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2010年03月11日

「ヤンケ姉妹のクロイツェル」コンサートのご案内

 ロシアが世界に誇る2007年チャイコフスキー・国際コンクールで3位となり、その後、モスクワのロシア・ナショナルフィル、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場から招聘されるなど、ロシアとのかかわりを深めているヴァイオリニスト、有希マヌエラ・ヤンケさんと姉のピアニスト、歩マノン・ヤンケさんを初めて函館に招いてコンサートを開催します。
 お二人はモーツァルトの生地、オーストリア・ザルツブルクを本拠としている日系ドイツ人。「ベートーヴェン演奏の王道を歩む本格演奏家」と専門誌で評されており、函館の芸術創造、文化交流、教育に寄与する機会としてこの演奏会を企画しました。入場料はこのクラスの演奏家のコンサートとしては異例の水準に抑えましたので市民のほか、多数の中高生の来場も期待しております。
 当日演奏するベートーヴェン作曲のヴァイオリン・ソナタ「クロイツェル」は、後にロシアの文豪・トルストイが着想を得て、短編小説「クロイツェル・ソナタ」を執筆しています。圧倒的な力を放つ、ロシアゆかりの音楽と文学に触れる絶好の機会です。是非会場にお越しください。

ヤンケ姉妹のクロイツェル

ヴァイオリン:有希マヌエラ・ヤンケ
ピ ア ノ:歩マノン・ヤンケ
曲  目:モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ第25番KV.301
      チャイコフスキー 「ワルツ・スケルツォ」op.34
      ワックスマン 「カルメン幻想曲」
      ベートーヴェン  
      ヴァイオリン・ソナタ第9番 「クロイツェル」op.47
                                   その他
日  時:2010年4月16日(金)開場18:30 開演19:00
場  所:函館市芸術ホール
チケット:全席指定
     ■前売券 一般2,500円 大学生1,500円 小中高生1,000円
     ■当日券 500円増
発売場所:函館市芸術ホール、ヤマハアベニュー五稜郭、
カワイ楽器函館店、ロシア極東国立総合大学函館校
(学生券は芸術ホールのみの取扱となります)
主  催:「ヤンケ姉妹のクロイツェル」実行委員会
後  援:在札幌ロシア連邦総領事館、函館市、函館市教育委員会、函館市文化団体協議会、函館音楽協会、日本ショパン協会北海道支部函館地区、河合楽器製作所函館ピアノセンター、㈱ヤマハミュージック北海道函館店、北海道新聞函館支社、函館新聞社、NCV函館センター、函館山ロープウェイ㈱FMいるか
お問合せ:ロシア極東国立総合大学函館校  ℡0138-26-6523

<魂の音楽>
 ベートーヴェンが晩年の大作、荘厳ミサ曲の総譜に記した言葉は、ヤンケ姉妹の奏でる音楽にふさわしい。「心より出でて心に至らんことを」―。その演奏は、作曲家の魂に迫り、聴く者の心に響く。
 ドイツ人と日本人の音楽家を両親に持ち、ミュンヘン近郊に生まれ、ともにモーツァルトの生地、オーストリア・ザルツブルクに学んだ。パガニーニ2位、チャイコフスキー3位という有希マヌエラの輝かしい国際コンクール受賞歴や、指揮者の西本智実、ロシア最高のマリインスキー劇場管弦楽団の首席奏者たちとの歩マノンの共演は、才能の一端を示す証左にすぎない。NHK交響楽団に招かれた有希マヌエラの昨夏のメンデルスゾーンの協奏曲は、メンデルスゾーン・イヤーの白眉をなした。
 その二人の函館初の演奏会が実現する。プログラムは得意のベートーヴェン「クロイツェル・ソナタ」やモーツァルト、そして、ロシアの人々の心をも揺さぶったチャイコフスキーである。クラシック・ファンはもとより、吹奏楽や合唱を通じて真摯に音楽に取り組む小中高生にも聴いてほしい。諏訪内晶子、庄司紗矢香、五嶋みどりと、日本を代表するバイオリニストの出演が続いてきた函館市芸術ホールに、新たな名演の歴史が刻まれようとしている。

<有希マヌエラ・ヤンケ (Yuki Manuela Janke)>
 有希マヌエラ・ヤンケは、1986年ミュンヘンでドイツ人の父と日本人の母の音楽家一家に生まれ、3歳でヴァイオリンを始めた。9歳でオーケストラデビュー。ドイツ青少年音楽コンクールの全ドイツ大会、L.シュポア国際コンクール、ブラームス国際コンクールなどで優勝。イタリアが世界に誇る2004年パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで最高位(1位なしの2位)と3つの副賞を得た。
 2007年、モスクワで開かれたチャイコフスキー国際コンクールで3位。同年のスペインのサラサーテ・コンクールで優勝した。
 クリスチャン・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団、小林研一郎指揮日本フィル、九州交響楽団、ゲアノート・シュマルフス指揮札幌交響楽団などと共演。2010年4月には外山雄三指揮大阪シンフォニカー交響楽団、イジー・シュトルンツ指揮東京シティフィルハーモニック管弦楽団の定期演奏会に出演する。
 欧州ではベルリン放送響(G.フェルツ指揮)、ワイマール・シュターツカペレ(G.A.アルブレヒト指揮)、ケルンWDR放送管弦楽団(H.フロッシャウアー指揮、M.ユロンスキー指揮)、アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ・オーケストラ、ロシア・ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団(スピヴァコフ指揮)などと共演してきた。
 使用楽器は、日本音楽財団から貸与されているストラディバリウス「ムンツ」。

<歩マノン・ヤンケ (Ayumi Manon Janke)>
 ドイツ・ミュンヘン生まれ。父のミュンヘン国立音楽大学教授アンスガー・ヤンケの指導で3歳の時にピアノを始めた。13歳でカールハインツ・ケマリング教授の特別予科生としてザルツブルグ・モーツァルテウムに受け入れられ、その後ピアノ科ソリストコースに入学。2004年、同教授のもとで最優秀賞とともにディプロマを取得した。
 2007年は、飛躍の年となった。6月のチャイコフスキー・コンクール・ヴァイオリン部門3位となった妹、有希マヌエラ・ヤンケの伴奏者を務め、同部門審査委員長のスピヴァコフ氏から絶賛。9月のスペイン・サラサーテ・コンクールでは有希マヌエラが優勝し、歩マノンは最優秀伴奏者賞に輝いた。
 07年9月にはサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場新コンサートホールで開かれた演奏会に招かれ、ゲルギエフ組オーケストラのビオラ、チェロ首席奏者とモーツァルトのピアノ4重奏曲を演奏。地元評論家から高い評価を得たほか、「音楽の友」誌で、有希マヌエラとともに「モーツァルト演奏の王道をいく本格派」と評された。2008年6月、09年6月には有希マヌエラと、日本各地でリサイタルを開いた。09年2月には、西本智実指揮のロイヤル・チェンバーオーケストラの演奏会に出演。釧路など3都市でモーツァルトのピアノ協奏曲第21番KV.467を演奏した。アウグスブルク国立音楽大学非常勤講師。

日本にいながらロシアの大学へ!ロシア極東連邦総合大学函館校
ネイティブのロシア人教授陣より生きたロシア語と
ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

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