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2017年04月27日

ペテルブルク・モスクワ旅行記5

<5日目>
 豪華寝台列車「赤い矢号」がモスクワに近づき夜が明けてくると、車掌の女性がコンパートメントのドアを強くノックして、熱々の紅茶を運んでくれる。これは前夜に注文を聞かれて、下車する時にテーブルに料金を置いておく仕組み。たしか30ルーブルほどだったと思う。その後で朝食のブリヌイにジャムやドライフルーツが添えられて出される。こちらは乗車料金に含まれている。温かいのでとてもうれしい。
 

 「赤い矢号」では歯ブラシやお手ふきのほか、ミントや靴べら、歯間ブラシまでアメニティとして配られた。
 

 さて、モスクワではレニングラード駅に到着する。レニングラードはサンクトペテルブルクのソ連時代の名称である。このあたりにはターミナル駅が集中しており、行き先によりカザン駅、ヤロスラヴリ駅、ベラルーシ駅などに別れる。どの駅舎も特徴があり美しい。

 

 旅行会社の送迎車でホテルベストウエスタンヴェガに向かう。ホテルが林立するこのイズマイロヴォ地区は、1980年のモスクワオリンピックの選手村だったところだが、現在ではアメリカ資本などが入り、観光客向けのショッピングセンターも充実するなどその面影は少ない。私たちが泊まったヴェガ(ほかにアルファやベータ、ガンマなどがある)などすっかりアメリカンスタイルのホテルになっていた。日本を含む西側諸国の大半がボイコットした当時の五輪のことを考えると隔世の感である。
 

 しかし、まだ早すぎてチェックインはできない。このまま企業訪問に出かける私たちは、ホテルのトイレでスーツに着替え、スーツケースを預ける。預り所にはおじさんがいて、名前を書いて鍵を受け取る。注意しなければならないのは、このホテルの場合、基本は無料であるが受け取りが18時以降になると150ルーブルを支払わなければならない。
 時間に余裕があるので、雨の中近くのイズマイロフスキー公園を散策。緑が目に新鮮である。
 

 昨日の遅刻の二の舞はしたくないので、早めにこの日の訪問先となるモスクワ日本センターがあるモスクワ大学(МГУ)へ向かうことにした。
 モスクワ大学は日本でいえば東大にあたるロシア屈指の名門。函館校にも、ここの寮に住まい、通った教員が何人かいる。スターリン・クラシック建築と呼ばれるソ連時代の建物は、市内に7つあるスターリン様式の中でも最大のものだ。見上げても天に突き刺さるばかりの尖塔は威容を誇り、かつ美しく圧倒される。とても一枚の写真には収まらないのである。
 

 モスクワ大学のすぐそばには市内を一望できる名所、雀が丘がある。手前にはモスクワ川が流れ、眼下にあるのはモスクワオリンピックの競技場。オスタンキノのテレビタワーやモスクワ・シティの高層ビル群も見えて、ペテルブルクとは違う近代化された街の様子がうかがえる。

ロシアの人々はこのような眺めの良いところで婚礼写真を撮る風習がある。この日もウエディング姿のカップルに出会った。私たちはベンチで休み、屋台でポンチキ(ロシアのドーナツ)を食べるなどして時間をつぶした。
   

 モスクワ日本センターはモスクワ大学構内にあり、建物の前には「2012年10月 日本国民の友情の印として、日本政府の協力により建設された」旨の碑がある。ここではロシア語を勉強して将来どうするか、ロシア語ができるだけでは駄目で、その背景にある歴史など幅広く学ばなければならないということを教わり、北海道新聞モスクワ支局の取材も受けた。
 

 この日の夜は、モスクワ在住の知人の案内で、まず赤の広場に連れて行ってもらう。モスクワに来たら必ず訪れたい場所。しかし、この日はなぜか16時には門が閉まっていたので、鉄柵の外からのぞくだけで入場することはできなかった。近隣のボリショイ劇場や国営百貨店グム(ГУМ)、マネージ広場、などを見て回る。どこも観光客でいっぱいだ。
 

 夕食には日本ではなかなかお目にかかれない、グルジア(現在の国名はジョージア)料理をリクエスト。ウ・ケティ(キティーちゃん)というこのカフェは、時々店名が変わるが昔からあるお店だそうで、とてもおいしかった。
 

