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2007年01月17日

ウラジオストクのうまいものめぐり 1

 2か月の滞在期間中、寮で自炊をしなかったため、朝食以外はほとんど外食することになりました。おかげで街の外食事情を結構くわしく知ることができました。以下、短期間の経験からですが、ウラジオストクの外食事情について書いてみます。
 ただし私の文章は、どうすれば美味しいものを比較的心地よく食べられるかという視点で書いてあるので、いわゆるグルメ志向の方や、逆にめちゃくちゃ安く食べたいバッグパッカーの人には向いていません。また、食べ物の嗜好は人それぞれなので、私の好きな場所が皆さんの気に入るとは限りません。万一お腹をこわしても、申し訳ありませんが、私は責任を負いかねますので、食べ歩きは皆さんの自己責任で行って下さい。
 それでは、まず私の財布の重さを基準にして、街の食堂をランク分けしてみます。

<レベル1:街の屋台>
 大学前や交差点の屋台でおばさんが、ピィェンシー・ベリャーシ・チェブレキーなど(揚げパン系のもの)を売っています。アツアツをほくほくいただくのが最高です。実は屋台の下には石炭が燃えていて、おばさんが時々水を補給しながら蒸気で蒸しているので、ピロシキの入った釜の中は常にホカホカなのです。一品15~30ルーブル。
 ただし、時間が経って冷めたのを食べると、今ひとつ肉の質が良くないのに気づきます。(レバーかなんかの挽いたのが混ざっている感じです。)空腹しのぎにはいいですが、食事にはできないでしょう。看板やおばさんたちの服装がどこでも同じなのは、もしかするとチェーン形式の商売なのかもしれません。

<レベル2:大学の学食>
 夕方4時ぐらいまでやっているのではないかと思います。トレーをもって列に並び、棚から好きなものを取ります。ボルシチなどのスープ類や飲み物は、おばさん(あるいはお姉さん)に口頭で注文します。基本的に学生のために運営されているので、比較的栄養のバランスもよく、危なっかしいものは置いていません。(と信じる。) 学食によってメニュー・値段・美味しさに幾分バラツキがあります。
 私が最も美味しいと思ったのは極東大学の東洋学部の学食で、ボルシチ・じゃがいもピュレーつきカトリエタ・パン・レモンティー+αで100~200ルーブル。ここで昼にしっかり食べて、後は素食で済ませることが結構ありました。ただし、学部の建物に入るには、本当は入校許可書(プロープスク)が必要です。

<レベル3:街の食堂>
 食堂をロシア語でスタローヴァヤと言います。学食もそうで、会社などの社員食堂もスタローヴァヤです。函館校のP先生によれば、ソ連時代には街にもたくさんあったものの、今は少なくなったとのことです。スタイルは学食と同じです。トレーを持って並び、好きなものを取り、レジで計算してもらいます。
 ただし、街中にはあまり見当たらず、地元の人に聞かないとまずわかりません。韓国領事館の向かいのドーム(普通の家)の1階に、昔ながらのスタローヴァヤがあります。黄色い看板で「ザクーサチュナヤ(食堂)・プリモールスカヤ」と書いてありますが、すぐ横を通り過ぎても、ここがスタローヴァヤとは気がつきません。ここは韓国大使館警備のおまわりさんに教えてもらいました。近くにオフィスもあり、昼時には結構繁盛しています。
 値段はボルシチ・ニシンの塩漬け・サラダ・カトリエタ・紅茶+αで150~250ルーブルぐらい。駅(バグザール)向かいの郵便局前にも「スタローヴァヤNo1」というのがあって、こちらは毎日夕方6時ぐらいになると勤め帰りの人達でにぎわっています。フロアは広くて、土日だと家族連れもいます。いろいろなサラダがあり、魚料理が豊富なのがうれしいです。パルトゥス(おひょう)・ケター(さけ)が美味でした。なんと鰻丼が出ていたこともありました。もしかして日本人の調理師がいるのかもしれません。
 ただし、ボリュームのあるものを取ると、一品100ルーブル以上することもあるので要注意。駅前ですが警備員も常駐していて治安は大丈夫。トイレもあります。  (つづく)

山崎 淳司(函館校にてロシア語研修中)

日本にいながらロシアの大学へ!ロシア極東連邦総合大学函館校
ネイティブのロシア人教授陣より生きたロシア語と
ロシアの文化,歴史,経済,政治などを学ぶ、日本で唯一のロシアの大学の分校です。

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