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2011年03月30日

ロシア文化フェスティバル2011 IN JAPANのご案内

 ロシア文化フェスティバルは、2006年日ロ首脳会談で締結された「日露行動計画」に基づき実施が始まり、今年で6回目を迎えます。文化や芸術を通して相互理解を深めることを目的に、ロシアから数多くの芸術家が来日し、日本にいながら本格的なプログラムに触れられるのが魅力です。

 新生ロシア連邦20周年・聖ニコライ渡来150周年を記念して開催される今回は、函館でオープニング行事が開催されることとなりました。函館は日本で初めてのロシア領事館が置かれ、聖ニコライが日本での布教を始めた、ロシアとは歴史的に深いかかわりのある地です。この機会に、ロシアの本物の芸術にぜひ、触れてください。


~函館で開催される主なプログラム~

<国立ボリショイサーカス公演>
かわいい動物たち、ユーモアたっぷりのピエロ、卓越したアーティストたちによる妙技の数々は、世代を超えて感動を与えてくれます。

日時:6月30日(木)~7月3日(日)
場所:函館市民体育館
*有料(チケットの詳細は後日発表になります)

<ピャトニツキイ記念国立アカデミー・ロシア民族合唱団コンサート>
本年創立100周年を迎える、ロシア最古の国民的合唱団。ロシアに古くから伝わる舞踊や衣装、民族楽器の演奏が一度に楽しめる舞台が魅力です。

日時:7月2日(土)
   18:30開演
場所:函館市芸術ホール
*無料ですが、全席指定・鑑賞券が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
極東大学の学生は4月12日(火)のオリエンテーションで希望を取りまとめます。

<チェブラーシカとロシア・アニメーション>
ロシアの国民的人気キャラクターとして愛され続けるチェブラーシカの旧作・新作映画が上映されます。

日時:7月1日(金)~3日(日)
場所:北海道立函館美術館
*無料

その他、さまざまなイベントが予定されています。詳しくはこちらをご覧ください。 

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ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

2011年03月29日

昨年、ロシアで起こったこと

 一般向け文化講座「はこだてベリョースカクラブ」の今年度第7回目(最終回)の講話内容です。

テーマ:「昨年、ロシアで起こったこと」
講 師:イリイン・セルゲイ(本校校長)

 ロシアでは、昨年はあまり変化がありませんでした。金融不安はなくなりました。
昨年は干害が大きく、西部の方の農業に大きな損害をもたらしました。ロシアが小麦を輸出しない代わりに、今はブラジルやアメリカが輸出しています。
 食料品の値段は上がっています。小麦・ライ麦の価格が高く、家畜のエサ代が上がり、結果として肉が高くなります。ロシア人はソバの実をよく食べますが、値段は4倍となりました。しかし給料は上がらないので、生活が苦しくなりました。インフレ率は7%アップの予測ですが、もっと上がるかもしれません。経済成長はプラス4%の予測ですが、今年はどうなるかわかりません。
 政府は年金を6~7%上げようとしています。ロシアを助けるのは、石油価格の上昇です。エジプトの革命、アルジェリア、チュニジアの混乱は、悪いことですが、ロシアにとっては助けになっています。ですから、生活水準は上がるかもしれません。

 メドヴェージェフ政権は強くなりました。来年は大統領選挙がありますが、メドヴェージェフとプーチンは、どちらも出馬するでしょう。私個人の意見では、例えばプーチン大統領でメドヴェージェフ首相となっても、政権全体としては変わらないと思います。日本は首相が毎年代わりますが、安定した政権のほうがよい。先日のラヴロフ・前原の外相会談は失敗に終わりました。政権がしょっちゅう変わるから会議をする意味はない。もちろんマイナスの点、プラスの点はありますが、小泉内閣は変わらないという意味で、今よりいい内閣だったのではないかと思います。

 ロシアにとっては、昔から二つの問題があります。一つは汚職です。国の仕事は入札が必要ですが、公務員は便宜を図り、5~7%の利益を得ています。政府は反対運動をしていますが、これは大きな問題です。ソビエト時代は相手はすべて国でしたが、今は民間だから問題になります。
 二つ目は警察です。今、改革が行われています。милиция(ミリツィア)からполиция(ポリツィア)に改名しました。改名にあまり意味はありませんが、意味があるのは仕組みを変えることです。問題解決には賄賂が必要ですが、国民はみな怒っています。ロシアの国は発展を続けているのに、国内は変わらない。一番危険なのは政権が変わることです。安定した国であることが一番大事だと思います。
 日本とロシアの関係が悪いと言われますが、それはお互いのせいです。鳩山政権の時、新聞は、北方領土問題は解決すると書きました。しかし、すぐ菅政権に代わって、それは失敗しました。日本は弱くなりました。ロシアにとって日本はもう、大事なパートナーではない。日本はG8ですが、ロシアにとって一番大事なのは中国です。

