実妹、井上ユリさんである。米原万里展を開催するにあたり、資料を集めているが、米原さんが函館で講演したときの新聞記事があったら送ってほしい、ということであったので、早速お送りした。

 米原万里さんが亡くなって、もうすぐ3年になる。米原万里は言わずと知れた、ロシア語界のスーパー・スターである。私は、その米原さんと朝ごはんをご一緒したことがある。これは相当な自慢である。ロシア語を学ぶ函館校の学生には、米原さんのファンが多い。米原さんのお話を聞きたい、是非学生に聞かせたい、という思いから、様々な方の協力を得て、2002年11月6日、函館での講演会が実現した。

 米原さんは、鎌倉の自宅から寝台列車に乗って函館にやってきた。早朝6時半に着いた北斗星の駅のホームまで、事務局数人でお迎えに上がった。当時、週刊文春で書評コーナーを担当していた米原さんは、南京大虐殺について書かれた本を取り上げたために脅迫を受け、飛行機に乗るのが怖いのでJRで行きます、とのことであったのだ。
 列車を降りた米原さんはすぐに公衆電話で、鎌倉の自宅に連絡をとった。お母さんと猫たちの様子を心配してのことだ。愛情深い人柄が垣間見えた。
 その足で朝市の食堂に移動し、みんなで朝ごはんを食べた。米原さんが食べたのは、確か銀だら定食だったと記憶している。そして、函館に来たのだから、是非イカ刺しを召し上がってください!とすすめたところ、どれもおいしいと言って食べてくださった。

 講演会は「ロシア人に学ぶ小咄の作り方」というテーマで、金森ホールを会場に約250人の聴衆を集めて行われた。正直、ロシア語を学ぶ学生たちに聞かせるためには、通訳の作法や裏話などを話してほしいと思っていたので少し残念に思ったが、その講演でお話された内容が後日、集英社新書「必笑小咄のテクニック」と題して出版されたことを思えば、当時最も興味があったテーマを先んじてお話くださったのだと思う。
 
 その頃は「オリガ・モリソヴナの反語法」を上梓したばかりだったので、私はそれを2冊携え、楽屋でサインをしていただいた。1冊は大学の図書館のもの、もう1冊は自分のために。そして私も以前猫を飼っていたことなどをほんの少しお話しした。イリイン校長が挨拶をしたとき、「あら、イリインさんというのはロシア人にしては言いやすいお名前ですねえ」と、あのゆっくりとした口調で言ったのが、とても印象に残った。

 講演を終えた米原さんは、函館校に寄ってくれた。そして玄関前で、学生や教職員、ちょうどロシアから来ていた留学生と一緒に記念撮影をして、そのまままたJRで鎌倉に帰っていった。戻ってすぐ、今度は松山に講演に行くという。「さすがに四国には、飛行機で行こうと思うんです」と言い残して。

 昨年暮れになって、遅筆堂文庫から図録「米原万里展『ロシア語通訳から作家へ』」が届いた。井上ユリさんが企画・構成・編集をしたこの図録は、米原さんの仕事、そして人生が凝縮された素晴らしいものだった。それにしても、米原万里の仕事を振り返り見るにつけ、本当に惜しい人を失くしたと、心から思う。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2009年02月13日

ラジオ番組のお知らせ

 2月も半ばに入りましたが、函館校では来年度の入学生をまだまだ募集しております。つきましては、以下のラジオ番組に職員が出演し、みなさんからご質問の多い、函館校のしくみや卒業時の資格等について、ご説明いたします。
 また、函館校が行っている市民向けの講座や取り組みについてもご紹介します。函館地区のみの放送となりますが、是非お聴きください。


HBCラジオ 函館市広報番組「市民の時間(市政パトロール)」
2009年2月17日(火)、18日(水) 11:45~11:50
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   事務局次長  三浦 祐一

FMいるか 函館市広報番組「市政だより」
2009年2月19日(木) 8:20~8:25、17:45~17:50(再放送)
出演:ロシア極東国立総合大学函館校
   事務局  大渡 涼子

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2009年02月06日

ロシアの引越し祝い、ノボセリエ

 先日、アニケーエフ副校長が引越しをし、ノボセリエ(новоселье)にお呼ばれしました。これはロシア式引越し祝いのことで、新居に友人や親類を招いてもてなすことを意味します。

この夜は函館ハリストス正教会のニコライ神父も招待されていたため、成聖式が執り行われ、新しい住まいの安全と家族の幸福をみんなで祈りました。神父がリビングの東側に小さなイコンを置き、聖歌を唱え、聖水を部屋中に振り掛けて清めます。ロシア人たちは「ここで十字を切る」、といったタイミングがわかっていますが、作法のわからない我々日本人は、ただただ神妙な面持ちでじっとしていました。

 静寂な時が終わると、あとはにぎやかなパーティーです。この日集まった約20名がリビングの一つのテーブルにぎゅうぎゅうに座ります。その家の主(男性はハジャイン:хозяин、女性はハジャイカ:хозяйка)は人数分のお料理を用意するのに朝から大忙しです。例えば、この日テーブルに並んだお料理はヴィネグレット(スビョークラのサラダ)やガルプツィ(ロシア風ロールキャベツ)、ロシアのイクラ缶詰とパン等々。
 おばあちゃんが作った3つの鍋いっぱいのガルプツィは、大きく細長くて食べ応えがあり、日本の食材で作ったのにどうしてこんな味が!と不思議に思えるほど、ロシアの味でした。おばあちゃんにそのことを伝えると、「それは思いが味に出ているから」とにっこり。恐るべし、おばあちゃんの魔法の手。

 招かれた方は好きな飲み物を持ってくるように、とのハジャインの指示だったので、ワインやウォッカ、日本酒など思い思いの飲み物がテーブルに並びました。そして、いつものように乾杯、少し飲んでおしゃべりをしては、また誰かが立ち上がり、乾杯。
 ハジャインにとって準備は大変でも、こうして多くの友人や家族とともにお祝いできるのは、とても幸せなこと。幸せなハジャインは、この夜一番先につぶれてしまいました。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2009年01月10日

ミリオン・ズビョースト 第58号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第58号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、アニケーエフ・セルゲイ副校長による「ロシアのお正月」です。ソ連からロシアへ、国家が変化しようとも変わらない人々の慣わしに、心が温かくなる文章です。アニケーエフ副校長が日本語で書いた、達者な文章にも注目してください!

 また、3ヵ月のウラジオストク留学から帰国したばかりの3年生の感想文や、この秋行事が続いた函館日ロ親善協会の活動報告もあります。是非ご覧ください。

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2008年12月25日

2008年の出来事

 今年も一年、この「極東の窓」をご愛読いただき、ありがとうございました。この一年綴った記事を読み返してみると、今年も多くの方々に支えられたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
 
 「はこだて外国人居留地マップ:ロシア編」作成までの思いを書いて下さった、はこだて外国人居留地研究会代表の岸甫一さんは引き続き活動を続けておられます。
 函館東高校(現市立函館高校)で開いていた「ロシア語クラブ」の様子を書いて下さった俵浩治さんは実は私の担任であり、世界史を教わっていた縁から執筆をお願いし、快く引き受けていただいたものです。
 このお二人のように、函館校が開校するずっと前から、この地でロシアへの思いを持ち、活動していた方々に寄稿していただいたことは大変ありがたいことでした。
  
 “グータラ猫”の長谷川里子さんは本当にグータラで、さっぱり更新してくれませんが、彼女は今、ウラジオストクでの日本語教師の任を終え、青森の実家で次のステップを目指して猛勉強中です。力を蓄え、一層立派な日本語教師として、活躍の場を世界に求めて羽ばたいてくれることでしょう。
 “元気娘”寺越弓恵さんも先日、大学に顔を出してくれました。現在は東京の船舶会社に勤務、ロシアとの取引も行い、ウラジオストクへの出張もあるとのこと。彼女も次の目標に向けて勉強を続けているようです。
 ペリメニ作りの記事を寄せて下さった小寺光美さんは来春から、ご主人(こちらも卒業生)のお仕事の関係でサンクトペテルブルグに滞在する予定だとか。
 こうした卒業生の姿を見るにつけ、本当に頼もしく思います。ここで学ぶ在校生たちも自分の力と可能性を信じて、いずれ先輩たちに続いてほしいと願います。

 また、函館在住のロシア人も増えつつあります。函館ハリストス正教会に115年ぶりのロシア人司祭として赴任されたドミトリーエフ・ニコライ神父は、すぐに函館校の家族の一員となりました。
 以前FMいるかの番組でロシアのことを語ってくれた遠峯エレーナさんご夫妻には待望の赤ちゃんが生まれました。日本人としても、ロシア人としても通じるようにと将真(ショーマ)ちゃんと名づけられたこの男の子の成長がとても楽しみです。
 
 ところで今年は来客、それも要人が多く訪れた年でもありました。象徴的なのが2月のサフォーノフ・オレグ ロシア大統領府極東連邦管区大統領全権代表、そして11月のラブロフ・セルゲイ ロシア連邦外務大臣の来校。函館入りこそ叶わなかったものの、メドベージェフ大統領が7月の北海道洞爺湖サミットで来道するという歴史的な出来事。確実にロシアと日本が近づいていることを感じます。

 要人と言えば、2000年5月に函館校を訪れたロシア正教の最高指導者、アレクシーⅡ世総主教が12月にお亡くなりになりました。
 この時のことは、先日工藤講師が書いてくれましたが、当時の学報ミリオン・ズビョースト第24号によると、「総主教は日本滞在中の5月17日、皇居・宮殿で天皇陛下と会見されました。席上、天皇陛下が『総主教を迎えて日ロの友好関係が一層発展することを喜ばしく思います』と述べたのに対して、総主教は美智子皇后の講演『橋をかける』を読み、『人々の心に橋を懸けるという点に感銘を受けた』と話し、さらに本校でロシア語を学ぶ学生たちと触れ合ったことを紹介し、『これが日ロ両国に橋をかけることになる』と強調してくださいました。」とあります。
 会見の中で函館校を話題にされたことは、当時産経新聞1面にも掲載され、その記事は来校時の写真とともに今も大学の廊下に飾ってあります。

 このとき、学生たちはアレクシーⅡ世総主教に、「プーチン大統領に函館来訪を働きかけていただきたい」、という内容のロシア語で書いた手紙を手渡していたのです。プーチン大統領というわけには行きませんでしたが、このような形でロシアの要人の来訪が実現しました。やはり思いがどこかでつながっているのでしょう。

 来る2009年、函館校は開校15周年を迎えます。また函館港が1859年に国際貿易港として開港してから150年に当たります。日本でいち早く世界に開かれた函館、ハイカラで先取の気質に富んだ当時の函館人。逆境のときではありますが、そのことを思い出すいい機会だと思いませんか。来年もにぎやかな年になりそうです。どうぞよろしくお付き合い下さい。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2008年12月15日

アレクシーⅡ世総主教訃報に寄せて

 12月5日(金)、ロシア正教会アレクシーⅡ世総主教が79歳で逝去した。長く心臓を患っていたとのことで、死因は心不全と伝えられた。その訃報は本校でも瞬く間に広がり、翌6日(土)には函館ハリストス正教会で旧ソビエト連邦時代にアレクシーⅡ世総主教の補祭を務め、現在は函館ハリストス正教会の司祭であるドミトリーエフ・ニコライ神父が追悼の式を静粛に執り行った。式にはイリイン・セルゲイ函館校校長やサプリン・ワシーリー総領事、ブロワレツ・アンドレイ領事などの関係者が集まった。しかしその日、この訃報に特別な哀しみを感じたのは私を含め、函館市にはまだ多くいたことと思われる。
 信者の数が7500万人とも9000万人とも言われるロシア正教会。その首座主教に激動の1990年から第15代総主教に就任し、ソビエト時代に抑圧された正教会の政治への影響力、発言力を取り戻したのがアレクシーⅡ世総主教と言われている。

 アレクシーⅡ世総主教は1929年、旧ソビエト連邦エストニアの首都タリンに生まれた。父も聖職者でアレクシーⅡ世総主教本人もレニングラード神学大学を卒業後、聖職の道へ入った。
 対外的にも終始友好的な姿勢を取り続け、今年2008年8月のグルジア紛争では政権間同士の批判の最中、グルジア正教会とは良好な関係を維持することに努め、また昨年2007年5月にはアメリカ、ニューヨークに本部を置く在外ロシア正教会との再統合を実現、11世紀に分裂したカトリック教会との対話実現にも熱心だったという。
 ロシア正教会ではアレクシーⅡ世総主教が逝去した後、半年間の間に第16代総主教を選出する。
 そしてこのロシア正教会の頂点に立つアレクシーⅡ世総主教は今から8年以上も前の2000年5月に総主教としての初来日を実現し、天皇陛下と会見しただけではなく、函館市にも、さらには函館校にも来校した。

 アレクシーⅡ世総主教が来校した2000年の当時、私はまだ函館校の学生だったが、大学全体の来校に備えた異様なまでの盛り上がりにただ事ではないと学生なりに感じていた。
 怖いもの知らずで何気なく引き受けたアレクシーⅡ世総主教へ宛てた歓迎の挨拶。8年経った今でも学校関係者の方から「あの時挨拶したんだよなあ」と覚えていただいていることがある。ロシア語での挨拶をイリイン校長と一緒に準備し本番に臨んだが、挨拶を読み終わった後、アレクシーⅡ世総主教はロシア語を学ぶ一学生の手を固く握り続け、目を真っ直ぐに見ながら話しかけてくださった。
 ―何年生ですか?どうしてロシア語を勉強しているのですか?ロシア語は好きですか?
 もちろん現実には、そのような貴重な経験ができたのは単純に運が良かっただけかもしれないが、最後の質問に「はい」と答えたその言葉はただの「はい」ではなかったとしてやって行きたい。
 アレクシーⅡ世総主教は短い函館での滞在時間を使って、多くの函館市民にさまざまな形で大切な贈り物をしてくれたことだろう。また当時のことを覚えている私たちは今一度、8年前の時間に戻って、日ロ交流からつながる日ロ友好への道を考え直さなければならないと思う。

ロシア極東国立総合大学函館校 講師 工 藤 久 栄

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2008年11月28日

サハリン写真・絵画展のお知らせ

 本校付属「ロシアの世界」基金 函館ロシアセンターにて標記展覧会を開催します。元大統領報道官が撮影したサハリンを紹介する風景写真と、サハリンの子どもたちが日ロ友好をテーマに描いた絵画の展示もあります。

 主催は在北海道札幌サハリン州代表部で、北海道・サハリン州 友好経済交流提携10周年を記念し、函館市の「函館におけるロシア年」事業にも協賛しています。

 11月4日にオープンしたロシアセンターですが、一般の方に公開するのは今回が初めてです。センターの見学も兼ねておりますので、この機会に是非お越しください。

  会 期:平成20年12月6日(土)~12月12日(金) 10:00~17:00
  場 所:ロシア極東国立総合大学函館校付属
       「ロシアの世界」基金 函館ロシアセンター

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2008年11月19日

ドキュメント・ラブロフ外相来校

 11月4日(火)、函館校に設置された「『ロシアの世界』基金 函館ロシアセンター」のオープニング・セレモニー出席のため、ラブロフ・セルゲイ ロシア連邦外務大臣が来校されました。
 モスクワから政府専用機で直接函館空港へ降り立ったのが当日の朝10時。夕方16時10分、函館空港を離れ東京に向かうまでの約6時間という短い函館滞在中、函館校に立ち寄られたのはわずか30分でしたが、それはもう嵐のような一瞬でした。
 その様子を少しだけお伝えしましょう。

函館に初雪が降った寒い朝、まだ静かな八幡坂、とは言えすでに警察官の姿がちらほら…。この日は両脇に歓迎のロシア国旗が掲げられました。
外相一行を玄関前で待ち構える日本の報道陣。このほか在京のロシアマスコミ、政府専用機で同行したモスクワのマスコミと、報道陣の数だけでも相当なもの。注目度の高さが伺えます。
函館校の学生と一緒に、近くの遺愛幼稚園の園児たちが日ロの小旗を振って外相が来るのを待っています。
物々しい警備の中、ついにラブロフ外相が到着、本学クリーロフ学長がお出迎え。右端はベールィ・ミハイル駐日ロシア大使。この後、セレモニーへと移ります。
函館ハリストス正教会 ドミトリーエフ・ニコライ司祭により執り行われた成聖式で用いられたお道具。
手前はラブロフ外相に頂いた絵皿。真ん中にロシア外務省の建物、周りにはクレムリンや聖ワシリー寺院などモスクワの名所が描かれています。奥に見えるのはニコライ神父より寄贈の「三本の手を持つマリア」のイコン。
パトカーに先導され、外相一行は次の目的地へ。滅多にない外国からの賓客来訪とあって、この日一日、上空にはヘリコプターが飛び、函館市内では厳戒な警備が敷かれました。

セレモニーの様子はこちらをご覧ください。

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2008年11月13日

第2回「函館市西部地区教育芸術祭」のお知らせ

 地域の文化発展と交流を目指し、保育園から大学・町内会までが集まって日頃の活動の成果を発表する芸術祭が下記日程で開催されます。
 あいにくステージ部門は終了済みですが、各団体による音楽発表が行われる中、本校合唱サークル「コール八幡坂」とロシア人留学生が「美しい未来」と「モスクワ郊外の夕べ」の2曲を美しい民族衣装に身を包み、ロシア語歌唱で披露したことを報告します。また、会場合唱の「函館賛歌」は日本に来てから練習して覚えたロシア人留学生も参加しました。
 
 展示部門ではロシアの民芸品・衣装の展示のほか、ロシア人留学生による書道展、函館市と姉妹都市であるユジノサハリンスク市の子どもたちが描いた絵画展示もあります。
 どうぞ足を運んでください。


<ステージ部門>

日 時:平成20年11月13日(木) 13:30~
場 所:函館市立西中学校体育館
内 容:各団体による音楽発表と会場合唱及び書道作品紹介


<展示部門>

日 時:平成20年11月14日(金)~17日(月)
     9:00~20:00(最終日は17:00で終了)
場 所:函館市地域交流まちづくりセンター 2F
内 容:各団体による作品展示(絵画・書道・陶芸・工芸品等)

* 参加団体
駒止保育園、市立弥生小学校、市立西小学校、市立潮見中学校、市立西中学校、北海道函館西高等学校、ロシア極東国立総合大学函館校、西部地区7町内会

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2008年10月31日

ロシア語市民講座・番外編

 ロシア語市民講座中級コースでは、現在6名の受講生がテキストに従って翻訳や会話の勉強をしていますが、今回初めて教室を出て、課外授業を行いました。

 実は函館ハリストス正教会のニコライ神父のところに新車が届き、聖水をかけてお祈りする儀式を行うということで、イリイン校長と受講生が招待されたのです。日本でも神社でお祓いするのと同じことなんですね。

 まず、車のドアやボンネットをすべて開け、神父が聖歌を歌いながら聖水を振り掛けてお祈りする夜の教会の見慣れない光景を、一同静まり返って見守ります。
 無事儀式が終わった後は楽しいパーティーです。テーブルには奥様の用意してくださったおいしいロシア料理が並びます。シューバ(ニシンとスビョークラの前菜)、スタリーチヌイ(じゃがいものサラダ)、キャベツのピローク(パイ)、ペリメニ(ロシア餃子)、などなど。ロシア語の授業の一環ですから、ロシア語しか話してはいけないというルールに口も重くなりがちですが、ちょうど中級コースでは現在、ロシア人の誕生パーティーに招かれたという場面のテキストを読んでいるところなので、いい勉強になりました。
 こんな楽しい授業は滅多にないことですが、生のロシア語を学ぶ絶好の機会となりました。

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ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

2008年10月22日

函館校学生とロシア人留学生による3ヵ国語朗読のお知らせ

 2009年の函館開港150周年を記念し、今年から来年にかけて様々なイベントが市内各地で行われる予定です。
 そして開港の1年前、日本で初めての混声合唱としてロシア正教の聖歌が日本のお寺で響いたという史実をもとにして書かれた絵本「実行寺の小坊主 とっ珍さんはおおいそがし」が今年出版されました。本編は日本語・ロシア語・英語で書かれており、解説とあとがきのロシア語訳は本校のグラチェンコフ・アンドレイ教授が、英訳は鳥飼やよい准教授が担当しました。

 今回、まちづくりフォーラム「開港がくれたおくりもの~未来へ~」が下記の日程で開催されることとなり、その中で函館校の日本人学生がロシア語と英語で、ウラジオストク本学から来日したばかりのロシア人留学生が日本語で絵本を朗読します。学生たちは当日に向け、練習に励んでいます。フォーラムの入場は無料です。みなさまのご来場をお待ちしております。

 日 時:2008年10月26日(日) 14:00~
 場 所:五島軒本店(函館市末広町4-5)

 詳しくは下記ホームページをご覧ください。
 http://www.hakodate150.com/modules/d3blog2/details.php?bid=256

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2008年10月10日

道南青年の家の思い出

 今年は、1858年函館に日本で最初のロシア領事館が置かれてから150年、また現存する旧ロシア領事館の建物が竣工した1908年から数えて100年の記念すべき年である。現在この建物を所有する函館市はこの2008年を「函館におけるロシア年」とし、市内各所で様々な展示やイベントを行っている。
 今では旧ロシア領事館といえば明治期の面影を伝える観光名所として、外から眺めることしか許されていないが、1965年から1996年までの間は「函館市立道南青年の家」という名の青少年のための宿泊研修施設であった。私を含め、この時期に函館で子供時代を過ごした者は、一度は泊まったことがあるのではないだろうか。考えてみればとても贅沢な話だ。

 赤レンガの外壁と白漆喰の縁取りが目を引く2階建ての建物は、幸坂の途中に面している。幸坂はとても急な坂で、玄関の前で集合写真を撮るためにしゃがむと、シャッターが切られるのを待つ間によろけてしまうほどである。冬などは道が凍れば、車で上がるのはもちろん、歩くのも困難だ。こんな急坂の上にあるのは、領事館として港を一望の下に把握するためであろう。実際、港に向かった談話室の窓からは出船入船がよく見え、とても素晴らしい眺めである。内部は宿泊施設用に改装してあったが、玄関を入るとすぐ目に入る洋式の木造階段が領事館時代の名残をとどめていた。

 宿泊研修は、学校のクラス単位やサークルなどで申し込む。明るいうちは周辺の名所・旧跡を散策、夜は食堂で自分たちで配膳し、食事を取り、入浴。朝は早起きして、国旗掲揚とラジオ体操、のち朝食。このような規則正しいスケジュールでの集団生活を通して、協調性や自発性を身につけるのである。
 しかし、子供にとっては研修というより、楽しい“お泊り会”である。寝る前にホールに集まり、歌ったりダンスやゲームをする。特に興味深かったのはキャンドルサービスである。今では一般的になったが、宗教でも結婚式でもなく、なぜかみんなでろうそくを灯して語らうというその光景は、昭和時代の子供にとってはハイカラかつ神秘的なものであり、今でも強く印象に残っている。
 たしか10名ほど泊まれるよう2段ベットの入った部屋がいくつかあり、消灯後も楽しいおしゃべりは続く。朝は談話室でまぶしい日を浴びながら本を読んだり、オセロをしたりして過ごすのだ。

 私は小学生のときと中学生のときに一度ずつ、学校の行事として参加した。そして高校1年の冬休みにも、クラスの仲間を募り、自分たちで申し込んだことがある。高校では函館市以外の出身者、つまり未経験者もいたので、その楽しさを力説したおかげで、クラスのほとんどが参加したように記憶している。

 今は宿泊研修施設としての役割を終え、高台から静かに港を見下ろしているこの旧ロシア領事館であるが、函館の大切な財産として、人々の心にも思い出を刻んでいるのだ。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2008年10月02日

ミリオン・ズビョースト 第57号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第57号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、今年4月、新たに函館校事務局に仲間入りした三浦祐一次長による「一隅を照らす。これ国の宝なり」です。世界を取り巻く経済情勢の中で、函館校に何ができるのか、という期待が寄せられています。

 また、この夏休み、北方四島交流事業で択捉島を訪問した学生や、サハリンから函館を訪れたロシア人学生を観光ガイドした学生サークル「訳者小屋」の活動についての感想が寄せられています。様々な体験ができる函館校ならではの様子を垣間見ることができます。是非ご覧ください。

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2008年09月25日

Wellbeingロシア語ポータルサイトのご紹介

 北海道八雲町の美容関連商品のインターネット販売会社「株式会社Wellbeing(ウェルビング)」がロシア語ポータルサイトを開設し、裾野を広げています。
 山内智子社長は保健師として八雲町役場に勤務されていた経験を活かし、2007年に会社を設立。海外市場に目を向ける中、隣国であり、個人消費が拡大しているロシアに着目。ロシア人観光客が増えているにも関わらず、日本から発信するロシア語情報サイトがほとんどない状況をみて、北海道から情報発信しようとサイトを開設したのだそうです。

 観光情報を柱に、不動産やショッピング、サービス情報といったビジネスも視野に入れたサイトです。山内社長は起業家支援の場で積極的にビジネスプランのプレゼンテーションを行うなど、今後の活躍がますます期待されます。

 函館校は同じ道南で活動するもの同士として、一部翻訳業務等で協力しています。リンク集に入れましたので、是非ご覧ください。

http://www.japan-russia.info/ ロシア語ポータルサイト

http://www.wellbeing-hokkaido.jp/index.html Wellbeingのサイト

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2008年09月24日

「函館におけるロシア年」展示のお知らせ

 ロシアが函館に日本で最初の領事館を開設してから150年、大火の後現在の旧ロシア領事館が再建されて100年にあたる今年は、函館市が「函館におけるロシア年」と位置づけ、さまざまな関連行事が開催されています。

 現在、函館市地域交流まちづくりセンター1Fでは「ロシア領事館函館 開設150年展」を開催中。150年前の開設から、函館市の研修施設「道南青年の家」として使われていたころの資料、今の在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所所長であるブロワレツ領事のメッセージなどが展示されています。

 また、函館市中央図書館では入り口に「函館におけるロシア年」展示コーナーを設け、収蔵する図書218冊や映像資料6点を展示しています。中には1861年、函館の領事館付司祭が日本の子ども向けに作成した木版刷りの語学教本「ろしやのいろは」の複製本など貴重な資料もあり、実際に手にとって見ることができます。その他、歴史、経済などの専門書から絵本、料理本といった身近なものまであり、一部は貸し出しも行っています。ブックリストは中央図書館のホームページからダウンロードすることもできます。読書の秋、ロシアに触れるいい機会です。

 ともに入場無料です。それぞれの詳細は下記をご覧ください。

函館市地域交流まちづくりセンター「ロシア領事館函館 開設150年展」
9月29日(月)まで

函館市中央図書館「函館におけるロシア年」展示
10月21日(火)まで


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2008年09月18日

オープンキャンパスと地球祭のお知らせ

 ロシア極東大学函館校ではこの秋も様々なイベントを通して、函館校に、そしてロシアに親しんでいただきたいと考えております。

 オープンキャンパスではデルカーチ講師の模擬授業をはじめ、現役の学生が学校生活の様子を紹介したり、卒業生による仕事紹介などもあります。疑問に思うところを教職員に直接聞くこともできますので、この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?
 詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

第2回 オープンキャンパス 
2008年9月28日(日) 10:00~12:00


 また、函館市内の国際交流団体が一堂に会し、世界の文化や環境について考えるイベント、第4回 地球祭が下記の通り開催されます。
 本校と函館日ロ親善協会も参加し、ロシアに触れるイベントとして、民族衣装試着体験や民芸品・通貨のパネル展示などを予定しています。世界の料理レストランでは、ピロシキの販売もあります。会場は本校の建物で行いますので、この機会にも是非訪れてください。
 詳しくは下記ホームページをご覧ください。

第4回 地球祭
2008年10月5日(日) 10:00~15:00

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2008年09月09日

FMいるか「デルカーチ先生に聞く 3」

FMいるか「ONE WORLD WAVE」で放送された内容をご紹介する最終回です。

ゲスト:ロシア極東国立総合大学函館校 
     講師 デルカーチ・フョードル(以下デル)

聞き手:財団法人 北海道国際交流センター 
     事務局長 池田 誠(以下池田)
    
<7月19日放送 第3回 イルクーツク・函館・ウラジオストク三都物語>

池田:実は今日はロシアまつり。この番組は事前に収録したものを放送しているんですけれども、ロシアまつりが今、行われているという状況ですね。

デル:でしょうかね?

池田:みなさん楽しんでいただいていると思いますけれども。今回は、極東大の話とか、函館とロシアのこととか、お聞きしたいなと思いますけれども、デルカーチ先生は函館に来てからもう10年以上…。

デル:経っていると思いますけれども。

池田:その間ずっと函館ですか?

デル:途中で一度だけよそに行ってるんですけれども、ほんのわずかなので、だいたいずっと函館と言ってもいいと思います。

池田:もともと出身はロシアのどの辺なんですか?

デル:イルクーツクです。バイカル湖ってご存知でしょうか?

池田:ああ、バイカル湖ね!

デル:そこにイルクーツクという町がありまして、そこの出身です。私は生まれも育ちもシベリア人です。

池田:寒いんですよね、ということは。

デル:冬はですね。夏は函館より暑いと思います。

池田:でも、湖があるってことは、そこで泳げるんですか?

デル:泳げますけど、バイカル湖は冷たいね。とても大きな湖で、冬には完全に凍ってしまうわけなんです。完全に凍ってしまうという時期は、2月にあたります。そして氷がなくなる時期は6月の下旬なので、それは一番水の冷たい時期なんです。ちょうど氷水状態だから。すなわち水が一番温かいのは10月に入ってからですね。ですから逆に10月に泳げるぐらい。

池田:へえー、そうですか。場所的にはモンゴルに近いんですよね?

デル:モンゴルの真上なんです。ですから周りの民族もモンゴル系が多いですね。イルクーツクの3分の1はモンゴル系の顔をしていらっしゃる方ですね。

池田:じゃあ、日本人に似ている感じですね。

デル:そうですね、とても似ています。

池田:それで、函館に10年以上暮らして、生活的にはどうですか?函館とイルクーツクは。

デル:イルクーツクですか?比べにくいですね。

池田:例えばですね、ロシア料理が食べたいなと思ったときにはどうするんですか?

デル:作りますよ、そのときは。まあ、ちょこちょこ材料が足りない場合もありますけど、だいたい問題ないですね。特に北海道料理って、ロシア料理に似た点がいっぱいあります。それで材料もだいたい似ています。

池田:冬に食べるボルシチなんかも、入っているものはジャガイモとかビーツとか…。

デル:なんか、“鍋”ですね。

池田:同じ“鍋”ですよね。そういう意味では似ている部分があるんですよね。お酒なんかはどうですか?ウォッカがほしい、なんてことには。

デル:たまにありますけど、だけどロシア料理に合わせないとだめですね。普通の時にはもうちょっと軽いものでいいです。

池田:軽いって言っても実はものすごく飲んだりするんですかね。

デル:こう見えてもそんなに飲んでないんです。私はどっちかというとワイン派ですね。

池田:ワインですか。ワインも有名なんですよね、ロシアは。

デル:ロシアですか?いや、それほどでもないですね。旧ソ連の国なんですけれども、グルジアというところでは、たしかに有名です。まだフランスにもワインがなかったときにも、もうグルジアでは作っていたんです。それはとても有名なんですね。

池田:あとはパンとかどうなんですか。

デル:パンはですね、主食ですから、例えば日本でいえば米を売る店は特別なライセンスが必要なんですね。ロシアでも食パンを作る会社は同じようにライセンスをもらわなければならなくて、それで種類とか決められていて、種類もそんなに多くないんです。菓子パンはいっぱいありますけれども、食パンはだいたい1種類だけで、黒パンが多いんですけれども、ロシア人から見れば、黒パンはやっぱり食べ物、白パンはお菓子っぽいですね。

池田:なるほどね。黒パン、重い感じですよね、結構。

デル:そうです。

池田:じゃあ、食事的には別に、今のところロシアでも日本でも不自由しないですね。

デル:あまりしないですね。例えば極東あたりは魚も同じくらい食べていますし、作り方だけが違うんですね。

池田:そしてこんなにもう、日本語も上手ですから、全然不自由ないですね。

デル:いや、それはわかりません。ありますよ、不自由は。あります、あります、細かいところで。店とかで品物がほしいんだけれども、それは実際は日本語でなんというのか、一生懸命説明しようとしても、あまり通じないかな。私はまだまだ勉強不足だ。

池田:いやいや、結構なじみのお店とかあるんじゃないんですか?ああ、こんにちは、デルカーチさん!って。

デル:それはありますね。

池田:函館はわりとロシアとゆかりのある町だと言われてるんですが、デルカーチさんから見てどうですか?例えばハリストス正教会とかありますし。

デル:そうですね。私もそういえば、最初に日本に興味を持ったところなんですね。高校に入ってからなんですが、いろんな資料を探してたとき、最初に手に当たったものは、ゴロウニン事件に関係するものなんですね。だからゴロウニンがいたところに私がこれから住むようになるとは思ってもいなかったんですね。やっぱり運命っておもしろいもんだなと思いますけれども。こういう風に運ばれてきたんだ、私は、って。

池田:ゴロウニンのことはもちろん知っているわけですよね。

デル:そうですね、高田屋嘉兵衛とか、日本関連でよく知られている人なんですね。

池田:高田屋嘉兵衛も有名ですか?

デル:そうですね、とてもいい人という評価ですね、その当時のロシアでは。いろいろな交渉をしてた人って。版画の肖像画とか残ったりしてるんですね。

池田:あと、ロシアにいるときに函館の情報で知っていたことってありますか?

デル:夜景のこと。

池田:夜景を知ってたんですか!

