元気娘のウラジオ便り 春
どうも、ご無沙汰しております。元気娘、卒論や国家試験の準備に最近引きこもりでお尻に根っこが生えてきております。
ロシアには卒業の前に国家試験なるものがあり、ご存知の方もいらっしゃると思いますが口答試験です。事前に渡される問題、(私の場合60問ほどの問題)が当日机の上に裏返しにされた紙に1問ずつ書いてあり、それを2,3枚引いてその問いについて語るという形式。ちなみにこの問題、かなり抽象的です。例えば、
「政治紛争の本質とは何か:発生原因、発展構造と解決法について述べよ」 とか、
「政治哲学とは何か。機能、政治科学としての位置づけについて」
とか、何を求めているのかさっぱり。
こんなのが60問もあって、ひとつの問題にかなり深く語らないと合格できないという、穴埋め型の試験に慣れている日本人にとっては涙、涙の試験なのです。
ちなみにおいら、政治学専攻ではありますが学部で政治学をとっていたわけでないので基礎がなく日本語でも理解が浅い・・・いや、もう白旗振りたい心境です。
今は日本語でも理解すべく、寮の近くの日本センター成る場所で日本語の文献も読み漁っており、センターの日露語の文献、半分以上読みつくしました。そんな私に、日本語達者なミーシャ君、同じく日本センターで昨日久々に会ったのですが「ボクは国家試験の前に先生にお金を渡してどの問題が出るか教えてもらったよ。だから5もらっちゃった☆」・・・
ちなみに賄賂は5000円くらい。おいらも出来たらやりたいけど、今年初のマギー生。私を含めて3人しかいない上、残り2人は超優秀なロシア人ときた。無理、無理。地道に孔子やウェーバーの偉大な思想でも読ませていただきます。
こんなヒッキーな私に同情して最近はルームメイトのチャイナ娘、同じく苦しむ院生アーラが、私にしょっちゅう料理をおすそ分けしてくれます。ハルピンサラダやいろんな野菜炒め。感謝感激です。そしてある日・・・写真みたいなのくれました。
「日本人は好きかどうか分らないけど。元気になれるし、お肌にいいよ♪」
うん、コラーゲンたっぷりだね。体に気を使ってくれてありがとう。凄く嬉しいんだけど、おいら、実家にセキセインコがいてね、ピーちゃんってしゃべってかわいいんだあ。
あはは。爪がとっても光ってて、鳥肌もしっかり見えるね・・・え?爪も食べられるって?
心にピーちゃんの声が聞こえたのは気のせいでしょうか?アーラの優しい笑顔とともに差し出されたこの足、ピーちゃんを思い出しながら口に入れさせていただきました。
他にも鳥、豚、牛、サルの頭だけを煮込んだ料理もあるそうです。ただ、ウラジオでは手に入りづらいとのこと。共同キッチンでそんな青ざめた顔の動物が中華なべから見えたらどれだけの卒倒者が出るでしょうか?フフフ。そんなわけで今日もウラジオで元気娘は生き延びておりまする。
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