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2009年12月28日

2009年の出来事

 毎年暮れが近づくに連れ、今年も早かったなあ、という思い、そしてその早さも年々増していく気がします。こうしてまた、1年を振り返る時が来ました。
 函館校開校15周年という記念すべき今年。ただ、まだまだこの学校の存在を知らない、或いは取り違えている人が多いのも事実。そういう人々に函館校を知ってほしい、ここに足を運んでもらいたいと、今年は一般市民向けの文化活動をより多く行った年でもありました。

 函館ハリストス正教会と協力してのチャイコフスキー・コンサートや函館在住のピアニスト・髙実希子さんのコンサート、そしてつい先日、函館市民会館大ホールで開催した極東大学附属芸術団の函館公演などなど。
 「極東の窓」では、今年度から市民向け文化講座「はこだてベリョースカクラブ」の講義録の掲載を始めました。毎回講話の内容が実におもしろく、不可解な国・ロシアについて先生方がわかりやすく語っており、ここだけの話で終わらせるのはもったいないと思ったからです。今後もこうして、少しでも多くの人々の目に耳に、心に触れるよう、日々地道な活動を続けていきたいと思います。

 また、今年は「極東の窓」と開校以来の学報「ミリオン・ズビョースト」をまとめた文集を、15周年記念として発行し、関係者に配布できたことがとても嬉しいことでした。例えば、記念の祝賀会を開いてお世話になった方々をお招きするのも一つではありますが、一晩で終わる祝宴ではなく、形に残るものとして、15年の軌跡であるこの文集を、みなさまの手元に贈りたかったのです。

 反省すべきは、なかなかこの「極東の窓」を更新できなかったこと。卒業生からも、読んでいるという声を聞くにつけ、来年はもっとまめに母校の様子を知らせるよう心掛けたいと思います。

 函館市は今年、開港150年に沸きました。そして迎える2010年、今度はウラジオストクが建都150年を祝う番です。来年もよい年でありますよう。引き続きよろしくお付き合いください。

ロシア極東国立総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子

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ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

2009年12月24日

大雪のウラジオストク


 この頃の函館も大雪ですが、もっとすごい大雪の写真が、ウラジオストクから届きました。車がすっかり埋まっていますね。ビニールでラッピングされているのは、せめてもの積雪対策でしょうか。


 交通も麻痺し、ほとんどの市民が歩いて職場や学校に通っているそうで、中には片道2時間も歩く人もいるとか。やっぱりロシア人はたくましい!

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2009年12月22日

ウラジオストク留学を終えて

 私は今年9月3日から11月26日まで、ウラジオストクに留学しました。
 この留学で感じたこと、勉強になったことはいろいろありました。食べ物、文化、建築物、人々。日本とは違い、私にはすべてのものが珍しく新鮮に映り、留学中の3ヶ月間、飽きることはありませんでした。また、一番の目的であるロシア語学力アップについても成果はありました。
 これらのことについて、順番に話をしていきたいと思います。

 まず、ウラジオストクの生活に関して、簡単に紹介します。私達が学んだロシア語学校は、ДВГУ(ロシア極東大学)のキャンパス内にあります。そのすぐ横には私達が居住した学生寮があります。歩いて2分ほどで学校に行けますから、朝が苦手という人も、遅刻する心配はないでしょう。


ロシア語学校に隣接する学生寮

学生寮内の廊下


 食料品を買うスーパーは、一番近いところで寮から200~300メートルのところにあります。もちろん、少し歩けば大型スーパーもたくさんありました。また、学生寮内には食堂が2か所あります。朝早くから16時まで営業していますので、便利です。

 ロシア語学校にはロシア語のクラスが10クラス以上あり、最初に受けるテストの結果でどのクラスに入るか決められます。校内は国際色豊かで、中国、韓国、日本、東南アジア、そのほかアメリカやカナダ、オーストラリア、フランス、オーストリア、といった国から留学している人がいました。授業は1日に2コマ(1コマ90分)しかありませんので、授業が終われば、これらの国の人と交流したり、街へ観光に出かけたりすることができます。もちろん、学生寮にこもって勉強に集中することも可能です。充実した留学生活を送るためには、これらをバランス良く行うことが大切だと、私は感じました。

街中の移動式クワス販売所

 また、授業ではロシア人の先生がロシア語しか話しませんので、ヒアリングの力は確実に良くなります。ただ、ボーと聞いているだけでなく、わからない単語をどんどん調べて覚えると良いと思います。これらの単語と授業で出てきた単語を毎日、復習をしっかりすれば、3ヶ月後には単語量もかなり増えるのではないでしょうか。授業中には、先生が皆に“週末は何をしましたか?”など質問をしてきます。これは単に世間話ではなく、会話の練習をしてくれているのです。まちがっても、“何も”なんて答えてはいけません。できるだけしゃべるように、努力して下さい。

ロシア語学校の先生たち ロシア語学校HPより

 ここまで話を聞いて、ロシア人の学生とはどこで知りあうの?と疑問を感じた方もいるかもしれませんが、ロシア語学校内には先生しかいないため、自分で友達をつくるしかありません。とはいえ、毎年函館校に留学に来るロシア人の学生たち(観光大生、東洋学大生)とすでに知り合っている皆さんは、そんなに心配はないでしょう。これからウラジオストクへ留学する皆さんには、観光大、東洋学大留学生と交流しておくことをおすすめします。

函館校に留学経験のある東洋学大生
左:ヴィーカさん(平成20年留学)
中央:アーニャさん(平成20年留学)
右:ダーシャさん(平成19年留学)
平成21年10月撮影