デル:ウラジオストクで何人かの知り合いのところで写真を見たんですね。おみやげのカレンダーとか、時計とかで。ああ、おもしろい夜景だな、と思ったら、これは函館っていう町だよ、って。そういうようなものぐらいですかね。

池田:やっぱり夜景はちょっと有名かもしれないですよね。そしてそんな町に住んでいるということなんですけれども。

デル:まあ、ウラジオストクにとても似ています、気候的に。函館には必ず風が吹きます。港町なんですね。ウラジオストクもそうなんですね。

池田:今はロシア極東大学ということで、ロシアの先生もたくさんいますし、ロシア領事館もあるわけですから、そういう意味ではロシアの方々とロシア語で話す機会というのも結構あるわけですね。

デル:ほとんどもう、飽きるぐらいあります。

池田:じゃあ、あんまり問題ないですね、自分の言葉が話せないというようなこともないですね。

デル:逆に日本語を忘れないことが大事だと思います。

池田:じゃあ、あまり極東大学の先生方とばかり話さないで、地域の人と話をしたほうがいいという感じですよね。

デル:そうですね。

池田:いやあ、でも本当に流暢な日本語なので、ロシアの人と話しているというのをこっちが忘れてしまいそうですけど。

デル:よかったですね。

池田:今後、函館とロシアと、もっともっとつながりが出来ていくと思うんですけれども、どんなことでつながったらいいでしょう。

デル:直行便がほしいね。やっぱり函館と大陸が結ばれれば。サハリンはサハリンでいいけれども。観光面でもビジネス面でも、ウラジオストクもとてもおもしろい町ですし、ちょっとだけ飛べばもう別世界になる。とてもヨーロッパ風の光景が見られるし、ウラジオストクはなかなかダイナミックな町で、最近は高層ビルは増えていますし、ずっと何かが建設されている光景です。車は多いし、ありの巣みたいに見える町なんですね。

池田:ということは、函館とウラジオストクが結ばれるといいということですね。ここから大陸がずーっと続いていますから、いろんなところにつながりが出来ると。

デル:そうですね、季節便とかでも考えて。例えばロシアでもスキーとかスノボはとても人気があるわけですが、比較的にスキー場とか少ないし、作るとしても冬がとても寒いので、気持ちよく滑るということはないと思います。それで友だちから、日本にスキーとかに行ってみたいという声が多いんですね。ですから、例えばウラジオストクから函館に便があれば、函館の周りのスキー場も生かして使えるんじゃないかな、と思います。よくサハリンの方からも来ています。それと夏になれば、函館から観光客がウラジオストクにいらっしゃると思います。

池田:行ったらいろいろありますよね。

デル:函館にはロシアの領事館もありますし、ビザの関係とかもいろいろ解決できると思います。

池田:どんどん飛行機とばしちゃいたいですね。

デル:そうですね。青森は季節便なんですけれどもハバロフスク便がありますから、函館はウラジオストク便があれば、いい三角形になるんじゃないかなと思います。

池田:そうですね。ここからデルカーチ先生と何かビジネスにも出来るかもしれないし、観光のいろいろなプログラムとか作れるかなっていう気もしますし。ロシア極東大学が函館にあるということで、情報もありますから、是非ね。

デル:もちろん、興味がある方がいらっしゃれば、アドバイスできると思います。

池田:今後、函館-ウラジオストク、定期便が飛ぶように、そこまで目標を持ってどんどん交流をしていきたいなという感じがします。

デル:夢だなあ、私もロシアに簡単に行けるように。今は新潟経由ですから、やっぱり直接行けば、里帰りも簡単に出来るなあ、と思います。

池田:デルカーチさんのためだけじゃなくて、みんなのためにね。みんなにもウラジオストクから大陸を見てもらおうということで、是非つながりを作っていければなあ、と思いますね。3回に渡りまして、お話を伺い、どうもありがとうございました。


■ウラジオストク

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2008年08月28日

FMいるか「デルカーチ先生に聞く 2」

 今年のロシアまつりには、ロシアの伝説的オートバイ、ウラル・バイクチームがやってきました。ロシアゆかりの地を巡るツーリング・ツアー、「全日本ウラル・マラソン」が今年のまつり会場でフィニッシュを迎えたのです。迫力あるサイドカーつきのウラルが6台連なり、日ロの国旗をはためかせながらゴールした姿は大変感動的でありました。
 今回は、その「全日本ウラル・マラソン」について、主催者であるウラル・ジャパン社のオレーシャさんが電話で特別参加、詳しいお話をしてくださいました。

ゲスト:ロシア極東国立総合大学函館校
     講師 デルカーチ・フョードル(以下デル)
     ウラル・ジャパン株式会社 マーケティング・マネージャー
     リャチェンコ・オレーシャ(以下オレ)

聞き手:財団法人 北海道国際交流センター
     事務局長 池田 誠(以下池田)
    
<7月12日放送 第2回 ロシアの大型バイク・ウラルについて>

池田:今週も引き続きロシアまつりについてお伺いします。デルカーチ先生、こんにちは。

デル:こんにちは。Здравствуйте(ズドゥラーストゥヴィチェ)!

池田:今までやっていた11月から、今年は7月ということで、本当に季節が変わりましたよね。今年は夏ならではの色々な企画があるということで、先週もちょっとお聞きしましたが、今年のスペシャル…、何ですか、ロシア産のバイク?

デル:そうですね、それはかなり長い歴史を持っているバイクなんですけれども、第二次世界大戦が終わってから作られた、ロシアでもベテランのブランドなんです。ウラルという大型バイクで、いつもサイドカーつきのものなんです。

池田:へえー、かっこいいですね。ナナハンなんですか?

デル:そうですね、750ccと書いてありますね。

池田:サイドカーというのは、横に何を付けて走るんですか?

デル:人が乗ります。

池田:あ、なるほど、隣に人が乗れるんだ。

デル:そうですね。ですから、免許も普通免許らしいです。

池田:乗ったことありますか?

デル:ないんですね。私はバイクを運転したことがないので、やっぱり普通免許でもちょっと勉強が必要じゃないかな、と。

池田:乗ってみたいですねー、ロシアまつりに来るわけですよね?見たいですね。

デル:私も乗ってみたいです。

池田:では、このウラルの会社の方にお話をお聞きしてみたいなと思いますけど、このバイクを扱っているところの方とはお知り合いなんですか?

デル:極東大学の人なんですね。同じ大学の卒業生です。卒業生はいろんなところにいるんです。

池田:じゃあ、ちょっと電話してみましょうか。もしもし、オレーシャさんですか?よろしくお願いします。こちらにデルカーチ先生もいらっしゃいます。

デル:Привет(プリヴェット=やあ)!

オレ:プリヴェット、プリヴェット!!

池田:今ですね、ちょうどお話をしていまして、ロシア産大型バイク、ウラルがやって来るということなんですが、どんな感じで来るんですかね?

オレ:そうですね、スタートポイントは長崎。

池田:これはオレーシャさんが運転してやってくるんですか?

オレ:いえ、私はまだ運転できないんですけれども、ロシアからこの行事のためにわざわざ友だちはたくさん来ていますので、ウラルの運転には結構慣れています。

デル:じゃあ、オレーシャさんはサイドカーに乗るわけですか?

オレ:サイドカーに乗る人もいますし、運転する人もいます。私はサイドカーに乗ります。

デル:疲れるでしょうね、全部でポイントの町は何ヵ所あるんですか?

オレ:まだ数えていないんですけれども、最初は長崎、その次は大分、大分の次は松山、松山から岡山県の津山市、そしてその次は神戸、福井、富山、新潟、秋田、秋田から青森まで行って、青森からフェリーに乗って函館まで、函館でフィニッシュ。

池田:へえー、長そうですね。サイドカーというのは例えば雨が降った場合には雨にあたっちゃうんですかね?

オレ:あたりますけど、あたってもフレームはとても丈夫なので、全然差し支えはないです。

池田:傘を差して、とかじゃないですよね。

オレ:みんなレインコートを持っています。雨の中で走ります。

池田:そうですよね、傘は危ないですもんね。デルカーチ先生も乗りたいって言ってるんですけれども、乗せてもらえるんですか?

デル:是非乗せてくださいね、函館に着いてから。

オレ:もし怖くなければ、是非試乗してください。

デル:オレーシャさんが運転していない限り、怖くないと思います。

オレ:わかりました、プロの人に任せます。

池田:オレーシャさんとデルカーチ先生は同級生なんですか?

デル:まあ、同級生ではないんですけれども、二人とも極東大学の本学の卒業生ですね。

オレ:でもデルカーチさんはずっと先輩ですよ。

池田:オレーシャさん、日本語上手ですね。

デル:そうですね、あなたの日本語をはじめて聞いた。

池田:ところで、オレーシャさんは音楽もやられてるんですか?

デル:実はオレーシャさんにはかくし芸があります。

池田:何ですか?

オレ:何があるでしょう、歌も歌っていますし、作曲も暇な時間がある時にやっています。

デル:実はこういう偉い方と話しているんです。

池田:本当ですよね。そして今、会社を経営されてるんですか?

オレ:そうですね、社長はいますけれども、社長はいろんな仕事で忙しくって、私が経営を任されています。

池田:へえー、じゃあこのウラル・ジャパンの経営をしていて、なおかつ歌手でもある…。

デル:ウラルはロシア産のバイクなんですけれども、ウラル・ジャパンのような支店があるのは日本だけですか?

オレ:いえいえ、日本だけではないです。最近は世界でアメリカとかカナダ、そしてヨーロッパの各国でも、南アフリカでも販売されています。

デル:オートバイ関係の英語の雑誌なんかでたまたま見ますね。ウラル関連の記事とか載っていますね。

オレ:そして近いうちにアジアの各市場にも進出する予定です。例えば韓国でも近いうちに販売が始まります。

池田:すごいですね、ロシアまつりでお会い出来るんですよね?楽しみですねー。

オレ:はい、こちらも楽しみにしています。

デル:暴走だけはいけないね。

オレ:いや、ウラルはそんなにスピードを出すオートバイではないんです。

デル:うるさいんですか?

オレ:うるさくはないんです。サイドカーが付いていますので、そんなにスピードを出してはいけないので、地方の道をゆっくり走りながら周りの景色を見るオートバイです。

池田:わかりました。じゃあ、ロシアまつりでお会いできるのを楽しみにしておりますので。今日はありがとうございました。

デル:とにかく気をつけてください、マラソン中は。

オレ:ありがとうございます。失礼します。(電話終了)

池田:ということで、なかなか楽しいですね。オレーシャさん、後輩なんですか?

デル:そうですね、何年でしょう、3年くらい違うと思いますけれど。

池田:10年ぐらい前ですかね、函館で「日ロック」というライブがあって…。

デル:そうですね、ムミー・トローリというバンドが来て、当時はロシアのトップだったんです。オレーシャさんはその時には来なかったんですけれども、実際にはアルバムのバック・ヴォーカルでした。とても素晴らしい声の持ち主です。

池田:いやー、楽しみですね。ウラルも楽しみだし、オレーシャさんにも会いたいな。

デル:そうですね、私も会いたいな、久しぶりで。

池田:あとはお天気だけですね。

デル:神様に電話しなければならないね。これから祈るだけです!


ゴールしたオレーシャさんたちにデルカーチ先生がインタビュー

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2008年08月25日

リンクのお知らせ

 リンク集に「日本・ウラジオストク協会」を追加しました。

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2008年08月12日

FMいるか「デルカーチ先生に聞く 1」

 今回は2008年7月、FMいるか「ONE WORLD WAVE」で放送された内容をご紹介します。
 この番組では月替わりでいろいろな国の方をゲストに迎えてお話を聞いています。7月は本校のデルカーチ講師がゲスト出演し、ロシアまつりの話題をメインにお話しました。

 デルカーチ先生はロシアまつりでは常に企画、広報などで中心的役割を果たしています。ポスターやチラシなども毎回デルカーチ先生のデザインによるものです。
ロシアまつりは終了してしまいましたが、今読んでもまつりの側面がわかるおもしろい内容ですので、どうぞご一読ください。
 3回に渡り放送された内容を随時掲載しますので、今後もお楽しみに!

ゲスト:ロシア極東国立総合大学函館校
    講師 デルカーチ・フョードル(以下デル)

聞き手:財団法人 北海道国際交流センター
    事務局長 池田 誠(以下池田)
    
<7月5日放送 第1回 2008はこだてロシアまつりについて>

池田:デルカーチ先生、こんにちは。

デル:こんにちは。Здравствуйте(ズドゥラーストゥヴィチェ)!

池田:いよいよ7月に入りましたけれども。

デル:そうですね、また忙しくなりますね。

池田:なんで忙しくなるんでしょうかね。

デル:みなさん多分、おなじみになりましたロシアまつりというものが、今まで10回やりまして、今回は少しプログラムを変えようかということで、夏に回してみました。

池田:今までは11月ですよね。

デル:そうですね、11月上旬です。

池田:みなさんもう、その時期はロシアまつりだと思っていたんですけれども、なんと今年は夏にやります、と。

デル:そうですね、暖かい天気になりますように、今は祈るだけなんですけれども、外でやりたいとずっと前から考えておりまして、今年ついに実現させます。

池田:ちなみに先生は極東大学に来て何年ですか?

デル:函館の極東大学は1997年からですね。私はその大学(ウラジオストクの本学)の教え子でもあるわけですから、それは1987年に入学して、それからなぜかずっと、母校と関係を持っているわけです。

池田:卒業してから先生をやっているということですよね。さて、第11回はこだてロシアまつりですね。毎回テーマが決まっているようなんですが、今年はどんな?

デル:せっかく外でやるということで、ロシアには昔からある、まあ日本にもあるようなものだと思いますけれども、“ヤールマルカ”というものがあって、それはどうやって日本語に翻訳すればいいか、大学のみんなでその言葉を考えていたんですけれども、結局“楽市楽座”という言葉が一番当たるんじゃないかと思って、「ヤールマルカ~ろしあ楽市楽座~」というテーマにしたんですね。それは昔から、ヤールマルカというものは主に商業祭なんですね。様々な商人がいろいろなところから一つのところに集まって、例えばモスクワとか、ニジニ・ノヴゴロドとか、とても有名なところがあって、そこで大きな商業祭をやりますね。日本でもよく“フェア”という言葉が使われますが、実際にヤールマルカは英語のフェアに一番近いと言われています。そこで様々なパフォーマンスとかアトラクションとかもやっているわけですね。

池田:じゃあ、実際に今年のはこだてロシアまつりもそういうパフォーマンスがあるということなんですね?

デル:それに近づけばいいな、と思いますけど。

池田:さて、中身のほうはどんな感じなのでしょう。

デル:まずステージショーがありますけれども、いつもうちの鳥飼先生が担当しているコール八幡坂(合唱サークル)は、いつもは女子が多いのですが、今年は男子が多く集まっています。とても楽しみです。

池田:デルカーチ先生はコール八幡坂ではないんですか?

デル:私もその中に入ると思います。声だけはうるさいんです。また、今年3回目になりますが、人形劇をやります。今年は「三つの願い」という小さな劇をご紹介させていただきます。また、今年スペシャルのものもありますが、実はちょうどロシアまつりを行うときに、長崎からロシア製のバイクのマラソンがスタートして、ロシアまつりの現場でフィニッシュが予定されています。ナナハン(750㏄)ですね。そこでフィニッシュして、プレゼンテーションなどもします。

池田:単なる7月19日一日だけのおまつりじゃなく、その前から始まっているということですね。

デル:そうですね、向こうもとても楽しみだと言っています。またその当日は青函カップヨットレースもありますので、ロシアからヨットも入ります。海からも陸からもロシア人が来るということです。

池田:ロシア船上陸、みたいな感じですかね。いつも僕が楽しみにしているのはロシア料理なんですが、今年はどうですか?

デル:今年はきのこのスープが中心だと思いますけれども、串焼肉とかいろいろなものがあります。サラダとか、夏のメニューをちょっと出したいな、と思いますね。

池田:ちょっと違うんですね。ボルシチというのは冬のメニューですよね。

デル:そうですね、ボルシチに使う赤カブを収穫するシーズンは、秋に入ってからですね。今は夏なので、手に入らないという理由もありますけれども、夏のスープはきのことかいっぱい入っているので、それも出したいと思います。

池田:おもしろいですね。じゃあ、違った“夏のロシア”を楽しんでもらえるという…。

デル:そうですね、ロシアにも実は夏があります!暑いです、30℃を超えます。

池田:半袖は要らないのかと思いました。

デル:みんな半袖ですね。

池田:そうですか。まもなくということで、みんな準備をしているところですね。

デル:そうですね、学生たちも忙しくて忙しくて、勉強が間に合うか心配です。

池田:勉強もしながら、ロシアまつりの準備もする、ということですね。デルカーチ先生から、今年はこんなだから是非来てください、というのを一言いただきたいと思います。

デル:一生懸命がんばりますので、みなさん是非来てください。楽しみを保証します!


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2008年08月07日

「ロシア民謡と踊りの夕べ」函館公演のお知らせ

 社団法人 北方圏センターと函館日ロ親善協会が主催するサハリン芸術交流団「ロシア民謡と踊りの夕べ」函館公演を下記のとおり開催します。北方圏センター設立30周年を記念し、また函館市の「函館におけるロシア年」事業にも協賛しております。
 ロシア民謡舞踊団「エキゾチック」とロシア民謡アンサンブル「エトノス」が躍動感溢れる素敵なステージを披露します。「カチューシャ」、「カリンカ」、「百万本のバラ」など日本人にもおなじみの曲をメインに、多彩なレパートリーと美しい衣装で観客を魅了します。どなたでもお楽しみいただける内容ですので、是非ご覧ください。


日  時:平成20年9月12日(金) 開場18:00 開演18:30
場  所:金森ホール 函館市末広町14-12
入場料:自由席 1,500円 (当日券2,000円)
お問い合せ:函館日ロ親善協会(ロシア極東国立総合大学函館校内)
      TEL0138-26-6523

※ 前売り券は本校事務局でも取り扱っております。
※ 公演についての詳細はこちらをご覧ください。
http://www.nrc.or.jp/hakodateansanburu.pdf

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2008年08月05日

サミット狂想曲

 2007年4月、夕刊一面に“サミット開催地、洞爺湖に決定”の文字が躍った。私は、あるロシア人の先生にこう言った。「サミットが北海道で行われるんですって、プーチン大統領が来るかもしれませんよ!」
 先生はこう応えた。「サミットって何の?日本には何とかサミットというのが多すぎる。それにその時の大統領はプーチンじゃありませんよ。」
 しかし、この場合のサミットは紛うことなきG8サミット。世界の首脳がこの北海道の地に集結するのだ。誰になるにせよ、ロシアの首脳が来るとなれば、当然我々ロシア極東国立総合大学函館校も何らかの形で関わることになるだろう。
 函館市は大統領招致をロシア政府に要請した。ほかにも、根室市と白老町がそれぞれロシアとのゆかりをアピールし、招致に名乗りを上げたが、函館市がその縁の深さから最有力とされた。一生に一度あるかないかの経験、期待に胸がふくらんだ。

 年が明け、2008年2月、サフォーノフ・オレグ ロシア大統領府極東連邦管区大統領全権代表が初来日、大統領に直結する全権代表7人のうちの1人という要人が函館校を訪れた。その直前、また新聞が“ロシア大統領、函館訪問へ”と一面で報じた。サフォーノフ氏の来函はその伏線であり、大統領来訪の際には旧ロシア領事館や函館ハリストス正教会、ロシア人墓地、そして極東大学にも立ち寄ると書いてある。朝、家でそれを目にしたときには眠気も覚めた。

 それからがちょっとした騒ぎであった。会う人ごとに、大統領が来るんでしょ、すごいですね、などと言われ、貸切バス業者やホテルなどから問い合わせが相次いだ。函館校と同じ建物の中に在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所があることもあり、警察のパトロールも強化された。消防署からの要請で、特別に避難訓練も行われた。だが、あくまでも我々は訪問される側であり、これらの手配に関してはロシア政府と函館市が主に行うことを説明し続けた。むしろ周りの方が熱を帯びている感じであった。
 様々なことが想定されていたようだ。洞爺湖に最も近い新千歳空港は、サミット時には参加国の特別機でいっぱいになってしまうことから、函館空港にも各国の政府専用機が駐機するのでは、との観測が流れる中、アエロ・フロート社の日本支社長が視察に訪れもした。函館港を埋め立てて造られた緑の島も、緊急のヘリポートになるのでは、と伝えられた。


■モスクワ第一テレビの取材

 マスコミの注目度も上がり、校長や学生に対する取材もかなりの数に上った。日本国内のテレビ、新聞、通信社はもとより、ウラジオストクの通信社、ボストーク・メディアやモスクワの経済新聞コメルサント、モスクワ第一テレビの取材も受けた。モスクワ第一テレビのクルーは、サミット直前から札幌に滞在し取材を進めていたが、ロシアと古くから関わりがあり、今も交流が盛んである函館を日帰りで取材に来たのだった。
 函館校では学生の授業風景を撮影したり、函館日ロ親善協会会長へのインタビューなども行った。函館ハリストス正教会や高田屋嘉兵衛の子孫への取材、函館市長への表敬訪問など、札幌へ戻る列車の時刻を遅らせるほど一日を精力的に使い、最後には「番組の中で、函館の話が一番長くなるかもしれません。」との言葉を置いていった。

 本当のところ、直前まで誰が函館入りするのか、誰もしないのかはわからなかった。5月に就任したばかりのメドベージェフ大統領は、洞爺湖サミットが本格的な外交デビューの場となることから、各国首脳との会談予定がびっしりで、函館まで来る時間が確保できないとのことであった。
 だが、プーチン首相が来るかもしれない、大統領夫人になるかもしれない、別の大臣かもしれない、など、サミット開幕の2、3日前までその状態が続いた。私たちはいつ誰が来てもいいように、廊下に赤絨毯を敷く準備までしていた。

 そしていよいよサミットの開幕。道内はもちろん、東京や大阪など本州の大都市でもテロを恐れ、厳戒態勢が取られた。洞爺湖周辺では一般客の出入りや上空の飛行などが厳しく制限された。テレビで“サミット警戒のため、通行止め”などという交通情報のテロップが流れ、現地とは離れている私たちにもなんとなく緊張感と高揚感が漂った。
 結局、函館には誰も来なかった。サミットに参加した首脳のうち、地方自治体を訪れたのは伊達市へ出向いたカナダ首相だけに留まった。窮屈な日程だったことと、9.11以降初めて日本で行われる今回は、前回の九州・沖縄サミットにも増してテロを警戒したため、首脳たちが各地を訪問しての交流が見送られたのだ。

 終わってみれば、この1年ちょっとの騒ぎは何だったのか、とも思う。しかし、我がロシア極東大学函館校への注目度が高まったのは事実である。それは昔からロシアとの交流を続け、今もなお深いつながりを持つ函館に対する評価でもあるだろう。
 来道直前、北海道新聞一面に、メドベージェフ大統領が読者に寄せたサインつきのメッセージが掲載された。大統領は日ロ両国の交流の歴史に触れ、この善隣と信頼の伝統は、今日も生き続けている、とした中で、極東大学の分校が函館に開校したことを一つの例に挙げ、こうした事実がいずれも、友好的な交流を強め、発展させていきたいとの双方の思いを物語っているからだと述べている。
 
 サミットが終了した7月末、また新聞が伝えた。今度は11月にラブロフ外相が“日ロ外交の出発地”である函館への訪問、講演を検討しているという。狂想曲はまだまだ続くようだ。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2008年07月22日

私と函館日ロ交流史・・・・「はこだてと外国人居留地:ロシア編」を作成するまで

 憧れの地であった函館で教員生活を送りたいという願いを抱いて、美瑛高校から上磯高校に赴任したのは1999年(平成11年)4月ですから、函館地域での生活は10年目を迎えました。
 もともと、幕末から明治維新期の外国との関係に興味を持ち、30年前頃から箱館開港史について研究をはじめました。当初は横浜でのイギリスとの関係から始めたのですが、“北海道に生活していながら、横浜でもないだろう、函館があるじゃないか”という思いでズーと遠くで函館を見つめてきました。

 函館への赴任の思いを加速させたのは、函館日ロ交流史研究会の設立とロシア極東国立総合大学函館校の開校でした。このころから函館とロシアが自ずと2重写しになってきました。函館日ロ交流史研究会には1998年、市史編纂室を訪ね、亡くなられた清水恵さんに入会を申し込んだ記憶があります。当時は清水さんが函館の日ロ交流史研究を精力的に進められていて、函館日ロ交流史研究会の一つの黄金時代だった気がします。

 この頃から、私の関心は開港期よりも半世紀以前のラクスマン来航からゴロヴニン事件の頃に移っていましたが、函館日ロ交流史研究会や清水さんの著作に学ぶなかで、20世紀初頭から30年代にかけての露領漁業時代に函館がウラジオストクとカムチャッツカ方面の中継港として今日では想像できない活気があったことを知りました。
 そのことは、函館のシンボルともいうべきハリストス正教会復活聖堂のように幕末開港期から始まる史跡でも今日の姿になったのは、1916年という露領漁業の全盛期であったことに象徴されています。今回のマップ掲載の史跡でも、旧ロシア領事館、旧シュウエツ邸、旧リューリ商会店舗、旧堤商会事務所など現存するものはほとんどこの時期のものです。

 ただ、露領漁業の先駆者が、幕末の箱館でニコライにロシア語を学んだ合田光正という人物であったこと、そのニコライが箱館に来た重要な動機がゴロヴニンの『日本幽囚記』を読んだこと、これらを考えると函館日ロ交流史には浮沈はあるものの、切れ目なく一本の糸が貫いていることが読み取れます。この辺は、リーフレットの「はこだてとロシアの交流の歴史」、「はこだてとロシアの交流史・ミニ年表」や参考資料として函館日ロ交流史研究会HPに掲載の「函館に関わる日露交流史」(2005年「日露修好150周年回航事業」船上セミナー)などをご覧頂ければと思います。
 函館日ロ交流史研究会でお迎えした、函館で育ったガリーナさんやオリガさんのお話を聞いても戦前は市民レベルのロシア人との交流が連綿とあり、むしろ戦後の米ソ冷戦期の交流断絶のほうが深刻な気がします。
 
 ところで、私は上磯高校に赴任すると同時にロシア極東国立総合大学函館校のロシア語市民講座に通い始めました。それまでロシア語を学んだ経験はなく、50の手習いで、函館日ロ交流史研究には必須条件と思い、苦しみながらも楽しく学習を続けてきました。5年目にユーラシア協会の講座に移りましたが、ロシア極東国立総合大学函館校の諸先生には今も感謝しています。一昨年、目標としてきた、あるロシア語の研究論文(露米会社に関するもの)を翻訳しました。最近は幕末開港期に研究関心を集中しているので、この時期のロシア語史料に挑戦しようかと・・・・私の場合、こうでもしないとロシア語学習のモチベーションが低下してしまうのです。目下、NHKの講座で錆び付かないように心がけていますが、かなり錆び付いています。

 昨年、数人の同じ関心を持つ仲間と「はこだて外国人居留地研究会」を設立し、「はこだて外国人居留地マップ」を作ろうという構想も出てきました。たまたま2009年の「開港150周年」に出会い、今年は、函館市「函館におけるロシア年事業」もあり、ロシア編から作成しました。ロシア編は函館日ロ交流史研究会の中心メンバーでもある倉田有佳会員から、とくに20世紀の事項について全面的な協力を得ました。本来、函館日ロ交流史研究会でも計画していたことでもあり、開港期を中心にという条件はありましたが、新しい研究会の息吹きで完成にこぎつけたことを嬉しく思っています。

 最後に、サミットでのロシア大統領の来函はかなわず残念でしたが、市民レベルの日ロの日常的交流がなければ、国レベルの理解も進まないのも事実です。このマップ・ロシア編が市民レベルの日ロ交流の一助となればと願うものです。

はこだて外国人居留地研究会 代表 岸 甫一

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2008年07月02日

ラジオ番組のお知らせ

 7月に入り、いよいよ「2008はこだてロシアまつり」も近づいてまいりました。このまつりのご紹介を兼ねて、以下のラジオ番組に教職員が出演します。

 特に、FMいるか「ONE WORLD WAVE」では3週に渡り、まつりのこと、ロシアの現状などをデルカーチ講師が軽妙洒脱に語ります。ウラル・ジャパン社のオレーシャさんも東京から電話出演し、まつりに合わせて来函するオートバイ・ツーリング・ツアー「全日本ウラル・マラソン」のことをお話ししてくれます。
 函館地区のみの放送となりますが、是非お聴きください。


 FMいるか 「ハッピーサタデーまるチャンネル」内
  「ONE WORLD WAVE」 
 2008年7月5日、12日、19日(土)3週連続 13:10~13:30
 出演:ロシア極東国立総合大学函館校
     講師 デルカーチ・フョードル

 HBCラジオ 函館市広報番組「市民の時間(市政パトロール)」
 2008年7月14日(月) 11:45~11:50
 出演:ロシア極東国立総合大学函館校
     事務局  大渡 涼子

 FMいるか 函館市広報番組「市政だより」
 2008年7月17日(木) 8:20~8:25、17:45~17:50(再放送)
 出演:ロシア極東国立総合大学函館校
     事務局  大渡 涼子

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2008年06月27日

ミリオン・ズビョースト 第56号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第56号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、パドスーシヌィ・ワレリー教授による「『主要8カ国』サミット-歴史と意義-」。まもなく開催のG8北海道洞爺湖サミットと、関連行事であり我が極東大学も参加するG8大学サミットについてのお話です。

 また、今春日本各地から函館校の仲間となった1年生による投稿では、3ヵ月を過ぎた学生生活について、それぞれの思いが語られています。ウラジオストク1ヵ月留学を終えた2年生による感想文もあります。是非ご一読を。

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2008年06月18日

北海道しらかばラムネ

 白樺(берёза:ベリョーザ)はロシアで最も愛されている木。函館校で市民向けに開催しているロシア文化講座、「はこだてベリョースカ(берёзка:白樺の若木)クラブ」は、白樺のように親しまれる講座になるように、との願いを込めて名づけられたものです。
 白樺はまた、古くから習俗やロシア正教会の儀式の中で使用されるなど、重要な役割を果たしてきました。ロシア人は白樺を特別な力が備わったものと考えていたのです。
 ベレスタ(бреста)という白樺の皮でできた小箱や櫛、髪飾りなどは、精巧な細工が施され、軽くて柔らかい手触りを特徴とする、シベリア特産の工芸品です。白樺には自然の防腐・殺菌作用があるため、食料品の保存や薬箱としても重宝されていました。ガムでおなじみのキシリトールは白樺から採れる甘味料。そのほか、抗酸化作用や保湿効果もあるため、最近では化粧品にも白樺エキスが配合されるなど、注目を集めています。

 でも、白樺の一番の楽しみ方はその樹液(берёзовый сок)を飲むこと。雪解けが始まるとロシア人は森に入り、白樺の幹に小さな穴を開け、ストローを差し込んで樹液を吸います。春を目の前に、大地の養分をぐんぐんと吸った白樺の木は、樹液を豊潤に蓄えています。樹液といっても水のようにさらさらで、そのまま飲むことができるのです。ロシア人はこの白樺樹液が大好きです。無色透明でほのかに甘く、くせがない柔らかな口当たり。白樺の恩恵に与ったら、今度はその穴から虫が入り込まないように、松脂などできちんと蓋をします。
 残念なことに、貴重な樹液は雪解けからのほんの4週間ほどしか採取できません。芽が吹く季節になると、樹液はぴたりと流れ出るのをやめてしまうのです。樹液自体も時間が経つとすぐに味が変わってしまうほどデリケートなので、保存するのも難しい、だからこそロシア人は厳しい冬を越え、春の訪れを待ちわびて森に入るのです。この習慣はアイヌや他の北方民族にもあるようです。

 北海道でも最近では白樺樹液を製品化し、販売しているところがあります。函館の隣町、七飯町にはこの白樺樹液を10%配合した「北海道しらかばラムネ」を作っている工場があります。コアップ・ガラナで有名な株式会社小原さんが、今年はじめて、道内限定で3万本生産したもので、空港や道の駅などの土産物屋でしか手に入れることが出来ません。

 このラムネを今年のロシアまつりで販売できることになりました。暑い夏、北海道の青空の下でさわやかにラムネをあおる姿を想像してみてください。少しでもロシアの風を感じませんか?

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2008年06月09日

シャシリクは男の料理

 シャシリク、と言えばロシア人の大好きな串焼肉。ハーブやスパイスを用いてマリネにした肉を炭火で焼く料理です。
 ボルシチがそうであるように、シャシリクの味付けも地域や作る人によって様々。使う肉も豚だったり牛だったり、時には羊だったり。3cm角の肉を金串に刺し、炭火でふっくらジューシーに焼き上げます。
 函館校でも年に何回か、シャシリクパーティーを開きます。シャシリクというのはたくさん作らなければおいしくないし、大勢で食べたほうが絶対においしい!つまり家のキッチンで作るものではなく、屋外でわいわいと楽しむものなのです。

 函館校では毎年、教職員がロシア人墓地の清掃作業をしたあとはシャシリクパーティーと決まっています。これを楽しみに、札幌の領事館からも大勢のロシア人が集まります。仕込みを担当するのは、シャシリク名人・アニケーエフ先生です。
 アニケーエフ先生のシャシリクはいつも豚肉。目分量で味を見ながら漬けていくので、決まったレシピはありませんが、それはもう、先生の魔法としかいいようがないくらい、おいしい。誰にも真似が出来ないのです。
 味付けにはたくさんの野菜とスパイスを使います。玉ねぎ、パセリ、万能ねぎ、ときには三つ葉(ロシア人にとって香りのいい草は全部ハーブだそうです。日本人は通常、おひたしやお吸い物など日本料理にしか使いませんけど!)などを刻みます。つぶしたにんにく、塩、黒胡椒、ローリエ、レモン汁、酢などで味付け、アニケーエフ先生は使いませんが、赤ワインを混ぜる場合もあります。そして一晩寝かせるのですが、大量に作るので、肉を揉み込んで味を浸み込ませるのも一仕事。だからシャシリクは男の料理なのです。

 翌日、よく漬かった肉を串に刺し、炭をおこしてじっくりと焼く。そこら中に香ばしい匂いが広がります。熱々をほおばると肉汁が滴り落ちて、そのおいしいことと言ったら!
 集まった仲間で酒を酌み交わし、話に花を咲かせ、興に乗じて歌が飛び出す。だからみんな、シャシリクパーティーが大好きなのです。

*そのシャシリクが今年のはこだてロシアまつりで味わえます。是非ご来場を!

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2008年05月20日

「ゆきのまち通信」をご存知ですか?

