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2019年06月18日

高実希子さん&コール八幡坂の練習風景

 7月4日(木)の開校25周年記念コンサート“『極東の窓』から”では、函館校の合唱グループ・コール八幡坂も歌います。
 グランドフィナーレでは、ピアニスト高実希子さんの伴奏で合唱曲「はこだて賛歌」を披露するため、極東大学の講堂で音合わせを行いました。

 「はこだて賛歌」とは、函館市民なら誰もが歌えると言っても過言ではない、市民にとってとても親しみのある曲です。それを今回は、作詞 前川和吉氏、作曲 廣瀬量平氏のご遺族の承諾を得て、ロシア語に翻訳したものを歌います!

 

 高さんがピアノを奏でると、さすがの響きにどよめきが起こり、学生も必死になって歌いました。
 歌唱指導もしていただき、学生が伴奏するピアノについてもアドヴァイスをいただくと、格段に歌いやすく、声も出るようになりました。
 当日ご来場のみなさま、どうぞお楽しみに!

 

*なお、チケットは予定枚数に達したため、配布を終了しておりますのでご了承ください。

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2019年06月12日

ブラート・オクジャワについて

一般向け文化講座「はこだてベリョースカクラブ」の今年度第2回目の講話内容です。

テーマ:ブラート・オクジャワについて
講 師:イリイナ・タチヤーナ(准教授)

 ロシアで私の年代なら誰でも知っている歌手がいます。ブラート・オクジャワです。彼の歌は、あまりにも有名すぎます。たとえば、職員室でこの資料の準備のため、詩の音読をしていたら、隣にいた先生が歌い始めるほどです。
 今日は、彼の人生とそして実際に歌を聴いてもらい、一緒に歌を歌いましょう。

 ブラート・オクジャワは、1924年モスクワで生まれ、モスクワで育ちました。父親はグルジア人で、母親はアルメニア人でしたが、彼は自分がロシア人だと自信を持っていました。しかし、第二次世界大戦中、父親はスターリンに銃殺され、母親も収容所に入れられました。彼も戦場へ行きましたが、怪我をして戻ってからは教師として働きました。その傍ら、詩を書きました。
 彼の詩に音楽が付き始めたのは、友人から習ったギターがきっかけでした。ギターが弾けず、ただの作詞家でしたが、徐々に弾けるようになって、自分で弾いて歌うようになりました。シンガーソングライターです。ロシアでは、バルド(Бард)と言いますが、この当時このような人はおらず、先駆けとなります。
 最初は、友人に教えてもらって、仲間内に披露するだけでしたが、それの評判がよく、1961年、初めてのコンサートを行います。翌年1962年には、初めての映画音楽も作曲します。こうして徐々に人気が出て、1989年には日本でコンサートもしました。
 彼の歌はあまり陽気なものはありません。少し皮肉めいた、もしくは何か考えさせられる深い内容の歌詞ばかりです。それは彼の人生に関係しているかもしれません。
 彼は二度結婚していますが、最初の妻ガリーナとの間に二人の子どもをもうけます。しかし、一人は生まれてすぐ亡くなってしまい、二人目はドラッグに溺れてしまいました。これは彼にとって悲しいことだったと思います。
 二番目の妻はオリガといって、彼が1997年に亡くなるまで一緒にいました。オリガとの一人息子のアントンは立派な作詞家になりました。
 私は彼の両親や、また最初の妻との間の子どものことを考えると、これらが歌に影響を与えているのではないかと思いました。本当かどうかは分かりません。だけれど彼の切ないメロディーと歌詞が多くのロシア人の心を惹きつけたことは確かです。

 それでは、先ほども話した1989年の日本公演の映像の一部を一緒に見ましょう。

*下記の歌については、先生のロシア語の発音の指導のもと、CDと一緒に歌いました。


Песенка об Арбате アルバートの歌

Ты течёшь, как река. Странное название!  
君は川のように流れる。奇妙な名前!
И прозрачен асфальт, как в реке вода.  
アスファルトは透明で、川の水のよう
Ах, Арбат, мой Арбат, ты - моё призвание,  
ああアルバート、私のアルバート、君は私の運命
Ты - и радость моя, и моя беда.      
私の喜び、私の不幸

Пешеходы твои - люди не великие,  
ここを通るのは普通の人たち
Каблуками стучат - по делам спешат.  
靴音高く、忙しく歩き去る
Ах, Арбат, мой Арбат, ты - моя религия,  
ああアルバート、私のアルバート、君は私の宗教
Мостовые твои подо мной лежат.    
その舗道に私は立つ

От любови твоей вовсе не излечишься,  
君への愛は治らない病気と同じ
Сорок тысяч других мостовых любя,   
4万のほかの通りもいいけれど、
Ах, Арбат, мой Арбат, ты - моё отечество, 
ああアルバート、私のアルバート、君は私の故郷
Никогда до конца не пройти тебя!      
終わりまで行きつくことは出来ない

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2019年06月03日

2019年極東大学オリジナルカレンダー 6月は??

<6月>スーズダリ

 この風景は映画のセットなどではなく、モスクワから少し離れた田舎町、スーズダリという町を訪れた際に撮ったものです。スーズダリはとても静かで美しく、時折聞こえてくる教会の鐘の音がとても心地よく感じられました。
 
 私は町を散策中に偶然、この素晴らしい装飾の家を見つけました。すると家主のおじいさんが私に声をかけてくれ、庭の中を案内してくれました。私のまだ不慣れなロシア語に対してもおじいさんは優しく聞き、理解して積極的に交流を図ってくれました。そして最後にはおじいさんからとれたてのキュウリとトマトのお裾分けをいただくという貴重な体験をすることができました。
 ロシア人の温かさと大らかさに触れたこのスーズダリでの出来事は、私にとって忘れられないものとなりました。
 

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