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2021年01月21日

20世紀におけるロシアのジャズ歌手、レオニード・ウチョーソフ

一般向け文化講座「はこだてベリョースカクラブ」の今年度第4回目の講話内容です。
テーマ:「20世紀におけるロシアのジャズ歌手、レオニード・ウチョーソフ」
講 師:スレイメノヴァ・アイーダ(教授)


 今日は、ソ連時代に愛された歌声を皆さんに聞いていただきたいと思います。ロシアのジャズを語る上で、外せないのが「レオニード・ウチョーソフ(1895-1982)」という人物です。
 ロシアのジャズ史が始まったのは1920年代のことです。モスクワで行われたアマチュア演奏家によるコンサートがきっかけです。ジャズは、瞬く間に広がり、アレクサンドル・ツファスマン、アレクサンドル・ヴァルラーモフ、エディーロウネル等のジャズ・オーケストラが民衆の心をとらえ、彼らが演奏する曲は毎日のようにラジオから流れました。1930年にはこうしたラジオから流れる曲やレコード、あるいは生のバンドが演奏するジャズに合わせて人々は踊りました。
 またこの当時、アメリカのジャズの名曲がレコードによって輸入されました。例えば、ディズニーのアニメーション『白雪姫』(1936)の挿入歌「いつか王子様が」をヴァルラーモフのオーケストラがアレンジした曲がヒットしました。
 しかし、海外のジャズ・ミュージシャンはソ連で政治的関係から禁止されるようになります。地元のジャズ・バンドは多少生き残ることはできましたが、演奏活動の制限が設けられました。楽器のサックスはアメリカのジャズの象徴だったため、捨てられることもありました。
 この1930年代に活躍し、今も人気があるのがレオニード・ウチョーソフです。サーカスの道化を経て、寸劇を入れたショーをやっていた彼は、パリやベルリンをめぐる中でジャズと出会い、演劇とジャズを合体させたグループ「テオ・ジャズ」を主催し、話題となりました。彼は映画の主演も務め人気を博しました。中でもウチョーソフが主演したジャズ・コメディー映画『陽気な連中』(1934)は、政府の見解も「アメリカ風のコメディー」ということで国としてはあまり良いイメージではなかったのですが、スターリンも気に入ってこっそり観に行っていたと伝えられています。
 第二次世界大戦になると、軍隊の士気を高めるために、前線の慰問でも活躍しました。勝利の日(1945年5月9日)にはモスクワで演奏会も開きました。こうしてジャズは、国内で少しだけ盛り上がりを見せたのです。でもそれも一瞬でした。戦後、冷戦がはじまるとジャズ音楽はまた中傷されるようになります。
 ジャズが大きくロシアで認められるようになったのは、1960年代です。新しいバンドが結成され、ジャズに関する本や映画がたくさん公開されました。そしてまた多くの市民が彼に夢中になったのです。
最後に、彼の作品を見て終わりましょう。

・«Одесси́т-Ми́шка» 「オデッサのミーシカ

・«Гоп со смы́ком» 「ホップー・ソ・スムィコム
 
・«ТЕА-ДЖАЗ» Утёсова 「TEAジャズ

・«Весёлые ребя́та» 「陽気な連中

・«СЕ́РДЦЕ»「」 

・Ста́рая пласти́нка 「古いレコード


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2021年01月20日

2021年極東大学オリジナルカレンダー好評発売中!

<1月> クレムリン スパスカヤ塔(モスクワ)
 
「親愛なる友人たちよ。
 今、この瞬間、国全体に愛するすべての人のために、愉快なこと、平和、繁栄、幸せと喜びを夢見てみましょう。
 我々が共にいるからこそ、皆さんの一人一人に感謝の気持ちをお伝えしたいのです。そして我々が隣に立つ人を信頼できると感じたなら、ロシアは一つの大きな家族となります。
私は自分の愛しい人や親しい人に祈るように、皆様の健康、信仰、希望、そして愛を心からお祈りしております。これから迎える2021年に皆様に幸せが訪れますように。
親愛なる友人たちよ、あけましておめでとうございます。」

 これはコロナ禍での今年のプーチン大統領の新年の演説です。この演説のあとすぐに、この塔の時計がアップで映され、ロシアでは2021年1月1日を迎えました。
 この塔はロシアの時間の象徴で、15分、1時間ごとに鐘が鳴ります。
 私自身、赤の広場には何度も訪れましたが、その度にこの塔の存在感に圧倒されました。もし次モスクワに行く機会があれば、また必ず見に行くでしょう。

 

 「2021年 極東大学オリジナルカレンダー」は、おかげさまで好評発売中です。購入方法についての詳細はホームページをご覧ください。
 今年も毎月の写真について、この場で解説をしていきたいと思います。
 

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2021年01月13日

ミリオン・ズビョースト 第106号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第105号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、倉田 有佳教授による「コロナ禍の渦中にあって想うこと」です。モスクワで生活していた頃に体験したルームメイトとの小旅行の話から昨今の状況について書かれています。

 そのほか、今回の号は学生からの寄稿が数多く寄せられました。コロナという予期せぬ事態にウラジオストク留学実習や海外インターンシップは延期や中止を余儀なくされましたが、そんな中でもオンラインで行ったプーシキン大学短期留学やJTインターンシップなど様々な活動に参加した学生の声がうかがえます。ぜひご一読ください。

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新成人おめでとう!

 С Новым годом(新年おめでとうございます)!
 今年も「極東の窓」をよろしくお願いいたします。

 1月11日(月・祝)は成人の日でしたね。函館校にも大人の仲間入りをした学生がいます。しかし今年は、コロナ禍で成人式が中止や延期になった街も多く、函館市成人祭も残念ながら中止となりました。
 そんな中、少しでも新成人を盛り上げようと、函館市では「新成人お祝い企画」を実施しています。函館校でも玄関に「函館 新成人おめでとう 令和3年」の横断幕を設置し、応援の気持ちを表しています。新成人のみなさん、おめでとうございます!
 
 

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