 「ゆきのまち通信」という雑誌をご存知でしょうか?雪降る地方の暮らしをつなぐコミュニケーション誌として、青森の企画集団ぷりずむが年6回発行しているものです。今年18回目を迎えた「ゆきのまち幻想文学賞」は、地方の文学賞としては応募作品数も多く、レベルの高いものとして評価されるなど、志の高い雑誌としておもに雪の降る地域で読まれています。
 
 この雑誌の最新巻116号(2008年5月1日発行)に縁あって本校パドスーシヌィ・ワレリー教授のエッセイが掲載されました。“THE ゆきのまちNEWS [WORLD編]”というコーナーに「雪の想い出」と題して、ウラジオストクで生まれ過ごした子ども時代のことや、大学院生の時3年間暮らしたレニングラード(現在のサンクトペテルブルグ)のことを書いています。
 機会がありましたら是非お手にとってみてください。

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2008年05月15日

オープンキャンパスとロシアまつりのお知らせ

 ロシア極東大学函館校では様々なイベントを通して、函館校に、そしてロシアに親しんでいただきたいと思っております。
 この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?
 詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

第1回 オープンキャンパス 
2008年6月14日(土) 13:00~15:00


2008はこだてロシアまつり
2008年7月19日(土) 12:00~17:00

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2008年05月09日

ロシア語クラブ

 1945(昭和20)年の敗戦後間もなく私が中学生だったころ、当時盛んに流れ込んでいた欧米の映画に混じって、1本のソ連映画が紹介され評判になりました。「石の花」というその作品は、当時まだ珍しかった“総天然色(カラー)”映画で、それを観たのが今にして思えばロシア語に接した私の初体験でした。
 その後大学に入り、社会主義への関心の高まりを背景に、個人的にはトルストイの『戦争と平和』にのめり込むなど、ロシア語を勉強してみたいという気持ちが深まったように思います。大学2年の時、教養科目におかれていたロシア語を選択することにしました。ところが、地道でまじめな努力を怠ったせいで、一夜漬けの試験勉強で何とか単位はとれたものの、“基本のアルファビート”すら身につかず、結局20年も経って一から学び直すことになります。
 
 大学を卒業し母校の函館東高校に勤め始めて10数年経った頃、私は当時図書館分館で毎年開かれていたロシア語講座に思いきって参加することにしました。1973(昭和48)年から2年間通いました。この講座は戦後の函館で長い歴史を持ち、年齢・職業の様々な方がおられて男性、女性も半々くらいでした。1年目の初級クラスでは、高専のY先生から基本をしっかり教えて頂き、私もようやく33のロシア語字母と簡単な挨拶・文章が頭に入るようになりましたが、この教室の特色は何と言っても、かつて日魯漁業の社員の奥さんとなられ永く函館に在住されていた成田ナデジダさんに、発音の指導を受けることができたことでしょう。

 ところで本題のロシア語クラブについてです。昭和48年というのは、高校の新学習指導要領でいわゆる“ゆとり教育”の導入が決められ、本来の自発的な部活動とは別に、生徒全員が何らかのクラブ活動に参加する「必修クラブ」制が始まった年でした。東高校でも初年度は文化系・運動系合わせて20のクラブが設けられ、ペン習字・囲碁将棋・凧などといったものもありました。私はさっそくこの機会に便乗して、2年目から「必修ロシア語クラブ」を開設したというわけです。

 昔から、人に教えることで自分が一番学ぶことができる、と言われています。ロシア語クラブを始めた年、分館の講座は中級に進んではおりましたが、自分自身がまだまだ未熟なのに大胆にも教えたとは、今考えれば冷や汗ものです。ただ、集まってくれたあまり多くない(多分5、6人の)生徒たちと一緒に、日本では少数派の外国語であるロシア語を学び楽しめたのは幸いでした。手元に残るノートによれば、第1回目はロシア語の系譜について、インド=ヨーロッパ語族に属する言語として英語と共通するвода(water)といった単語があることを専門の世界史と結びつけて説明したり、アルファベットを覚える際は英語を忘れること、などと強調した覚えがあります。

 必修クラブ制は結局なし崩し的に廃止となります。ロシア語クラブもどれ位のことを勉強できたのか、今では記憶があいまいです。多分、ロシア極東国立総合大学函館校の玄関脇の易しいロシア語くらいは分かるようになったと思いますが、そのほかロシアの民謡やポップス――「ともしび」「カチューシャ」「モスクワ郊外の夕べ」など――をテープで聞き、一緒に歌ってみたことも、今や懐かしい思い出となりました。

 ロシア語クラブから30数年、去年、函館東高校と函館北高校が統合され発足した市立函館高校では、生徒諸君にロシア語を学ばせるカリキュラムを作ったと聞きました。日ロの正式な国交樹立で函館に最初の領事館がおかれてから丁度150年の今年は、色々な行事が行われるようです。地元の若い人たちが、これをきっかけとして、“懐の深い北方の隣人”ロシアへの関心と新たな経済・文化の交流を深めてくれれば、と願っております。

元函館東高校教諭  俵  浩 治

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2008年05月07日

世界がガチャガチャした夜

 春の宵、八幡坂が一夜限りのお祭りでにぎわいました。
 4月18日(金)に開催された「バル街」の中のイベント、“フィエスタ・デ・バル~世界ガチャガチャ夜市~”の中で、我々函館校は学生によるロシア民族衣装体験コーナーを出展しました。

 その夜は我々ロシアチームの右隣がアラブやポルトガルの焼き菓子を売るチーム、左隣は香港の胡桃のおしるこを売るチームとまさにワールド・ワイド。1時間ごとに演者が交代するライブではアメリカ・カントリーあり、フルートとピアノのジャズあり、お抹茶席やバングラディッシュの雑貨を中心としたフェアトレードショップも出店しました。

 はじめは子供連れなど、このガチャガチャ市がお目当てのお客さんが多かったようですが、夜が更けるほどに、「灯りが付いているので寄ってみた」というバル街参加者が気軽に訪れてくれました。ほろ酔い気分のお客さんで会場は大いに盛り上がり、急きょ終了時刻を延長するほど、世界がガチャガチャしたいい夜でした。

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2008年04月25日

映画のエキストラに挑戦!

 絵になる街・函館では、昔から映画やドラマのロケーションがよく行われる。函館には市や経済界を中心に構成された「はこだてフィルムコミッション」という団体があり、あらゆる面で撮影をサポートしている。
 ロケにはエキストラが付き物である。たとえ主役はきれいな女優さんでも、脇役の脇役だとしても、エキストラがいなければ臨場感のない映像になってしまうことだろう。
 2006年の秋から2007年の夏にかけて、映画「犬と私の10の約束」の撮影が、ここ函館を舞台に行われた。その最初の頃のロケで、私たちの大学にも、フィルムコミッションからお呼びがかかった。卒業式の後の謝恩会のシーンを撮りたいので、女子学生を集めてほしい、袴を履かせてあげるから楽しいよ、と。ついでにあなたもいらっしゃい、とのことで、私も学生を連れて初めてのロケに喜び勇んで出かけた。
 夕方5時に撮影場所である金森赤レンガ倉庫に行くと、まず食事をしてくださいということで、カレーライスが振舞われる。他大学からもたくさん学生が集まっていたので、その場はちょっとした交流の場となった。
食事が済んだ人から着付けや髪のセットをしてもらい、立派な袴姿になっていく。私も袴を履きたかったのだが、学生にしては無理があると言われ、残念ながらスーツ姿で大学の先生役となった(さすがに厚かましかったと反省。父兄にされなかっただけ、まだまし)。
 
 謝恩会場となるレストランに移動し、いよいよ撮影開始となる。女優さんに話しかけてはいけません、とか置かれている食べ物を全部食べてはいけません、など注意事項の説明を受ける。そしてついに、主演の田中麗奈さんと池脇千鶴さんが現れた。二人とも小柄だけどとっても光り輝いている!さすがは名の通った女優さんたち。そしてうちの学生たちはこの二人の同級生役となり、私はその先生役だ。主人公が獣医学部を卒業という設定だったため、私は助監督から“バイオテクノロジーを研究する助教授”という、自分とは全くかけ離れたイメージで演じるよう指示された。
 とは言え、セリフがあるでもなく、どの場面がどう使われるのかもわからないまま、謝恩会にお決まりのみんなで記念撮影、や不出来な卒業生を激励する、等を繰り返し繰り返し行う。これなら普段からしていることなので簡単である。撮影は休憩も入れながら、深夜12時近くまで行われた。
 終了後、夜食のお弁当と記念のTシャツをもらう。ただ働きのエキストラでも、2食分とおみやげまでいただいて、きれいな女優さんも間近で見られたし、とても貴重な経験だったと思う。うちの学生たちもかわいらしく着飾ってもらえたし、満足満足。

 そして、2008年春、その映画がようやく公開になった。長期に渡ったロケにより、函館の街並み、特に函館校のある西部地区の様子が四季折々に美しく描かれていた。函館をよく知る人なら、あれはここ、あれはあそこ、と一々嬉しくなるだろう。犬のソックスの名演技には会場全体が泣いていた。
 肝心の出演場面は、というと、窓に背を向けて座る私に、よその学生が何かを説明しているところが遠くから3秒ほど写っているだけであった。それでも自分たちが映っているかもしれないと思いながら映画を見る高揚感は、エキストラ参加でもしていなければ味わえないもの。いい思い出になりました。
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ロシア極東国立総合大学函館校事務局 大 渡 涼 子

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2008年04月21日

WELCOME TO RUSSIA ~函館からの発信~ 2

 今回の広告制作の手順は以下のとおり。
 まずロシア連邦観光局から委託を請けたモスクワの広告代理店ターゲット・メディア社から提供された資料を元に、写真を選定し、コピーを考えます。ポスターなら教会の尖塔が立ち並ぶロストフ・ヴェリキーの写真を選び、「そこにしかない風景。」をキャッチコピーに、「そこにはアジアでもヨーロッパでもない風景があります。石造りの聖堂や教会、修道院、クレムリン…。はじめて見るけれどどこか懐かしい、日本から最も近い異国ロシアへ。」という文章が続くといった具合です。

 新聞広告は計8回、ヴォルガ川やタイガ、田舎暮らし、バイカル湖など、多岐に渡るロシアの魅力にスポットを当てました。シベリア鉄道の回では「またとない退屈」と題し、「はじまりは富山。フェリーに乗りウラジオストクへ。そこから、世界最長のシベリア鉄道にゆられ、モスクワまで1週間の旅。同乗する人々との語らい、車窓に広がる広大なタイガやバイカル湖の眺め。心地よい退屈に身をまかせましょう。」という感じです。

 函館校教職員が写真を選びながら活発なブレーン・ストーミングをして文章をひねり出す。写真と文章を函館の広告代理店に渡すと、それをもとにデザインしたものを4パターンほど作ってくる。その中から、ロシア人と日本人がそれぞれの感覚で意見を出し合い、1つの案に絞る。ロシア側から提供された写真に思い描くようなものがない場合は、我々の手持ちの写真を使うほか、時にはロシア在住の卒業生に頼み、写真を撮って送ってもらう。
 そう、特筆すべきは、この卒業生による協力です。日本側代理店である(株)函館国際貿易センターでも、函館市内で屋外広告を製作・設置した会社でも、中心になって働いたのは、実は函館校の卒業生たちなのです。
 函館校から発信するこのキャンペーンが、教職員そして卒業生の英知を結集し、日本とロシアをつなぐとしたら、なんと素敵なことでしょう!

 “WELCOME TO RUSSIA” ~またロシアへ行きたくなりませんか?(おわり)

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2008年04月16日

世界ガチャガチャ夜市のお知らせ

 今回で9回目となり、函館にすっかり定着したイベント、「バル街」。函館の旧市街(西部地区)をスペインのバル街に見立てて飲み歩くというもので、バル街のある夜は函館校の周りも陽気な酔客で賑わいます。

 しくみを簡単に説明すると、5枚綴り3,000円のバル街チケットを買い、バル街マップを見ながらいろいろなお店をはしご酒するというイベント。各店ではチケット1枚につき、自慢のピンチョー(おつまみ)と飲み物を提供します。ここ西部地区には素敵なお店がたくさんありますが、普段興味があっても入りづらかったお店にも気軽に入ることができると評判です。

 そのほか、人力車の無料乗車体験やフラメンコの上演など、チケットを使わなくても楽しめるイベントもたくさん予定されています。
 そんな中、北海道国際交流センター(HIF)が主催する“フィエスタ・デ・バル~世界ガチャガチャ夜市~”に私たち函館校も協力することになりました。
 当日はアメリカン・カントリーやジャズのライブ、ポルトガル・タイ・中東などの世界のお菓子&お茶コーナー、フェアトレードショップなどが楽しめます。
 函館校が参加するのは世界の民族衣装試着コーナー。ベトナム・インド・マレーシアなどの国とともに参加します。お手持ちのカメラで自由に撮影していただけますので、デジカメやカメラ付き携帯を手に、是非遊びにいらしてください。

<フィエスタ・デ・バル~世界ガチャガチャ夜市~>

日 時:平成20年4月18日(金) 18:00~21:00
場 所:函館市国際交流プラザ 大会議室
   (函館市元町14-1 函館校建物の1階です)
*バル街チケットは必要ありませんので、どなたでもお気軽に。

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2008年04月14日

ミリオン・ズビョースト 第55号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第55号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、中村勇人 前事務局次長による「タイドプールとしての函館校」。先頃本校での2年間の任期を終え、函館市に復帰した中村さんが、函館校での出会いについて語っています。

 また、今春函館校を卒業し、社会への第一歩を踏み出した若者たちが、学生生活に対する思いも寄らない心の内を述べていて、興味をそそります。是非ご一読ください。

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2008年04月08日

WELCOME TO RUSSIA ~函館からの発信~ 1

 美しく重厚な文化遺産と個性豊かな自然があふれるロシア。
 連邦政府は現在、アジアやヨーロッパ諸国からの観光客誘致に力を入れており、2007年からは日本もキャンペーン対象国となりました。日本でまだ知られていない魅力を紹介すべく、ロシア連邦観光局がキャンペーンを進めるにあたり、函館にいる私たちがそのお手伝いをした顛末をお話しましょう。

 この仕事は株式会社函館国際貿易センターが日本側代理店として受託、日ロ双方の事情に精通するわが函館校がアドバイザーとして、ポスターや新聞広告制作などに協力したものです。

 すべてに共通するキャッチフレーズは“WELCOME TO RUSSIA”。
そして2007年、第1回目のキャンペーンとして函館市内の空港や電停・観光地など約30ヵ所に屋外広告を設置すると同時に、北海道内で新聞広告を掲載することから始まりました。
 このときには「ロシア歴史に出会う旅」と題し、モスクワからサンクトペテルブルクへと続く“NEW GOLDEN WAY”の8都市について紹介しました。
 ロシアと言えば、モスクワ北東部の古都を結ぶ“GOLDEN RING”、いわゆる「黄金の輪」が有名ですが、今回はまだあまり知られていない町、トルジョクやヴェリキー・ノブゴロドなどを紹介するのが目的でした。

 この函館市内での広告が好評だったため、次なる展開としてロシア側は東京でのキャンペーンを提案してきました。たとえば、東京の広告代理店が地方へ発信するのは普通のことですが、地方から東京へ、しかも外国政府の仕事を請け、仕掛けることは、異例のことと言えるでしょう。
 第2回目のキャンペーンとして、B0サイズ(1.5×1メートル)のポスターが国会議事堂や桜田門といった東京メトロ40駅に2008年3月中の約2週間、貼り出されたのです。

 同時に2~3月の間、北海道およびウラジオストクとの定期航空路を持つ富山県にて新聞広告によるPRも展開しました。(つづく)

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2008年03月26日

「ボルシチ」を中国の上海で。

080327.jpg上海で? そう上海で。
上海では、洋食としてロシア料理が浸透していた。
レストランから家庭にまで普及し、根づいた洋食料理のひとつに「ボルシチ」がある。
祖界時代に、ロシア人から伝わったものだ。

中国語で「羅宋湯(ルオスンタン)」、ロシアのスープ=ボルシチとして伝わっている。
そのころ、洋食を口にした事のない中国の人々にとって、ハイカラなスープだったに違いない。
若者たちがデートでボルシチを食べに行き、また、親子の団らんの中にもボルシチがあったのだろう。
そして時の経過とともに、お洒落な洋食から家庭の味にもなった上海の洋食の1つである。
日本のカレーライスのような感覚なのかな?と思いつつ、ボルシチが上海の食文化に深く根づいていた事は今まで気が付かなかった。

上海の祖界時代中、フランス租界には、外国人として一番多く生活していたのがロシア人である。
街はロシア料理店が並び、人々が行き交い、またロシア語を大事にもしていたらしい。
今なお残るロシア教会が、その時を教えてくれるようだ。

がっ、しかし。ボルシチといえども、このスープ「羅宋湯」は、赤ビーツを使ったものではない。
「赤ビーツを使ってないならボルシチじゃないよ。」と言いたいところなのだが、私はあえて「羅宋湯」を「上海ボルシチ」と呼んでしまいたくなる。
本当に上海の「羅宋湯」に出会うまで、私は日本で赤ビーツを使わないボルシチが「ボルシチ」として提供されていることに違和感すらあった。

だが、旅の終わりとともにその違和感は、なんと綺麗さっぱりと消え去ってしまった。
各国のさまざまな店で、ボルシチをトマトベースで作っていることに対してさえ、やさしい眼差しに変わった。そんな「上海ボルシチ」との出会いであるのだ。
日本でも同じように、ボルシチはロシア人から伝わったもののはず。
今も作られつづけている上海のボルシチと日本のボルシチの味も似ている。

「トマトベースのボルシチとは、ロシア人が教えてくれたロシア風スープ」という大きい括りを勝手に作り、トマトベースのボルシチも「ボルシチ」であるとした今日この頃の私。
当時のことを考えると、上海でも日本でも赤ビーツの入手または栽培は、大変難しかったのではないだろうか? 租界で生活するロシア人でさえ、もしかすると赤ビーツのボルシチは口にはできなかったかもしれない。日本でもようやくビーツが周囲に認知され、栽培されはじめ、食卓にのぼりつつあるのだから。数十年も昔には赤ビーツは、アジアでは珍しいものだったに違いない。しかも赤ビーツは寒冷地野菜のイメージもある。上海は温かいと、こぎつけて思うのであった。

愛国心を一杯のスープに…、心の味、ビーツの味。心の色、ビーツの色…。
きっとそれをトマトに託したのであろう。
洋食が広まっていく中で、ロシア人から教えてもらった料理の一品に、ボルシチ(ロシア風スープ)として教えてもらったスープがあったのなら、それは「ボルシチ」なのだ。
たとえ、ビーツが入っていなかったとしても…、それでいいのだ。

トマトベースのボルシチを「ボルシチ」じゃないと思っていると、その流れを見失う。
文化の流れ、食の流れ。時の流れ。
もっと簡単に、日本国内で提供されているトマトベースのボルシチも「ボルシチ」であると考えて良かったのかもしれない。食の歴史は、自分の思考の時間よりも古くて長い。
ルーツは、はるか大陸から、そして島国へ…。

そう、そうなのである。ボルシチに、ビーツがあるなしを問うのではなく、両者を認めずして語れずといったところである。
もっと気持ちを整理するなら、例えば餃子がシルクロードを渡り、各地で形を変え名称を変え、独自に味が変わり民族の食卓に浸透していくように、「ペリメニ」を「ロシア風水餃子」なんて言ってみたりしているではないか。
そんな「ペリメニ」のように、「上海風ボルシチ」などとして「羅宋湯」をそう呼んでみようと思う。
赤ビーツを使ったボルシチを「ロシアンボルシチ」。トマトベースのボルシチを「上海風ボルシチ」。そんな感じだろうか…。

この「上海風ボルシチ」もまた美味である。牛肉ブイヨンにトマトベースの野菜スープ。
ポタージュまでのとろみはないが、シャバシャバした感じではない。
残念ながら、私が食べたかったお店は、万博に向けての改装工事地域内のようで、営業していなかったため、別のお店で「ボルシチ」をいただいた。
食しながら、「上海風ボルシチは、ロシアへのつながり。明日、日本へ帰ってからは日本のボルシチをも愛そうと…。ロシアへとつながるのだ…。などと考えていた…。どこで食べても、奥深い一品に変わりなく。」そう、思っていた。
作る人への感謝を込めて。これからも、いろんなレストランヘ足を運んでいきたい。

函館校卒業生 山 名 康 恵

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2008年02月28日

ロシア人が好きな日本のお菓子とは?

 そう問われたら、私は間髪入れずこう答える。間違いなく答える。
それは「六花亭のマルセイバターサンド」。説明するまでもない、北海道みやげの定番である。六花亭は道東・帯広市に本社があるお菓子屋さんであり、以前は札幌のデパートまで行かなくては買えなかった。この頃は六花亭のお店が函館市内にも出来、購入しやすくなったとは言え、自分ではなかなか買わないものだ。
 私も子供の頃、初めて口にしたときには文字通りバタくさい味がそれはそれは衝撃的で、世の中にこんなにおいしいお菓子があるのか!と大げさでなくそう思ったが、それにしてもうちのロシア人たちの喜びようは尋常ではない。
 
 函館校の教職員室には小さなお茶コーナーがあり、休み時間にはみんな自由にお茶を楽しむ。頂き物のお菓子があるとそこに置いておき、好きなときに好きなようにつまむ。
 大概のお菓子はそれで済む。だがバターサンドの時だけは違う。先日もいつものようにテーブルの上に箱を載せておいた。すると最初に見つけた先生が「おお!誰からですか?」と声を上げる。そしてその様子を見て別な先生が「はー、あるなんて知らなかった!」と言い、その場所に集まると、次々とバターサンドを手にお茶を入れ始める。挙句、これを差し入れた人に向かい、(そこに姿があろうとなかろうと)「ああ、俺たちのことをわかっていてくれてありがとう!」と感謝する。何年経っても、何度頂いてもこうだ。まるでバターサンド祭りである。

 年齢・性別にも関係がないらしい。うちの先生に限らず、誰にあげても喜ばれる。たしかにおいしいが、それにしてもこの喜びよう。あるとき、「なぜそんなにバターサンドが好きなんですか?」と聞いてみた。返ってきた答えは「乳製品の嫌いなロシア人はいない」という至ってシンプルなものであった。ストレート過ぎる答えだ。

 ともかく、ロシアからお客さんが来た時、あるいはロシアへ行く時のおみやげは、マルセイバターサンドにすれば間違いなく先方は喜んでくれるだろう。函館校への差し入れも。そしてまだまだ、函館校のバターサンド狂騒は続く。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

  

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2008年02月22日

FMいるか 遠峯エレーナさんを迎えて 3

FMいるか「ONE WORLD WAVE」で放送された内容をご紹介する最終回です。

ゲスト:遠峯 エレーナ(以下レナ)

聞き手:財団法人 北海道国際交流センター
      事務局長 池田 誠(以下池田)
     ロシア極東国立総合大学函館校
      事務局 大渡 涼子(以下大渡)

<11月17日放送 第3回 函館での通訳の仕事>

池田:さて、3週目に入りました。
エレーナさんはまだ函館に来て1年経たないそうですけれども、どういう生活をしているのかなあ、と。今週はエレーナさんの日々のことをお伺いしたいと思いますが、どうですか、落ち着きましたか?

レナ:そうですね、落ち着いて専業主婦にも慣れて、だんだん仕事をやりたいなと思っていろんな仕事を探しているんですけれども。

池田:毎日料理は作らねばならない、という話でしたけれども、仕事もちょっとずつやっているということですか?

レナ:まだ正社員ではないんですけれども、バイトとして通訳とか翻訳もやっていますね。通訳は極東大学から頼まれたり…。

大渡:ええ、これだけ日本語がお上手ですから。

池田:上手ですよね。

レナ:いえ、まだまだですけど。

池田:ロシア極東大学でも先生方は通訳もやってるんですか?

大渡:ええ、ロシアといえば、ということでうちに通訳依頼が来るんですけれども、うちの先生たちも学生に授業をするのが本業で、なかなかそれが本業ではないものですから、うちでまかなえきれない時にはエレーナさんにお願いしたりとか。

レナ:よくあります。嬉しいことです。

池田:極東大学は函館だけじゃなく、ほかからも翻訳の依頼とか来るんですか?

大渡:そうですね。たとえば夏場、日本のいか釣り漁船がロシアの海域内に入るときには必ずロシア人のオブザーバーを乗せなくてはいけないんですよ。

池田:いか釣り漁船に?

大渡:ええ、中型の漁船だったら日本人船員が7~8人のところにロシア人がたった一人で乗り込んで、日本側が決められた漁獲量を守るか、きちんと監視するんですよ。

池田:日本人がイカを釣っている訳ですよね、それにロシア人が必ず乗っていると…。
今、漁火がたくさん見えてますけれども、あれにも乗っているんですか?

大渡:あれは小型でロシアの海域まで入らないので乗っていないと思いますけれども。中型だと例えばカムチャッカとかサハリンとか、ロシアの海域内に入ることがあるんですね。それはロシアの国と日本の国との取り決めで、入って獲ってもいいけれども必ずロシア人オブザーバーを乗せてくださいね、と。

池田:エレーナさんはそれに乗ったことがあるんですか?

レナ:いか釣りに行ったことはないんですけれども、オブザーバーが函館に来たときに、1ヵ月とか2ヵ月とか長い間船に乗るので、その間の食べ物とか作業服とかの買い物をするときに私が通訳したり。あとは船に乗った時点で書類検査がありますね、それで書類が全部そろっているかとか、ハンコが足りないとか、そういうのを通訳しています。

大渡:函館から船が出港しますよね。そのときに去年はサハリン、今年はカムチャッカからオブザーバーが来る、そのように決まっていて、函館から乗り込むときに1ヵ月分の必要なものを買いに行ったり、お食事に付き合ったり、ホテルのチェックインを手伝ったり。

池田:長くないですか?

レナ:日本にいる間だけなので、一日二日です。出航に関係あるので、例えば台風が来たときにみんな船が港に戻ってきて急に頼まれたりもします。

池田:どうですか、おもしろいですか?

レナ:おもしろいんですが…、ロシア人として恥ずかしいこともいっぱいあって、必要以上の物を日本側に買ってほしいだとか、態度が悪かったり。日本の船頭さんに悪くて悪くて私が自分から謝ったら、「ロシア人とは前にも働いたことあるけど、みんなそうですよ」って言われてすごく落ち込んで。みんなそうではない、って自分が例になって見せたいんですけれども、自分は一人だけ。オブザーバーは何人も。

池田:オブザーバーになったらいいじゃないですか!そしてロシア人は違うんだぞ!って。

レナ:船を見送るときに「さようなら、いってらっしゃい!」って私が言うと、「なんで、どこ行くの?一緒に乗って行こう」って言われたりしています。

池田:オブザーバーは、女性はならないんでしょうね。

大渡:今のところ見たことはないですね。

池田:ほかに函館で仕事しているんですか?あるいはこんなことやりたいな、ってことがあれば。

レナ:函館はロシアのウラジオストクとユジノサハリンスク、二つの市と姉妹都市交流をしていますね。それで毎年青少年交流団が来ています。旦那は市役所に勤めて、その青少年交流の担当です。それで交流団が来たときに私が通訳として一週間ずっとついてガイドしたり学校訪問したり、いろいろしています。

池田:そういうのって、日本の学校を見れたりするいいチャンスですよね。いろんな知り合いも増えていきますもんね。

レナ:そうですね。より多くの人たちにロシアの紹介も出来ますし。子どもたち、特に中学生なんか私が通訳したときにみんなびっくりしてますよ。英語じゃない!なんか変な言葉だ!って。

池田:みんな英語を話すと思ってますからね。

レナ:それと身体障害者の交流もやっていますが、スポーツ大会に来たんですね。サハリンから来たロシア人もみんな参加して、楽しくやっていました。

池田:いい交流ですね。でも、今年の3月に来てそれだけいろいろな活動をするっていうのは素晴らしいですね。

レナ:そうですね、でもシーズンは夏です。

大渡:季節的なものもありますけれど、函館とロシアって繋がりが非常に深いので、需要はたくさんあります。ですからエレーナさんのように上手な方がいるととっても助かります。

レナ:私も助かります。仕事があって楽しくやってて。

池田:やっぱり仕事したいですか?

レナ:ずっと家にいると落ち込むこともあるので、外に出ていろいろ活発にやったほうがいいですね。

池田:結構お友だちはいるんじゃないですか?

レナ:仲いい友だちは二人ぐらいですけれども、これからまたいろんな人と知り合って。

池田:函館は結構おもしろい人たちもいますし、極東大学の先生方もそれぞれおもしろいですから。

大渡:とても個性的な先生が多いので。

池田:極東大学の先生は標準ではなくて、個性的な人が多いんでしょうかね。いろんなことが出来る人が多いような。

大渡:どうでしょうね。ロシア人って、みんないろんなことが出来ますよね。

池田:音楽が出来たりとかね、料理が得意だったり。

大渡:家の修理なんかもロシア人は全部自分でやりますよね。エレーナさんも床の修理とかね。

レナ:はい、床を張り替えたり。

池田:えっ、日本に来てから床を張り替えたんですか?

レナ:はい。うちの床を張り替えました。

池田:借りてる家じゃないですよね?

レナ:ばあちゃんの家ですね、一応ばあちゃんに借りてるんですけど、ばあちゃんなので。大阪でやろうとしたときには旦那にやめて、って言われて…。

池田:なかなかおもしろいですね。自分のことは自分でやるっていうのがロシア人。

レナ:私が思うには日本人は自分の家でも業者に頼むんですよね。それだとかなり高くなるので、家の修理とかリフォームとかなかなかしないですよね。ですけどロシアでは4、5年に1回壁紙を張り替えたり。床は悪くなったときに張り替えますけれども、壁紙は模様を変えたいとき、気分転換にって感じでやってますね。

池田:いいですね、そういう精神はね。
いやー、いろいろお話をお伺いしましたが、3回はあっという間だったような気がします。今度はエレーナさんのコーナーを設けてもいいぐらい、まだまだお話ありますよね。

レナ:ありますよ、いっぱい。

池田:また是非、今度はボルシチでも食べながらお話を伺いたいと思います。
ますます函館でご活躍していただけるようにと思っております。

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2008年02月18日

原産国ロシアの皆様

ペットとの生活でもしようか……、と思う2008年。
皆様は、かわいいペットといかがお過ごしですか?
いつもなんとなく、ロシアが原産国となるペットにそそられます。
ロシアン家族としてかわいらしさをかもし出してくれること間違いなしでしょう。
ペットショップなどでロシアが原産国となるものを見かけますが、「あなた、ロシアのどちらのご出身で?」そんな彼らの会話が聞こえてきそうです。


≪≪ 犬 ≫≫

★ シベリアンハスキー
 ( 英:Siberian Husky , 露:Сибирский хаски )
シベリアのツンドラ地帯チュコート半島に住む民族のチュクチ人を、北方の狩猟民族を含めてエスキモーという呼称が、やがてハスキーという呼称に変化しました。
橇を引く運搬、また狩猟といった生活を支える犬として生活を伴にしていたのでしょう。
キリリとした青い目は、北極海の氷河の色のようですね。 

★ サモエド = シベリアンスピッツ 
( 英:Samoyed , 露:Самоедская лайка )
中央シベリアで狩猟や漁業でくらすサモエド族のこの民族名が由来。
サモエド(Самоед)は、サモジー語を話す民族であるサモジー人(Самодиец )の旧称。
さらにサモジー人(Самодиец )は、ネネツ人Ненец、エネツ人Энец,ヌガナサン人Нганасан、セリクープ人Селькупなどの総称です。
この犬もまた人々と生活を伴にしていたことでしょう。
とても綺麗な真っ白な毛で、まさにシベリアの樹氷のような白さに、心に癒されること間違いなしです。

★ ボルゾイ = ロシアンウルフハウンド
( 英:Russian wolfhounds Borzoi , 露:Русская псовая борзая )
ロシアウルフハウンドと呼ばれていたが、ボルゾイに改名されました。
ボルゾイ(Борзой)には、1.ボルゾイ種の~ 2.ボルゾイ犬 という2つ意味がありますが、この語源にはボルジー(Борзий)があると思われます。
ボルジー(Борзий)は、民衆語の形容詞で廃語になっていますが、(馬の)足の速い~、
駿足の~ という意味です。
この足の速さを活かして、狼の狩に使われていたようです。
ロシアの皇帝や貴族に愛され、狩のお伴はもちろん、かわいがられいつも優雅に長い毛並みをフサフサさせながら走っていた事でしょうね。

ただ、革命とともに種の存続の危機に陥った事があるようです。
気品さえ感じられるそんな立ち振る舞いは、ロシア貴族のあのころのままのようです。
ロシア語にボルゾイ(борзой)が付く犬で、アフガンハウンド(Афганская борзая)
と、ボルゾイ種の和名がわからないのですが(Южнорусская степная борзая ←ロシア南部のステップに生息するボルゾイ)というのもありました。

★ ロシアン・シープドッグ
( 英:Russian Sheepdog=South Russian Ovcharka , 露:Южнорусская овчарка )
次の3種類の犬を総称してロシアン・シープドッグと呼んでいるそうです。

☆セントラル・アジア・シープドッグ 
( Central Asia shepherd Dog , Среднеазиатская овчарка )

☆サウス・ロシアン・シープドッグ
( South Russian Ovcharka , Южнорусская овчарка )

☆コーカサス・シープドッグ
( Caucasian Shepherd Dog , Кавказская овчарка )

牧羊犬としてつくられ、これもまた人々と生活を伴にしていますね。
かわいいモップのようなフワフワ感があるシープドックがたまりません。

ちなみに、日本のお犬様のロシア語を…、
チンはЯпоннский хин 、秋田犬はАкита ину です。


犬ばかりじゃなく猫たちからの会話も聞こえてきますよ。


≪≪ 猫 ≫≫

★ ロシアンブルー
( 英:Russian Blue , 露:Русская голбая кошка )
起源説があるようですが、アルハンゲリスクというのが外せないようですね。
この色の毛の猫が、ロシアで自然発生したようです。
ブルーとは、猫の毛ではグレーを表す用語なのだそうで、見た目はグレーですが、
ロシアの青い猫なのです。
私は、ロシアの空の色を表して、ブルーと思っていました…。
その艶々のグレーの毛に、アルハンゲリスクの夜空に輝くオーロラのような緑の目が
とっても魅力的です。

★ スキフ トーイ ボブテイル
( 英:Skif Toy Bobtail , 露: Скиф Той-Бобтейл )
スキフ(Скиф)は、黒海北岸の古代民族であったスキタイ人の意味です。
黒海北部の内海であるアゾフ海に面する、ロストス州のロスト-ナ-ドヌ市で
シャム猫とシャム猫との間からできた子が起源です。
その後の交配で、世界一小さい猫となっているそうです。

ボブテイルの種類として、クリルボブテイル( Kurilian Bobtail ,Курильский бобтейл )、ジャパニーズボブテイル( Japanese Bobtail ,Японский бобтейл )というのがあって、ジャパニーズボブテイルは日本産の猫をアメリカで改良した種ですが、クリルボブテイルとの遺伝子に関係があるとか…。


≪≪ 人気の今年の干支たち≫≫

★ ロボロフスキー
( 英:Roborovsky hamster )
フセーヴォロド・イヴァナヴィチ・ロボロフスキー(Всеволод Иванович Роборовский)氏が発見したとされている。
彼は、ペテルブルグの生まれ。旅行家そして探検家としてプルジェヴァリスク、キリギス、カラコルム、天山、チベットなどで動植物学や地理学からさまざまなものをコレクトしている。生息が今ではモンゴルやカザフスタンで多いので、この当りで発見されたのだろう。
不思議な事に、このハムスターを示すロシア語があてはまるものがない。
Роборовский хомячокとして良いのかどうか…?

★ ジャンガリアン=ヒメキヌゲネズミ
( 露:Ждунгарский хомячок )
中国のウイグル自治区にあるジャンガル盆地が名前の由来のようで、その地方で発見され、多く生息していたのでしょう。
ジャンガルとはモンゴル語で、民族の間での「左翼」というのを表していたそうです。
そしてなぜかこちらは、英語にあてはまるものがありませんでした。
シベリアに多く分布していてロシアンハムスターとも呼ばれることもあります。
ということで、Russian hamsterといって良いのかどうか…?