バドリジャーニという、くるみやにんにくのペーストをソテーしたナスでくるんだ前菜や、中にとろけるチーズがたっぷり入ったピザのようなパン・ハチャプリ、お米の入ったピリ辛のスープ・ハルチョーなどを堪能。コーカサス地方の料理は意外と日本人の好みにも合う、大変な美味である。
 

 満腹になって地下鉄でホテルに戻る。最寄りの駅はパルチザンスカヤ。18時を過ぎたので料金を支払って荷物を受け取り、ようやく部屋に入ることができる。今日も長い一日であった。
 

              

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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2017年04月26日

イースターエッグを作ろう!2

 今度は卵を染めるタイプのキットを使ってみましょう。キットの中には染料のタブレットが入っています。今回は紫と黄色を試してみます。

 

 説明書をよく読んで、1カップの水に大さじ1杯の酢を入れたものにタブレットを溶かします。2色作るので、器も二つ用意します。

 

 液に卵を浸します。今回はゆで卵のほか、殻に針で小さな穴を開けて中身を抜いたものも試しました。ゆで卵は液の中に沈むので簡単ですが、殻は浮いてしまうのでコロコロ転がしながら染めます。
 
 つける時間は2~5分とありますが、長ければ長いほど色が濃くなるので10分ほどつけてみました。

 

 卵が乾いたら、添付のシールをお好みで貼りつけます。

 

 カラフルなイースターエッグが完成!

 

 先生方も大喜びです。この卵は後でおいしくいただきました。

 

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2017年04月21日

イースターエッグを作ろう!1

 今年のロシア正教の復活大祭は4月16日(日)の午前に行われました。
 復活祭といえば、イースターエッグ。伝統的な作り方は玉ねぎの皮を煮出して卵を赤く染めるなどしますが、ロシアではカラフルなイースターエッグを作るために、いろいろな種類の専用のキットが売られています。

 

 たとえばフィルムタイプのものを使ってみましょう。1枚で6個できるものは、一つひとつ切り離します。

 

 フィルムをゆで卵にかぶせます。

 

 煮立ったお湯の中に卵を投入します。

 

 すると1~2秒できれいに卵の表面に熱着します!

 

 あっという間にきれいなマトリョーシカ柄イースターエッグの完成です。

 

 次回は染料で卵を染めるタイプに挑戦します。
 お楽しみに!

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2017年04月03日

ミリオン・ズビョースト 第91号

 函館校の学報であり、函館日ロ親善協会の会報であるミリオン・ズビョースト/百万の星 第91号を函館校のページに掲載しました。

 今回の巻頭言は、イリイン・セルゲイ校長による「日ロ交流の見通しについて私の個人的な意見」です。国際情勢が刻々と変化している中、私たちに何ができるのか、何をすべきなのかを考えさせられるお話となっています。

 そのほか、3月に函館校を巣立った卒業生からの寄稿や、学生通訳に派遣された在校生の寄稿もあります。是非ご一読ください。

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2017年極東大学オリジナルカレンダー 4月

<4月>聖イーゴリ公聖堂(ウラジオストク)

 ウラジオストク、ポグラニチナヤ通りとバタレイナヤ通りが交差するところに、この小さな教会はあります。

 初めてロシアを訪れた2016年のある日。滞在して数日が経ち、街の様子にも慣れた私は、朝と夕方に散歩することが日課になっていました。この日の朝は「まだ通ってない道を歩こう」をテーマに地図をポケットに忍ばせて、雲一つない晴天のもと、気ままに歩きました。こんな天気は函館だってあるはずなのに、見たことのない街並みと合せて気分が上がります。美しい建造物に心が躍り、看板の読めない文字もなんだか格好良く感じます。
 浮かれ気分で歩いていると、青空の中にキラッと光る建物が見えました。地図を見ると「教会」と記されているだけで名前が分かりません。近づいてみると教会は屋根がキラキラしているけれど建物自体はとてもコンパクトで、シンプルで…。いわゆるロシア風の荘厳な建物とはちょっと違うように見えました。そう思わせたのは、コンパクトさだけでなく教会の前にある花壇の手入れが行き届いていたこともポイントだと思います。
 私はなんだかこの小さな教会が途端に好きになり、目が離せなくなりました。観光スポットではない日常の一部分を垣間見たような気になり、持っていたカメラのシャッターを押したのです。

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