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2020年02月19日

2019年のロシアを振り返って

一般向け文化講座「はこだてベリョースカクラブ」の今年度第8回目(最終回)の講話内容です。
テーマ:「2019年のロシアを振り返って」
講 師:イリイン・セルゲイ(校長)
ゲスト:デルカーチ・フョードル(副校長)
    
 今回はイリイン・セルゲイ校長の担当回でしたが、本校のデルカーチ・フョードル副校長も加わり、2019年にロシア国内で注目されたニュースについて解説しました。

 今、ロシアという国が長期的に直面している問題の一つにEUとの関係の再構築が挙げられます。一言で関係を良くしたいと言っても、アメリカの影響が強すぎるのです。さらに、そこにはウクライナ問題も絡んでおり、一筋縄ではいきません。またベラルーシとの関係の悪化も挙げられます。今まで、ベラルーシとは国として良い関係を築いていましたが、2019年突然ベラルーシ側がロシアに対し、距離をとろうと動き始めました。このベラルーシの動きには中国が絡んでいます。いろんな国の考えがあり、すべて上手くいく話はありません。ロシア国内でも静観している状況です。
 ロシア国内では、プーチン大統領が進める憲法改正について話題になっています。憲法改正には反対しないが、プーチン氏の続投をよく思わない人がいます。ただ実際のところ、国民のほとんどは彼がリーダーであることに大きな不満はありません。日本では『独裁者』のイメージがあるようですが、ロシア国内でそう思っている人はいません。ロシアで『独裁者』と思われているのは、ロシア連邦中央銀行のトップや、これまた同じく銀行『ズベルバンク』のトップの人間なのです。彼らに対して不満を持つ国民が多いことこそが事実です。

 さて毎年最終回には、終了後に茶話会を開いています。今回はリンゴのピローグと紅茶を楽しみながら、受講生のみなさんでおしゃべりしました。今回の講話の内容に限らず、『ロシア』について先生に質問したり楽しい時間を過ごしました。
 なお、ベリョースカクラブは2020年度の受講生を募集中です。毎年継続して受講される方も多い、人気の講座です。ロシアの文化や風習について、気軽に触れてみませんか?
 詳細はこちらをご覧ください。

 

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