≪≪ おまけに≫≫

★ ロシア陸ガメ
( 英:Forsfield's Tortoise ,露:Сухопутные черпах )
「ホルスフィールドリクガメ」と「ヨツユビリクガメ」という種類が、日本でロシア陸ガメといわれているようです。
ヨツユビリクガメは名前のとおり指が四つ、チェブラーシカみたいな手です。
ロシア陸ガメといっても、生息はカザフスタン、ウズベキスタンです。

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©Leonid Shvartsman

迷いますね。
さて、あなたならどのペットを選びますか?
もちろん、きちんと育てなくてはなりません。
家族ですから。
さて、私は…っと、チェブラーシカと暮らすことにします。

函館校卒業生 山 名 康 恵

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2008年01月31日

ペリメニづくりは癒しの効果?

こんにちは!卒業生の小寺光美です。
私の事、ご存知の方はいらっしゃいますか~?(笑)
特に1997年から1999年までの間に在籍されてた方、
是非コメントをよろしくお願いします♪

早いもので、卒業してからもう9年経ちました。
地元の函館から東京へ、主人と引っ越してきたのが7年前。
最初は新しい場所に、友人も知人も殆どいなかった私達。
でもお陰様で、今ではたくさんの友人に恵まれてます☆

さてさて、先日はそんな友人たちと、新年会がありました。

お料理のテーマは・・・「餃子とモツ鍋」(笑)
みんなで餃子とモツ鍋をワイワイ作りながら
楽しく飲もうじゃないか♪という企画でした。
(メニューがメタボ?ええ、承知の上ですともっ。)
餃子なら・・・じゃあ、うちはペリメニでも作る?
と、主人に提案。(彼も卒業生です。念の為。)

「いいんじゃないか?美味いし。」と、あっさり快諾。

そして当日。友人宅のパーティールームへ
向かう前に、せっせと皮を仕込む私。
そうそう。水にはローリエで香りをつけておくんだっけ♪



まぜまぜ、こねこね・・・。

こねるのが結構大変。でも、久しぶりで楽しい♪
おっと、中身も作って行かなくちゃ。
玉ねぎやニンニクはフードプロセッサーで簡単にみじん切り。
ひき肉に混ぜて、塩、胡椒、お砂糖。
(私はハチミツもちょっぴり入れました)
皮で中身を包むのは、パーティールームで
みんなでやる事になってるけど、
ちょっと練習しなきゃね。



うん。形はまあまあかな。
・・・でも、時間がかかるな。大丈夫かな。
まあ、皆でやれば何とかなるか♪
そして皮と中身を持って、いそいそと友人宅へ。

モツ鍋班は一生懸命仕込中。
私は空いているところで、ペリメニ作成開始!

「ロシア餃子ってあるの?へえ~。」と
珍しがって、友人たちもお手伝いしてくれました☆



↑(一番左が私の主人です)
よく働く男性陣、素敵です。

「この形、どうやるの?」
「皮の感触が気持ちいい~。癒されるう。」
「ちっちゃくて可愛い♪」
なんだか、みなさんペリメニの皮(の感触?)と形が
すっかりお気に入りのようです。



おお!皆さん、お上手じゃないですか!!
あっという間に皮も中身もなくなり、
私たちは、他の皆さんの餃子をお手伝い。
・・・そういえば、私達夫婦は

普通の餃子って、あまり作ったことが無かったです。
ペリメニは、在学中に何度か体験したのだけど・・・。
友人に教えてもらいながら、えっちら、おっちら
餃子の皮と格闘しました(笑)

そして、いよいよ、かんぱーい!!!!

まずは皆さんの焼き餃子から。



皮ぱりぱり、中身ふんわり。おいしいぃぃぃ~~~!!

そして、モツ鍋。



これも・・・美味っ。
このモツは、なんと飛騨牛のモツだとか。

そしてコンロが空いた頃、いよいよペリメニを茹でる作業です♪



どきどき・・・わくわく・・・。
うまく出来るかなあ~~~~?
あ、何分茹でるんだっけ?
いいや、野生のカンで!



味付け二種類。

スープペリメニと、バターを絡めたペリメニ♪
人気投票は・・・同じくらいでした☆



わーい!ペリメニができちゃった!!
・・・でも、私、すっぴんだ・・・(恥)



↑ペリメニできて喜びのポーズ♪

いやはや。皆さんにも喜んで頂けて、よかった、よかった。

それにしても・・・ペリメニの皮って
こんなに癒しの効果があるとは(笑)

「今度、おうちに作りに行っていい~?」という
オファーまで頂いてしまいました。

いつでも、是非、喜んで☆

なんだか、学生時代を思い出す新年会でした。
またいつか、みんなで作ろうっと!

函館校卒業生 小 寺 光 美

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2008年01月23日

ウラジオストク新聞が注目する洞爺湖サミット

 今年7月に開催される北海道洞爺湖サミットの準備に追われる洞爺湖町や北海道庁などをウラジオストク新聞が取材しました。その様子が2回に渡り特集記事として掲載され、注目の高さを窺わせています。

 ウラジオストクは、2012年に開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合が開催される予定で、それに向けて空港や道路整備など大規模な開発が予想されます。同じく大きな国際会議が開催される2つの地域ですが、環境をテーマに、自然と人間の調和を目指した洞爺湖サミットとの違いは大いにあるようです。
 「ハーモニーを崩さないことが重要だ」と題された記事は、こちらからご覧ください。

2007年12月7日号≫
2007年12月14日号≫

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2008年01月17日

ミリオン・ズビョースト 第54号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第54号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は鳥飼やよい准教授による「ロシア人の法則」です。アメリカでロシア語を学び、日本語・英語・ロシア語を自在に操る鳥飼先生が見つけた法則とは?

 また、ウラジオストク留学実習から帰ったばかりの3年生の感想も寄せられています。是非ご一読ください。

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2008年01月15日

FMいるか 遠峯エレーナさんを迎えて 2

FMいるか「ONE WORLD WAVE」で放送された内容をご紹介する第2回目です。

ゲスト:遠峯 エレーナ(以下レナ)

聞き手:財団法人 北海道国際交流センター 
      事務局長 池田 誠(以下池田)
     ロシア極東国立総合大学函館校
      事務局 大渡 涼子(以下大渡)

<11月10日放送 第2回 ロシア料理について>

池田:さて、2週目に入りました。前回はエカテリンブルグ、エレーナさんの出身地についてお話をお聞きしましたが、やはり食べ物の話を聞きたいですよね。

大渡:そうですね。みなさん共通に興味があるのは食べ物だと思いますよね。

池田:僕も興味があるんですけれども、エレーナさんは料理はされるんでしょうか?

レナ:専業主婦ってことで、毎日することになっていますね。

池田:義務!?

レナ:義務ですね。

池田:あんまりやる気がないけれども、しょうがないと…。

レナ:それは女性同士だとすごくわかると思うんですけれども、義務になるとやる気がある日とやりたくない日がありますね。

池田:作るのはロシア料理なんですか?

レナ:ロシア料理も作るんですけれども、やはり旦那は日本人なので和食も勉強して作っています。

池田:大変ですねー、ロシア料理も和食も。

レナ:洋食もお弁当も。料理の本を買って、それと旦那のお母さんに教えてもらってますね。

池田:なるほどね。味が違いますよね、日本食とロシアの料理では。

レナ:そうですね。味も違いますし、私は和食の味、もちろんわからないんですね。なのでレストランとか、お母さんのうちで食べたりするんですけれども、なかなか、自分で作るとなると、この味でいいのかなって迷ったりしてますね。

池田:しょうゆとか使わないんですよね、ロシアでは。

レナ:最近は使ってるんですけれども、ロシア料理には使わないですね。

池田:ではここで、エレーナさんの得意料理を伺いたいと思いますが、ベスト3を教えてください。

レナ:そうですねー、みなさんよく知っているピロシキ。ロシアでは作ったことがない料理だったんですけれども。

池田:ロシアでは売ってるの?

レナ:はい、売ってますが、どちらかと言えばみんな作っていますね。うちだけは作らなかったんですけれども。函館でも売ってますよ。

池田:僕も買って食べるんですけれども、揚げた感じのと焼いた感じのがありますよね。どっちが主流なんでしょう?

レナ:どっちもやってますね。たぶんシベリアのほうは揚げていて、ヨーロッパのほうは焼いたもの。

池田:大渡さんはどっちが好きですか?

大渡:私は焼いたのも好きですね。日本だとパン粉がついて揚げてますけれどもロシアじゃパン粉はついてないですもんね。

レナ:ついてないですね。

大渡:あれは日本だけなんですよ。

レナ:日本人はやっぱりピロシキって言うと多くの人は揚げたものって思ってますね。

大渡:あと日本人はひき肉が入ったものがピロシキと思ってますけれども、中身もいろいろあるんですよ。

池田:えーっ!

レナ:でもお肉が一番おいしいです。

池田:肉が入ってると思って餡とかジャムが入ってたら大変ですよね。

レナ:ジャムは入ってますよ。

大渡:りんごの、アップルパイの中身みたいのが入ってたり、じゃがいものつぶしたのとか、卵とか…。

レナ:きのことか。

大渡:キャベツとか。いろいろおいしいですよ。

池田:へえー、ちゃんと表示しておいてほしいですよね。食べるときの覚悟ってありますからね。ほかの料理はどうですか?

レナ:あとは日本にない赤カブを使ってボルシチを作りますね。

大渡:日本の赤カブは外が赤くて中は白いんですけど、中まで赤いカブですね。

池田:知ってます、赤ビーツ。僕、昔農業やってましたから、赤ビーツ作ってたんですよ。真っ赤になりますよね、ほんとにすごい色ですよね。あれがないとボルシチは作れない?

レナ:作れますが、ロシアは広いので、家庭によってボルシチの作り方は違いますね。ウラルは赤カブがないとボルシチじゃないって言われますけれども、私のおばあちゃんがウクライナに近いところの出身で、ウクライナのほうは、トマトと酢を使って作りますね。

池田:ボルシチにはどんな野菜が入ってるんですか?

レナ:まずお肉が入って、キャベツとじゃがいもと玉ねぎとにんじんと、赤カブ。

池田:上にサワークリームかなんかかけますよね。

レナ:サワークリームですね。私サワークリームがなくて本当に困っています。大好きでロシアではサワークリームだけをスプーンで食べるくらいだったので、日本にはなくてちょっと…。

池田:あれは売ってないですか?

大渡:最近売ってますけど、小さくて高くて、硬いですよね。

レナ:硬いですよね、ちょっと違います。

大渡:だからうちの学校で何かやるときには生クリームとプレーンヨーグルトを1パックづつ混ぜ合わせて、そうするとゆるい、ロシアのサワークリームに近いものになります。

池田:ボルシチはエレーナさんの家では週1回くらい?

レナ:週1回はないんですけれども、1ヵ月に2回は絶対作ります。

池田:あともう一つくらい得意な料理を教えてください。

レナ:クレープかな。

池田:クレープ?ロシア料理ですか?

レナ:ロシア料理ですね。ロシア語ではブリヌィって言いますけど。

池田:あれはデザートですか?

レナ:食事にもなります。作り方によっては食べ方も違います。

大渡:日本だとクリームとかジャムとか、甘いイメージしかないですけど、きのこを炒めたり、ひき肉を炒めたり、そういうものを包むと食事になりますよね。

池田:そうかそうか、それはピロシキと一緒ですね。食べたくなってきましたね。ロシア料理は特に冬の季節にいいような気がしますけどね。

大渡:あったまるような気がしますよね。

池田:あとそうだ、極東大学でお祝い事にでっかいパンで何かやってましたよね、なんでしたっけ?

大渡:「フレップ・ソリ」という歓迎の儀式がロシアにありまして、直径40センチくらいで高さが20センチくらいある大きいパンを用意して、お客様がいらしたときにパンをちぎって塩をつけて食べていただく。「フレップ・ソリ」というのは「パンと塩」という意味なんですけれど、それで歓迎するという儀式があります。

レナ:それはなぜかというと、パンは主食ですよね、塩はどの料理にも必ず使うものですよね、一番大事なものです。そういうことで、お客さんが来たときに一番大事なものを出します。

池田:なるほどね。意外とあれがおいしいですよね。パンと塩だけなのにね。

大渡:うちの学校では入学式に必ずやります。新入生をお迎えします、ということで。あとはこの前、ベールィ駐日ロシア大使が函館にいらしたときにもうちの学生がロシアの民族衣装を着て、フレップ・ソリでお出迎えしました。

池田:エレーナさんはフレップ・ソリのパンは作りますか?

大渡:あの大きいのは家庭のオーブンでは作れないんじゃないですか?

レナ:そうですよね。

池田:ロシアというと、やはりパンは黒パンという感じがするんですけれど、食べてますか?

レナ:黒パンはサハリンから飛行機の直行便で、友だちとか知り合いが持ってきてくれますけども、1回だけ自分で作ってみたんです。ロシア料理の本に載ってて、ライ麦を買ってきて、作ったんですけれども、ちょっと失敗して。おいしいのはおいしいんですけれど重くなって。

大渡:もともとむっちりしてますよね。

レナ:はい。またがんばりますので、作れたら黒パン屋さんでも。

池田:是非是非!そのときには連絡ください。

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2007年12月28日

2007年を思う

 今年も残りわずかとなりました。こうして1年を振り返ると、実に様々な人の手をお借りして、この「極東の窓」は成り立っていると感じます。書き手はもちろんのこと、こちらからは見えない、どこかで読んでいてくださるみなさんにも。

 このブログにとっての今年は、新コーナー「八幡坂ノート」や、通訳・翻訳サークル「訳者小屋」の活動紹介など、函館校をもっと身近に感じていただこうという思いとともに、外へも広げるべく、ロシアという国を様々な角度から紹介しようと試みてきました。そんな中、「ウラジオストクのうまいものめぐり」を書いてくださった山崎淳司さんや、いつも楽しい話題を提供してくれる卒業生のみなさんには大変感謝しております。

 一番嬉しかった出来事は、「元気娘のウラジオ便り」を連載してくれていた寺越弓恵さんが、外国人として初めて極東大学本学の修士号を取り、卒業されたということでしょう。函館校の卒業生が世界のどこかでがんばっている、彼女はその好例だと思います。ウラジオ便りとしての連載は終了しましたが、また新たな形で参加してくれることを望んでいます。
 そのほか、今まで函館校および領事館関係者だけだった函館市在住のロシア人に遠峯エレーナさんが加わり、ラジオ出演という形でこのブログにも参加してくださったことも喜びです。こうして函館校に関わる人が増え、ロシアの輪が広がっていくことが私たちの願いです。

 来る2008年は、北海道洞爺湖サミットが開催されます。ロシア関係のイベントも増え、私たちがお手伝いできることも出てくるでしょう。サミット関連の行事として開催されるG8大学サミットにはロシアを代表して極東大学本学が招待される予定です。世界各国から錚々たる大学が集まる中に名を連ねることは、函館校にとっても誇りです。

 まだまだ寒い日が続きますが、学校の裏にある猫柳はもう赤い芽をつけ始めました。この芽がふくらみ、3月頃、銀色の花穂に変わるのをいつも楽しみに眺めています。みなさまにもよい春が訪れますように。

函館校の前「八幡坂のイルミネーション」

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子


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2007年12月21日

FMいるか 遠峯エレーナさんを迎えて 1

 今回は2007年11月、FMいるか「ONE WORLD WAVE」で放送された内容をご紹介します。
 この番組では毎月いろいろな国の方をゲストに迎えてお話を聞いていますが、11月はロシアをテーマに、遠峯エレーナさんがゲスト出演しました。

 エレーナさんはロシア・エカテリンブルグ出身。大阪留学中に知り合った現在のご主人と結婚して、2007年3月から函館在住になりました。主婦をしながら通訳・翻訳の仕事もこなされるエレーナさんのバイタリティあふれるお話を聞いてみましょう。
 3回に渡り放送された内容を随時掲載しますので、今後もお楽しみに!

ゲスト:遠峯 エレーナ(以下 レナ)

聞き手:財団法人  北海道国際交流センター
     事務局長 池田 誠(以下 池田)
    ロシア極東国立総合大学函館校 
     事務局 大渡 涼子(以下 大渡)

<11月3日放送 第1回 エカテリンブルグについて>

池田:今月はロシアということでお届けしていきたいと思いますが、特別にロシア極東大学の大渡涼子さんと一緒にお届けしたいと思います。大渡さんにロシアの方をご紹介していただきました。遠峯エレーナさんをお迎えしています。こんにちは。

レナ:こんにちは。

池田:エレーナさんはエカテリンブルグ出身ということなんですが、場所がどの辺かをイメージしたいので教えてください。

レナ:まず、みなさんはモスクワがどこにあるか知っているかと思うんですけれども、モスクワからシベリア鉄道に乗って列車で30時間ぐらいかかりますね。

池田:30時間!?

レナ:飛行機だと2時間くらいで着きますね。モスクワから東の方ですね。

池田:遠いですねー。ちなみに乗ったことはないと思いますが、モスクワからシベリア鉄道で一番端のウラジオストクまではどのくらい時間がかかるんですか?

レナ:ウラジオストクまでは8日間ですね。

池田:じゃあ30時間は近いんだ。

レナ:そうですね。ちょっと覚えてないんですけど、千七百何十キロですね。

池田:大渡さんもロシアは何回か行ってると思いますけど…。

大渡:私はウラジオストクに1回行っただけなので、エカテリンブルグの方は行ったことはないんです。

池田:今は函館に住んでいらっしゃるんですけれども、気候的にはどうなんでしょうか。

レナ:気候は、エカテリンブルグよりも、ちょっとこちらがやわらかい。

池田:それじゃあ、エカテリンブルグは寒いんですね。

レナ:はい。

池田:実は今日は半袖でいらしてるんですけれども、寒くないですか?

レナ:寒くないです。

池田:冬が本当に寒いということなんですけれども、暖房なんかはどういう感じなんですか?

レナ:暖房は集中暖房なので…。

池田:集中暖房。別に自分で灯油を買ってきたりはしなくても。

レナ:しないんですね。町が管理しているので、光熱費として毎月料金を払って、町が決めた日に暖房が点くっていう形になっています。

池田:ああ、ちょっと今日は寒いからストーブ点けよう、なんて言っても点かないってことですよね。

レナ:そうですね。

池田:ロシアには極東大学の学生さんも行っていると思いますが…。

大渡:うちの学生はウラジオストクに留学するんですけれども、寮もそういう感じで夏場はお湯も出ないし…。

池田:夏はお湯ないの!?

大渡:はい。

池田:寒くないですかね。

大渡:そんなに函館と変わりはないと思うんですけれども。ただ社会主義時代の名残なんでしょうかね、国が管理して一斉に暖房が入る、切るっていうのは。

レナ:例えば真冬にとても熱くなることがありますよ。最近ロシアもちょっと変わって、お金持ちの人が結構出てきて、家の暖房機械を変えて、それでお湯を切って冷たくすることは出来るんですけれども、暖房はなかったらないってことですね。それだけは自分で管理出来ないんです。

池田:すごい、国の力!夏の冷房なんて入れてくれないんですよね?

レナ:冷房はないんですけれどもエアコンを付ける人はいますね。

池田:それはOKなんですね。そういう意味ではだんだんお金持ちの人も出てきてると。

レナ:はい。

池田:今エカテリンブルグを地図で見てたら、ここにウラル山脈ってありますけど、聞いたことないですか?

大渡:地理で必ず習いますよね。

池田:習ったような気がしますよね!

レナ:でも、日本のイメージでは山脈って山が高いですよね。だけどウラル山脈ってそんなに高くはないんですよ。山がもう古いので、低くなってますね。

池田:またまたー、そんな知らないと思って!山が低くなりますか?

レナ:はい。もう低くなってて、町から山は見えないし、私が大阪に行ったときに山の景色はどちらかというと不思議に思いました。

池田:だんだん低くなるんですか?

レナ:はい、古くなるとそうですね。

池田:へえー。なかなか興味深いですね、エカテリンブルグ。ここは観光地なんでしょうかね。

レナ:私は大学にいたときに日本人の団体旅行者のガイドをしていたんですね。それでシベリア鉄道に乗っている人が、ウラジオストクからモスクワまで8日間はちょっとつらいので、途中で降りたりしています。
エカテリンブルグは大きな町なので、途中で降りる人がいて、それでガイドしたりしてたんですけれども、観光地としてはまだ有名ではないと思います。なぜかというと、ソ連の時には外国人は入っちゃだめな都市だったんです。

池田:じゃあ、今は入れるんですね。

レナ:入れるのは入れるんですけど、まだそんな有名ではないので、観光客の数が少ないです。

池田:でも行ったことないところはみんな行きたいですからね、これから来るかもしれませんよね。

レナ:よろしくお願いします。

池田:そういえば僕、ご紹介もせず、遠峯エレーナさんがなぜ函館にいるのかを説明してませんでしたが…。

レナ:エカテリンブルグで生まれて、ウラル大学で日本学を勉強して、一回短期留学で大阪外国語大学で勉強して、そのときに今の旦那と知り合ったんです。
それからまたロシアに帰って、それでまた日本に戻るってことになって、大阪外大で修士課程を卒業して、旦那と結婚して、旦那の仕事の関係で函館に引っ越して来ました。

池田:ほおー、すごいですね。ますます日本が好きになりましたよね。どうですか、函館は。

レナ:函館は大阪よりはエカテリンブルグに近いという感じで、それとロシアとの関係・歴史が深いので、好きなところです。どちらかというと、函館に住みたいと思っていました。

池田:よかったですね。極東大学にロシアの先生方がいらっしゃいますけど、お話とかはされます?

大渡:ときどき遊びに来てくれます。

池田:いいですよね、やっぱりいるとね。日本語で話すんですか?

大渡:ロシア人同士が?

池田:でも、みんな日本語が上手だから、日本語で話してますよね?

大渡:ロシア人同士はやっぱりロシア語ですよ。

池田:そうですよね。でも、ここはいいですよね、ロシアのハリストス正教会もありますしね。

レナ:日本のロシア正教会で一番古いって言われています。

池田:何回も行きましたか?

レナ:はい、何回も行っています。ガイドとかもしてるし、友だちを誘ったときも必ず行く場所なので、百回近く行ってますね。

池田:百回!? 来たのは今年の3月ですよね。百回ってのはちょっとオーバーじゃないですか?

レナ:函館に来たのは今年の3月ですが、大阪にいたのは合わせて5年間です。
今の旦那は最初は大阪にいたんですけれども、その後2年間函館にいて、旦那の実家も函館なので、夏休み・春休みは絶対函館に来てたんですね。それと大阪から友だちも連れて来たり、ロシア人の友だちも連れて来たり。私は函館行きの飛行機のスチュワーデスさんの顔を知っています。スチュワーデスさんも私の顔を知っています。

大渡:いつも函館に来る人って?

池田:顔なじみになるくらいってすごいですよね。楽しいですね、函館。

レナ:そうですね、観光地もたくさんありますし、おもしろいところに友だちを連れて行けるんです。主婦なので、時々自分一人でも散歩したり写真撮ったりしています。

池田:大渡さんと遊びに行ったりするんですか?

大渡:それはまだないんですけれども、毎年函館公園で学校のお花見をするんですね。ちょうど今年、エレーナさんのお母様もエカテリンブルグからいらしたのでご招待して、みんなでお花見しました。

池田:ロシアにはお花見の習慣はあるんですか?

レナ:ロシアではまず桜がないんですね。

池田:日本もでも、桜がなくても別にいいんですよ、お酒があれば。桜じゃなくても花は何かあります?

レナ:りんごの木とか咲いてますけれども、5月末ですね。

池田:だんだんエカテリンブルグがわかってきたような気分になりましたね。この続きはまた来週お伺いしたいと思います。
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2007年11月08日

バイカル民話集5(最終回) オリホン島の王

オリホン島の王
Хозьяин Ольхона

とある島に、それはそれは恐ろしい洞窟がありました。島はオリホン島と呼ばれ、洞窟はシャーマン洞窟と呼ばれていました。その訳はモンゴル人の王ゲゲン・ブルハンと地下帝国の支配者でありブルハンの弟であるエルレン・ハナが住んでいたからでした。兄弟は残虐さを武器に、日頃から島の人々に恐怖を与えていました。この兄弟の恐ろしさといったら、シャーマンさえも怯えるほどでした。中でも、兄のブルハンは恐怖の王でした。この冷酷かつ残虐な男が地上に出る時、それは災いが起こる時である、と島の人々はわかっていました。罪のない多くの人々が血を流し、人々は苦しんでいました。
 一方、この島のイジメイ山の奥には街での生活を捨てた一人の賢者ハン・グタ・ババイが暮らしていました。彼はゲゲン・ブルハンの権力を認めず、見て見ぬ振りをし、山を降りてくることはありませんでした。人々は山の頂上で夜な夜な火をつけ、夕食に羊の肉を食べる彼の姿を目にしていましたが、山への道はなく、そこは人々にとって近寄ることのできない場所でした。ブルハンはババイを自分の支配下に置こうと試みましたが、結局、諦めることにしました。何度自分の兵士を山へ送りこんでも、山は誰一人として通しませんでした。勇気を出して山を登ろうとしたあらゆる兵士の頭上には、轟音と共に巨大な岩が落ちてきました。こうして次第にハン・グタ・ババイには誰も関わらなくなりました。

 ある日、ゲゲン・ブルハンが牧場の若い男の目つきが無礼であるとの理由からこの男を処刑するという事件が起こりました。男の妻は悲しみの涙を流し続けましたが、やがて、ゲゲン・ブルハンへの激しい憎しみが湧き上がってきました。そして、どうすれば自分の一族をこの残酷な支配者から救えるのかを考えるようになりました。彼女はイジメイ山を登り、ハン・グタ・ババイに島の人々の苦しみを伝えることにしました。彼には島の人々に味方し、ゲゲン・ブルハンを倒してほしいと思ったのです。
 この若くして未亡人となった女性は山へ向かって出発しました。驚いたことに、多くの優秀な兵士さえもが山を登れなかったのに、彼女はいとも簡単に登りきりました。イジメイ山の頂上に着くまで、彼女の頭上に岩は一つも落ちてきませんでした。この勇敢で自由を愛する女性の話を聞き終わると、ハン・グタ・ババイはこう彼女に言いました。
「よろしい、私があなたとあなたの一族を救いましょう。あなたはすぐに町へ戻り、このことを島のみんなに伝えなさい」
 彼女は大変喜びながら山を降り、ハン・グタ・ババイの言った通りにしました。ハン・グタ・ババイはある月の見える夜に雲に乗ってオリホン島の街へやって来ました。彼は地面に耳を近づけると、下からゲゲン・ブルハンによって罪のない人々が苦しめられている悲鳴が聞こえてきました。
「確かに。オリホンの大地が不幸な人々の血によって満たされている。」激怒したハン・グタ・ババイは誓いました。「必ずやゲゲン・ブルハンを倒して見せる。だだし、そのためには君たちの協力が必要だ。私が合図したら、地面を赤色に染めるのだ!」
 そして朝方、彼はシャーマン洞窟に向かいました。怒りに燃える支配者は彼を迎えるため洞窟の外に出てきて、尋ねました。「何のためにここへ来た?」ハン・グタ・ババイは静かに答えました。「お前にはこの島を出て行ってもらいたい」ゲゲン・ブルハンはさらに激怒しました。「それはありえん話だ!私はこの島の王だ!ならばお前を片付けるとしよう」
「お前など怖くはない」ハン・グタ・ババイはあたりを見回しながら言いました。「お前を倒す方法ならあるのだ!」ゲゲン・ブルハンはあたりを見回すと、驚きのあまり叫びました。すぐそばに島の人々が集まっていたのです。「お前は我々と戦でもしようというのか?」
「そんなつもりはない」とハン・グタ・ババイは静かに答えました。「これ以上血を流す必要がどこにあるのだ?私とお前で決着をつけよう。それが一番いい方法だ!」
「いいだろう!」
 2人は長時間闘い続けましたが、どちらも優位に立つことはできず、力は全くの互角でした。結局その日は決着がつかず、次の日に賭けをする事にしました。容器に土を入れ、眠る前にその容器を自分の足元に置く。そして次の日に土の色が赤色に変わっていたら、島を出て行く。もし土の色が変わっていなかったら、島を自分のものにできる、という取り決めをしました。次の日の夜、二人は約束通りシャーマン洞窟の中でそばに座り、土を入れた容器を足元に置き眠りました。

 夜になり、地下世界の支配者であり、ゲゲン・ブルハンの弟であるエルレン・ハナの影が現れました。影はゲゲン・ブルハンの容器の土が赤色に染まっている事に気づきました。エルレン・ハナはすぐにその容器をハン・グタ・ババイの物と取りかえました。しかし血はエルレン・ハナの影よりも濃く、朝日が洞窟に差し込んできた時、ハン・グタ・ババイの容器の土は消え去り、ゲゲン・ブルハンの容器の土は真っ赤に染まってしまいました。そしてその時、二人は目を覚ましました。土はハン・グタ・ババイとの約束を果たしたのです。
自分の容器を見たゲゲン・ブルハンは大きく息をしました。
「さあ、この島はお前のものだ、そして私はこの島を出て行く」
ゲゲン・ブルハンは家来のモンゴル人たちに、速やかに財産をラクダに乗せ、住居を分解してしまうように命令しました。夜になり、ゲゲン・ブルハンは皆にもう眠るようにと命令しました。そしてエルレン・ハナの強い影によって持ち上げられたモンゴル人たちはラクダと財産と共にバイカル湖の奥地へと飛ばされました。朝、彼らが目覚めると、もうすでにそこはバイカル湖の岸でした。しかし島に残されたかわいそうなモンゴル人たちもたくさんいました。彼らこそが、現在この島に住むオリホンブリャートの祖先だと言われています。

訳:ロシア極東国立総合大学函館校

  講 師  工 藤 久 栄

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2007年11月01日

バイカル民話集4 魔法の角

魔法の角
Волшебные рога Огайло

 昔々あるところにガンボとバドマという双子の兄弟が住んでいました。二人の村はバイカル湖の近くにあり、母親も一緒に住んでいました。彼らの木でできた五角形の家の中は、大鹿や山羊やトナカイの角で飾られていました。兄のガンボはその地で一番腕がよく、勇敢で強い狩人として知られていました。しかし、弟のバドマは小さい頃に病気にかかり、ずっと動けず、獣の皮でできたベッドに寝たきりでした。ガンボは弟のことが大好きでした。バドマも兄が好きでしたが、よくこんなことを言っていました。
「僕だって兄ちゃんやおっかさんのために役立ちたいなあ」
「心配しないで、バドマ、お前の病気は必ず治るよ」
「ダメだよ、僕はもう起き上がれないみたいだ。二人の重荷になるんだったら、死んだほうがマシだよ」
「そんなこと言うなよ、俺やお袋の気持ちはどうなるんだよ。病気が治る時は必ず来るから今は我慢しろ」
 ガンボがまた狩りに出ようとした日に、彼は弟にこう言いました。
「山で羊を捕って、新鮮な肉を食べさせてやるからな。留守を頼むよ」

 そのころ、バルグジン山脈の密林や崖に大きな雪羊がたくさんいて、ガンボはそれを獲物にしていました。長い間歩くと、大きな岩に挟まれた谷に出ました。すると、崖の上に大きな雪羊がいました。なんと大きくて、しなやかで強そうな羊でしょう。頭には大きな太く曲がった角があり、その角はこの羊がずいぶんと長く生きていることを物語っていました。雪羊の角には木の様な年輪があり、一年ごとに増えるのです。
 ガンボは銃を上げると、狙いを定め撃ちました。しかし、羊は立ったままガンボの方を一度見ただけでした。ガンボは再び撃ちましたが、羊は頭を震わせただけで、穏やかに周りを見ると、崖をゆっくりと登って行きました。ガンボはびっくりしました。今まで一度も自分の腕を疑うことはありませんでしたが、今回は一体どうしたことでしょう?不思議で仕方がありませんでした。ひょっとして、あの羊は不死身の魔法の羊ではないだろうか?
「その通りさ」
 崖の峰から声が響きました。
「あれは森の神ヘテン様がお飼いになっている羊のオガイロさ。人間であいつを見たのはお前が初めてだ」
 ガンボは上の方に目を向けさらに驚きました。たった今、雪羊が立っていた所に山猫の毛皮を身にまとった、若く、美しい娘がいました。
「君はいったい何者だ?」ガンボは勇気を出して尋ねました。
「私はヘテン様の使いのヤンジマ」と娘は答えました。
「言っておくけど、オガイロを追うのは無駄よ。だからお止めなさい。後悔するだけよ。捕まえてどうするつもり?オガイロの角が無くてもお前は強くて元気な男じゃないか?」
「角?何のことだ?」ガンボは気になって聞きました。
「分かってるくせに」ヤンジマは笑いました。「お前は誰よりも強くなりたいから角を手に入れようとしているのでしょう?」
「さっぱり分からない」ガンボは言いました。
「当然の事よ。オガイロの角は人間に力と健康を与える魔法の薬なのだ。それを持っている限り、オガイロ自身も不死身なのさ。痛い目に逢わないうちに帰った方が身のためよ」
 ヤンジマはそう言うと岩の隙間へ姿を消しました。ガンボはしばらく考えた後、その場を去ることにしました。ガンボが立ち去ると、ヤンジマが再び現れ、黄色い布を振りました。すると空に銀色の雲が現れて、その上には肩に毛皮をかけた朝日のように輝いている絶世の美女が乗っていました。美女は雲から降り、ヤンジマに言いました。「どうしましたか?」
「光り輝く女神、密林の支配者ヘテン様。オガイロを狙うたくましい狩人が現れました。オガイロが捕まったら大変です」
「魔法の角を手に入れたいのですか?」へテンは言いました。
「悪い人だったらどうしましょう?」
「ヤンジマ、オガイロの角が人間の手に渡る事を絶対に許してはなりません」
 そう言うとヘテンは雲に乗り、消えて行きました。