 また、皆さんに勇気があれば、学生だけでなく、街ゆく人と友達になることも可能です。ロシア人の皆さんは比較的、日本人に興味がある人が多く、話しかけると誰でも話をしてくれます。街中で立っていると、話しかけてくる人もいます。ただ、中には悪い人もいるかもしれませんので、その判断は自分でしなければいけません。これは、どの国でも同じですね。リスクばかり気にしすぎても、交流の機会を逃してしまいますので、時には勇気が必要かと思います。

 留学期間中は、博物館、美術館、水族館その他、いろんなところへ観光に行きました。また、山へハイキングに行ったり、サーカスを見たり、サッカー観戦もしました。

 でも、観光の中で一番良かったのは、劇場でオペラや演劇、人形劇を見ることでした。なぜなら、美しい衣装や、役者の演技を見るのはもちろん楽しかったのですが、ロシア語の勉強にもなったからです。映画などより、役者のかたは、ゆっくり、はっきり話しますから、学生の我々にも、わかりやすいのです。

 留学を終え、日本へ帰ってきて再認識したことは、語学を習得するうえで、楽に習得できる方法は無く、“毎日の積み重ね”これに尽きると思います。
 私達の選んだ道は大変な道だと思います。しかし、苦労の代わりに、外国語で外国人と交流できるという、かけがえのない経験・喜びを得ることができるのです。何もしないで、急に話せるようになるなんてことは絶対にありません。まずは、1日5単語を覚える。これから、続けていこうではありませんか。

ロシア極東国立総合大学函館校 ロシア語科2年 田 近  修

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2009年12月21日

函館ハリストス正教会の市民クリスマス

 函館ハリストス正教会で、市民向けのクリスマス会が開催されます。当日は信者さんたちと一緒に聖体礼儀などの儀式に参加することができます。
 神父のお話や聖歌、世界一美しいと言われる正教会の行事に参加することができる、いい機会です。定員30名、直接教会にお出でください。

日 時:2009年12月24日(木)
     18:00~19:30(途中退席はできません)
場 所:函館ハリストス正教会 函館市元町3-13
     TEL0138-23-7387

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2009年12月02日

極東大学附属芸術団函館公演・続報

 12月8日(火)、函館市民会館大ホールにて公演が行われる極東国立総合大学芸術団について、今回来函する個々のグループと合わせて紹介します。団員はすでにロシアを出発し、現在は中国・大連で公演中です。
函館での公演をお楽しみに!

*  *  *  *  *  *  *

 極東国立総合大学附属芸術団は、若者の精神的・文化的感覚の育成と学生の創作能力、素質、関心を伸ばすことを目的に、1997年に設立されました。 
 芸術団は、合唱・バレエ・民族舞踊・演劇・サーカスなど様々なジャンルにおよぶ16のグループから成り立ち、約600の演目と年間100を超えるイベント出演数を誇ります。中国・韓国・日本など海外公演も多数行っております。 
 団体として、数々のコンクールでの受賞歴があり、また指導者がロシア連邦政府より多数の表彰や名誉称号を授与されるなど、ロシア国内においても高い評価を得ています。
 このような才能ある専門家や優秀な指導者たちによって、学生芸術団のコンサート・プログラムはプロフェッショナルな水準にあると言えるでしょう。

~グループ紹介~

1.民謡アンサンブル「ポクロフ」
(団長 ヴラーソワ S.V.)
 設立当初、小規模なフォーク愛好者たちの集まりだった「ポクロフ」は、プロフェッショナルな歌手集団へと変貌を遂げました。この「ポクロフ」は極東国立総合大学の宝物になると同時に、アジア・太平洋地域の国々でも、広く有名になりました。レパートリーはロシア民謡やコサック、ウクライナの楽曲など50曲以上に上ります。

2.民族舞踊アンサンブル「レゲンダ」
(団長 コステューケヴィチ S.P.)
 1997年に設立された、世界の様々な民族舞踊を踊るグループです。ロシア舞踊、カドリール(4人一組で踊る宮廷ダンス)、ウクライナ式連続バレエ、コーカサスのダンスなど、レパートリーは数限りなくあります。
 ハバロフスク市で開催された極東フェスティバル「学生の春2008」ではレゲンダの舞踊演目「兵士のバラード」が高く評価され、フェスティバル史上初めて、沿海州の舞踊芸術グランプリにもノミネートされております。

 
3.極東国立総合大学ボーカルグループ
(団長 ペトロワ M.N. ペトロフ V.V.)
 ここには、ボーカルグループ「タリスマン」、「アルファベット」と多くのソリストが含まれます。グループのレパートリーは、古き良き時代のロシアの曲はもちろん、「恋のバカンス」や「百万本のバラ」など、日本や海外のポップスまで幅広い楽曲があります。
 2003年から2008年に渡り、ボーカルコンクールでグランプリやその他の賞を多数受賞しています。

4.サーカス「カンフェッティ」
(団長 ラズーチナ O.V.)
 このサーカス団は2001年に設立されました。団員は20名で、沿海州アルセーニエフ市のサーカス学校「ヴェショーラヤ・アレーナ」の卒業生たちです。「カンフェッティ」は学生芸術団の中で、特に魅力とユーモアを持ったグループで、ウラジオストクで唯一の、学生によるサーカス団です。
 出演者の華やかなコスチュームや難易度の高い技の数々、情熱的な感情表現は観客に歓喜をもたらします。

 
5.フロアダンス「ブラヴィッシモ」
(団長 アバトゥーロフ I.A.)
 この芸術団は1997年に設立されました。「ブラヴィッシモ」のダンサーの情熱的なラテンダンスはすべての人々の心を揺さぶり、日本、中国、韓国など海外にもその名は広く知れ渡っています。

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