 政治的分野では両国の関係は変わりませんが、私たちの活動分野である教育・文化面は非常に大切です。これからの若者が世の中を変えます。私たちの仕事は政治より大事な、人を育てることです。自国の文化、相手の文化を知り、相互理解を深める。そういう人材を育てることが必要だと思います。


*はこだてベリョースカクラブでは平成23年度の受講生を募集しています。
詳しくはこちらをご覧下さい。

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2011年03月15日

3月の「身近なロシア」は?

 「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」、3月16日(水)の放送は、イリイン・セルゲイ校長による「ロシアと日本の教育制度の違いについて」です。
 ロシアには小学校・中学校というくくりはありません。義務教育は日本より1年少ない11年間で、反対に大学は1年多い5年間です。ほかにも試験の方法など、さまざまな違いがあります。
 日本とロシアの教育制度について、比較してみましょう。

FMいるか「暮らしつづれおり」内
「身近なロシア~ベリョースカクラブ・ラジオ版」
平成23年3月16日(水) 10:15~10:30
出 演:ロシア極東連邦総合大学函館校
      校長 イリイン・セルゲイ
テーマ:ロシアと日本の教育制度の違いについて

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2011年03月08日

短い留学期間で学んだ、たくさんのこと

 4ヵ月間、ロシアのウラジオストクという町に留学してきました。短い期間でしたが、いろいろな経験を得ることができました。もちろん良い意味でも、悪い意味でもですが。
 驚いたことにカルチャーショックはほとんどといっていいほど受けませんでした。ただ一つ、夏によく起きた断水くらいです。

 私は、函館に留学したロシア人の友達や、現地でできた友達などとよく遊びに行きました。バーへ行ったり、映画を観に行ったり、海へ行ったり、暇を感じることは4ヵ月間で1日たりともありませんでした。
 寮に住んでいたのですが、その中でもたくさん友達ができ、みんなで一緒にご飯を作ったり、パーティーをしたり、毎日が新鮮でした。睡眠という行動を忘れ、目の下のクマが異常なほどきれいなスカイブルー色になったことも、今となれば良い思い出です。

 本学(ДВФУ)の先生たちはとても優しく、私たちをとっても気にかけてくださいました。ホームシックになった時、いつも私の顔色で気付き、励ましてくださいました。本当にお母さんのようにかわいがってくれました。
 日本に帰り、ずっと会いたかった母にやっと会え、感動で少し泣きそうになった時、本当のお母さんが発した第一声は、「うわー、太ったね。」でした。理想と現実の差を思い知りました。

 4ヵ月間、私自身たくさん、ロシアの影響を受けました。感謝の気持ちを素直に言えるようになったことや、大切な人たちの愛し方など、いろいろ学びました。多分周りから見ると気持ち悪いのかもしれませんが、いいんです。多分ロシアの文化で一番好きなところは、大切な人や家族を無条件で愛し、信頼し合うところです。私にとってこの留学は、掛け替えのない思い出です。たくさんの大切な人たちと出会い、いろいろなことを学び、いろいろな経験ができました。

 あれ、ロシア語の学習については何も書いていないじゃないか、と思う方もいると思いますが、正直言うと、向こうで机に向かって勉強した覚えはありません。自分の中で、生きた会話を修得したいということが留学前の目標だったので、極力ロシア人の友達と外に遊びに行ったり、話したりしていました。誓って、勉強しなかった言い訳ではありません。
 いろいろな人に支えられ、過ごした留学生活、とっても楽しかったです。
 ОБЯЗАТЕЛЬНО ВЕРНУСЬ(I’ll be back)!

ロシア極東連邦総合大学函館校 ロシア地域学科3年

森 谷 美 里

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2011年03月04日

中村先生、お疲れ様でした!

 長い間、体育の授業を担当してこられた中村弘先生が、2月28日の授業を最後に函館校の非常勤講師を勇退されました。

 平成9年以来、当時のロシア言語文学科や現在のロシア地域学科の学生たちのほとんどが、中村先生の授業を受けてきました。中村先生は道南ラジオ体操連盟会長として、ラジオ体操の大家であるとともに、ソフトバレーやテニポン、タオル体操などニュースポーツを授業に取り入れ、学生たちにも人気がありました。

 最後の授業には、すでに履修済みの学生も駆けつけ、先生との別れを惜しみました。
 中村先生、長い間どうもありがとうございました!

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