 ガンボは約束通りバドマに新鮮な肉を持ち帰りましたが、とても気が重かったのです。「魔法の角を持った羊を何故逃がしてしまったんだ?それを手に入れれば大事な弟の病気も治るのに。必ず手に入れてみせるぞ!」と自分に誓い、また狩りへ出る前に母に言いました。
「お袋、バドマを守って、励ましてやってくれ」
 ガンボは狩りの道具を持ち、バイカルの岸を歩きました。するとすぐに風が吹き、ほとんど歩けなくなりました。「何かが俺を止めようとしている」とガンボは思いましたが、諦めずに前へ進みました。それがヤンジマの仕業だと彼は知る由もなかったのです。長いこと歩き、ガンボは松の森へ入りました。すると森の木々は枝を伸ばし、彼を捕らえようとしました。そして岸から飛んで来た砂も彼の目に入りました。松の木々はガラガラと音を立て、ガンボを捕らえ、バイカル湖へ投げ込みました。ガンボはバイカルの冷たい水に落ち、湖の底へと沈んで行きました。すると深海に住む透明な魚ゴロミャンカ達が集まり,ガンボの体に噛み付きました。しかしガンボはここでも諦めず、魚達を一つの群れに集め、水面に運ぶように命じました。
 水面へ上がるとそこにはバイカルアザラシがいました。ガンボは一番大きなアザラシの後ろ足を掴み、岸まで無事に運んでもらいました。ガンボは旅を続けました。暗い森を抜けると、明るい谷間へ出ました。ようやく歩きやすくなりました。しかし夕方になると、谷間に真っ黒な雲がかかり、辺りは見えにくくなりました。空を見上げ、ガンボはぞっとしました。雲の中に長いひげときらめく眼を持った大きな顔が現れました。恐ろしい声が響きました。
「頑固な狩人よ。家へ帰るのだ。さもないとワシは雨を降らせ、お前はびしょ濡れになり、寒い夜に凍え死ぬ事になるぞ」
 ガンボは笑って答えました。「無駄だ、怖くなんてないぞ」
 その瞬間、稲妻が光り、雷が鳴り、土砂降りになりました。ガンボはこれまでこんな大雨を見たことがなかったが、恐怖に負けませんでした。衣服を脱ぎ、朝まで体をこすり、温めました。夜が明けると、雨は止みましたが今度は突然濃い霧がかかりました。その霧の中から長く真っ白なひげの頭が現れ、冷たい声で言いました。
「頑固な狩人よ。家へ帰るのだ。さもないとお前の首を絞め、息の根を止めるぞ」
 すると霧の中からガンボの首をめがけて、長い手が伸びました。
「いやだ、負けるものか」とガンボは叫び霧と戦いました。
 1時間そして2時間戦い続けると、霧は諦め、逃げ出しました。今度は青空から桃色の衣を着たヘテンが雲に乗って現れました。
「たくましく強い狩人よ。なぜオガイロの角を狙っているのだ?角がなくてもお前は充分強いだろう?」とヘテンはガンボに言いました。
「この方は密林の女神ヘテン様に違いない」そう思ったガンボは、心を開き答えました。
「自分のためじゃなく、病気の弟を助けたいのです」
「それはよい事です」ヘテンは顔を輝かせ言いました。「他人を助ける事はすばらしい行いです。つまり、おまえは善人です。名前は何と言うのですか?」
「狩人のガンボです」
「ガンボ、ならば探し続けるがよい」ヘテンはそう言うと岩の向こう側へ姿を消しました。
「美しい女神ヤンジマ様」ヤンジマがヘテンを迎えました。
「あの頑固な男を止めようと私にできることは何もかもしたのに、彼はどうしても諦めないのです」
「あの男に魔法は効きません」ヘテンは言いました。
「正直言うと、私はあの男が気に入ってしまいました。彼の強い意志は私の心を惹き付けたのです。私は強く立派な人間が好きなのです」
「ヘテン様、何を言っているのですか」ヤンジマは叫びました。あのよそ者に魔法の角が渡ってもよいのですか?あれはあなただけの物でしょう!」
「その通りです、ヤンジマ。でも仕方がないのです。あのたくましく、力強い狩人に私は惚れてしまったのです」
「ヘテン様、よく考えてください」ヤンジマは叫びました。
「あなたは彼に勝てる力を持っているじゃありませんか?それでも彼はあなたの愛に釣り合うほどの男なのですか?」
「そうです」ヘテンはきっぱりと言いました。「彼をこちらまで来させましょう。その後で様子を見るのです」

 ガンボは暗い森、流れの速い川、鋭い岩を越えて目的地へ近づいて行きました。やがて見覚えのある谷間が見えてきました。高い崖の上を見て、ガンボの息は止まりました。あの不死身の雪羊が以前のように穏やかに立っていました。「オガイロだ」ガンボはドキドキしました。
「今度こそ逃がさないぞ。何としてもお前の角を手に入れ、弟にあげるんだ。そうすればバドマは元気で力強い男になれるんだ」
「無駄なことは止めなさい、ガンボ」岩の隙間からヘテンの声が響きました。「こちらへおいでなさい。あなたに魔法の角を与えましょう」
 それはガンボが予想していなかったことでした。心を震わせ、彼はおとなしく崖を登りました。「オガイロを見て何か気づきませんか?」とヘテンが訊きました。オガイロの方を見ると雪羊の頭には普通の角が生えていました。そして、魔法の角はヘテンが持っていました。
「善い人の善い行いのために差しあげましょう」
「なんとお優しいお方だ。感謝の気持ちで心がいっぱいです。このご恩をどうやってお返しましょう?」
「恩返しをするのは私の方かもしれません」とヘテンは言いました。
「一体誰に?」
「私のオガイロにです」
 ヘテンは雪羊に近づき首を抱きました。
「なぜ彼に恩返しを?」ガンボは尋ねました。
「だってオガイロは私とあなたを引き合わせたんですもの」
 ヘテンが黄色い布を振ると、空から雲が降りてきました。
「みんなであなたの家へ行きましょう」とヘテンは言い、「大事な衣を持って来るのを忘れないで」とヤンジマに言いました。
 三人は雲に乗り空に浮かびました。空の下には密林が広がり、銀の糸のように川が伸びていました。そしてオガイロは崖に立ち三人を見送っていました。
「さよなら、オガイロ」ヘテンは手を振りました。「恩返しとしてあなたには決して狩人の立ち入れない山をあげましょう。そこで仲間たちに囲まれ,安全に暮らすがよい」
 バイカル湖が見えてきました。ガンボが空の下を見ると、家の前で母親が空を見上げていました。
「俺たちを迎えてくれているんだ」とガンボは言い手を振りました。
 雲が下がって魔法の角を持ったガンボが降りました。桃色の毛皮を身にまとったヘテン、山猫の毛皮を身にまとったヤンジマが降りると雲は消えました。
「大好きな私の子供たち、帰って来てくれて嬉しいよ」と母親は言いました。「家にお入り」
ガンボは寝たきりの弟の方へ駆けつけました。「ほら,バドマ、雪羊の角を持って来たぞ。これでお前は強くなるんだ」
そう言うと弟の寝台の壁に角を掛けました。

 一ヶ月が過ぎました。その間にバドマは起き上がり、元気で強い男になりました。家族はバドマの快復を祝いました。ある日、ヤンジマは山猫の毛皮を脱ぎ、美しい金色の衣を身にまといました。その衣のおかげで彼女はさらに美しくなりました。そのヤンジマの姿を見ると、バドマは感動しました。
「ヤンジマ、君は世界で一番美しい花だ。一生に一度でも見られれば幸せだ」
「一度だけでいいのかしら」 ヤンジマは笑いました。

 まもなく、その一家では二つの結婚式が挙げられました。ガンボとヘテン、そしてバドマとヤンジマはその日世界で一番幸せでした。それからずっと彼らは魔法の角を狙うたくましい狩人を思い出したり、不死身の雪羊オガイロに感謝の気持ちを示しながら暮らしました。

訳:ロシア極東国立総合大学函館校

ロシア地域学科4年 松井 唯寧
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2007年10月30日

露西亜は「健康」への鍵

インシュリンを打つほどでもないが糖尿病の人がいる。
運動不足、ストレス、日ごろの食生活など、ありとあらゆる要因ははかりしれない。
運動不足の原因は車。北海道は田舎に行けば田舎に行くほど歩かない。
車と家とのドアtoドアであり、寒くなればなるほど歩く事は少なくもなっていく。
さて、糖尿病というものをどう対処するのか…。
もちろん病院へ通い薬療法もある。運動のために歩く、そして食事のカロリー制限。
血糖値をいかに上げないようにするかを考えさせられる。

そんな中、頭の中で「露西亜」生活と結びついた。
ロシアで私達は歩き…歩き…歩き、買い物へ行った。
電停まで、バス停まで、駅まで。歩く距離もまた結構長かった。
帰り道、水やジャガイモなど重たい荷物を持ち、嫌々登った坂道。
汗を掻き、歩く。それによって血液の循環を良くし、健康的だったようだ…。
歩く事が知らず知らずに運動不足解消へつながっていたのだろう。
人によってさまざまだと思うが、私はロシアの食生活でも元気だった。
ロシアで食への不満は特になかった。
ロシアは黒パンが主流である…。そうこれだ、このライ麦パンが良いのだ。
最近ダイエット食とも言われているが、ライ麦パンは、食後の血糖値の上昇が少ないらしい。
日本で日常的にあまり食されていない。
ロシアの黒パンはおいしいだけでなく「健康」への道なのだ。
ロシアのパン屋さんに整然と並ぶ黒パンが、なんとも薬のように思えてくる。

「ライ麦パンだけかなぁ~」と思いにふけっていたところ、テレビ番組から情報がいくつかやってきた。
『赤ビーツに含まれるベタレイン(赤い色素は、ベタシアニン)には血糖を下げる作用があります』
これには、びっくりしました。驚きです。
いやはや、さまざまな食品を大学で研究されている教授、生徒の皆様に感謝です。
ロシアで赤ビーツはボルシチやサラダにはかかせない。
ボルシチは「多くの野菜が取れるおいしい赤いスープ」のようにただ思っていたが…。
赤ビーツが血糖を下げるとは、朗報です。
日本における赤ビーツ栽培が盛んになる事を、今まで以上に大きく期待した事はないです。
ロシアの代表的野菜とも言えるスビョークラ(赤ビーツ)は、すばらしい野菜の薬です。

その番組からの朗報は続いていきました。
『ピーナッツの渋皮にはポリフェノールを含み、これも血糖を下げる作用がある』
私の頭の中ではまた「露西亜」生活へ飛ぶ。
ロシアの市場や道端でコップに入って売られている渋皮付のピーナッツ。
それをポケットに忍ばせ歩きながらポリポリ食べるロシア男性。
ロシアで多くの渋皮が食されているであろうと推測。
そして、渋皮ごと食べていたロシア男性を教授のようにさえ思う。
渋皮を剥いて捨てて食べる私。今ごろ捨てられた渋皮が薬に見えてくる。

悩める子羊を抱える私は「露西亜ってやっぱり健康だったのだ…」と結論付けてしまった…。
まだまだいろんな「健康」要素がロシアにもいっぱいあるに違いない。
日本料理は健康的とブームを呼んでいるロシアだけれど、ロシア料理もまた健康的だと私は思うのだ。
もちろん食べ過ぎや飲み過ぎによるカロリーの取りすぎは良くない。
そう、日本食であったって、日本酒であったって、食べすぎても飲みすぎてもダメなのだ。
ライ麦パンも、赤ビーツも、渋皮も、食べすぎては「健康」にはつながらない。
でも、ほどほどの何かさらなる「健康」の鍵を、「露西亜」から見つけようとしている。

ダーチャへと向かう。
畑の土に触れ。
汗を流し。
収穫を喜ぶ。
恵みでの料理。
バーニャに入り。
家族と気の合う仲間で杯をかたむけ。
詩を歌い。
語らい。
心を休ませる。
きれいな空気を体に取り入れてながら。
ゆったりと時はながれる。

ロシアに行かなくても、少しだけ、ほんの少しだけロシアを生活に入れて…
きっと病も楽しく改善されていくに違いない。
つづく…「健康」へ……。「露西亜」ってステキ…。

函館校卒業生 山 名 康 恵

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2007年10月26日

バイカル民話集3 オームリの樽

オームリの樽
Омулевая бочка

 これは大昔のことだ。ロシア人の漁民はバイカルの海に来て、以前からその地に住んできた民族のブリャートとエヴェンキにも負けない位いい漁師になっていた。
 ロシア人漁民のなかで一番腕のいい漁師はサベリイ爺さんだった。サベリイ爺さんは子供の頃からバイカルの海で生活し、何十年も漁民組合の親方を勤めてきた。漁のことなら、知らないことはなにもない位だった。漁場も、漁に相応しい時間だって、誰よりもよく知っていて、いつも大漁だった。
 サベリイ爺さんの一番好きな漁場はバルグジン湾で、よくそこで漁をしていた。しかし、オームリの群れを探すには、もっと遠いところに行かなければいけない時もあった。ずっと同じ場所で留まれば、何もとれないからだ。
 ある日、バルグジン湾で漁をしていた昼休みのことだった。漁師たちは新鮮なオームリのスープを食べ、熱い紅茶を飲みながら岸で休んでいた。そして、魚やバイカルについての話をしていた。
 組合の中にガラーニカという若者がいた。彼は勉強好きで経験豊かな漁師の話を聞くことが大好きだった。漁のことは何もかも知りたがって、もし気になることがあれば、夜も眠れないくらいであった。だからいつもサベリイ爺さんの近くにいて、質問ばかりしていたが、サベリイ爺さんはなんでも詳しく説明してあげた。
 さて、ガラーニカはサベリイ爺さんのそばに座って、面白そうに話を聞いていた。そして、突然聞いた。
「ね、お爺さん。この辺の風は魚を操る力があるって本当?」
 サベリイ爺さんはすぐに答えず、驚いたような目でガラーニカを見て聞いた。
「あの樽の話かい?」
 今度は、ガラーニカの方がびっくりした。
「え?樽って何のこと?」
「あるんだよ。『オームリの樽』という、魔法の樽なんだ」
 ガラーニカはそれを聞くと息が止まりそうだった。
「ね、爺さん!どういうことか教えて、話してよ!」
 サベリイ爺さんは笑ったが、断れなかった。パイプにタバコを詰め込み、炭で火をつけた。そしてガラーニカだけでなく、他の漁師達も耳をすましているとわかったサベリイ爺さんはゆっくりと語り始めた。

―この話はいつからあって、いつ人に知られたかワシには分からん。長老たちから聞いたことをお前らに話そう。昔、この海の魚はすべて二人の兄弟の風に使われていたそうだ。二人の名は「クルトゥック」と「バルグジン」。二人とも巨人で、怖い顔をして、長い髪を乱し、おまけに暴れん坊だった。海の上を飛ぶと、空は真っ暗になる。最初、二人は仲良しで、一緒に遊ぶことが大好きだった。そして、バイカル様からお土産に貰った不思議な玩具を持っていたんだ。それは『オームリの樽』という物だった。
 一見すれば、ごく普通の樽、オームリの塩漬けのために使うのとそっくりだ。しかし、あの樽には魔法の力があった。どこに流されても、その周りにオームリの群れが集まってくるのだ。まるで、あの樽に自分から入りたいかのように。二人はそれをとても楽しんでいた。バルグジンはクルトゥックにぶつかって、樽を海に投げて威張るのだ。「ほら見ろ、俺様は魚をいっぱい集めたぞ!お前にはできないだろう」
 しばらくすると、今度はクルトゥックが樽を奪って、海に流して叫ぶ。「お前こそ見てみろ。おいらの方が沢山集めたぞ」こうやっていつも遊んでいた。二人はその魚を食べたり、自分の富だと思ったりすることはなかったので、考えてみれば、その遊びはとても楽しいとは思えないけれど、なぜかあきなかった。このように、本当なら今でも樽ごっこをやっていたはずだろうが、やめざるを得なくなった。あることが起きてな・・・。
 オリホン島はバイカルを二つに分け、岸と島の間は「内海」、島の外は「外海」と呼ばれるのだ。その内海の主は風の女神サルマだった。サルマは自分勝手で、クルトゥックとバルグジンよりずっと強い風だ。深い谷から突然飛び出すと大変な嵐を起こすのだ。二人はサルマ様に憧れていた。ある日、バルグジンは「俺はサルマを嫁にもらって見せるぞ」と言うと、クルトゥックは「そう早まるな。俺だって彼女と結婚したいのだから、勝負しよう」と答えた。二人ともサルマに媒酌人を送って、答えを待つことにした。まもなく、サルマの使者であるウミウが飛んできて、サルマの言葉を伝えた。
「わたしはまだ結婚を考えていないが、まず婿の候補者はどういうものか確かめたいのだ。二人とも陽気だし、いい男に見える。だから、勝負しなさい。私の内海を魚でいっぱいにしたい。だから、オームリの樽を先に持ってきたものと結婚しよう」
 ウミウが飛び去るとすぐに、クルトゥックとバルグジンは樽を奪い合い始めた。しかし、二人とも大変な力持ちで、どっちも勝てないのだ。例えバルグジンが樽を手にしても、あっという間にそれはクルトゥックに奪われた。クルトゥックが樽を持って逃げようとすると、次の瞬間にもうバルグジンがそれを奪い取った。どちらも負けたくないのだ。二人のうなり声がバイカルのどこまでも聞こえて、海には大変な嵐が吹いた。樽自体もどうやら大変な目にあったようだ。きーきーと軋んで、飛び回っているばかりだ。二人は興奮して、オームリの樽をいったん放っておいて、格闘で勝負しようとした。だけど、力が同じだからいくら戦っても勝負が決まらないのだ。
 二人は疲れて、休むことにした。そこで周りを見ると、なんと・・・樽はどこだ!いくら探しても、どこにもない。ひょっとして、少し待てばそのまま戻ってくるかと思って、待つことにした。けれども、何週間も何ヶ月も何年も樽は戻ってこなかった。二人はとても落ち込んでいた。だって嫁ももらえなかったし、おまけにお気に入りの玩具を失ったじゃないか。やがて二人は分かった、それはバイカルからの罰だと思った。バイカル様は二人の争いに怒って、お土産を取り返したのではないかと・・・。
 サルマはしばらく勝負の決着を待ったが、やがてウミウを送って「お前たちと結婚するより、一人暮らしの方がましよ」と伝えた。
 それ以来、外海には魚が前より少なくなった。オームリの樽がまた現れてくるといいが、それは無理だろう。

 サベリイ爺さんは話を終えて息をついた。ガラーニカもほっとした。彼はいつも、物語を聞いているときは、何か分からなくても質問を後にして、話が終わるとすぐに沢山の質問をする癖があった。
「ね、ね、お爺さん。ひょっとしてサルマがあの樽を二人から盗んだんじゃない?二人が格闘していた間に」
「それは分からないさ。サルマって、バイカルの一番強い風だ。おまけに自分勝手だな。ほら、いきなり襲ってきて、いつの間にか止むだろ」

 それ以来、ガラーニカは夢を持った。
「あのオームリの樽を見つけて、いつも大漁できればいいな」
 しばらく後、サベリイ爺さんの組合はまたバルグジン湾に漁をしに来た。皆はがんばって元気に働いていたが、魚はほとんどとれなかった。何度も網を打ったが、漁はほんのわずかだった。
サベリイ爺さんは顔をしかめた。「困ったなぁ」
 すると、ガラーニカは「内海に行ってみようよ」と聞いた。それにサベリイ爺さんは「そうだ、行ってみよう。クルクット湾に行けばとれるかもしれない」と答えた。他の漁師達も賛成した。
 内海のクルクット湾に着くと、白樺の皮のテントを建て、つり道具を用意した。
 確かにすばらしい漁場だった。周りに高い崖がそびえて、密林が広がって、水面の上にカモメやウミウたちが鳴きながら飛び回っている。青空にお日様がやさしく輝いて、空気が実においしい。
 しかし、サベリイ爺さんは不安そうだった。
「今日はうまくいかないな。ほら、谷間にあの丸い雲が見えるかい。きっと、今日はサルマが吹いてくるぞ」
 ガラーニカはびっくりした。
「まさか、あのサルマ様が来るの?」
「間違いないな」
 とサベリイ爺さんが言って、全ての道具と荷物を岩の溝に隠して、テントを解体するように命じた。どうせサルマが壊してしまうのだから。皆は言うとおりにした後、まもなく山の方から強い風が吹いてきて、あっという間にあたりは真っ暗になった。内海が荒れて、大きな木は音をたて、崖の上から大きな石が次々と水に崩れ落ちる。
 ガラーニカはいくら怖くても、どうなっているのかどうしても見たくて、隠れ場から頭を出して外を覗いた。見ると、海の上に煙で出来たような大きな女性の顔が浮かんでいる。乱れた灰色の髪の毛に白髪が混ざって、ほおがゆれて、口は雲を噴出している。実に恐ろしい顔だ。高い波が音を立ててお互いにぶつかっている。
 ガラーニカは「すごい力だ!」と思って、また隠れ場に戻ると、サベリイ爺さんが笑って聞いた。
「どうだ。サルマは美人だったのかい?」
「いや、もう二度と見たくない顔だよ」
「それはお前にとってな。クルトゥックとバルグジンから見ると、彼女はきっとすばらしい美女に見えるだろう」
 サルマはしばらく暴れ続けたが、やがて止んだ。空が晴れて、漁師たちは隠れ場から出た。周りを見ると、なんと浅瀬に怪しそうな樽が波に流されてきて、その樽の上に炭のように真っ黒なウミウが降りている。ウミウがまもなく飛び去ると、今度は真っ白なカモメが飛んできて、樽の上に降りて嘴で翼の掃除をする。
 もちろん、漁師達は驚いた。だって皆は「ひょっとしてあの樽か」と思ったに違いない。しかし、それを言い出すことなく、親方のサベリイ爺さんが何を言うか待ったが、ガラーニカだけが待ちきれず尋ねた。
「ね、爺さん・・・。もしかしてあれは・・・」
 しかし、サベリイ爺さんも黙ってじっとして、驚いた目で樽を見つめる。やがて決心したようで、こう指示をした。
「みんな、ついて来い」
 浅瀬に来ると、カモメが鳴いて飛び出した。すぐに、他のカモメやウミウが空も見えなくなるほど沢山集まってきた。鳥たちが高い泣き声を立て、海に飛び込んで魚を捕まえてどんどん食べ始めた。
「大漁の兆しだな」とサベリイ爺さんが言った。
 樽に近づいて見ると、間違いなく特別な樽だと分かった。驚くほどよく作られたもので、普通の樽よりずっときれいに見えるものだから。その香りだって特別で、香ばしくて美味しそうだ。
「お前の言ったとおりだな、ガラーニカ君」とサベリイ爺さんが言い、海を眺めた。バイカルの様子を見ると、水面の模様が変わったことが分かる。バイカル湖の水面を遠くから見ると、そこに大きく線が伸びている。色の濃い線は水が冷たくて、そこから魚が逃げる。色が薄いと、水が暖かく魚が集まってくるところだ。今は、水面は滑らかで全部一定の薄い色になっている。それは、大漁の兆しだった。サベリイ爺さんは皆に「今日こそ大漁になるぞ!餌もいらないかも」と自信満々で言った。

 早速、漁師たちは仕事に取り組んだ。道具を積んで、船を海に出した。ゆっくりと走りながら、網を少しずつ水に下ろす。全部下ろすと、サベリイは岸の方に向かって「引け!」と叫ぶ。船の舵をしっかり握って、顔だけがにっこりと輝いている。親方を見た他の漁師も歌い出したい位嬉しい気分だ。しかし、すぐに本音は出さない。岸にいる漁師達はウインチを回して、網を引いたが、突然仕事をやめた。船の漁師は「何だよ、引っかかったのか」と叫ぶ。
「違う」と岸の人が答える。「重くて、もう引けないんだよ」、「なに?困ったなぁ」親方のサベリイが驚いた。「手伝いに行かないと」、今度は皆で網を引っ張った。「引け・・・」
 しかし、網は一寸も進まない。一体、どういうことなのだ。漁師たちは不安を感じた。
「無理だな」と親方が言い、悔しそうに頭を掻いた。確かに大漁にはなったが、網を引き揚げなければ、まったく意味がない。
「どう見ても、無理だ。どうする?」
 仕方がなかった。網を切って、魚を逃がすことにした。空っぽの網を引き揚げて、夜までなんとか直した。ここで、あきらめの悪いサベリイ爺さんは「またやってみようじゃないか」と言い出した。漁師達は口を出せず言うとおりにした。しかし、今度も同じ結果だった。また、網を切って魚を逃がすほかなかった。そして、そのまま岸で一夜を過ごした。翌朝、親方は船を出さなかったが、そのまま何もとれずに帰るわけには行かないと思った。
 皆で打ち合わせをした。サベリイ爺さんは「魔法の樽を海に流そう。そうすると全てが元通りになる。それでいいか?」と提案した。
 ここでガラーニカが怒って叫んだ。「そんな宝物捨ててもいいのかい!今、幸運を手に握っているのに。あの樽があれば、誰でも腹いっぱい食えるじゃないか。幸せを海に流すなんて、そんなバカな!」
 サベリイ爺さんはガラーニカの言葉を冷静に聞いて、そして落ち着いてこう答えた。
「やっぱり若いな、ガラーニカ君。魚が多くても手に入らないなら、どこが幸せだよ。少なくても手に入るなら、その方がマシだ。だから、けちなサルマの真似をするな。ほら、彼女はあの樽にあきて、そいつをわざと我らに持たせて困らせるつもりだったと思う」
 
 こうして、樽を海に流すことにした。もう一度その姿を眺めた後、力を合わせて水に押し出した。サベリイ爺さんは手を振った。
「これでいいよ。あの樽はずっと一ヶ所にとどまるとよくないのだ。これで、余計な魚が内海から外海に戻る。我らは漁師の腕と技がある限り、必ず魚をとれるのだ」
 ガラーニカは悲しい顔で、波に流される樽を見送っていた。
 突然、海はまた暗くなって、空に黒い雲が浮いた。高い波がうねって、樽がもう見えなくなった。
 サベリイ爺さんは顔をしかめた。
「バルグジンが吹いたから船を出せない。皆、しばらく休むがよい」
 ガラーニカはバルグジンのことを耳にすると、一瞬で悲しみを忘れた。
「バルグジンも現れるのかい?」
「海を見れば分かるだろう」
 ガラーニカは海を見て、ぞっとした。遠い水平線の上に雲の中から巨人が現れて、大きな手を海に伸ばした。次の瞬間にその手の中に魔法のオームリの樽が現れた。雷のような声が響いた「ハハハハー!」次の瞬間に巨人が樽を遠くに投げて雲の中に消えた。あっという間に空が晴れて、お日様が輝いた。
 サベリイ爺さんは微笑んだ。
「お気に入りの玩具が見つかったか。今度はクルトゥックが答えてくるに違いない」
「本当?」とガラーニカが聞くと、また海も空も真っ暗になって、山のような大きな波が上がった。その波の中からもう一人の巨人が立ち上がった。また海の上に「ハハハハー!」と大きな声が響いた。巨人は海に手を伸ばすと、直ぐに水の中から魔法の樽をすくった。そして、手を上げて樽を水平線の向こうに投げた。
 ガラーニカは「すごいな、これからどうなるんだろう」と思った。
 しかし、どうにもならなかった。クルトゥックが姿を消すと直ぐに海が静かになり、お日様が青い波を照らした。サベリイ爺さんの顔も明るくなった。
「よかったな、二人は争いをやめたみたい。これで、魔法の樽も自然に流されて、魚の群も海に広がるだろう。サルマの内海は樽がなくても豊かだし。・・・さ、みんな働こう」
 そのとき水面が変わって、色が濃い冷たい水の線と色の薄い温かい線が見えてきたが、サベリイ爺さんはそれを気にしない。
「いつもの様に漁をしよう。皆でがんばって働けばきっと大漁だ。午後から船をだすぞ」
 午後になると、サベリイ爺さんはまた舵を握った。網を水に下ろして、岸に戻った。そして皆で引っ張り始めた・・・。
 あの日はどれだけの大漁だったか、言葉では伝えられない。それは自分の目で確かめなければ分からないだろう。
 漁師たちは、大変喜んでいた。サベリイ爺さんはにこにこして「どうだ、あの魔法の樽を逃がして、まだ悔しいかい?」と聞くと、ガラーニカは陽気な声で答える。
「いや、悔しくなんかない。だって、お爺さんの腕こそ本当の魔法なんだから」

訳:ロシア極東国立総合大学函館校

講師 デルカーチ・フョードル

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2007年10月23日

2007はこだてロシアまつりのお知らせ

今年のテーマは「ロシア民話の世界~とある見知らぬ路で~」。
詳細を函館校のホームページに掲載しましたのでご覧ください。
みなさまのご来校を心よりお待ちしております。

 第10回 はこだてロシアまつり
 2007年11月10日(土) 10:00~15:00

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2007年10月19日

バイカル民話集2 ハルデイの妻

ハルデイの妻
Жена Хордея

 昔々ある山の麓にハルデイという貧しい男が住んでいました。ハルデイは大金持ちの主人に雇われて、家畜の世話をしていました。ところが、主人はとてもケチな男だったのです。
 そして1年が過ぎたある日、主人は一生懸命働いたハルデイに、わずか3枚の銅貨しか支払いませんでした。それに腹を立てたハルデイは、別の場所で幸せを探すことに決めました。
 ハルデイにとってそれはそれは長い旅でした。深い森を抜け険しい山を越えて草原を渡り、ようやく、バイカル湖という大きな湖に辿り着きました。そしてそこからハルデイは小舟に乗って、湖の中にある一番大きな島、オリホン島へ渡りました。彼はとてもその島を気に入ったので、自分を占ってみる事にしました。「バイカルの神は誰でも好きなわけではない」、「供え物をあげても、受け取るとは限らない」ということをハルデイは知っていましたので、彼は賭けをしたのです。
「今、この3枚の銅貨を投げよう、もし、神が私を受け入れてくれるのであれば、銅貨を受け取ってくれるはずだ。それなら、私はここに残ろう。もしお金が戻ってきたら、違う場所を探そう」
 そう言いながらハルデイはバイカル湖の沖の方へ銅貨を投げました。すると海は川のようにゴオゴオと鳴り響き、波立ってきました。ハルデイは岸辺の砂利を見回しましたが、ぶくぶくと泡だけがそこにあり、他には何も現れませんでした。貧乏なハルデイは神が受け入れてくれたことを知って喜び、この島で暮らす事を決めたのでした。

 それから3年が経ちました。そこはハルデイにとってとても暮らしやすい所でした。湖ではたくさんの魚が捕れ、森も豊かでした。でもハルデイは一人でいるのが寂しくなりました。彼は妻が欲しくなったのです。
 そうしたある日、ハルデイは、自分のつまらない一人暮らしに寂しさを募らせながら、湖の岸辺に座りカモメやウミウを眺めていました。
「鳥たちは自分より、こんなにも幸せそうにしている。それはきっと家族がいるからだ」
 ハルデイはうらやましそうに深くため息を付いていました。すると突然、湖の波音の中に静かな声が聞こえました。
「嘆くな、ハルデイよ。君が惜しまず投げてくれた3枚の銅貨は無駄ではなかったのだ。3年前はここに住む場所をやったのだが、今回は妻を捜す手伝いをしてあげよう。夜明け前にここの岩の間に身を隠して待っていなさい。日が昇る頃に白鳥の群れがやってくる。白鳥達は白鳥のドレスを脱ぎ、綺麗な娘に変わる。そこで好みの娘を選ぶがいい。娘達が泳ぎ始めたら、その娘のドレスを隠しなさい。そうすればその娘は君の妻になるはずだ。おそらく娘はドレスを返すよう君に訴えてくるはずだ。だが、譲ってはいけない。後で彼女と一緒に住む事になっても、返してはいけない。もし私が言った事を忘れたのであれば、君は妻を失うであろう」
 
 声はそこで途切れました。バイカルの神の声に戸惑ったのか、夢だと思ったのか、驚いたハルデイはじっと湖の岸辺に座っていました。でも覚えている事はとにかくやってみようと決意したのでした。
 そして夜明けに彼は翼の羽ばたく大きな音を聞いて、岸に雪のような真っ白な白鳥達が舞い降りるのを見たのでした。白鳥達はドレスを脱ぎ、綺麗な女性へと変わりました。彼女達は子供のようにはしゃぎながら、泳いでいました。ハルデイの視線は彼女達に釘付けでした。特にその中で誰よりも美しく、誰よりも若い娘ホングにハルデイは心を奪われました。我に返ったハルデイは岩から飛び出し、その美しい娘のドレスを手にとり、それをすぐに洞窟に隠して、入り口を岩で塞ぎました。
 太陽が昇り、海水浴に満足した美女達は岸から上がり、急いで着替えました。しかし一人だけ、その場にあったはずの自分のドレスを見つけられませんでした。彼女は驚き、震えた声で泣きそうにこう言いました。
「ねぇ、私の軽い羽のドレスはどこ?私の速く飛べる翼はどこ?いったい誰が盗んだっていうの?どうしよう、私って本当についてないわ・・・」
 その時、彼女は一人の男が目に入りました。そう、ハルデイです。彼女はすぐにハルデイがやった事だと気づきました。彼の所に急ぎ足で向かい、膝をついて、目に涙を浮かべながらこう言いました。
「ねぇ、おにいさん、私のドレスを返してもらえませんか?返してもらえると大変嬉しいのですが。返していただけるのであれば、できることなら何でもしますから」
しかし、ハルデイはこう応えました。
「いいえ、綺麗なお嬢さん、私にはあなた以外何も、誰も必要としていません。私は、あなたが私の妻になってくれることが望みなのですから」
 若い女性は泣き崩れました。自分を自由にしてくれるよう、さらに強く懇願しました。けれどもハルデイは聞き入れませんでした。
 そうこうしている間に彼女の仲間たちは既に着替え終えて白鳥の姿に戻っていました。仲間達はホングを待つことはできませんでした。彼女達は空へと羽ばたき、別れのような悲しい鳴き声で飛び去っていったのです。ホングは仲間達に手を振っていましたが、顔を涙で濡らし、岩にしゃがみこんでしまいました。
 ハルデイは彼女を元気付けようとこう囁きました。
「泣かないで、綺麗なお嬢さん。仲良く暮らせるさ。私は君を愛するし、大切にする」
「私にはもう何もないわ・・・」
ホングは気持ちを整理して、瞳から溢れ出ている涙を拭い、立ち上がり、ハルデイにこう言いました。
「わかったわ、これが私の運命なのね。あなたの妻になります。私をあなたの住む場所へ連れてって」
 ハルデイは彼女の手をとり、家へと向かいました。

 この日からハルデイはオリホン島で妻ホングと共に仲良く幸せに暮らしました。二人の間には11人の息子が生まれ、彼らは両親をよく助けてくれました。そして息子達にも家族ができ、孫達も生まれ、ハルデイにとって寂しいなんて思う日はありませんでした。年が過ぎても老けたように見えない妻ホングも自分の家族を見て、とても喜んでいました。彼女もまた孫をあやしたりするのが大好きでした。孫達に御伽話を聞かせたり、難しいなぞなぞを出したり、良い行いや親切な行い全てを教えました。そしてこう言い聞かせたりしました。
「人生は白鳥達のように互いを信じあうことですよ。きちんと覚えておいて。そしてあなた達が大きくなった時に、誓いというものがどういうものなのか、自分で理解しなさい」
 
ある日のことです。ホングは孫達を自分の家に呼んで、次のようなことを語りました。
「大切な私の子供達よ、私は自分の全生涯をお前たちのために捧げてきました。後はもう安らかに眠るだけです。私はもうすぐ死ぬでしょう。この身体は老いたとは感じないけれど、誓いを守らなければならなかった、いつしか切り離されてしまった元の身体が年老いてしまうでしょう。お前達が私を責めない事を信じていますよ」
 祖母が何を話しているのか、何を考えているのか、孫達はほとんどわかりませんでした。でも夫ハルデイは気付いていました。綺麗な妻ホングはよく物思いにふけったり、考え込んでいたり、隠れて涙を流していたりしていたのでした。そして彼女は昔ハルデイが彼女のドレスを隠した場所によく通いつめていました。ホングは岩に座り、海を眺めて、押し寄せる波の音を聞いていました。そして空には薄暗い雲が浮かんでいて、その雲を寂しそうに目で追っていました。
 ハルデイは彼女が悲しんでいる理由を何回も聞こうとしましたが、決心が揺らいでいるのか妻はいつも黙り込んでいました。
 二人は家の中にある火の近くに座って、共にすごしてきた日々を思い出していました。そしてホングはこう言いました。
「ハルデイ、私はあなたとどのくらい共に暮らしてきたのでしょう。それに一度も喧嘩はしませんでしたね。私はあなたとの間に二人の血を継ぐ11人の子を産みました。でも私は人生の終わりになってもあなたから少しの慰めすら受けていません。どうしてですか?今もあなたは私のドレスを隠しているのですか?」
「君はなんのためにあのドレスが必要なんだい?」
 ハルデイは尋ねました。
「もう一度白鳥になって、自分の若い頃を思い出したいの。だからお願い、ハルデイ、せめて少しの間だけでも以前の姿に戻りたいの」
 
 ハルデイはしばらくの間その願いに首を頷かず、彼女を思いとどまらせました。しかし、自分の愛する妻が可哀想になり、彼女を慰めるために、ドレスを渡したのです。
 ホングはどれほど喜んだでしょうか。そして彼女が自分のドレスを手にした時、彼女はより若く見え、顔にも明るさが戻り、せわしなく動き始めました。
 使っていなかった羽を一生懸命手入れして、ホングは今か今かとドレスを着る準備をしていました。この時ハルデイはとても頑丈な鍋で羊肉を煮ていました。火の側に立ち、彼は愛する妻をじっと目で追っていました。ハルデイは妻ホングが嬉しそうに、そして満足そうにしているのを見て喜んでいましたが、同時になぜか不安を感じていました。
 そして突然、ホングは白鳥の姿に戻ってしまいました。
「ギーギー!」
 かん高い声を上げ、彼女はゆっくりと空へと羽ばたいていきました。高く高く。
 この時ハルデイはバイカルの神が前もって彼に言っていた事を思い出しました。ハルデイは悲しみのあまり泣き出し、何とかして妻を家に連れ戻そうと、家の外に駆け出しました。しかし既に時は遅すぎました。白鳥は空を高く舞い、徐々に遠く離れていきました。彼女の後を目で追い、ハルデイは嘆きました。
「なぜ私はホングの言うことを聞いて、ドレスを渡したんだ?なんのために?」
 しばらくハルデイは落ち込んでいました。けれども絶望を乗り越え、理性を取り戻した頃、彼は、辛いこととはいえ、実は妻の最後の喜びを奪う権利がなかったのではないかと悟りました。「白鳥として生まれてきた者は、死ぬときも白鳥であるべきで、騙して手に入れたものは、それ故にこそ失われて然るべきものなのだ」と。
 どんな悲しみも、それを分かち合える相手がいれば、辛さは半分になると言われています。ハルデイは既に独りではありませんでした。息子達やその嫁、そしてたくさんの孫に囲まれて、年老いた今そこに慰みを見出していたのです。

訳:ロシア極東国立総合大学函館校

ロシア地域学科4年 久田 賢明

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2007年10月18日

芸術の秋、いざ青森へ!

 日帰りで函館から青森へ出かけた。青森県立美術館で開催中の「舞台芸術の世界~ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン」を見るためである。この美術館は2006年開館と新しく、国の特別史跡・三内丸山遺跡の隣にある。せっかくだもの、両方見たい!青森駅からバスに乗り約20分、まずは三内丸山遺跡へ。

 ここは入場料無料で楽しめる。三内丸山の象徴とも言えるのが復元された大型掘立柱建物である。直径約1メートルもある六本柱からなる構造物は、実際目の前に立ってみると、その高さ、その大きさに圧倒される。何に使用していたものかは諸説に分かれるが、このような大きなものを重機もない時代によくもまあ、と縄文人の文明に驚かされる。ちなみにこの六本柱に使われている栗の木は、はるばるロシア・チタから運ばれてきたものだ。日本国内ではこれだけのものが用意できなかったのであろう。
 また、遺跡をビデオで紹介する縄文シアターではロシア語の翻訳機の貸し出しがあり、その他展示室などにもロシア語の表示があった。さすがはハバロフスクと定期航空路を結ぶ青森県である。

 三内丸山から美術館までは無料のシャトルバスが走っている。私は時間が合わなかったので歩いて行ったが、それでも15分くらいで着く。
 そしてお目当ての「舞台芸術の世界」。展示品のほとんどは舞台衣装のデザイン画やポスターであるが、絵画として鑑賞できるほどの完成度。どれもこれもがおとぎ話から切り取られたような、見ているだけで夢膨らみ心踊るような画である。
 実際に使用された衣装も展示してある。館内では舞台のビデオも上映され、「バレエこそが舞踏、美術、音楽を統合させた『総合芸術』である」という信念を持っていたディアギレフの世界に触れることが出来る。

 展示を見た後のお楽しみに、先着でロシア雑貨があたるくじ引きも用意されていた。出口でチケットの半券を見せ、「マトリョーシカさんスタンプ」を押してもらえば、くじ引きの権利獲得。賞品はマトリョーシカ・キーホルダーや小さなおもちゃカメラなど様々。私はマトリョーシカ型の笛を狙ったが、はずれ。でも残念賞をもらうことが出来た。

 そのほか、常設展示もおもしろい。青森県ゆかりの棟方志功、寺山修司、奈良美智の作品たち。特に奈良美智の作による鉄筋コンクリート像、全長8.5メートルの「あおもり犬」は何とも言えぬ脱力感を漂わせながらも、眺めているうちにいろいろなメッセージを発しているように思えてくる。三内丸山遺跡の発掘現場に着想を得たというこの作品は、発掘されたよう下半身を地中にもぐらせており、本当はもっともっと大きいのだ。

 結局閉館の17時までいたのだが、常設展示の方はすべて見ることができなかった。見応えがあるのでこのようなことにならないよう、お出かけの際は時間に余裕を持って行くことをお勧めする。
 参考までに函館から特急で片道2時間ちょっと。函館-青森自由席往復きっぷというのを利用すると、5,500円で行って来ることができる。
 縄文遺跡と現代美術が隣り合うこの素敵な空間。秋晴れの一日、歴史と文化と自然に触れ、青森の奥深さを知りました。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2007年10月16日

「ロ・マン」で見えたもの

 先日の10月6日(土)、7日(日)に新潟県十日町市松代において、「第17回24時間耐久リレーマラソンinまつだい」が開催された。
 その名も「ロ・マン24」。
 その名の通り、1チームは10数名から構成され、正午12時に各チーム一斉にスタートした後は1周2.13キロのアップダウンの激しいコースを次の日の12時までチームメンバーでたすきを回し、最終的に何周回れるかを競うという過酷かつ忍耐力を要するイベントなのだ。

 私も今年初めてこのマラソン大会に出場してみた。
 参加チームは全部で32チーム。先の中越沖地震の影響でチーム数は例年より若干減ったそうだが、それでも最も大きな被害を受けた柏崎市からも4チームがエントリーし、1日も早い復興を願う人々の強い精神力が見えた。
 私がこの貴重な経験をできたのは、ウラジオストク在住時代に親交を深めた新潟市役所Y氏並びに新潟県庁H氏が以前から参加に向けて声を掛けてくれていたからであった。私自身以前から一度参加してみたいと思っていたので、今年意を決して参加することにした。
 こちらの両名はこの大会にもう7年も前から参加しているとの事で、チームは新潟県庁、新潟市役所、富山県庁からウラジオストクに研修で1年間派遣されていた人達がメンバーの中心となっている。加えて毎年ウラジオストクから来日しているロシア人が数名チームに加わっている。このウラジオストクに関わりの深い日ロ混成チームの名も「Ура(ウラー)!じお」となかなか粋なネーミングである。

 各チーム決まった区画にテントを設営し、食事を作り、暖を取り、体育館に寝袋を持ち込み交替で仮眠を取り、また走り出す…。我がチーム「Ура!じお」はその食事メニューもオリジナリティが効いていた。定番のカレーなどに加えてロシア人が作るピロシキ、ボルシチも並ぶ。みんなロシアでの日々を思い出していたに違いない。
 今大会のエピソードではないが、以前新潟市役所Y氏が1周走り終えて戻ってきたら、次に走るはずのランナーがいなかったということがあったらしい。どうやらそのランナーは食事中だったらしく、Y氏はたすきを誰にも渡す事ができず、泣く泣くまた2周目に向かって足取り重く去って行ったとか。そして身も心も疲れ果て、ようやく2周走り終えて戻って来たY氏は、物凄い形相で次の遅れてきたランナーを睨みつけたという。その時遅れてきたランナーはY氏の目に殺意を感じたというコメントを残したそうだ。普段温厚な人柄で知られるY氏がここまで怒りを表現することは珍しい、と知る人ぞ知る伝説になっている。それほどまでにこの大会は過酷であり、「うっかり」が許されないのだ。

 我がチーム「Ура!じお」も他のチーム同様、みんながそれぞれにベストを尽くしたかいあって、無事フィナーレを迎えることができた。フィナーレは感動的だった。24時間はスタートされた時から刻一刻とカウント・ダウンされて行くのだが、全32チーム中終了の合図と同時にフィニッシュのゴールをくぐったのはチーム「Ура!じお」のみであった。ロシア人美女のランナーがドラマチックにフィニッシュする姿に観客の皆さんは拍手喝采だったし、私たちは皆、誇らしげに喜びを分かち合った。
 そして大会終了後は「また来年会いましょう!」と別れて行った。私はそのまま新潟、富山、ロシア人の皆さんと一緒に温泉旅館に一泊して次の日函館に戻って来たのであった。温泉旅館での楽しいエピソードは残念ながら今回はブログの趣旨からも外れているので割愛させてもらおう。
 
 新潟県庁、新潟市役所、富山県庁のウラジオストク派遣職員の方々は皆さんロシアでの1年間ないし2年間の思い出をとても大切にしている。それぞれにロシアで素晴らしい時間を過ごしたのであろう。会えば昔話に花を咲かせ、笑い話が尽きない。私自身もロシア時代は公私共々大変お世話になり、今でも仕事で新潟市に行くと、忙しい中にも時間を作って会ってもらっている。彼らはロシアではロシア人との交流にも、ロシア語の勉強にも積極的な姿勢の人達が多く、同じ寮に住む多くの留学生にとっても良き相談役であり模範であった。
 新潟県も富山県も地理的にロシアとの交流が欠かせない地域だ。
 富山に来ているロシア人の研修員も新潟に来ているロシア人留学生もそれぞれに「富山が好き」「新潟に住みたい」と語っていた。
 彼らはウラジオストクでの研修後も自分達の県を越えて、派遣されていた研修時期を越えて横に固い絆で結ばれており、今回のマラソン大会のように来日するロシア人へよい思い出をプレゼントしているのであろう。
 もちろん残念ながら、組織の中で全員がロシアに係わる業務に就いている訳ではないようだが、彼らは新潟、富山の日ロ交流を陰で支え、そしてよい物に作り上げて行くための一つの力であることは真実であろう。

ロシア極東国立総合大学函館校 講師 工 藤 久 栄

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2007年10月12日

バイカル民話集1 象の鼻岩

 11月10日(土)に行われる2007はこだてロシアまつりのテーマは「ロシア民話の世界~とある見知らぬ路で」に決まりました。
 それにちなみ、函館校の通訳・翻訳サークル「訳者小屋」が翻訳したバイカル民話を5回に渡り、お届けします。
 「訳者小屋」は平成17年12月に発足、ロシア語力向上を目指し、さまざまなボランティア通訳・翻訳、観光ガイドなどを行っています。
 この民話集は、バイカル湖をテーマにした昨年のロシアまつりのために翻訳されたもので、まつり当日は読み聞かせも行い、大変好評でした。翻訳者の所属は昨年時のものです。
 それでは奥深いロシア民話の世界をお楽しみください。

*   *   *   *   *   *   *

象の鼻岩
Скала-хобот

 昔々、聖なる海、バイカル湖の岸辺には、とても暖かな時代がありました。大きな見たこともない木々が空高く生い茂り、今の動物たちより、ずっと、ずっと大きな動物が棲んでいました。面白い形の角をした大きなサイや剣のように鋭くて長い牙をもった虎や洞窟に棲む大きなクマもいましたし、とてつもなく大きな毛むくじゃらのマンモスがいました。マンモスの長いラッパのような鳴き声は山を振るわせるほどでした。マンモスは地上のすべての動物の中で、一番、大きくて力強いと思われていました。けれど、マンモスはとても性格が優しく、おとなしい動物でした。
 しかし、バイカル湖の近くに棲んでいる中で、一頭だけ、怒りっぽく、とてもわがままで頑固なマンモスが、おりました。いつも、1人ぼっちで、通り道で他の誰かに出会っても、鼻高々と偉そうにしては、相手をいじめていました。
 小さい動物たちを長い鼻でつかまえて、茂みの中へほうり投げました。大きな動物たちには、太い牙で、ひっかけて持ち上げて、地面にたたきつけました。うぬぼれマンモスは、気晴らしのため大きな木の根っこを掘りました。また、大きな丸い石を引き抜いてバイカル湖へ流れる小川をせき止めたりもしました。
 マンモスの長老は、何度もうぬぼれマンモスを説得しようとしました。
「いいか、考え直すのだ、強情者め!弱い動物たちをいじめちゃいかん!訳もなく木を引っこ抜くな、小川をふさぐな、そんなことをしていると、今にバチが当たるぞ!」
 うぬぼれマンモスは、長老マンモスの話を聞いてはいましたが、全然、言う事を聞かず、自分の好き勝手にし続けていました。
 ある日のことです。うぬぼれマンモスは全くいい気になって歯止めが効かなくなってしまいました。
「オレ様にツベコベ言うな!」 長老マンモスに怒鳴りだしました。
「オレ様をおどすな、オレ様はマンモスの中で一番強いのだ。やってみろというなら、小川だけでなく、バイカル湖も水たまりのように石で埋めてやるぞ」
 長老マンモスは、ぞっとしました。他のマンモスたちも興奮してうぬぼれマンモスへ、いっせいに鼻をブンブン振り始めました。
 この様子を見ていたバイカル湖が荒れだしました。大きな波が岸に打ち寄せました。波には、神様の、さあ、こらしめてやるぞ、という恐ろしい微笑みが満ちていました。
 けれど、我を失ったうぬぼれマンモスは、そんなことには全く気付きませんでした。勢いよく走って、大きな岩に自分の牙を突き刺しました。湖の中へ投げるために持ち上げたのです。しかし、突然大きな岩は、重く重くなりました。あまりの重さに、牙にメリメリとヒビが入り、とうとう牙はボキリと折れてバイカル湖の中へ岩もろとも落ちてしまいました。うぬぼれマンモスは牙を失ったのが悲しくて大声で鳴きました。自分の折れた牙を取り戻すために水の中へ長い鼻をのばしました。その時です。バイカル湖の神様は、うぬぼれマンモスを石に変身させてしまいました。
 それ以来、バイカル湖の岸辺には巨大な岩がそびえ立っています。岩は、象の鼻のような形で水面の上に垂れ下がっています。今、人々は、その岩を「象の鼻岩」と呼んでいます。

訳:ロシア極東国立総合大学函館校

ロシア地域学科1年 佐藤 輪太郎

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2007年10月06日

タマサイの美~アイヌ女性の魂~

 函館市北方民族資料館は、世界的に数少ない北方民族資料を収蔵し、その文化を知る上で貴重な博物館である。特にアイヌ民族資料は学術的にも価値の高い資料として、昭和34年、国の重要有形民俗文化財にも指定されている。建物自体も昭和元年に建てられた旧日本銀行函館支店を再利用しており、なるほど、昔函館が栄えていた頃の趣がある。

 今回この資料館で開催された、表題の企画展を観た。案内のチラシには“母から娘へと受け継がれたアイヌ伝統の首飾り、その造形や色彩をはじめ魅力あふれるタマサイの美”の言葉と美しい写真があった。
 さて、タマサイとは?アイヌの女性の玉飾り-装飾品であり、山丹貿易などで毛皮と交換で中国から得たガラス玉を繋いだものである。ガラス玉は非常に貴重だったため、このタマサイは母から娘へ、そして孫へと受け継がれ、ガラス玉が手に入るたび継ぎ足しては長くしていったものだそうだ。

 ペンダントトップとして、中央に大きな飾りがついているものも多い。漆塗りで鶴が描かれていたり、鉄瓶の蓋みたいだったり、やけにジャパネスクだなあ、と思っていると係の方が「これ、何で出来ていると思います?なんと鉄瓶の蓋なんですよ!」と説明してくださった。どうりで。
 でもなぜ、鉄瓶の蓋が?と質問したところ、当時のアイヌにとって、日本人がもたらすこれらの物は美しく珍しいものであったらしく、大切に加工し、儀式の時などに身に着けたそうだ。中には和菓子の抜き型などもあった。漆塗りや木製品は丁寧に補強してある。このことからも大事に大事に受け継がれてきたことが窺える。これこそ民族の融合、中国とロシアと日本の出会いである。しかもこれは今流行のリフォームではないか!
 
 また、北海道アイヌと樺太アイヌでは服装も若干違ったようで、タマサイも6連だったり網模様になっていたりと樺太のほうが心持ちゴージャスだ。
 残念ながら企画展は終わってしまったが、常設展示でもタマサイは見ることができる。北方民族の美しい衣装や生活ぶりを垣間見ることができるこの資料館に、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
 

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大渡 涼子

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2007年10月04日

ミリオン・ズビョースト 第53号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第53号を函館校のページに掲載しました。
 今回の巻頭言は長年函館校の図書館司書として、また時には学生たちのよき相談相手として、いつも私たちを支えてくださる吉﨑侑さんによる「私とロシア」です。ロシア語の専門書を扱う苦労がうかがえます。
 また、今年の夏は学生たちは学外活動の機会に多く恵まれましたが、その思い思いの感想のほか、函館日ロ親善協会によるユジノサハリンスク市訪問団の様子も寄せられています。是非ご一読ください。

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2007年09月20日

ロシア語版「千の風になって」

 函館校卒業生の山名康恵さんが、「千の風になって」のオリジナルと言われているものをロシア語に訳してくれました。


【Do not stand at my grave and weep】
~I am a thousand winds; 千の風になって~
“Я – тысяча ветров”


  Do not stand at my grave and weep;
  私のお墓のそばで泣かないで
  Не стойте и не плачьте у моей могилы:

  I am not there, I do not sleep.
  私はそこにはいない、私はそこに眠ってはいない
  Там нет меня, я там не сплю.

  I am a thousand winds that blow ,
  わたしはふきわたる千の風
  Я – тысяча ветров, что вечно дуют,

  I am the diamond glints on snow ,
  わたしは雪の上のきらめくダイヤモンド
   Я – искры на блистающем снегу,

  I am the sunlight on ripened grain,
  わたしは豊穣の穀物にそそぐ陽光
  Я – солнца свет на спелых зёрнах,

  I am the gentle autumn rain.
  わたしはおだやかな秋雨
  Я – ласковый осенний дождь.

  When you awaken in the morning’s hush
  あなたが朝の静けさの中で目覚めるとき
  Когда ты встанешь ранним тихим утром,

  I am the swift uplifting rush
  わたしは翔け昇る上昇気流となって
   Я – стая ввысь летящих тихих птиц,

  Of quiet birds in circled flight.
  弧を描いて飛ぶ静かな鳥たちとともにいる
  Кружащихся в своём полёте.

  I am the soft starlight at night.
  わたしは夜にやさしく輝く星々
   Я – мягкий звёздный свет ночной.

  Do not stand at my grave and cry;
  私のお墓のそばで泣かないで
   Не стойте и не плачьте у моей могилы.

  I am not there, I did not die.
  わたしはそこにはいない、わたしは死んではいない
  Там нет меня, не умер я.

(ロシア語訳:函館校卒業生 山 名 康 恵)

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2007年09月19日

2007はこだてロシアまつり ~ロシアの民話~

 今年のテーマは「ロシアの民話」。ロシアには「大きなかぶ」をはじめ、日本でもおなじみの民話がたくさんあります。そんな民話の世界へみなさまをご案内します。
 一昨年好評だった人形劇も今年復活します。もちろん前回とは違うお話ですからお楽しみに。
 毎年たくさんの来場者でにぎわう「はこだてロシアまつり」。今年もみなさまにロシアに対する見方を広げていただけるよう、学生・教職員一同準備を始めたところです。入学を検討されている方もこの機会にお気軽にお越しください。
 詳細は近くなりましたらこのページ等でお知らせします。

日 時:平成19年11月10日(土) 10:00~15:00
会 場:ロシア極東国立総合大学函館校 (函館市元町14番1号)
主 催:第10回はこだてロシアまつり実行委員会

内容(予定): ロシア料理レストラン  カフェ
       キオスク           人形劇
       民族衣装試着       ステージショー
       チェスコーナー       はじめてのロシア語教室
       講演会
       
昨年の様子>>

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2007年09月11日

舞台芸術の世界~ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン~

ph0709-1.jpg 青森県立美術館において、標記展覧会が開催されます。
 20世紀初頭のヨーロッパに一大センセーションを巻き起こし、世界中のエンターテインメントシーンに多大な影響を及ぼした伝説のバレエ団「バレエ・リュス」を初めとするロシア舞台芸術の世界を約190点の作品資料により紹介するものであり、同館が所蔵するマルク・シャガールによるバレエ「アレコ」の舞台背景画が制作された歴史的背景を知る上でも重要な展覧会です。

 そのほかダンス公演、記念講演会、ワークショップ、映画上映などの関連企画も充実しています。秋の青森でエンターテインメントの宝庫・ロシアに浸ってみませんか?

  会 期:平成19年9月29日(土)~10月28日(日) 会期中無休

※ 詳細は青森県立美術館のホームページをご覧ください。

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2007年08月27日

青函カップヨットレース

 青函カップヨットレースは、津軽海峡約56海里を横断する北日本最大の外洋レース。北海道・東北からはもちろん、毎年極東ロシアからも参加があります。1988年、青函トンネル開通を記念して開催された青函博覧会交流イベントとして創設され、今年20回目を迎えました。

 レースは隔年でスタートとフィニッシュが入れ代わり、今年は7月28・29日の両日、函館港スタート・青森港フィニッシュのコースで行なわれました。20回目という節目の年であることから、ロシアからもいつもより多い11艇、104名もの参加がありました。ほとんどがウラジオストクからですが、ナホトカからも来ています。
 今年は残念ながら激しい雨の中でのスタートとなりました。また、外洋では無風状態が続き、困難なレースであったようです。

 それでも楽しみは競技ばかりではありません。ヨットハーバーは函館校のある八幡坂を下ったところにあり、レースの前後数日間は日に焼けたロシア人クルーたちがこのあたりを闊歩していました。ロシア人墓地に参拝したり、函館校に来て学生や教員たちと話したり。
 港に停泊しているヨットには日ロ両国の国旗が掲げられ、夕暮れ時、甲板でビールを飲みながら歌をうたい、涼んでいるヨットマンたち。穏やかな夏の夕暮れです。

ロシア極東国立総合大学函館校事務局 大 渡 涼 子

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2007年08月20日

合同公開講座「函館学2007」のご案内

 函館市内8高等教育機関および函館市による合同公開講座が、今年も開催されます。
 好評だった昨年同様、今年も「函館」をキーワードに全10回、各講師がそれぞれの研究テーマによって講義をします。

 本校の担当は下記のとおり、「函館・姉妹都市・ウラジオストク」と題し、デルカーチ・フョードル講師がお話しします。函館市とウラジオストク市は今年姉妹都市提携15周年を迎えました。そんな姉妹都市の素顔を、デルカーチ講師がわかりやすく紹介しますので、ぜひお越しください。

  日 時:平成19年10月6日(土) 14:00~15:30
  テーマ:「函館・姉妹都市・ウラジオストク」
  講 師:本校講師 デルカーチ・フョードル
  会 場:ロシア極東国立総合大学函館校
  定 員:150名
  締 切:8月31日(金)

 お申し込み、お問い合わせは函館市高等教育機関連携推進協議会事務局(函館市企画部企画管理課)まで。詳細はこちらのホームページをご覧ください。

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2007年07月11日

ロシアの絵本紹介

 月一回開く学校ボランティアの会研修の席で、絵本紹介の順番が回ってきて、私はうろたえました。
 他の方たちのように絵本を買い集めたり、読み聞かせのボランティアを生活の中心においているわけではないので、さあ読み聞かせにふさわしいと思う絵本を10分間で紹介して、と突然言われても「さあ?」と悩んでしまうのです。それを見越していたのか、H先生が「ロシアの絵本を紹介してもらえませんか」と言うではありませんか。
 ああ、それなら何とかお見せできるかも、とロシア極東大学の書棚から何冊かの本を用意しました。プーシキンやトルストイなどの文豪が編集した民話集などもあり、外国の絵本は興味を持って受け止めてもらえたようでした。

 残念ながら、ロシア語は読めないので、感想は「絵がきれい」、「色が鮮やか」、「紙質が思ったより良い」等に終始しました。本当にあらためて日本の絵本と比較してみると、絵がしっかり描きこまれていて、色も原色に近いはっきりした色使いが際立っている感じがしました。日本に紹介されている「金のさかな」、「大きなかぶ」、「三匹の子ぶた」、「イワンの馬鹿」などのお話がロシアの寓話だったことをあらためて知りました。

 日本ではじめての天然色の映画も実はロシアの「石の花」という作品で、バジョーフという作家が苦心して集めたウラルの民話から書かれた作品でした。当日は「石の花」の絵カードを見ながらそのお話も紹介しました。この作品はロシアでは映画だけでなく、バレエやオペラにもなった傑作だったそうです。

-「石の花」の絵カード-

ロシア極東国立総合大学函館校図書館司書  吉 崎  侑

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2007年07月06日

ミリオン・ズビョースト 第52号

 2014年冬季オリンピックがロシアのソチで行われることは喜ばしいニュースですね。
 
 さて、函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト 第52号を函館校のページに掲載しました。
 今回の巻頭言は偶然にもイリイナ・タチヤーナ准教授による1980年モスクワオリンピックの裏話です。
 ほかにもウラジオストク留学を終えた2年生の感想や新入生の投稿などが載っていますので、是非ご一読ください。

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2007年06月14日

ロシアとともに

「ロシアの魅力…ってなんですか?」唐突な問い。
「魅力」の響きに、今までにない質問への違和感のようなものを感じた。
何かがぼんやりと浮かんできた。
言語の響き、人のぬくもり、スローフード、自然、文化、ロシアで得たものすべて。ロシアから得た生活など…。

しかし、どうも満足してもらえる回答ではないようだ。
質問は続く。「ロシアってどんな街ですか?」
どこの街を指して?どこの街について?……広すぎる。
比喩的に「絵本に出てくるようなステキな場所だと思いますよ。」などと答えてみる。

ああ、ダメだ。この比喩は相手に何の事なのか伝わっていない。
「絵本に出てくるような…。」その世界を創り出す私の頭の中にあったイメージは、教会や美術館。しかも、歴史的建造物。その色合い。そして、その形。
…。街…。どんな街…?その答えが上手に言えない。
「教会などがきれいです。」と手短に終えた。

言葉や音楽が耳から入る芸術音とするならば、街並みや建造物は目から入る芸術品となる。建築もまた芸術…。街の雰囲気。人々が生活する建物。
街をつくる建物を見て感じるロシアの魅力をどう答えれば良かったのだろう…。
建物のなかで生活と結びつくのは教会だけではない。
住居をはじめ、普段通り何変わりなく友と歩いた通り沿いに並ぶ景色の中の商店。
公共施設。人々が生活を営んでいる住居。学校。仕事場。
どれもがさまざまなロシア建築様式がある。

様式がばらばらであっても、古いのもであっても、新しいものであっても、街は一つとなっている。
建築様式が時代・形・色彩をともなって視覚的に存在を強くうったえる。
魅力がある街…。ロシアの街…。
建物が立ち並ぶ。 そこに人が集う。 時が流れる。 
変わる街。変わらない街。
時代とともに街は変化し、土地がキャンパスになり、人と時は歴史となって残る…。
立ち並ぶ集合住宅もソ連時代なごりかのように様式として街をつくり、今ものこりロシアの街を際立たせている。
坂道の途中…。ウラジオストクの学生寮でさえ……。

ロシアの魅力…。ロシアの魅力…。
それは…街か? それは…生活か?
人々か…?
いや、ちがう。
それは…。生きることなのかもしれない。
絵本ではない。童話の世界でもはない。
「生きること。」
魅力につながるすべてがある。

函館校卒業生  山 名 康 恵

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2007年04月16日

紅茶の日

 何気なく通う喫茶店、いつものお気に入りの紅茶。でも今日はどれにしようか迷う。「あれ?ロシアンティーもあるんだぁ~。」と思いつつ、落ち着いた音楽流れる店内でNHKロシア語講座の本をバックから出す。「Чай пожалуйста.」かぁ。確かに日本人は、ロシアンティーといえばジャム入れて飲むって、思いこみすぎ…。
 テーブルの片隅に置かれている小冊子が気になり目をとおす。なにげなく過ごしていた日々の中に『 紅茶の日 』というのがあるのをご存知でしたでしょうか?『 紅茶の日 』って??

 日本で「おいしい紅茶の店」を認定推薦している日本紅茶協会HPに書かれているので内容を引用させていただきます。

 海難にあってロシアに漂着した日本人、伊勢の国(現在の三重県)の船主、大黒屋光太夫他2名は、ロシアに10年間滞在せざるを得なかった。帰国の許可を得るまでの辛苦の生活のなかで、ロシアの上流社会に普及しつつあったお茶会に招かれる幸運に恵まれた。 とりわけ1791年の11月には女帝エカテリーナ2世にも接見の栄に浴し、茶会にも招かれたと考えられている。
 そこから、大黒屋光太夫が日本人として初めて外国での正式の茶会で紅茶を飲んだ最初の人として、この日が定められた。このことに基づいて、日本紅茶協会が1983年(昭和58年)に11月1日を「紅茶の日」と定めた。

 帰宅そうそう、井上 靖 著書「おろしや国酔夢譚」をあらためて読みふける。大黒屋光太夫がロシアで得た経験。私達の日々も経験で築き上げられているような気がしてくる。皆さんが初めて飲んだ紅茶はどんなものでしたか?
 古典的、伝統的ともいえるロシアでの紅茶。ティーポットに紅茶を濃くだし、サモワールで沸かしたお湯で好みの濃さに割りながらカップいっぱいに注ぐ。ロシア極東で飲む紅茶は、冬の冷えた体を温める。体だけではない、心も豊かになる。
 人が集い、楽しい会話の一時がうまれる。おいしいお菓子とともに。紅茶をふるまうおもてなしのロシア人の心は、お抹茶をたてる亭主の心と同じ。《色》が違えども一つ屋根の下は平等であるかのように…。

 さて紅茶でものもうかぁ…。結局、ジャムを紅茶の中に入れるのか入れないのか?その一杯をおいしく飲んでいただければ、そして飲み終えてもなおステキな時間が続けばどちらでもいいですよね。
 紅茶の湯気の向こうにロシアが広がっているような思いで飲みましょう。「光太夫が手にした茶器は、ロモノーソフ磁器だろうなぁ~。いや、グジェリかな?」と紅茶を入れるカップが決めらない……。

 皆様、今年はステキな『 紅茶の日 』を迎えてください。
 ちなみに、4月13日は、日本ではじめて喫茶店ができた『喫茶店の日』でした。


サモワールとグジェリでこんな感じ?

函館校のサモワール・コレクション

函館校卒業生 山名康恵

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2007年04月12日

ミリオン・ズビョースト 第51号

 ロシア極東大学函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報でもある「ミリオン・ズビョースト/百万の星」第51号を函館校のページに掲載しました。
 今回はイリイン・ロマン講師による巻頭言や、この春函館校を卒業したみなさんからの学生生活を振り返る投稿が載っていますので、是非ご覧ください。

 函館校では4月9日に入学式が行われ、今年も日本全国から新しい顔ぶれが仲間入り、新学期がスタートしました。春休みの静けさから、大学にも活気が戻ってきましたよ。

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2007年03月20日

FMいるか 多言語みんたる 4

FMいるかで放送された ONE WORLD WAVE「多言語みんたる」の内容をご紹介する最終回です。

ゲスト:ロシア極東国立総合大学函館校
    教頭 アニケーエフ・セルゲイ(以下アニ)
聞き手:財団法人 北海道国際交流センター
    事務局長 池田 誠(以下池田)

<12月23日放送 第4回 ロシアと日本の違いとは?>

池田:こんにちは!

アニ:Добрый день(ドーブルイ ヂェーニ)!

池田:今回4回目ということで最終回になるんですが、本当に今までいろいろと楽しい話をお伺いして、僕はロシアについてずいぶん認識が変わりました。アニケーエフ先生は日本に来て10年ということで、ずいぶん日本に慣れたと思うのですが、最初に来て、「これはびっくりしたなあ」ということはあるでしょうね。

アニ:ありましたね。

池田:例えば、車を運転すると思うんですけれども、左右逆ですよね?その辺も緊張しますよね。

アニ:函館で免許を取った後、初めて乗ったときは、一度だけ反対の方向へ行ってしまいまして、大変でした。びっくりしました。だから慣れるのにちょっと時間がかかりました。

池田:学校も坂の上にありますから、坂道発進とかね。

アニ:いえ、坂道はウラジオストクも坂ばかりです。函館と違ってウラジオストクの坂道は、冬はほとんどアイスバーンなんです。スパイクなしで上れないです。

池田:うわー!もちろんロードヒーティングにはなってないですよね。

アニ:ないです。だから自然そのまま、雪が降って凍ってしまって、仕方ないです。ただ砂を撒くしかないです。手段としてあまり良くないと思うけれども、みんなスパイクを使っています。禁止されてないです。

池田:上りはいいですけど、下りが怖いですよね。

アニ:大変です。冬は事故も多いです。少しでも雪が降ってきたら、ウラジオストクはほとんど交通が麻痺します。雪は積もらないけれどもすぐ融けてしまって氷になる。スケート場です。

池田:それは怖い。

アニ:怖いです。私もウラジオストクにいて一番怖かったのは冬です。車に乗るとき。

池田:なるほど。今回日本とロシアの違いということで、お話をお聞きしたいんですが、ロシアの方はよく毛皮の帽子みたいのを被ってますけど、あれは皆さん被るんでしょうか。

アニ:ロシアは日本と違って冬が長いでしょ。例えばモスクワ辺りは9月終わり頃から雪が降ります。雪が降ったらもう融けないです。カレンダー上の冬は12月、1月、2月でしょ?でもロシアでは4月終わりまで、まだ雪が残ります。

池田:9月から4月まで。

アニ:半年以上ありますね。だから寒いときは厚いコートや帽子を被るのは普通です。函館に来てびっくりしたのは、日本人は夏に帽子を被りますね。

池田:被りますね、日焼けしないようにとか。

アニ:ロシア人は絶対しません。帽子なしで、そのままです。だから日本人は冬は帽子を被らないで、夏は帽子を被るって、逆さまですね。

池田:ああ、たしかに。

アニ:びっくりしたところです。それとロシア人の女性は必ず厚めの衣服を着ています。日本人の若い女の子は、特に函館の子は下は裸足に近いじゃないですか?びっくりしました。

池田:冬でもそうですもんね。

アニ:そうですね、特に高校生なんかミニスカートとか。
また、私がびっくりしたのは冬にちっちゃい子どもを抱えて、結構寒い体育館に集まって、そのちっちゃい子どもは裸足で歩いていますね。ロシアでは絶対にやらせないことです。子どもには必ずソックスとか靴を履かせる。日本人の子どもは裸足そのままで、それはショックでした。

池田:ああ、そのへんは結構違いがありますよね。ロシアでは子育ての仕方とか、どうなんでしょう。日本との違いなどなかなかわかりづらいと思うのですが、お子さんも小さいときからこっちに来てるんですよね。

アニ:そうですね、うちの一番下の子は5歳から函館にいます。だから幼稚園も日本の幼稚園で、そのグループと一緒にそのまま弥生小学校へ。今は高校生ですけど。

池田:勉強なんか違いますかね?

アニ:私が親として気づいたのは、日本の教育制度は大変やわらかいというか、子どもにやさしすぎます。ほとんど要求されるということはないです。強制されるとか、させられるということはあまりないです。ロシアでは義務というよりやむを得ないこと、たとえば必ず勉強しなければならない、宿題も多いですね。日本の学校ではあまり課題とか宿題とか、予習とかはない。私はうちの子が一生懸命勉強した光景は見なかったです。

池田:あら!

アニ:ほとんど遊び場みたいです。

池田:お子さんによって違うかもしれないですけどねー。でも、昔よりは緩やかになってきているかもしれないですね。それがいいのかどうかはわかんないですけどね。

アニ:子どもに対する日本人の態度は非常に優しいです。ロシアでは親子の間は厳しい。主と従ですね。従う人と従わせる側ですね。子どもは従う、親は従わせる。親は厳しく、要求的です。だから子どもは親とよくけんかします。けんかするというのはロシアの日常なんです。日本人はけんかするのは恥だと思います。ロシア人は自己主張が強いので、なんでもないことと思っています。だから別に人前でもけんかしたりしますよ。

池田:でも自己主張は意見が違うから言うだけであって、けんかではないんですよね。

アニ:でも日本人が見ると、それはロシア人はけんかしているのではないかという印象を受けると思いますね。だから言葉自体、日本語は本当に話す人の気持ちを推し量ることに慣れていますね。ロシア人はまず自分の意思、自分の気持ちを相手にすぐにでも伝えたい。その意味で日本語と違う点は、ロシア語は攻撃的な言葉じゃないかと思います。
私が言語学者として気づいたことがあります。日本に来て、一生懸命日本人とコミュニケーションをとろうと思ったんです。だから最初から函館の人に日本語で話そうとしたんです。そのときの日本人の反応は、ショックを受けているんです。日本語で話しかけたところ、返答は英語でした。その日本人は目を大きくして、私の顔をずーっとじろじろ見ながら。私には何が起こったかわからないですけど。どうして日本人は外国人が日本語をしゃべるのを不思議に思うか。あまり好きじゃないという印象ではなかったけれども。日本人は突然日本語で話しかけるとびっくりします。日本人のほうが驚くんです。

池田:びっくりしますよね。しかもロシアの人で、ヨーロッパの人でね。日本人は話しかけられるとすべて英語で答えなくちゃと思いますよね。

アニ:ロシアでは顔は東洋的な顔でも、ロシア語で全部疎通できますね。日本では日本人でないと日本語を使ってはいけないという印象を受けました。だから外で困ったときには日本人にあまり質問しないことにしています。

池田:いや、是非いろいろと話していただいたほうがいいと思うんですけど。やっぱり違いがありますね、国民性というのもあるでしょうし、文化的な部分も違いますしね。でも日本にずっといらっしゃって、ここは日本がいいな、って思うところはありますか?

アニ:治安がいいです。落ち着く場所です。ロシアではなぜか毎日問題が起こります。問題を解決することでロシア人の生活はいっぱいです。朝から晩まで。日本では仕事に出かけて帰るだけで終わりです。あとは家でのんびりごろごろテレビを見ながらで大丈夫じゃないですか。ロシアではほとんど家にいてゆっくりする時間がないです。例えば必ずロシアでは車を置く車庫を作ります。レンガ造りか、鉄で作るか。それは自分の力で作ります。

池田:盗まれるかもしれないということですね。

アニ:そうです。盗まれることはよくある話です。10分間置いておいたらもうないです。

池田:日本ではエンジンかけっぱなしの車とか、よくありますよね。

アニ:キーをかけないでそのままで置いておくじゃないですか。今は私も時々そうします。私の心の中も落ち着きすぎたじゃないですか。

池田:すっかり日本人になっちゃいましたね。まあ、でもそういう意味ではまだ治安がいいのかもしれないですね。

アニ:とても住み心地もいい。函館は特に自然そのままで。ウラジオストクは郊外へ行けば自然も見られるけれども、函館は町の中もとってもきれいで、庭の中に住んでいる感じです。私は子どもの頃から緑が好きで、だから函館はいいところです。天国です!

池田:いいことを!今回4回に渡ってロシアの話をお聞きしましたが、本当に楽しかったです。ありがとうございました。

アニ:До свидания(ダスヴィダーニヤ・さようなら)!

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2007年02月19日

ウラジオストクのうまいものめぐり 3

<老婆心ながら:アドバイス編>
その1:最低限の料理名と注文の仕方は覚えておきましょう。スタローヴァヤでは後ろに人がつかえているし、モタモタしているとスープ係のおばさんもいら立ってきます。また、カフェ以上なら、メニューを読んで手際よく注文するスタイリッシュさも持ち合わせたいものです。めったやたらに注文しても、自分が望む料理に出会える可能性は低いでしょう。それこそ「ロシアン・ルーレット」を避けたければ、予習あるのみです。

その2:「カフェに入ったが高くて注文できなかった」「メニューを見てから高いのに気づいたが、店を出るのもカッコ悪いから注文してしまった」という話を時々聞きます。もし高い店に入ってしまっても、あわてる必要はありません。紅茶だけ注文すれば良いのです。そうすれば、せいぜい20~40ルーブルです。
またはボルシチとパンだけ注文しても良いでしょう。どこの店でもボルシチの値段は安くおさえています。(80ルーブルぐらいまで。) あるいはもっと正直に、最初に店に入る時に、「この店は高いですか」「一品いくらぐらいですか」とアフィツィアントカにと聞いてもよいでしょう、もし高ければ「今お金がないのでまた来ます」と言えばいいのです。
いずれにせよ、ロシアの人達だって、皆がお金持ちではないはずなので、我々が日本的な感覚で体面を繕う必要はないと思います。実際、私もそのように言って特段恥ずかしい思いをしたことはありません。紅茶一杯でも良いかと聞けば、たいてい「ダー、ダー、パジャールスタ」と言って迎えてくれます。

その3:会計編。スタローヴァヤなら問題なさそうですが、概して「小銭ありませんか」と聞かれます。手持ちがあれば出してあげましょう。もし小銭がなければ「ニェット」といえば、レジの女性はどこかで両替して戻って来ます。
問題は183ルーブルとか端数のある時で、200ルーブル出せば、普通は3ルーブルないかと聞かれます(=この辺の感覚は日本的ですね!)が、33ルーブルくれと言われる(=50ルーブル札を釣りに出したい)こともあり、その辺は臨機応変に対応する必要があります。(皆さん、数字はしっかり覚えましょう!)。
カフェ以上だと「ショート、パジャールスタ(計算お願いします)」といえば、アフィツィアントカが計算書を持って来て、テーブルに置きます。合計額ピッタリのお金が手元にあれば、計算書のファイルの中にお金を挟んでテーブルに置き、席を立ちます。お釣りの必要な時は、アフィツィアントカに手渡します。
ただし、カフェ以上だと店によっては小額(10ルーブルぐらい)のお釣りはくれないことがあります。事情はよくわかりませんが、計算違いではないようです。その程度のサービスはしていますよと言うことでしょうか。

<おわりに:反省編> 概してウラジオストクの食料は豊富と言っていいと思います。外食をしても、肉・魚・野菜・乳製品など比較的バランスよく食事を取ることができました。(と思ったのがいけなかったです!)。
但し、インフレのせいか、思ったより食費は高くつきました。毎日夕食を外で食べていた私は、その分、朝昼を素食(粗食?)にしました。朝は部屋でパン・コーヒー・チーズ・カルバサー(ソーセージ)、昼は学食でボルシチとパン1切れ。夜だけしっかり食べれば良いだろうと思っていたのです。しかし、今思えばこれが間違いでした。毎日たくさん歩いたこともあって、夜しっかり食べたつもりが実はカロリー不足だったのです。体重は2ヶ月で4~5キロ減りました。おそらく、ご飯(米)を食べなかったのが最大の原因でしょう。ロシアの人達に黒パンが必要なように、日本人には米が欠かせないのです。帰国する少し前、函館校のK君達に招かれて、久しぶりに食べさせてもらった白いご飯と味噌鍋がとても美味かったのを思い出します。
外食は所詮外食です。当然、安全性や栄養面で問題は多いはずです。またカフェの料理が本当の意味でのロシアの家庭料理と同じはずがありません。そのあたりをくれぐれも誤解のないようにしたいものです。しかし、偉大なる好奇心と食欲をもって、うまく自炊と組み合わせて栄養のバランスを考えて食べるなら、ウラジオストクでの外食はとても楽しく、あなたをきっと満足させてくれることでしょう。

(おわり)

山崎 淳司(函館校にてロシア語研修中)

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2007年02月14日

FMいるか 多言語みんたる 3

FMいるかで放送された ONE WORLD WAVE「多言語みんたる」の内容をご紹介する第3回目です。

ゲスト:ロシア極東国立総合大学函館校
    教頭 アニケーエフ・セルゲイ(以下アニ)
聞き手:財団法人 北海道国際交流センター
    事務局長 池田 誠(以下池田)

<12月16日放送 第3回 ウラジオストクとシベリア鉄道>

池田:こんにちは!

アニ:Добрый день(ド-ブルイ ヂェーニ)!

池田:今日はアニケーエフ先生の出身地、ウラジオストクについて伺います。函館の方もずいぶん行ったことがあるのではないかと思いますが(函館市とウラジオストク市は姉妹都市)、函館よりウラジオストクのほうが北になりますかね?

アニ:場所的にはウラジオは札幌と同じ緯度ですね。だからウラジオがちょっと北にあります。でもウラジオへ行く場合、我が校の教員たちはみんな新潟経由です。新潟が一番短く感じられる。新潟まで行って、そして飛行機で1時間20分でウラジオストクへ到着。

池田:近いですよねー。

アニ:近いです。東京へ行くのと同じ時間じゃないですか?

池田:新潟へ行くまでが遠い気がしますけど。

アニ:列車で9時間。昔、夏は函館から飛行機が飛んでいましたが、今はもうないです。だから不便です。ウラジオへは富山からでも、大阪からでも、東京からでも飛んでいます。

池田:そうなると、東京から行ったほうが近いかもしれない。

アニ:うーん、なぜか新潟に親しみがあります。

池田:なるほど。気候的には函館より寒いでしょうか?

アニ:だいたい函館と同じだと思いますが、違う点はウラジオストクは大陸だから冬が寒いです。寒いというだけでなく、風が強くて雪があまり降らない。降ったとしてもすぐ飛ばされてしまいます。だから街の中の風景はほとんどグレーなんです。ホワイトクリスマスという言い方がありますが、ウラジオストクの街中は残念ながらホワイトではないです。グレークリスマスになります。郊外へ行けばスキーもスケートも出来ます。だから雪は郊外からダンプカーで運んできます。それは札幌の雪まつりと同じです。

池田:なるほど。観光で行く場合にここはお勧めですよというところはありますか?

アニ:日本人にとって、一番近いヨーロッパと言えばウラジオストクじゃないですか?アジアの中にあるヨーロッパ風の街なんです。街の景色は函館に似ていますけれども、山ではなく、丘があります。湾から見てみたら函館そのものです。きれいです。

池田:でも函館よりももっとヨーロッパ風な感じなんですよね?

アニ:建築物などはヨーロッパ風です。街の中心の古い建物は19世紀終わり頃のもの、そのままです。見どころは、私は生まれたところだから当たり前で何もおもしろいところはないと思いますが、初めてきた人は驚くところもあります。ああ、きれいだなって。時間と希望があれば必ずウラジオストクに行ってください。今は私は函館に住んでいるので、ここはきれいだなって思います。住めば都です。

池田:やっぱり僕らが行くと、新鮮に見れるものはきっといっぱいありますよね?

アニ:自然がきれいです。トラもいますよ。

池田:トラ!

アニ:街まで入ったことがあります。子どもの頃、ウラジオでも報道されたんです。トラが街にいるって。

池田:何トラですか?

アニ:アムールトラです。

池田:よく北海道では、ヒグマが家の前まで来ました、とかニュースになっていますけど…。

アニ:ウラジオストクではトラなんです。

池田:トラも怖いですよね?

アニ:怖いです。熊もいますけど、熊は近づかないんです。トラはなぜか、人間が好きじゃないかと思います。

池田:熊は食べ物がそれなりに豊富にあるということじゃないですかね?

アニ:そうでしょう。トラは肉です。野獣の肉を食べます。だからイノシシの数が少なくなったときは、郊外に住んでいる農民の飼っている家畜を狙うんです。

池田:野生のトラがたくさんいるということですよね。

アニ:数が増えているという話を聞きました。

池田:ところでウラジオには函館校の本学があるんですよね?こちらのほうはどのくらいの大きさ、学生は何名くらいいるんですか?

アニ:学生は3万6千人以上。

池田:すごいですよね?総合大学ですから大きいですよね。

アニ:非常に大きいです。先生の数は5千人です。

池田:おお、すごいですね。そこに行ってみるのもおもしろいですね。

アニ:はい。ウラジオで一番大きな大学です。歴史もあります。

池田:そこで学食に入って食べてみるなんていうのもおもしろそうですよね。
ロシアはとにかく広いんですけれども、ウラジオというと、シベリア鉄道の出発駅ですよね。ここからモスクワまで鉄道がずっとつながっているわけですよね。

アニ:列車に乗って、ずっとモスクワまで行きますよ。

池田:どのくらいかかるんですか?

アニ:それは信じがたいと思いますが、7日間です。

池田:ええっ!? 7日間!!

アニ:同じ列車に乗って、朝は窓から昇る日を見ながら、夜は沈む日を見ながら、単調でたまらない景色なんですけど。

池田:それは日本でいう普通列車なのか、あるいは特急列車なのか…。

アニ:特急です。早いほうです。

池田:特急ですか!ちなみに乗ったことはありますか?

アニ:あります。子どもの頃、7日間。

池田:食事はどうするんですか?

アニ:レストランです。あるいは停車場で停まったとき、おばさんたちが何か売っています。外へ出て、市場みたいに好きなものを買って食べます。

池田:停車時間が長い駅があるんですね。

アニ:15分から20分くらい。

池田:それにしても7日間は長いですよね。

アニ:長いです。乗り合ってる人同士、ほとんどもう親戚になるくらいです。

池田:それでまた7日かけて帰ってくるといったら…。

アニ:2週間くらいの休みが必要です。日本人にとっては、そんなに休暇が取れないでしょう。

池田:2週間だと行って帰ってくるだけですよね。やっぱり広いということがわかりますね。

アニ:だからロシア人の心も広いとよく言われます。それは自然と密接につながりがあります。

池田:たしかにそれはあるでしょうね。狭いところにいると広く考えられなかったり。

アニ:ロシア人から見れば日本人の性格は「気が短い」。結構怒るのも早いじゃないですか。ロシア人が怒るまでは時間がかかります。でもカンカンに怒ったときはもう、むき出しに、目的に向かうしかないです。

池田:だんだん怒りが溜まっていく。

アニ:そうそう。だからロシア人の性格はよく「熊」と言われます。熊みたいにのろい、のろいけれども、怒ったときは恐ろしい。熊もそうですね。

池田:日本にはよくキレる子どもがいますけれども、ロシアにはいないんですね?どちらかというと辛抱強い。

アニ:私が日本語でなぜかロシア人にぴったりだと思うのは、「一に辛抱二に我慢、三四がなくて、五が忍耐」、これがロシア人の性格なんです。

池田:いやー、毎回話を聞いてるんですけれども、本当にロシアに対する認識が変わってきますねー。それではまた来週。

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2007年02月03日

函館市国際交流展示会とロマノフ王朝展のお知らせ

2月5日(月)~9(金)の期間、函館市役所1F市民ホールにおいて、函館市国際交流展示会が開催されます。

また、3月22日(木)~4月5日(木)には北海道立函館美術館において、「ロマノフ王朝と近代日本展」が開催されます。
期間中、3月24日(土)には函館校の通訳・翻訳サークル「訳者小屋」が、バイカルに伝わる民話の朗読会を行います。

詳細は函館校のホームページをご覧ください。

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2007年01月31日

ウラジオストクのうまいものめぐり 2

<レベル4:カフェ>
 たいてい店の入り口に「カフェ」と書いてあります。2~4人ぐらいで落ち着いて食事のできるところです。カフェと総称していますが、純ロシア料理店、若者向けのホール風のもの、中華料理店(キタイスカヤ・クーフニャ)まで形はさまざまです。実際このタイプの店が最も多く、外食するとなると、たいていはカフェで食べることになるでしょう。
 スタローヴァヤとの違いは、テーブルに座ってメニューを見て注文し、後で会計すること。とは言っても、高級レストランほど堅苦しくないので、それほど服装にまで気を使う必要はありません。ただし、メニューに写真がついているわけでもないので、ロシア語が読めなければ注文できません。たいてい、メニューはとても分厚くて、ピエルバヤ(スープ類)・フタローイェ(メインディッシュ)・デザート・ナピートキ(飲み物)の順に、材料・分量・調理法が細かく記載されています。アフィツィアントカ(ウエイトレス)に聞けば説明してくれますが、もとより読んでわからなければ、ロシア語の説明を聞いたところでなかなか理解できません。主な料理の名前と注文の仕方を覚えてから出かけるのが良いでしょう。

 純ロシア料理店で評判の良いのが、フォーキナ通り(だったと思う)の「イズブーシュカ(百姓家の意味)」。その名の通り、ロシアの田舎風の内装で、アフィツィアントカも民族衣装を着ています。私達が外国人だとわかって英語のメニューを持ってきてくれました。一品100ルーブルぐらいからで、おもなロシア料理がそろっています。私は牛肉の壺焼きを注文しました。仲間3人で4~5品食べ、お酒も飲んで、一人300ルーブルぐらいでした。そのほか、映画館「オケアン」近くの「プリスティーシュ」なんかも雰囲気の良い店です。

 パグラニーチュナヤ通りと線路が交差するあたりに「スピードウェイ」(だったと思う)という名前のカフェがあります。店内にオートバイが飾ってあり、オートレースのビデオをいつも流していました。聞けばオーナーがチームを持っているということです。サッカー場にも近いせいか、土日の夕方は若者でにぎわいます。ボルシチが80ルーブルぐらいでした。鮮やかな真紅色をしていて、私が食べたボルシチの中では、ここのものが一番美味しかったです。

 オケアンスキー通りには、広場に下りる一つ手前の角に「エクスプレス」というカフェがあります。アフィツィアントカはあまり愛想よくありませんがテキパキしていて、名前の通り出てくるのが早く、値段も手頃で美味しいです。不要なものが省略されていて必要なものだけがあるという、ロシアにはありそうでなかなかない都会的なカフェでした。料理は一通りありますが、特に気に入ったのがブリヌィ。ブリヌィとはロシア風クレープのことですが、バターだけのプレーン(ス・マースラム)、サワークリーム添え(サ・スリーフカミ)などいろいろあります。蜂蜜(ミョット)・ジャムなどもつけることができます。胃にやさしく、食事にもおやつにもなります。

 またオケアンスキー通りから入る中国市場(キタイスキー・リーナク)の向かいには、朝鮮系ロシア人のやっているカフェがあります。とてもきれいな店で、よく韓国の映画や音楽ビデオを流しています。楽器やアンプも置いてあるので、夜はバンドが演奏して皆で踊るのでしょうか。メニューはロシア料理と朝鮮料理の両方があります。朝鮮料理はピビンパ・キムチチゲ(キムチ鍋)・チャプチェポックム(春雨いため)などが一品150ルーブルぐらいから。昼ごはんに函館校の仲間と行って、久しぶりの白いご飯とおかずに満足して帰りました。名物は豚の三枚肉、サムギョプサルで600ルーブルぐらいだったと思います。私は食べませんでしたが、隣の人が食べるのを見ていると、間違いなくおいしそうでした。

 最後になってしまいましたが、中華料理店もカフェの一つと言っていいと思います。たいてい「キタイスカヤ・クーフニャ(中華料理)」と看板が出ていますが、外見上普通のカフェと全く区別のつかないところもあります。ギッペル・マーケットの向かいに「カフェ・サーシャ」というのがあり、入ってみると実は中華料理店でした。仲間と行ったのはサッカー場の近くの数軒です。ポーヴァル(調理師)が中国人で、アフィツィアントカ(ウエイトレス)がロシア人というパターンが多いみたいです。経営はどちらがしているのでしょう? 店によっては中国語のメニューも置いています。漢字に自信のある人はそちらを見るのが良いかもしれません。一品最低120ルーブルぐらいから(チャーハンなど)なので、たくさん食べたければ4人以上のグループで行くのがよいでしょう。お金もそれなりに必要ですが、美味しいものに出会えれば、とても満足できると思います。料理は主に中国東北部のものが中心で、中華料理の中では比較的あっさりしている方だと思います。

<レベル5:高級レストラン・日本料理店・韓国料理店>
 残念ながら、私とは無縁なので書くことができません。私のイメージではスーツ着用で行き、クロークにコートを預けるようなところですが、何より一度も行ったことがないのでよくわかりません。一度、韓国料理店でメニューだけ見せてもらいましたが、一品が400~500ルーブル以上でした。でもチョゴリ姿のロシア人ウエイトレスがとても親切にメニューを説明してくれて、「一度ぜひ来てください」とまで言われたので、出費を覚悟で食べに行けば、相応の満足が得られるかもしれません。   (つづく)

山崎 淳司(函館校にてロシア語研修中)

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2007年01月23日

FMいるか 多言語みんたる 2

FMいるかで放送された ONE WORLD WAVE「多言語みんたる」の内容をご紹介する第2回目です。

ゲスト:ロシア極東国立総合大学函館校
    教頭 アニケーエフ・セルゲイ(以下アニ)
聞き手:財団法人 北海道国際交流センター
    事務局長 池田 誠(以下池田)

<12月9日放送 第2回 ロシアの食べ物とヴォトカ>

池田:前回はロシアのお正月や誕生日の過ごし方など、人のもてなしについてお伺いしましたが、本当にロシアの人たちは明るいな、という感じがしましたね。
今日はロシアの食べ物についてお伺いしたいなと思っています。アニケーエフ先生は函館に住んで10年くらい経つそうですが、自分で料理はしますか?

アニ:お腹がすいたときは簡単なものを作りますが、本格的にロシア式のものを食べたいときは、本格的ロシア料理の一つ、ボルシチを作ります。ボルシチはスープの種類ですが、スープではありません。

池田:あれはスープじゃないんですか?!

アニ:ロシア人はそれをメインだと思っています。だからボルシチだけ食べて満腹になる。

池田:ボルシチも食べてピロシキも食べてペリメニも、というのではなくて、もうそれだけでお腹いっぱいになる。

アニ:そうです。いっぱいいろんな具が入っているから。

池田:極東大学と僕の勤める国際交流センターは同じ建物内にありまして、僕は時々ボルシチを頂くことがあるんですけど、非常においしいですし、具がいっぱい入ってますよね。特に真っ赤になるのは、あれはなんでしたっけ?ビーツ?

アニ:ビーツが入っているからボルシチです。ビーツがなかったら本来はボルシチと呼べません。ビーツを入れると真っ赤になります。ロシア人は真っ赤な色はめでたいという気持ちもあります。

池田:なるほど。これにいろいろな野菜が入りますよね。

アニ:季節に合わせて。ビーツを収穫するのは夏の半ばごろですね。だから春はボルシチは作れないわけではないけれども偽物として、赤い色はトマトでごまかす。

池田:おー、なるほど!それでキャベツ、ジャガイモ、肉なんかも入りますよね。

アニ:普通はボルシチのスープベースは肉。肉といえば西のモスクワ辺りでは牛肉なんですが、ウラジオストクは沿海州、極東にありますね。ウラジオストクにはロシア人も非ロシア人も住んでいます。極東では肉はほとんど牛じゃなくて豚なんです。

池田:場所によって違うんですね。それでいろんなものを入れて煮込んで…。

アニ:食べるときは仕上げにサワークリームをかけて食べます。サワークリームなしでも結構ですが。

池田:ハーブを乗せたりしますよね?

アニ:ロシアの食文化は日本と違って、味付けは素朴です。昔から塩コショウしかなかった。今も塩コショウだけです。だからディルで香りをつけます。日本では「ウイキョウ(茴香)」といいます。日本人はウイキョウを生け花などで眺めるんです。ロシア人は食べるんです。日本人にとっては強烈な匂いかもしれませんが、ロシア人は大好きです。

池田:お茶にしたりしますか?

アニ:しません。病気になったときには薬だといわれますが、私は詳しくありません。
それからまず、ボルシチはお客さんに出すものではありません。それは失礼です。ボルシチは毎日のものですから、味噌汁みたいです。

池田:家庭料理なんですね。

アニ:だからお客さんをもてなすときはボルシチは絶対出しません。日本だけです。

池田:極東大学のロシアまつりでは出てましたね?あれはだめなんですね。

アニ:ほんとはだめです。

池田:ロシアの食べ物はほかにどんなものがあるかというと、僕らが知っているのはピロシキとか、餃子風のペリメニなどがありますし、海のものも結構食べますよね?

アニ:ロシアの中心といえば西のモスクワです。モスクワ辺りには海がなく、昔からロシア人には魚を食べる習慣がほとんど根付いていません。食べていたのは川魚です。でも魚ではあまり力がでないと思っています。魚ではなく肉をいっぱい食べたら動けます。だから魚は料理にはしますけれども、あまり。
断食するときには魚を食べていいといわれます。あとは何もないとき。魚に対するロシア人の態度は日本人から見ればおかしいと思われるけれども、ロシア人は魚は本格的料理じゃないと思っています。

池田:食べ物じゃないと。肉が食べ物だと。

アニ:代用品です。ロシアは広いです。ウラジオストクは日本海に面していて海に近いけれども、魚はほとんど冷凍品で、新鮮なものはないです。生を食べる習慣もありません。
ロシア人はフライパンで必ず火を通してから食べます。焼き魚という言い方は日本語でもロシア語でもありますが、日本人が思う焼き魚とロシアで出てくる焼き魚はまったく違います。それはムニエルという形です。

池田:日本のレストランではよく肉にしますか、魚にしますかと聞かれますけど、ロシアの人に聞いたら全部肉ですね。
それにしても、イクラというのはロシア語からきているんですよね。あとはルイベとか。その辺からいくと、魚の食文化もないわけではないのでは。

アニ:たとえば私の家庭は父親が漁師で船もありました。二人で船を出して、網で魚を獲っていっぱい食べました。

池田:生で食べたんですか?

アニ:いやいや、スープとかフライとか。だから私は子どもの頃から魚を食べる習慣があります。日本に来てからここは極楽ですけど、それにしても魚が高い。選ぶとすれば、肉のほうが安いから肉にします。

池田:函館は安いと思いますけどねえ。ちなみにどんな肉がメインなんでしょう。

アニ:うちは普通豚です。

池田:よくロシアの方は黒パンと豚の背脂を食べると聞きますが、それは本当ですか?

アニ:豚の貴重な部分は肉だけではありません。表面の脂だけの部分をにんにくと塩で漬けて、2~3週間ほど寝かせて食べます。あとは冷凍庫に入れて、ルイベみたいに薄くスライスして黒パンに乗せて、ヴォトカに一番のつまみになります。ヴォトカを飲まない人はただ食べますけど。

池田:ロシア人はみんなヴォトカを飲むんじゃないかという気がしますけれども。

アニ:いや、それは誤解だと思います。ロシア以外の国の人々はロシア人はみな大量に酒を飲むと思っています。でもロシアにももちろん酒を全く飲まない人、下戸もいます。そういう意味でロシア人が大酒飲みという考え方は間違いだと思います。
昔からロシアの伝統に従えば、酒を飲むのはイベントとか、めでたいときの祝い酒だったんです。だから飲む機会が限られていました。今もその流れは続いています。ロシア人は酒を飲む機会が少ない、だから飲むとなったらとことんまで飲むという習慣があります。こういうことが消費量を高めているのではないかと思います。

池田:なおかつ度数が高い。

アニ:ロシア人は、ただ単に飲みたいから飲むわけではありません。日本人は晩酌しますね?ロシアでは毎晩家に帰ってから酒を飲んでいるだんなさんを見たら、奥さんはカンカンに怒って、それが一週間続いたら離婚する。それは家庭には害だけです。その意味でロシア人の女性は男性と強く闘っています。

池田:日本とはかなり違いますね。日本では晩酌している人いっぱいいますものね。

アニ:妻も旦那に注いでくれるでしょ?ロシアではだめです。だから男性だけで集まって、妻たちから見えないところで隠れて飲みます。

池田:アニケーエフ先生は、奥さんがウラジオにいらっしゃるので、今は大丈夫ですね?

アニ:大丈夫です!

池田:今日はどうもありがとうございました。また次回よろしくお願いします。

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2007年01月17日

ウラジオストクのうまいものめぐり 1

 2か月の滞在期間中、寮で自炊をしなかったため、朝食以外はほとんど外食することになりました。おかげで街の外食事情を結構くわしく知ることができました。以下、短期間の経験からですが、ウラジオストクの外食事情について書いてみます。
 ただし私の文章は、どうすれば美味しいものを比較的心地よく食べられるかという視点で書いてあるので、いわゆるグルメ志向の方や、逆にめちゃくちゃ安く食べたいバッグパッカーの人には向いていません。また、食べ物の嗜好は人それぞれなので、私の好きな場所が皆さんの気に入るとは限りません。万一お腹をこわしても、申し訳ありませんが、私は責任を負いかねますので、食べ歩きは皆さんの自己責任で行って下さい。
 それでは、まず私の財布の重さを基準にして、街の食堂をランク分けしてみます。

<レベル1:街の屋台>
 大学前や交差点の屋台でおばさんが、ピィェンシー・ベリャーシ・チェブレキーなど(揚げパン系のもの)を売っています。アツアツをほくほくいただくのが最高です。実は屋台の下には石炭が燃えていて、おばさんが時々水を補給しながら蒸気で蒸しているので、ピロシキの入った釜の中は常にホカホカなのです。一品15~30ルーブル。
 ただし、時間が経って冷めたのを食べると、今ひとつ肉の質が良くないのに気づきます。(レバーかなんかの挽いたのが混ざっている感じです。)空腹しのぎにはいいですが、食事にはできないでしょう。看板やおばさんたちの服装がどこでも同じなのは、もしかするとチェーン形式の商売なのかもしれません。

<レベル2:大学の学食>
 夕方4時ぐらいまでやっているのではないかと思います。トレーをもって列に並び、棚から好きなものを取ります。ボルシチなどのスープ類や飲み物は、おばさん(あるいはお姉さん)に口頭で注文します。基本的に学生のために運営されているので、比較的栄養のバランスもよく、危なっかしいものは置いていません。(と信じる。) 学食によってメニュー・値段・美味しさに幾分バラツキがあります。
 私が最も美味しいと思ったのは極東大学の東洋学部の学食で、ボルシチ・じゃがいもピュレーつきカトリエタ・パン・レモンティー+αで100~200ルーブル。ここで昼にしっかり食べて、後は素食で済ませることが結構ありました。ただし、学部の建物に入るには、本当は入校許可書(プロープスク)が必要です。

<レベル3:街の食堂>
 食堂をロシア語でスタローヴァヤと言います。学食もそうで、会社などの社員食堂もスタローヴァヤです。函館校のP先生によれば、ソ連時代には街にもたくさんあったものの、今は少なくなったとのことです。スタイルは学食と同じです。トレーを持って並び、好きなものを取り、レジで計算してもらいます。
 ただし、街中にはあまり見当たらず、地元の人に聞かないとまずわかりません。韓国領事館の向かいのドーム(普通の家)の1階に、昔ながらのスタローヴァヤがあります。黄色い看板で「ザクーサチュナヤ(食堂)・プリモールスカヤ」と書いてありますが、すぐ横を通り過ぎても、ここがスタローヴァヤとは気がつきません。ここは韓国大使館警備のおまわりさんに教えてもらいました。近くにオフィスもあり、昼時には結構繁盛しています。
 値段はボルシチ・ニシンの塩漬け・サラダ・カトリエタ・紅茶+αで150~250ルーブルぐらい。駅(バグザール)向かいの郵便局前にも「スタローヴァヤNo1」というのがあって、こちらは毎日夕方6時ぐらいになると勤め帰りの人達でにぎわっています。フロアは広くて、土日だと家族連れもいます。いろいろなサラダがあり、魚料理が豊富なのがうれしいです。パルトゥス(おひょう)・ケター(さけ)が美味でした。なんと鰻丼が出ていたこともありました。もしかして日本人の調理師がいるのかもしれません。
 ただし、ボリュームのあるものを取ると、一品100ルーブル以上することもあるので要注意。駅前ですが警備員も常駐していて治安は大丈夫。トイレもあります。  (つづく)

山崎 淳司(函館校にてロシア語研修中)

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2007年01月16日

ミリオン・ズビョースト 第50号

 ロシア極東大学函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報でもある「ミリオン・ズビョースト/百万の星」第50号を函館校のホームページに掲載しました。
 今回は秋にウラジオストクに留学していた学生たちが感想を寄せており、留学中の様子がよくわかります。 こちらも是非ご覧ください。 

 

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2007年01月11日

FMいるか 多言語みんたる 1

С Новым годом(新年おめでとうございます)!
今年も「極東の窓」をよろしくお願いいたします。

さて、今回は昨年12月FMいるかで放送された ONE WORLD WAVE「多言語みんたる」の内容をご紹介します。4回に渡り放送された内容を随時掲載しますので、今後もお楽しみに!


ゲスト:ロシア極東国立総合大学函館校
     教頭 アニケーエフ・セルゲイ(以下アニ)
聞き手:財団法人 北海道国際交流センター
     事務局長 池田 誠(以下池田)

<12月2日放送 第1回 ロシアの誕生日とお正月>

池田:こんにちは!

アニ:Здравствуйте(ズドゥラーストゥヴィチェ)!

池田:今のは「こんにちは」という意味なんでしょうか?

アニ:辞書を引けば「こんにちは」に相当しますが、実際の意味は「お元気でいてください」という意味です。

池田:なるほど。発音が難しいですね。ロシア語について少しお伺いしたいのですが、今の「こんにちは」のほかにもう一つあるとか。

アニ:日本語の「こんにちは」に当たるのはДобрый день(ド-ブルイ ヂェーニ)。「よい日でありますように」、という意味です。

池田:これも、二つ使うということですね?

アニ:万能的なのはЗдравствуйте。それは朝も昼も夜も夜中でもいいですから。だから困ったときはЗдравствуйтеが一番いいと思います。

池田:使い分けがあるんですね。もう一つお伺いしたいのですが「ありがとう」というのは?

アニ:日本人にも馴染みがあると思います。спасибо(スパシーバ)。

池田:これはよく聞きますね。やはり覚えておいたほうがいいですね。
さて、早速ロシア風に始まりましたけれども、4回に渡ってお話をお伺いします。
今日はまずロシアのいろいろな習慣について。日本との違いがあると思うので、その辺をお伺いしていきたいなと思いますが、実は僕が興味あるのは誕生日なんです。
日本ですと誕生日だといろいろな人がプレゼントをくれたり、お祝いをしてもらいますが、ロシアはずいぶん違うと聞きました。

アニ:どこの国の人も同じだと思いますけれども、ロシアでもプレゼントをもらう機会は年に1回、誕生日だけです。だからみんな誕生日に期待をかけています。日本と違う点としては、ロシア人は誕生日を大変大切にしていること。大人になっても、死ぬまで必ず年に1回誕生日を盛大に迎える。お客さんが来て、みんなで食卓を囲み、ご馳走になって酒を飲んで祝っています。

池田:誕生日の人がご馳走するんですね?

アニ:もちろん!

池田:人数も結構集まるんですよね?

アニ:人によりますけど、必須なのは親類です。誕生日であることは親戚はみんな知っているはずです。だから呼ぶということはしないです。その日は知らせがなくても必ず電話でお祝いの言葉を言ったり、プレゼントを持って家に行く。だから誕生日に呼ぶと言う習慣はありません。

池田:だいだい家族で祝うという感じですかね。

アニ:親しい人。友だちがたくさんいれば、それはもう結婚式みたいになります。

池田:しかもそれは全部、ご馳走するわけですよね?食べ物も、飲み物も。

アニ:そうです。ロシア人は食べるのも好きで飲むのも好きです。

池田:日本人は年取っていくと誕生日をやらない人が多いですが、その辺がかなり違いますね。

アニ:そうですね。ロシア人は初めてそれを知ってびっくりします。なんで誕生日を無視しているんですか?それはわからない点です。

池田:大切にしなきゃだめですよね。
ところで12月ということで、季節の行事としてお正月があります。やはり日本でも大切な行事ですし、新しい年ということで神参りに行ったりいろいろなことをします。ロシアでも派手にやっているようですが?

アニ:日本人は、ロシアでもヨーロッパのようにお正月ではなくクリスマスを祝うのではないかと考えがちじゃないですか?しかし実を言えばロシア人は日本人と同じくお正月を重視しています。
本当のことを言えば、ロシアのクリスマスは1月7日なんです。ヨーロッパの12月25日のクリスマスも全く無関係ではありませんが。ロシアでも飲みたい人は一杯やります。熱心な人は12月25日にヨーロッパのクリスマス、12月31日にお正月、そして1月7日はロシアのクリスマス。それが過ぎたら旧新年もあります。ロシアでは1月13日の夜なんです。だから酒と会う機会はたくさんあります。

池田:何かと機会を設けてはお酒を飲む。

アニ:そうですね。

池田:12月31日から1月1日にかけては朝まで飲み通すんですよね。

アニ:飲みます、朝まで飲みます。物凄い大騒ぎです。日本は静かです。本当に退屈になるくらいです。もう10年間函館に住んでいますが、夜、外を見たら誰も歩いていない。若者は騒いでいない。みんな寝ている感じです。ロシアでは12月31日の夜は若者はみな外で遊んでいます。雪があったら雪遊び、そりなどで遊びます。また食卓にはご馳走がいっぱい出るので楽しんでいます。

池田:31日の夜からご馳走がたくさんあると。だいたい毎年何時ぐらいまで飲んでいるんですか?

アニ:普通集まるのは夜の9時。テーブルの周りに集まって最初は前菜などを食べ、12時5分前になったらシャンパンを開け、12時ちょうどに時計の音で乾杯します。そのあとは自由です。テレビを見ながらダンスしたり歌ったりします。日本人はほとんど歌わない、ダンスもしない。残念です。

池田:歌とかダンスとか好きなんですよね?

アニ:それはダンスや歌なしではおもしろくないとロシア人は信じているからです。

池田:日本人はだまってお酒飲んでる人ととかいますものね。それじゃ楽しくないと。それで何時までやるんですか?

アニ:夜が明けるまで。朝4時でも5時まででも。だから若者は帰ったらすぐ布団に入るだけです。

池田:元気がいいですね、ロシアの方は。

アニ:そうですね、一度ロシアに行ってくだされば。ウラジオストクの中央広場は物凄い賑わいなんです。自分の家で祝うのもいいですが、今の世代は親と離れた場所で若者だけで集まります。

池田:ロシアの方がご馳走してくれるときは、どんどん食べなさいと言ってくれるんですが、日本人は意外と遠慮しがちです。ロシアの方は遠慮なしでどんどんいただくという感じですよね。

アニ:1年に1回のイベントですから遠慮したら馬鹿者だと言われます。

池田:その辺もずいぶん違うなあという感じがします。
お正月と誕生日の話を聞いているうちにあっという間に第1回目は時間になってしまいました。
また来週よろしくお願いします。

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2006年12月28日

年末ごあいさつ

 今年8月から始めたこの「極東の窓」も、おかげさまで多くのみなさまにご覧頂き、大変感謝しております。手探りで始めたこのブログですが、当初掲げた「日本に、そして世界に開かれた『極東の窓』になりたい!」という壮大な目標に近づけるよう、来年もがんばりたいと思います。
 前回、函館ハリストス正教会について寄稿いただいた函館のまちづくり団体・元町倶楽部会員の山本さんをはじめ、函館校卒業生で函館日ロ親善協会会員の里さんなど、多分野でご活躍される方々に執筆いただいたことも感謝しております。山本さんは建築家でもあり執筆者の一人として参加されている「函館の建築探訪」(北海道新聞社刊)などを読むと、函館には早くから西洋文化を取り入れた気風があり、それが建築物という形で今も数多く残されていることや先人の心意気などがよく伝わってきます。これこそが「極東の窓」の理念につながるものではないでしょうか。また、ウラジオストク在住の若者が面白おかしく書いてくれる現地での悲喜こもごもなども合わせて、来年は情報提供はもとより、もっと幅広い執筆者による読み物として充実させていきたいと思います。
 来る2007年、函館市はウラジオストク市との姉妹都市提携15周年、ユジノサハリンスク市とは10周年の節目の年に当たり、その記念行事も予定されております。詳細については追ってこのページでもお知らせしますので、どうぞお楽しみに。
 それではみなさま、来年もどうぞご愛読くださいますようお願いいたします。よいお年をお迎えください。

 ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2006年12月19日

ガンガン寺と河村伊蔵

 「ガンガン寺」として親しまれている函館ハリストス正教会復活聖堂は、ロシア正教独特のキューポラを持つ白漆喰の美しいビザンチン様式の建物で、「函館の顔」とも呼ばれる。もちろん重要文化財だが、設計者は「河村伊蔵」という人。

 河村伊蔵は、慶応元年に愛知県で生まれている。明治16年に18歳でニコライから洗礼を受けてロシア正教の道に入り、最後はニコライ堂の聖職者として亡くなっているというから、元来教会の人である。
 その伊蔵は、明治40年頃から正教会の営繕課長のような役回りを果たすようになり、自ら国内のいくつかの教会の設計までするようになるが、もともと建築の教育を受けた形跡はないし、また、ロシアに渡った経験もないようなので、どうも見よう見真似であそこまで造ってしまった、ということになるようなのだ。やはり昔の人にはかなわない。

 このほかにも函館は、無名の建築家たちが、和洋折衷の建物や旧函館区公会堂など全国に知られるとても素晴らしい作品を残してきたまちなのである。
 大正5年、ハリストス正教会は竣工している。その時、伊蔵51歳。当時としては初老ともいえる年齢だ。ハリストス正教会が見せる優雅で落ち着いた表情は、伊蔵がそれまで積み重ねてきた人生の経験と信仰の深さによるものかもしれない。

元町倶楽部  山本 真也

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2006年11月07日

新宿中村屋とロシア

 私が新宿中村屋と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、インドカリーである。創業者である相馬愛蔵・黒光夫妻は日本に亡命したインド独立運動の志士・ボースを保護し、彼は後に夫妻の長女と結婚した。中村屋のカリーはボースが伝えたもの、だから「恋と革命の味」なのである。
私がそのエピソードを知ったのは、学生の頃、国文学講義の時間だった。新宿中村屋は芸術家を育てるサロンとして、多くの人々が集まる文化の発信地だったという。
 また、偶然だがその頃、年末年始になると私はデパート地下の和菓子売り場でアルバイトをしており、新宿中村屋の商品を売っていた。講義で聞いたことを思い出し、創業者やサロンにまつわる人物の名前がついた商品を面白いと感じていた。そしていつか、新宿の本店でインドカリーを食べてみたい、と憧れていた。
それは社会人になり、東京に出張した際、ついにかなえられた。テーブルに着くと、カリーの説明が書かれたメニューを見て、思いを膨らませながら待った。チキンレッグがごろんと入ったカリーが運ばれてきて、これが恋と革命の味か!と感激しながら食べた。おいしかった。
 不覚にも、その中村屋がロシアとも関わりがあると知ったのは、それから10年以上経った頃のことだ。ロシアの盲目の詩人、ワシリー・エロシェンコの研究をしているアニケーエフ教頭の調べ物を手伝っていたとき、私は再び中村屋に出会った。エロシェンコも中村屋サロンの一員だったのだ。相馬黒光はロシア文学を愛し、ロシア語が堪能だったとか。しかも、中村屋のレストランの制服はロシアの民族衣装・ルバーシカであり、エロシェンコ直伝のボルシチがあのインドカリーと並ぶ、開店当初からの看板商品だったとは!それにはとても驚き、あらためて中村屋の奥深さを知ったのである。
 そしてこの度、新宿中村屋さんのご協力により、私たちロシア極東大学函館校の「はこだてロシアまつり」で、ボルシチの缶詰を販売できることとなった。
 まつりの目玉、ロシア料理レストランでは毎年ロシア人教員手づくりのボルシチを提供するが、お持ち帰りを希望するお客さんも多い。レストランのボルシチを持ち帰ることは出来ないが、今年は中村屋さんのボルシチ缶を買って帰り、ご家庭で志高い中村屋の精神と、ロシアとの関わりに思いを馳せてみるのもいいのではないでしょうか。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

 
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2006年10月31日

リンクのお知らせ

リンク集に「ウラジオストク日本人会」と「函館日ロ交流史研究会」を追加しました。

ウラジオストク日本人会の「浦潮瓦版」は現地の方々が執筆してしているので、読み応えのある記事と生のウラジオ情報が満載です。

一方、函館日ロ交流史研究会は独自の研究活動を続けている団体で、こちらも奥深い考察を読むことができます。

合わせてご覧ください。

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2006年10月06日

イカの街、函館をささえるロシア語

 漁火は夏から秋にかけて函館の海を彩る風物詩である。イカは函館市の魚であり、港まつりでは「いか踊り」を踊る。イカソーメン、いかめし、いか徳利、イカから作られた函館名物は数知れない。

 ところで、こんなに函館になじみの深いイカにロシア語が関係していることをどれだけの人が知っているだろうか。
 東シナ海から日本海南西部で生まれたイカは成長に従って北へ北へと回遊し、ロシア沿海州近海が格好の漁場となる。船はイカを追いかけてロシア200海里内に入ることもある。日本の漁船がイカを追ってロシア200海里内で漁をする場合、特別な許可が必要であり、その権利を持った船は日本国内で50数隻しかない。そしてその船がいか漁に出るときには、ロシア海域内に入る入らないに関わらず、ロシア人公務員をオブザーバーとして乗船させる決まりになっている。オブザーバーは日ロ政府間で決められた漁獲量を日本側が守っているか否かを監視するのである。
 オブザーバーは主にロシア極東地方からやってくる。函館渡島いか釣漁業協議会に所属する船は8隻、昨年のオブザーバーはすべてウラジオストクから来たが、今年は全員カムチャッカからやって来た。
 いか釣船の乗組員は7~8名、ロシア語はほとんどわからない日本人の中にロシア人オブザーバーはたった一人で乗り込み、海に出なければならない。漁模様にもよるが、1ヵ月程度は陸に上がれない。つまりロシア人はロシア語が通じないまま船に乗り続けるのである。

 そのロシア人が函館に上陸したときに、我々ロシア極東大学函館校がお手伝いしているのである。
 函館を出港する際の手続きから買い物、離函のアテンド、さらには海上より緊急連絡が入った際には電話で通訳をすることもある。学生を中心に、時には教職員やその家族まで動員して通訳としてお手伝いするのである。
 函館の船ばかりではない。日本全国から出港した船が、函館港で水揚げする。函館魚市場の水揚げ量が増えれば、それに付随する産業、例えば加工業者や運送業者なども仕事が増え、函館の街も潤うのである。

 言葉は大事である。1ヵ月も海の上で狭い船内に暮らさなければならないのだから、コミュニケーションが図られなければ、漁にも差し支えかねないのだ。いか釣り船のみなさんが安心して漁をし、函館により多く水揚げできるようにするためにロシア語サポートが不可欠なのである。
 おいしいイカが食卓に上るまでに、こんなことが行われていること、ご存知でしたか?

ロシア極東国立総合大学函館校事務局  大 渡 涼 子

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2006年10月03日

ミリオン・ズビョースト 

 ロシア極東大学函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報でもある「ミリオン・ズビョースト/百万の星」第49号を函館校のホームページに掲載しました。
 今回はグラチェンコフ・アンドレイ教授による巻頭言をはじめ、学生の国後島訪問記など、興味深い読み物が満載です。
 こちらも是非ご覧ください。 

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2006年09月26日

サハリン航海記

 ひょんなことから、「初秋のサハリンクルーズ」という2泊3日のツアーに夫婦で参加することになった。
 私はもともと船乗りで、お金を稼ぐために、いやいや船に乗るという生活を数十年にわたって続けてきたから、お金を払ってまで船に乗りたい人がいるとは信じられず、「豪華客船で世界一周の旅」などというパンフレットを見ても全然関心がなかった。ところが、いざクルーズに参加するということになり、船会社から送られてくる「日程表」や「クルーズガイド」などに目を通しているうちに次第に興味が湧いてきて、スーツケースにダンスシューズを入れようかなどと悩んだりした。また、船旅は退屈なのでひまつぶしに読む本が要ると思い、1冊だけ持っていくことにした。思いついたのが、チェーホフの「サハリン島」である。チェーホフがシベリア横断の大旅行を行って流刑の島サハリンを訪れ、その見聞を1冊にまとめていることは知っていた。今回のクルーズに携行するには最適ではないか。函館市中央図書館で中央公論社刊チェーホフ全集の第13巻を借り出した。アムール川河口のニコラエフスク港に到着したところから記述が始まっている。客船バイカル号で出港するときの様子。ヨーロッパでは長い間サハリンが半島だと思われていて日本人だけが島だと知っていたこと。中国皇帝の依頼でサハリンの地図を作成した宣教師が、アムール河口対岸のサハリン西海岸に「サハリエン-アンガハータ」と記入したが、それはモンゴル語で「黒い河の絶壁」という意味で、おそらくアムール河口付近の岩か岬につけられたものだったが、誤解されてサハリンの島名になったことなどが書いてある。続きを読むのが楽しみだ。

 こうして、9月10日15時小樽港で商船三井客船の「にっぽん丸(21.903トン)」に乗り込んだ。この船は「にっぽん丸」の三代目である。初代は、大阪商船が戦前から経営していた南米航路の移民船「あるぜんちな丸」をクルーズ用に改装したもので、この船による日本を中心とするクルーズが成功し、やがて日本郵船が「飛鳥」「飛鳥Ⅱ」を建造するなど、今日の隆盛を招くこととなった。
 16時出港、一路サハリンのコルサコフ港目指して北上する。小樽とコルサコフの時差は2時間だという。経度の差はほとんどないので、サマータイムの分が1時間含まれているのだろう。
 翌11日早朝コルサコフ北港埠頭に着岸。岸壁上の引込み線に本船の真横まで6両編成の特別列車が入って来てユジノサハリンスク市へのオプショナルツアーに出かける。日本が敷設した鉄道は狭軌で、日本撤退後もそのまま使っていたが、その外側にもう一本レールを敷き、広軌の車両も走れるようにしたという。コルサコフ-ユジノ間の距離は42㎞だというが、2時間近くかかった。線路沿いには白樺、ダケカンバ、落葉松の混じった林が続いているが、遠景にはほとんど木が見られず、北海道の猿払原野のようだ。落葉松は自生していなかったが日本統治時代に製紙用材として植林したのだという。ユジノサハリンスク駅で大型バスに乗り換える。バスはホテルに直行し、そこの食堂で昼食をとった。前菜、ボルシチ、パンとピロシキ、フタロエは鮭のフライにジャガイモ。飲み物としてジュース、ビールのほかウオッカの瓶が立っているのがロシア風だ。

 昼食後、郷土史博物館を見学。旧樺太庁郷土博物館の建物をそのまま使っているとのこと。お城のような瓦屋根をもった石造3階建ての堂々とした建物で、展示品はウラジオストックのアルセニエフ博物館と類似している。囚人に付けた足枷などもある。ネベリスコイ提督の立像があり、サハリンとクリル諸島の開拓に関するパネルもあった。日本との領土問題に関する展示があったかどうかは分らなかった。
 次いで中央市場へ回った。ウラジオのピエルバヤレチカ市場の5分の1ほどの規模だが、入り口にアーケードがあり、塀で囲われた広場にコンテナ改造の店やテント張りの店が並んでいる。ミョッドという看板を見つけ、ボダイジュの蜂蜜を買った。ショーケースに出ているのは見本で、量り売りである。注文するとカウンター上の秤で先ずプラスチック容器の目方を測り、中身を入れて測った目方から風袋分を差し引いて電卓で値段を計算する。空容器の目方を客の面前で測って見せるのが、律儀に思えた。
 その後小劇場で民族舞踊を見物。12、3歳~20歳くらいの少女11人とアコーデオンとバラライカを演奏する男性2人の小規模な歌舞団だったが、民族衣装が美しく、結婚式や村まつりで歌い踊るような民謡のほか、「幸せなら手をたたこう」を日本語で歌ったり、観客席前列に座っていたツアー客を舞台に招き上げて一緒に踊ったりとサービス満点で、結構盛り上がった。
 最後にレーニン広場へ行き、台座を含めて高さ18メートルあるというレーニン像や1995年5月28日地震の追悼記念碑を見物した。レーニン広場は駅前広場に続いており、日本製のD51型蒸気機関車が保存展示されていた。

 帰途はバスで50分。最北端の町オハからコルサコフまで続いているという幹線道路は、ユジノサハリンスク市内では4車線であったが、郊外に出ると3車線になった。右車線と左車線の中間の車線は、一定距離毎に右車線になったり左車線になったりする。右車線と左車線との境界は実線で、片側車線の車線区分は点線で示されており、2車線のところは追い越し車線として使われているようだ。3車線の道路を見て初めは驚いたが、うまい方法で、日本でも過疎地の高速道路などに適用できると思った。
 道路沿いに鋼管の集積場が見えた。サハリン2プロジェクトのパイプライン用だという。サハリンプロジェクトで大勢のアメリカ人が来て、ユジノサハリンスク市郊外に土地を買ってゴルフ場を建設しているという。ガイドによれば、同プロジェクトの収益は96%がモスクワに吸い上げられ、地元には4%しか落ちないので住民の関心は低いという。
 やがてコルサコフに近づくと道路は2車線になり、道端に建物が増え始めた。ブロック造りの民家が多いが、大きな木造の古い建物が目につく。日本統治時代の木工場や倉庫を修理しながらまだ使っているのだという。バスはにっぽん丸のタラップの側に着き、7時間のツアーは終わった。

 19時、長音3声の汽笛を鳴らしてにっぽん丸は出港し、夕焼けの中を一路小樽へ向かう。今夜のメインショーはダークダックスのコンサートだ。帰りの航海は2時間の時差を戻したので時間が余り、船は夜半から速力を落として走っている。この間にせっかく持ってきたサハリン島を読もうとしたが、5、6ページ読むのが精一杯だった。
 12日9時30分小樽入港。船室で待機しているうちに税関・入管の手続きが終わって上陸、解散。

平成16年度 ロシア地域学科卒業生  里 憲

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2006年09月19日

講演と映画鑑賞会のお知らせ

在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所開所3周年を記念して、講演と映画鑑賞会が開催されます。
みなさまのお越しをお待ちしております。

日時: 平成18年9月24日(日)
  開場  9:45~  
映画1 10:00~ 「惑星ソラリス」
講演  13:00~ 「在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所開所
3周年を迎えて」
所長 ウソフ・アレクセイ氏
映画2 13:40~ 「モスクワは涙を信じない」

いずれも入場無料、直接会場にお越しください(定員150名)。

同時開催: 姉妹都市ウラジオストク市の小中学生による絵画「わが街の絵」展示会
平成18年9月22日(金)~10月3日(火) 9:30~20:00 
(9月27日(水)は休館日、9月27日(金)は13:00~)
会 場: 函館市中央図書館 視聴覚ホール
函館市五稜郭町26‐1
お問合せ: 函館市企画部国際課(TEL0138-21-3634)

※詳細はこちらをご覧ください。
講演・映画鑑賞会
絵画展示会

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2006年09月14日

イベントのお知らせ

 ロシア極東大学函館校ではこの秋も様々なイベントを通して、函館校に、そしてロシアに親しんでいただきたいと思っております。
 この機会に、函館・元町にあるキャンパスを気軽に訪れてみませんか?
 詳しくは函館校ホームページでご確認ください。

第2回 オープンキャンパス 
2006年10月14日(土) 13:00~15:00

第9回 はこだてロシアまつり
2006年11月11日(土) 10:00~15:00

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2006年09月11日

“根室”という不思議

根室市―人口:3万1500人、主な産業:漁業、北方四島返還運動が盛んに行われていて、北海道最東端の納沙布岬からは天気のよい日には北方四島が望め…。
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ここ最近、世間を賑わせている根室市だがデータの上ではこんなところであろうか。ただ、この町にはデータ上では表れない不思議な雰囲気がある。

今年の夏、念願叶って根室市への旅に出た。
明治の北海道開拓時代、3つの町に拠点が置かれ開拓は進む。函館市は「北の玄関口」として、札幌市は「計画的中心都市」、そして根室市は「水産業の拠点」に。根室市は知る人ぞ知る、北海道では古い歴史を持つ町なのだ。北海道の他のどの町とも違う、特異な、真のオリジナリティを持つ町だ。

なぜか…?おそらく、理由の一つは「行き止まりの端文化」。今一度、地図で根室市の位置を確認してもらいたい。見事な程、端に位置している。もしかすると、根室には北海道札幌から放たれる空気が届かないのでは?忘れ去られたかのように根室市には根室市の時間が流れ続けているような気がする。

二つ目の理由が根室こそ、「国際都市」と呼べるかもしれない。ご存知の通り、根室市にはロシアの漁船が毎日のようにやって来る。ロシアとの漁業で生計を立てている住民は珍しくない。町にはロシア語の看板があふれ、「○尾ジンギスカン」さえもロシア語で…。目を疑う光景だ。早い話が「ロシアっぽい」のだ。ロシアからの風は確実に根室に浸透している。しかし、もちろんロシアではない。ロシアとも違う、北海道とも違う、何か懐かしい、2006年の日本ではないかのような空間。と思いきや、町には「北方四島返せ、コノヤロー!」ぐらいの勢いの看板がずらりと並び、その返還運動の熱の高さを物語る。と思いきや、「ニ・ホ・ロ(北方四島交流センター)」の質の高い日露文化展示品の数々。「交流」の名にふさわしく、日露の文化を両国の言語を用いて詳細に紹介している。

夕暮れに納沙布岬から北方四島を望み、「FM根室」を聞きつつ、根室市街に戻るため車を走らせた。すると、「日本で一番東端の学校」の看板を目にした。続いて、このような名前がついているかどうかは定かではないが、「納沙布盆踊り」で、暗い中、やぐらを取り囲み、盆踊りを踊る人々の小さな輪があった。なんとも言えない、渋い光景。北海道の遠く、東の端で、人々の暮らしが続いている。

根室は不思議な町だ。ロシアに不思議さを感じている皆さんは、ぜひ一度、この不思議な空間に行ってみてはいかがでしょう?

ロシア極東国立総合大学函館校 講師 工藤久栄

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2006年09月06日

日本の夏休み ~極東大学附属観光大学留学生のインタビューより~

今年7月、5人のロシア人留学生が日本の旅館について学ぶため、函館に滞在しました。この研修はウラジオストクの極東国立総合大学と函館の老舗温泉旅館・湯の川グランドホテルの提携により実現された、初めての試みです。
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研修を終えた留学生によるこのインタビューは、2006年8月25日付ウラジオストク新聞に掲載されたものです。ウラジオストク紙のホームページでは写真入りの原文がご覧いただけます。
「日本の夏休み」の記事のページ
ウラジオストク紙トップページ

(研修についての詳細は、函館校ホームページの「お知らせ」バックナンバーをご覧ください)

*     *     *     *     *     *

―あー、もう、日本語なんて嫌い!はっきり言って、日本の文化を知れば知るほど、日本の事を学びたくなくなる。男性は食事の時にゲップをするのは当たり前、上司にはお世辞を言って回り、女性には何の権利もないじゃない!いったいどういう国なの?

観光大学で学ぶリュドミラは2年間の日本語の学習に頭を悩まされて来た。しかし彼女の日本語能力はまだまだ低いレベルにあった。日本へ行くまでの数週間、ずっと気持ちが落ち着かず不安だったと言う。それもそのはず、ほとんど解からないも同然の日本語で、日本人と付き合っていかなければならない、その上、レストランのウェイトレスとしても働かなくてはならないと言うのだから。

極東国立総合大学附属観光大学の学生モイセーエワ・リュドミラと4人の同級生の女の子達は北海道の函館市で1か月間という時間を過ごした。そこで彼女の中にある日本に対するステレオタイプ的な考え方はすぐに消し飛んだ。

―なにか日本人には愛嬌があって、彼らはそれぞれに子供っぽさのようなものを持っていました。最初の頃、日本人はいつも同じ表情をしているように感じられたのですが、日が経つにつれて彼らの持つ性格を理解できるようになって行ったんです。日本人は日本人で最初のうちは私たち若いロシアの女性を、髪の長さと色でだけ見分けていたと思いますね。

研修が始まったばかりの最初の頃は極東国立総合大学の函館校で講義を受けた。彼女達を毎日車で送り迎えしてくれていたのは、担当の木下支配人であった。彼女達は木下氏を後に「日本のお父さん」と慕い呼ぶようになって行く。木下氏は研修中、何かと面倒を見てくれ、また大学での講義を担当したのも彼であった。講義の内容は日本のホテルビジネスの歴史、日本料理やエチケットなどであった。そんな中、リュドミラが最も楽しみにしていたのは日本料理を深く理解することだった。

―初めての昼食で私たちは座敷に座り、箸を渡されましたが、誰も箸を上手に使って食べられる子はいませんでした。その時、とってもおいしいお肉があったというのに、箸でそれを食べる事が、悔しいけれどできないんです!すると日本人のロシア語を学んでいる学生たちが話しかけて来て、「お友達になろう、僕らが町を案内するよ」って。彼らは周りを取り囲み、その場を離れようとしません。私たちは恥ずかしくてたまらなかったんです、だって、私たちはみんな、食事さえ満足にできないんですから。やっとの思いで学生が去って行き喜んでいると、今度は彼らがまた別の学生を連れて来て、話しかけて来るんです。どうやら他の学生も町を案内したいということらしいんですが、そんな彼らが去ったと思いきや、また別の学生が現れる…。結局、私たちはすべて放っておいて食事することにしました。けれど一人の子はお腹を空かしたまま、結局最後まで食べることが出来ないという結果になってしまって…。

ホテルでリュドミラ達は従業員の仕事ぶりを注意深く研究することにした。

―私たちは食器を洗ったり、お風呂のある「温泉」という場所の掃除をしたりしました。仕事はそんなに大変ではなかったです、洗剤できれいに洗えばいいだけ。最初の頃は「きっと私たちをただ働きの労働者としてこき使っているんだわ」と感じたりもしたんです。けれど後々、この研修プランがどれだけ綿密に考えられて作られたものかが分かりましたね。最初は「自分はよそ者なんだ」って事をすごく感じました。だって本当にたくさんの従業員と自己紹介しなければならなかったから。

彼女にとって最も楽しい時間は研修の最終週に予期せずやって来る事になった。数日間に渡り、リュドミラと2人の同級生はホテル内のレストランでウェイトレスとして働いていた。この事が日本で体験した多くの中でも、最も忘れ難い思い出となったと言う。どんな観光よりも、どんな講義よりも。或いは「海の日」に心地よい音楽を聴きながら見た、浜辺でのすばらしくきれいな花火よりも。ホテルの食事は所謂バイキング形式で、彼女たちの仕事内容は客を出迎え、テーブルに案内し、食事のシステムについて説明すると言うもの。そのシステムとはある一定の決まった金額を支払い、好きなだけ飲み食いできるシステムと、注文した料理に対してその都度、金額を支払うというシステムの説明であった。

―私たちは説明の仕方が書いてある紙をもらい、その紙を読んでもいいと言われました。けれど「レストランでお金を払い、お客様はそれ相当のサービスを期待している。外国人の実習生がぐずぐずしていたって、逆に怒らせてしまうだけではないのだろうか?」と心配でした。だから、私たちはすぐに聞いてみたんです。「私たちが紙を読んでなんていたら、お客様は怒ってしまうのではありませんか?」。私たちの聞いた質問に笑いながら、スタッフの方はこう答えたのです。「逆にお客様は喜ばれると思いますよ」と。結果、実際にそうだったんです。
私たちは日本の伝統的な衣装を着て、お客様を迎え、そして彼らの母国語で話しかける。その時はなんとも言えないくらい、とにかく、本当に感動しました。
こんな面白いこともありました。お客様がお酒を注文した時は「冷」なのか、「熱燗」なのかを聞く事になっていました。私は「熱燗」とメモを取っていると、お客様は驚きのあまり拍手をし、こう叫びました。「ジョウズ!!」。つまり、「おー、なんと、日本語を書くことも出来るんですね!」という意味だったのです。
スタッフの方々は本当にいろいろと助けてくれ、また教えてくれ、つたない英語と日本語やジェスチャーなどを組み合わせての意思の疎通だったのですが、本当に心と心の暖かい関係を結ぶことが出来たと思います。

―仕事中は面白いことがたくさんありました。ある時レストランに韓国のお客様が見えたのですが、彼らは日本語がわかりません。彼らはバイキング形式と言うことでアルコールの入った飲み物も無料だと考えたのです。彼らは無料の飲み物のコーナーに案内されました。その飲み物とは水とお茶でした。韓国のお客様は水を飲んでから、驚いた表情でお互いに顔を見合わせていました。彼らは少しかわいそうでした。だって彼らはビールを飲みたかったのですから。私は急いで彼らのところに行って、英語でアルコールは別料金であることを伝えました。

ホテルにとってもこのようなロシア人の研修生は無料の宣伝効果があると言える。地元テレビ局や地元の新聞社が彼女達の研修について取材し、彼女達の生活は日本のカメラマンの撮影と共に進んで行った。彼女達は町の名士達と食事をする機会もあったと言う。

―一度、私たちはレストランで本格的な日本のお寿司を食べてみたいと提案したことがあったのです。(日本の人々はロシア語のように《スシィ》とは発音しません。はっきりと《すし》と言います)。そして私たちはある晩にお寿司を食べる事になりました。食事を終えて帰る時、日本のお父さんは私たちにこう言いました。「私は研修が終わる時、みんなには喜んでロシアに帰ってもらいたい」。私たちはみんなそのロシア語訳に対して笑ってしまいました。なぜならその文章はロシア語では、「早く研修を終えて、ロシアに帰ってください」という様な意味に取れるのです。けれど本当の意味はすぐに分かりました。ロシアに帰っても、日本での研修を暖かい思い出として覚えておいてほしかったのです。
本当に、すばらしい研修でしたが、何かが足りない気がしていたんです。日本の空気は何の匂いもしません。あたかもなにか、空気が蒸留されていると言うのでしょうか。ウラジオストクに帰って来た時、空港で雨の匂いを嗅ぎ、不覚にも涙が出てきてしまいました。
函館のみなさんは私達を本当に暖かく見送ってくれました。プラットホームまで見送りに行くためには乗車券がなければ通してくれないのですが、日本人の学生たちは特別な通行券を自分たちで買ってまで私たちを見送りに来てくれました。

現在、リュドミラは日本語の学習に励んでる。インターネットで日本語のサイトを探してみたり、昔使っていた日本語の教科書や日本語の授業で配布されたプリントをもう一度取り出してみたりと。

―言葉は必要不可欠です。旅行会社やホテルで仕事をする時、日本人のお客様が来たら、日本語で一言二言いってあげたい。その人にとってはきっとうれしいはずだから。少なくとも私は日本に滞在している時、ロシア語で「こんにちは」の一言でも言ってくれる人が見つかった時、うれしかったから。日本を出発する時、なんとも言えない、けれどとてもなにか大切な気持ちに襲われました。日本のお父さんがいつも私たちに言っていた一つの哲学的なフレーズの意味をようやく理解できた瞬間はあまりにも遅く訪れました。それは「一期一会」と言う言葉。私たちは人と共に過ごす瞬間を大切にし、そして一つ一つの出会いを人生で最後かも知れないという姿勢を持って、そう心掛けて生きていかなければならないのです…。

(日本語訳:ロシア極東国立総合大学函館校 講師 工藤久栄)

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